水島努
以下はWikipediaより引用
要約
水島 努(みずしま つとむ、1965年(昭和40年)12月6日 - )は、日本の男性アニメーション監督、音響監督。北海道千歳市生まれ、長野県東筑摩郡波田町(現・松本市)出身。
来歴
長野県松本美須々ヶ丘高等学校卒業。高校時代には自主映画を制作していた。高校卒業時は音楽教師志望だったが、浪人し続けたため進学を断念、1986年にシンエイ動画に就職する。当初の志望から後に作詞・作曲を手がけるようになる。1986年の『ドラえもん』「けしきカッター」の制作進行でアニメデビュー。以後、『エスパー魔美』『チンプイ』などで制作進行を務めた後、1991年に『美味しんぼ』の第120話「ジャンボ茶碗蒸し」で初演出を担当。『美味しんぼ』で勝手なことをやったことから(本人曰く)企業内失業の状態に陥る。制作進行に降格して『ドラミちゃん ハロー恐竜キッズ!!』を担当したのち、1994年の映画『クレヨンしんちゃん ブリブリ王国の秘宝』にて監督である本郷みつるが周囲の反対を押し切って演出助手として起用。その流れで同年から『クレヨンしんちゃん』のテレビシリーズに参加した。1998年12月25日に放送された「石像の恩返しだゾ」ではアニメで初めて脚本を手がけ、同時に絵コンテと演出も兼任している。
1999年、短編映画『クレしんパラダイス!メイド・イン・埼玉』で監督デビューし、2001年に『ジャングルはいつもハレのちグゥ』でテレビ初監督を務める。水鳥満月名義で池端隆史の作品の手伝いも行っている。2004年8月20日にシンエイ動画を退社し、その後はフリーランスとして、J.C.STAFF、P.A.WORKS、Production I.G等の作品で監督を務めている。
2013年12月、第18回アニメーション神戸賞・個人賞を受賞する。初の完全オリジナル作品『ガールズ&パンツァー』が「アニメで町おこし」の成功例として各種メディアで取り上げられたことと、ギャグアニメからシリアスものや青春ドラマまで幅広い作品を手掛け、自ら作詞や作曲まで手掛ける多才さが、贈賞理由に挙げられている。
『オトナアニメ』スーパーバイザーの多根清史によると、水島は2015年において日本で最も忙しかったアニメ監督の1人であり、特に2010年以降は幅広いジャンルの原作ものアニメを成功させた上に『ガールズ&パンツァー』と『SHIROBAKO』のオリジナル2本を成功させたオールラウンダーであるという。一方で器用すぎて作家性が見えにくいとも言えるが、誰にも真似できないレベルまで突き抜けた、お客さんを見据えたサービス精神に水島の作家性があるのだという。
人物
- 同じアニメーション監督の水島精二としばしば混同される。同監督とは同期で、両名とも「実は兄弟である」といった冗談を飛ばしたことがある。また、Twitterでは精二を「兄貴」と呼んでおり、精二からは「兄者」と呼ばれている。
- 映画監督の山崎貴は、高校時代に自主映画を撮っていたころの1学年上の先輩。1999年に水島が『クレしんパラダイス!メイド・イン・埼玉』を監督する際に、山崎に『タイタニック』のパロディでタイタニック号のCGを作るように頼んだことがあったが、発注額が6万円で交渉が決裂して実現しなかった。2009年になり、『嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』の実写化作品、『BALLAD 名もなき恋のうた』では脚本協力として関わっており、水島はエキストラとして出演する話があったが、原案の原恵一が来ないということになり水島の出演もなくなった。
- ラジオ出演の機会では、公共のメディアではタブーとされるような発言を非常に好み、それに合わせ、キャラを作りネタを仕込んで出てくる(そういった発言のほとんどは、政治ネタ(北朝鮮、アメリカなど)、時事ネタなどである)。しかし、未成年への性描写漫画販売規制条例についてなど、不確かな知識から、見当違いの思い込みからくる発言をすることが多々あり、話題となった。
- 口癖は「暇で暇で死にそう」「いつもイジっている」。
- 『クレヨンしんちゃん』歴代監督である本郷みつると原恵一の両名を「演出家としての振る舞いを学んだ。神様のような人」と讃えている。しかしブラックユーモアやバイオレンスな演出を多用することから、頻繁に叱られていたという。水島の監督作品である第11作『嵐を呼ぶ 栄光のヤキニクロード』で演出助手を務め、2014年のクレヨンしんちゃん映画第22作『ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』で監督デビューを果たした高橋渉は水島のことを師匠だと語っている。
- 監督デビュー作である『ジャングルはいつもハレのちグゥ』以降ギャグアニメを手がける事が多かったが、近年は『xxxHOLiC』の様なミステリーアニメ、『おおきく振りかぶって』の様な健全青春アニメなど、多種多彩なジャンルもこなす。
- 劇場版『クレヨンしんちゃん』の5作目から12作目の特報を手がけたが、劇場作品の第1イメージだけを拾った特報を制作していたため、同シリーズのファンは彼の作る特報を「ウソ予告」と称していた。顕著な例として挙げられるのが、映画第7作『爆発!温泉わくわく大決戦』で、予告編では「野原一家離散」という深刻なエピソードであるように描かれたが、本編ではそのようなシーンは一切無かった(ただし、この映画は土壇場で脚本が変更されたのか、ポスターも離散をうたってでデザインされている)。
- 『びん・かん ドクロちゃんねる』を始め、アニメ監督としてはメディア露出が非常に多い。
- メインスタッフとして関わる作品では、脚本家の横手美智子・吉田玲子、アニメーターの谷口淳一郎と満仲勧、作曲家の髙木隆次・浜口史郎と組むことが多い。
- 原作つきアニメ作品では、極力原作のテイストを再現しようとする姿勢で知られる。時にはその為の無茶振りが声優に及ぶこともある。監督作品『よんでますよ、アザゼルさん。』においては、主役声優の小野坂昌也から、短い尺の中に原作の台詞をカットする事無く全て入れるよう指示されること、原作の下ネタや過激なギャグを可能な限り入れ込もうという姿勢、劇中劇のオープニング映像の製作や挿入歌の製作とその振付に過剰に力を入れる姿勢から「クレイジーボーイ」と呼ばれた(WEBラジオ、BD第1巻特典DJCD)。水島自身はこの「称号」に抵抗がないようで、ファンイベントのゲストとして呼ばれた際、自ら「クレイジーボーイ」と名乗っている。同作品のBD・DVDのオーディオコメンタリーでは原作者と共に酒を飲みながら「クレイジーボーイ」の名に恥じないトークをしている。さらに『よんでますよ、アザゼルさん。Z』第9・10話では、登場するキャラクター、悪魔サルガタナスが口にボールギャグを装着していることから、その声を担当した金田朋子にも本当にボールギャグを装着させてアフレコを行わせた。この経緯は自身のTwitterで言及している。当然セリフはまったく聞き取れないので、内容が字幕で表示された。
- 手がけた作品ではキャラクターがオリジナルのダンスや体操をすることがあり、その振り付けは水島が自ら行っている。
- 妹は結婚式のウエディングデザイナーをやっている。
作品リスト
テレビアニメ
1987年
1989年
1992年
2001年
2004年
2006年
2007年
2008年
2010年
2011年
2012年
2013年
2014年
2015年
2016年
2019年
2024年
OVA
2002年
2003年
2005年
2006年
2007年
2009年
2010年
2012年
2014年
2017年
劇場アニメ
1987年
1988年
1989年
1990年
1991年
1993年
1994年
1995年
1996年
1997年
1998年
1999年
2000年
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年
2015年
2020年
Webアニメ
2011年
ドラマCD
2009年
小説
2006年
実写映画
2009年