死物語
以下はWikipediaより引用
要約
『死物語』(シノモノガタリ)は、西尾維新による青春怪異小説。〈物語〉シリーズの通巻27・28巻目として講談社BOXレーベルにて上下巻が2021年8月に同時刊行された。同一タイトル複数巻構成の作品は、『化物語』『偽物語』『終物語』に続いて本作が四つ目。イラストはVOFANが手掛けている。
概要
現代の怪異を描き、『終物語』にて完結し、オフシーズンを経て復活した〈物語〉シリーズ・モンスターシーズンの第五弾にして最終章。
前作『扇物語』に続き、上巻には主人公・阿良々木暦(あららぎこよみ)の大学生生活を描くモンスターシーズンの、第八話「しのぶスーサイド」、下巻には最終話「なでこアラウンド」が収録されている。
予告段階では、「第八話・第九話・最終話 ですとぴあデスティニー ですとぴあデスティネーション ですとぴあデスエデュケーション」というタイトルが発表されていたが、まとめて「第八話 しのぶスーサイド」に変更された。
発売直前の2021年8月17日には、『死物語』刊行記念として二つのプロモーションムービー「西尾維新『死物語』刊行記念PV(出演:花澤香菜・坂本真綾)」と「120秒で分かる<物語>シリーズ(脚本:西尾維新/出演:花澤香菜・坂本真綾)」が公開された。いずれも脚本は西尾維新自らが手掛ける。
「しのぶスーサイド」では、大学二年生となった阿良々木暦が、忍野忍(おしのしのぶ)と共に、デストピア・ヴィルトゥオーゾ・スーサイドマスターのもとを訪れる。設定は、新型コロナウイルスによるパンデミックが発生している現代である。本作では暦の大学卒業までが描かれる。
「なでこアラウンド」は、『扇物語』収録の「おうぎフライト」に続くモンスターシーズン「撫子編」の最終章。千石撫子(せんごくなでこ)は、専門家・貝木泥舟(かいきでいしゅう)と斧乃木余接(おののきよつぎ)と共に、洗人迂路子(あらうんどうろこ)との直接対決に向かう。
上巻のパッケージイラストには吸血鬼のマントを身につけた十歳児姿の忍野忍が、下巻には中学校の制服を着た千石撫子が描かれている。モノクロイラストでは、上巻にデストピア・ヴィルトゥオーゾ・スーサイドマスター、下巻に洗人迂路子が描かれている。
あらすじ
しのぶスーサイド
国立曲直瀬(まなせ)大学に通う大学二年生の二月、阿良々木暦は忍野忍の盟友・デストピア・ヴィルトゥオーゾ・スーサイドマスターの身に何かが起きているというインスピレーションを頼りに、ヨーロッパの中心に位置するアセロラ王国(仮)に赴くことに。同時に、専門家・影縫余弦(かげぬいよづる)の誘いにより、渡航が可能になる。アセロラ王国(仮)周辺で起きていたのは、不死身の怪異のみを対象とした伝染病「アンチ吸血鬼ウイルス」の蔓延だった。デストピア・ヴィルトゥオーゾ・スーサイドマスターの身に起きた異変、「アンチ吸血鬼ウイルス」の起源を探るべく、暦ら一行は調査に乗り出す。
なでこアラウンド
専門家の元締め・臥煙伊豆湖(がえんいずこ)の指示により、千石撫子は専門家・貝木泥舟と斧乃木余接と共に、洗人迂路子を調査すべく、沖縄県は西表島に飛行機で向かう。しかし途中で飛行機は墜落し、撫子は無人島らしき砂浜で目覚める。素っ裸で一人サバイバル生活を送る撫子と、洗人迂路子についての真相の究明が描かれる。
登場人物
阿良々木 暦(あららぎ こよみ)
忍野 忍(おしの しのぶ)
デストピア・ヴィルトゥオーゾ・スーサイドマスター
トロピカレスク・ホームアウェイヴ・ドッグストリングス
影縫 余弦(かげぬい よづる)
斧乃木 余接(おののき よつぎ)
千石 撫子(せんごく なでこ)
貝木 泥舟(かいき でいしゅう)
洗人 迂路子(あらうんど うろこ)
書籍
- 西尾維新(著) / VOFAN(イラスト) 『死物語』 講談社〈講談社BOX〉、全2巻