殺意 (アイルズ)
以下はWikipediaより引用
要約
『殺意』(さつい、Malice Aforethought)は、1931年に発表された推理作家フランシス・アイルズ作の長編推理小説である。
この作品はアントニー・バークリーがアイルズ名義で発表した第一長編。犯人の視点で犯行を描く倒叙形式の名作として知られ、リチャード・ハル『伯母殺人事件』、F・W・クロフツ『クロイドン発12時30分』とともに倒叙三大名作の一つにも数えられる。
内容
- 倒叙の典型例「犯罪遂行後、探偵役が登場し、犯人がどこで失敗したかを読者と推理合戦をする」といったものではなく、また最後に説明なしに、唐突に物語が終わるなど、本作を純粋な倒叙と呼べるかは微妙でもある。
あらすじ
英国の郊外に住む開業医ビクリー医師は、ほかに好きな女性ができたため、妻を殺そうと決意する。入念に準備し、完璧な殺人計画を実行に移す。彼を怪しいと睨む捜査官との対決から、法廷の攻防と進み、完全犯罪は達成されるのか。
主な登場人物
- エドマンド・ビクリー医師 - 郊外に住む開業医。本作の主人公。
- ジュリア・ビクリー - エドマンドの妻。厚い眼鏡をかけている。
- ベンジー・トア - 気難しい青年。ビクリー夫妻の友人。
- ギニフリッド - エドマンドが一目ぼれした女性。
- マドレイン - ビクリー夫妻の友人。
- アイヴィ - 同じく、ビクリー夫妻の友人。
評価
- 江戸川乱歩の「1935年以降の長編ベスト10」に挙げられている。
翻訳
- 「殺意」大久保康雄訳/中島河太郎解説 創元推理文庫124-1 東京創元社('71)ISBN:4-488-12401-1
- 「殺意」東都書房 世界推理小説大系18('62)
- 「殺意」角川文庫('73)