機獣新世紀ZOIDS
ジャンル:ロボット,
漫画
作者:上山道郎,
出版社:小学館,
掲載誌:月刊コロコロコミック,
レーベル:てんとう虫コミックス,小学館クリエイティブ,
巻数:全5巻全3巻,
話数:全29話,
以下はWikipediaより引用
要約
『機獣新世紀ZOIDS』(きじゅうしんせいきゾイド)は、上山道郎の漫画。
概要
トミー(現・タカラトミー)のゾイド復活の先陣を切るものとして、小学館の『月刊コロコロコミック』に1999年6月号から2001年10月号まで連載(1999年5月号に予告掲載)されたが、この作品の人気で『コロコロコミック』の低年齢層の購読者が増え、この新規購読者層向けのゾイド漫画で新規購読者を狙う方針が固まり、打ち切られた。単行本は、てんとう虫コミックスから全5巻が発刊された。『ゾイド -ZOIDS-』のタイトルでアニメも放送されたが、基本的な登場人物以外は異なるストーリーになっている。ブレードライガーやジェノザウラー等の主役級ゾイドの登場はアニメの進行に基づく。『ゾイド新世紀スラッシュゼロ』放送開始後も連載は続いた為、ライガーゼロやバーサークフューラーも登場する。また作者の趣味か、しばしば中華圏風の人物や機体名等が登場する。
続編にあたる『機獣新世紀ZOIDS EX』が上山道郎のウェブサイトで不定期連載されていた。同人誌として販売されていたが、現在の入手は非常に困難となっている。
1999年の連載開始から20周年になるのを記念して、2019年7月より全3巻で『新装版 機獣新世紀ZOIDS』が小学館クリエイティブより復刻された。収録されるのは旧単行本全5巻に掲載された29話分で、これまで未収録だった短編は収録されるが、上山が個人として発表していた続編・外伝は含まれない。また、キャラクター設定画・雑誌掲載時のカラー扉絵・カラーイラストなどが巻末に収録される。上山によると、これまでは権利関係が複雑なため復刊できずにいたが、若手編集者が粘り強く交渉して、企画から1年かけて復刊にこぎつけたという。
新装版第1巻の発売を記念して、『コロコロアニキ』2019年夏号には読み切りの新作が掲載され、合わせて書き下ろしの付録が掲載された。また、2019年12月にはゾイドの第3期シリーズ(2018年~)を扱った『月刊コロコロコミック』2019年12月号増刊『ゾイドワイルドファンブック』Vol.1においても描き下ろしの新作が掲載された。『コロコロアニキ』掲載分は新装版第3巻へ収録されているが、『ゾイドワイルドファンブック』掲載分は単行本未収録である。
あらすじ
惑星Zi、エレミア砂漠。野良のガイサックに追い立てられ、古代遺跡に迷い込んだバンは、そこでオーガノイドのジークと出会う。ジークとともにガイサックを退けたバンは故郷に戻るが、そこにレイヴンとセイバータイガーが襲来。一度はこれを撃破するが、オーガノイド・シャドーとの復活によってセイバータイガーの前に苦戦。目覚めたフィーネの助言に従い、ジークとかつての戦いで休眠状態となっていたコマンドウルフ、ジークを合体させ、これを迎え撃つ。コマンドウルフ(ジーク)とセイバータイガーは相打ちとなるが、その間際にバンはコマンドウルフ・ジークの中にある亡き父の思念を感じ取った。
故郷を離れて旅に出たバンは砂嵐に巻き込まれ、そこでステルスバイパー(トルナード)を駆る盗賊のアーバインと出会う。オーガノイドのジークを巡ってバンと争うアーバインだったが、追手である盗賊団とシールドライガー・シーザーに見つかり、共闘してこれを切り抜ける。その後、脱出した先でムンベイと出会ったバンたちは、アーバインがシーザーが守っていたムンベイの兄(シーザーのかつての乗り手である)ジャッドの遺したシャドーキーを盗賊団から奪取していた事を知る。再び盗賊団に襲撃された一行はフィーネを人質にとられ、これを救出すべくアジトであるベルヴァ砦跡に向かう。シーザーも駆けつけて乱戦となるが、その最中にシーザーがレッドホーンのリニアレールガンによって損傷。オーガノイドのジークと合体・修復し盗賊団を退ける。その後、シャドーキーが発見された遺跡にてフィーネはゾイドイヴの存在を知る。
バンたち一行はゾイドイヴの手掛かりを探すため、港町ポルトやミュールの町を訪れ、そこでレイヴンの駆るジェノザウラーやハンナ・ハンナの駆るデススティンガーといった強敵と戦い、シーザーもブレードライガーを経てライガーゼロへと強化されていった。そこでウェンディーヌやゾイドの中にある心の存在も知る事となった。その後、レイヴンの双子の兄ドニー・チェンと繋がりを持ったバンたちは、その居城ゾイドであるホウライやドニーから、ゾイドイヴとはすべてのゾイドコアのルーツであり、帝国摂政プロイツェンはD(ディー)と呼ばれるゾイドの完成を目論んでいることを知る。そして、レイヴンはプロイツェン直属の部下としてD(ディー)復活のために暗躍していた。
ドニーの手引きによってバンたちと再会したレイヴンは、バーサークフューラー・シャドーエッジを駆り、バンのライガーゼロ・シーザー・ザ・キングと一騎打ちを行う。その最中にオーガノイド・ジークの力によってレイヴンの精神に入り込んだバンは、その過去にまつわるレイヴンの本心を知り、ともに戦闘を終了させるのだった。
登場人物
漫画版・アニメ版共通
バン・フライハイト
ジーク
バンが遺跡の中で見つけたカプセルから生まれた恐竜型の小型ゾイド(オーガノイド)。身体からはゾイドの遺伝情報を活性化させるゾイドゲノム活性化波動を放ち、人間や他のゾイドと合体してその能力を高めることができる。バンがシールドライガーの“シーザー”と出会うまでは、主にジークがバンを自身の体の中に収めてから体当たりのみで戦闘ゾイドと戦っていた。作品中ではまだ幼体であったが、後に成長し鳥のような翼を生やすことが可能になった。
なお、後述のホウライ曰くゾイドに性別はないが、全てのゾイドは仔を生むことが出来る為、強いて言うなら性格は女性寄りとなる。ジーク曰く「自分は:戦うのが好きじゃなくて、ほんとは昼寝したり日向ぼっこしたりするほうが好きな弱虫」とのことである。
ホウライの力で人間の姿を現れた時は、外見・口調共に少年とも少女とも取れるものだった。
フィーネ
アーバイン・キャバリエーレ
ムンベイ・メ・ジャバル
レイヴン
シャドー
プロイツェンの黒いオーガノイドで、テスタメント遺跡でレイヴンによって発見され、それ以来は彼に付き従っていた。背中から翼を出して飛行する。
ゾイドの遺伝情報を阻害するアンチゾイドゲノムによって身体を構成されており、ジークと同様にゾイドと合体して基礎能力を強化する力を持つが、ジークとは違い「微量のアンチゾイドゲノムに触れたゾイドコアが、それに打ち克とうと活性化する」という仕組みで、ゾイドの性能は通常値の約3倍まで跳ね上がるが、一度合体したゾイドはアンチゾイドゲノムにより生命力を失い死んでしまう。レイヴンがバン達の仲間になってからは、ドクトルFによって:プロイツェンのコントロール下に戻り、計画のためにフィーネをプロイツェンの別荘・ダイダロス城へと連れ去った。
海洋虹団(マーレ・アルコバレーノ)
ギュンター・プロイツェン
ルドルフ・ゲアハルト・ツェッペリンIII世
漫画版のみ
アレックス・ピルグリム神父
レベッカ
博士F
メリッサ・スー
キルシェ・ハルトリーゲル
ハンナ・ハンナ
帝国軍の特務部隊・プロイツェンナイツ所属の少尉。そのためか、一般軍に対してはたとえ階級が上でも尊大な態度をとる。脳内にゾイド細胞を移植することで知覚を加速した強化人間。もとはスタインコーレ鉱山の炭坑街の出身で4歳の頃に両親を事故で亡くし酒浸りな親戚に引き取られ、5歳の頃から作業用のゴリラ型ゾイド同士のボクシングの乗り手として稼いでいた。そんな中、彼女の才能を見出したプロイツェンに引き取られ、軍の士官学校に編入しプロイツェン親衛隊となるべく訓練を受けた。生きる意味を見出してくれたプロイツェンには絶対の忠誠を誓っている。トミーのゾイドバトルカードゲームや公式バトルストーリーにも登場する。
作中での搭乗機はデススティンガー → ジェノブレイカー。
ブラオ
ムッディー、マノッチ
主な登場ゾイド
アニメ版ではゾイドは機種名だけで呼ばれていたが、漫画版では各機に固有名が与えられている。アニメ版よりゾイドのキャラクター性を強く描いていると言える。
ジーク(コマンドウルフ)
シーザー(シールドライガー → ブレードライガー → ライガーゼロ)
シールドライガーはポルトの港町近くでの対ジェノザウラー戦で大破、シャドーキーによってどうにか生命を維持し、その後ジークハートとウェンディーヌの力を受けてブレードライガーへと進化。さらにミュールの街近辺におけるデススティンガーとの戦闘で再び大破、メリッサが用意したライガーゼロのフレームにコアを移植し、今に至る。
なお、ライガーゼロとなったシーザーは通常のCAS(チェンジングアーマーシステム)であるイエーガー・シュナイダー・パンツァー・イクスを装備せず、メリッサによるオリジナル兵装を搭載したシーザー・ザ・キングとなっている。
トルナード(ステルスバイパー → ステルスドラゴン)
タルタル(グスタフ)
風剣(フェンジャン)(ストームソーダー)
ヴァイキング(ハンマーヘッド)
ガンホー(ディバイソン)
S4(エスフォー)(「ストームソーダー・ステルススペシャル」の略)
バーサークフューラー・シャドーエッジ
バーサークフューラー・クアドラエッジ(漢字表記では狂帝龍 四重翼)
レイヴンがバン達の側についてから改修された機体。レーザーブレードが4本に減っており、これはシャドーが居なくなった事による戦闘能力の低下をカバーする為の措置であったが結果として機体の軽量化に繋がり、戦闘能力は同等まで回復させる事に成功している。なお、クアドラエッジは複座式になっている。
ウェンディーヌ
オルーガ
ホウライ
“D”
機獣新世紀ZOIDS EX
『機獣新世紀ZOIDS』の続編にあたる漫画(ただし、タカラトミー非公認)。上山道郎の個人サイトで掲載されていたが、2006年7月に公開された第七話を最後に停滞している。同人誌としてまとめられたものが、2巻まで刊行。
コミックス
てんとう虫コミックス
- 第1巻(ISBN 4-09-142473-2) 1999年12月25日第1刷発行
- 第2巻(ISBN 4-09-142474-0) 2000年5月25日第1刷発行
- 第3巻(ISBN 4-09-142475-9) 2000年12月25日第1刷発行
- 第4巻(ISBN 4-09-142476-7) 2001年6月25日第1刷発行
- 第5巻(ISBN 4-09-142477-5) 2002年2月25日第1刷発行
新装版
- 第1巻(ISBN 978-4778038250)2019年7月12日発売 - 第1話『惑星Ziからの少年』〜第9話『港町の風』を収録。
- 第2巻(ISBN 978-4778038267)2019年9月12日発売 - 第10話『それぞれの「納得」』〜第19話『城壁の町』を収録。
- 第3巻(ISBN 978-4778038274)2019年10月11日発売 - 第20話『魔蠍、猛襲』〜最終話『魂の拳』および特別編 第13.5話『港町の嵐』を収録。