桃音しおんのラノベ日記
以下はWikipediaより引用
要約
『桃音しおんのラノベ日記』(ももねしおんのラノベにっき)は、あさのハジメによる日本のライトノベル。イラストはたにはらなつきが担当している。講談社ラノベ文庫から刊行されている。公式略称は「桃ラノ」。
概要
あさのの4作品目の著作。自身がデビューしたレーベル以外でのライトノベルシリーズはこれが初となる全4巻のライトノベルである。
本書についてあさのは、「高校生作家の主人公と小学生作家のヒロインが一緒に創作活動をするHIGH&LOWラブコメ」と説明している。本書が生まれたきっかけについては、担当編集者とやり取りをしていた時に、異世界バトルアクションと小学生ヒロインのラブコメという2つの企画を提示したところ、担当編集者は迷わずに小学生の方を選択したためと述べている。
また、ストーリーの間には「モモ先生のラノベQ&A」が掲載されている。「モモ先生のラノベQ&A」では、ラノベ業界に関する疑問や質問について答えていた。なお質問は、公式Twitterおよび、講談社ラノベ文庫の本に挟まれている読者アンケートはがきにて募集を行っていた。また小説発売に先駆けて、第1巻では公式サイトにて、第2巻と第3巻では講談社ラノベ文庫編集部ブログにてそれぞれ「モモ先生のラノベQ&A」の出張版が掲載された。
2013年6月に公式サイトが開設された。公式サイトでは、「モモ先生のラノベQ&A」のWEB出張版を見ることが出来る他に、壁紙のダウンロードや小説1巻第2章までの試し読みをすることも出来る。日本国外においては、東立出版社(台湾)より翻訳版が刊行されている。
あらすじ
桃音しおん――それは、デビュー作で累計100万部を突破したラノベ作家の名前だ。ところがしおんに関する情報は皆無で、誰もがしおんの正体を知りたがっていた。一方椎名歩は現役高校生作家としてデビューするまでは良かったものの、デビュー作が3巻で打ち切りとなり、次回作も出せずにいた。そんなある日、歩は担当編集者の芹沢桃香に呼び出され、衝撃の質問を受ける。「突然だが、きみは小学生に興味があるか?」
桃香にしおんの事情を聞かされた歩は、しおんが滞在しているというホテルへ向かう。そこで出会ったのは人形のように可憐な、全裸の小学生の少女だった。平凡な高校生と天才小学生が繰り広げる、ラノベ業界の裏にも迫る青春ラブコメ刊行開始。
登場人物
メインキャラクター
椎名 歩(しいな あゆむ)
本作の主人公。私立浩葉学園高等部に通う高校2年生。ペンネームは「椎名アユム」。
中学校時代に某ライトノベルレーベルが主催している新人賞に作品を投稿したところ、佳作を受賞し高校生作家としてデビューした。しかし、デビュー作の「ライヴライヴ!」は1巻の売れ行きが芳しくなかったため、3巻で打ち切りとなってしまった。
それ以降、半年間にわたり幾度となくプロットを企画会議に出すも、書きたい作品が見つからないという理由から中々いい作品が書けず、企画も全てボツになっていた。
執筆速度は高校生にも拘らず3週間で初稿を書き上げる程速い。
椎名駆という兄がいる。小学生の時は兄と一緒に競泳をやっていたが、兄の方が数段も上手く、いつも兄と比べられてきた。このため、競泳に嫌気が差し、やめてしまった。それ以降、兄のいる実家から離れたくて仕方がなかったため、県外で学生寮がある浩葉学園中等部を受験した。また、水泳と同じぐらいに本を読んだり、頭の中で物語を作ることが大好きだったため、作家を目指すようになった。
真山景という作家に憧れている。
芹沢汐音の正体を知る数少ない一人で、汐音の作家仲間でもある。
芹沢 汐音(せりざわ しおん)
本作のヒロイン。私立浩葉学園初等部に通う小学5年生。ペンネームは「桃音しおん」。
自他ともに認める魔性の女で、男性からするとすごく可愛く映る。さらに、外見だけで無意識に男性を誘惑してしまう。このため、生まれてから5回も誘拐未遂事件に巻き込まれている。また3年ほど前から家に引きこもって読書と二次創作ばかり行っていたが、やがて自分の物語を書いてそれを沢山の人に読んでもらいたいと思ったため、「パーフェクトブラック」を大手小説投稿サイトに投稿した。
「パーフェクトブラック」は、1巻が投稿されるやいなや、瞬く間に400万PVを超える大ヒットを記録した。それが桃香の目に留まり、作家としてデビューすることになった。
彼女についての情報は皆無で、ツイッターやブログは一切やらず、彼女の本の著者プロフィールは空欄、巻末にあるあとがきも書かなければ、何かの雑誌にインタビューが開催されたこともない、完全な覆面作家となっている。
現在は歩と同じ、書きたい物語が見つからないというスランプに陥っていたが、歩と共にプロットを練っているうちに、自分の書きたい物語を見つけ、スランプを脱した。
作品を書くときはもの凄い集中力を発揮するため、人が近づいても気付かないことが多い。また、作品を書くときは全裸になることがある。
芹沢桃香は汐音の姉に当たる。汐音の母親はピアニストをしており、海外公演に行くため家を空けていることが多い。父親はアメリカの最大手プロレス団体と契約できた数少ない優秀な選手。現在は海外に単身赴任をしている。
自身の口座を持っており、管理もすべて自分がやっている。貯金額は「パーフェクトブラック」の印税が相当額入っている。
芹沢 桃香(せりざわ ももか)
その他登場人物
風祭 蓮(かざまつり れん)
一之瀬 一姫(いちのせ いちひめ)
椎名 駆(しいな かける)
用語
私立浩葉学園(しりつこうようがくえん)
汐音に起こった5件の誘拐未遂事件のうち、3件は初等部の男性教員が起こした。いずれの教員も県外の学校へ転勤という処置を取ったが、学園側はこの事実を隠ぺいしている。
初等部の5月のスローガンは「廊下は走らない。友達と仲良くする。汐音ちゃんには手を出すな!」となっている。
ライヴライヴ!
パーフェクトブラック
ストーリーは魔法が存在する1つの国を舞台にしたファンタジーもので、漆黒機関と呼ばれる国家直属の魔法管理局に入るために奮闘する学生たちを描いている。また、バトル要素がかなり強い作品となっている。
大手小説投稿サイトに投稿したところ400万PVを超える大ヒットを記録した。それを桃香が見つけ、汐音を作家としてデビューさせた。小説も次々と増版が決定し、最終巻である5巻の帯には「累計100万部突破!」という文字が躍っていた。
桃音しおんのペンネームもこの作品の裏事情から付けられた。
パーフェクトホワイト
現在汐音は新シリーズを書いているうえにパーフェクトブラックのアニメ化も決定している。このため仕事の量が膨大なものとなり汐音が壊れることを危惧した桃香は原案を汐音が作り、別の人にストーリーを書かせることを提案したが、汐音は納得していない。
それでも僕らは悪夢を抱いて
ベテランの売れっ子作家が出した企画と内容が被ってしまい落選となった。
書籍
小説
講談社ラノベ文庫より刊行。日本国外においては、東立出版社(台湾)より翻訳版が刊行されている
タイトル | 発売日 | ISBN | 表紙 | |
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1 | 桃音しおんのラノベ日記 1 11歳の創作活動 | 2013年8月2日 | ISBN 978-4-06-375317-2 | 汐音 |
2 | 桃音しおんのラノベ日記 2 恋と夏休みと修羅場進行 | 2013年11月29日 | ISBN 978-4-06-375345-5 | ナツメ |
3 | 桃音しおんのラノベ日記 3 16歳の編集活動 | 2014年4月2日 | ISBN 978-4-06-375367-7 | 桃香 |
4 | 桃音しおんのラノベ日記 4 パーフェクトホワイト | 2014年8月1日 | ISBN 978-4-06-375399-8 | 汐音・ナツメ |