江戸前の旬
漫画:江戸前の旬
原作・原案など:九十九森,
作画:さとう輝,
出版社:日本文芸社,
掲載誌:週刊漫画ゴラク,
レーベル:ニチブンコミックス,
発表期間:1999年 -,
巻数:既刊121巻,
漫画:銀シャリ!! ―銀座・柳寿司三代目奮闘記
原作・原案など:九十九森,
作画:さとう輝,
出版社:日本文芸社,
掲載誌:週刊漫画ゴラク,
レーベル:ニチブンコミックス,
巻数:全1巻,
漫画:寿司魂
原作・原案など:九十九森,
作画:さとう輝,
出版社:日本文芸社,
掲載誌:別冊漫画ゴラク,
レーベル:ニチブンコミックス,
巻数:全14巻,
漫画:北の寿司姫
原作・原案など:九十九森,
作画:さとう輝,
出版社:日本文芸社,
掲載誌:食漫,
レーベル:ニチブンコミックス,
巻数:全3巻,
漫画:江戸前の旬 〜旬と大吾〜
原作・原案など:九十九森,
作画:さとう輝,
出版社:日本文芸社,
掲載誌:漫画ゴラクスペシャル,
レーベル:ニチブンコミックス,
巻数:全3巻,
漫画:虹のひとさら
原作・原案など:九十九森,
作画:さとう輝,
出版社:日本文芸社,
掲載誌:漫画ゴラクスペシャル,
レーベル:ニチブンコミックス,
巻数:全2巻,
漫画:ウオバカ!!!
原作・原案など:九十九森,
作画:さとう輝,
出版社:日本文芸社,
掲載誌:漫画ゴラクスペシャル,
レーベル:ニチブンコミックス,
巻数:全2巻,
以下はWikipediaより引用
要約
『江戸前の旬』(えどまえのしゅん)は、原作:九十九森、劇画:さとう輝による日本の漫画作品。『週刊漫画ゴラク』(日本文芸社)にて1999年より連載中。先行作品として同コンビによる『銀シャリ!! ―銀座・柳寿司三代目奮闘記』が同誌にて連載されていたが、単行本1巻分の連載後、『江戸前の旬』とタイトルを改めて仕切り直しの上で本格連載となった(初期は「銀シャリpart II」とタイトルロゴに付されていた)。タイトルロゴには『江戸前の旬』の上に副題として「銀座柳寿司三代目」とある。2019年3月に連載1000回を迎えた。作中では、魚介類に関する知識や日本文化が紹介されることが多々ある。2019年9月時点で単独タイトルとしての累計発行部数は1250万部を、スピンオフ作品などを含めたシリーズ累計発行部数は1500万部をそれぞれ突破している。
本項目では、『江戸前の旬』のシリーズ作品、特別編、外伝作品についても記述する。
あらすじ
銀シャリ!! ―銀座・柳寿司三代目奮闘記
江戸前の旬(本編)
そんな時、旬の前に生涯のライバルとなる高級店「嘉志寿司」の四代目、吉沢大吾が現れる。当初は自分より年齢も下で修業のキャリアも少ない旬を「三流店の小僧」と見下していた大吾だったが、数々のイベント勝負で旬に決定的な勝利を収めることが出来ず、「全国握りずしコンクール」での旬との同率2位(優勝は「勘兵衛」の磯村)に甘んじたことがきっかけとなり、さらなる高みを目指して京都の一流料亭へと修業に旅立つ。
その後、ライバルにして親友の宮城・気仙沼「森寿司」の森野石松との共同作業や、鱒之介の兄弟子の息子、北海道「鮨 結城」の跡取り、結城達也への指導などでさらなる成長を遂げた旬は、池内の依頼で京都に出張して寿司を握ることになる。仕事の終了後、池内たちの誘いで京都でも一、二を争う高級料亭嵯峨美」へと招かれた旬は、追い回しとして屈辱に耐えながら京料理の真髄を必死で学び取ろうとしている大吾と再会、ひょんなことから鱧寿司勝負を行うことになり、勝負を通して感じた大吾の成長に驚愕する。
「全国握りずしコンクール」から2年後、「東都デパート」は再び寿司のイベント「東西すし祭り」を開催することになった。当初は東都デパートから出場依頼を受けた旬が東京代表として出場するはずだったが、紆余曲折の末、旬は東京代表の座を「巽寿司」の巽に譲る。松ヶ根の親方から関西寿司の指導を受けた後に巽にエールを送る旬だったが、「東西すし祭り」に出場した巽は、京都「さが美」の代表を任された大吾の前に敗北寸前にまで追い込まれてしまう。急遽助っ人として巽をサポートする旬を、当初は見下していた大吾だったが、最終的に勝ったものの旬の協力で巽の猛追を許し、「たとえこの大会で勝っても旬に勝ったと言えるのか!」と歯がみする。
登場人物
登場人物は、全員初期は顎が強調された厳つい顔つきだったが、物語が進むにつれて、すっきりとした顔立ちになっている。
柳葉家
家族は、魚にちなんだ名前が多い。江戸っ子下町人情が残る店で、銀座四丁目にある大衆店【柳寿司】を経営している。なお、東京や神奈川に「柳寿司」が実在するが、本編の「柳寿司」とは無関係。源治と佐原直哉、工藤和彦は柳葉家の血筋ではないが、源治は鱒之介の同門であり、直哉は鱒之介の、和彦は旬の、其々の弟子で家族待遇となっているため、柳葉家に含める。札幌出身の結城達也、小樽出身の佐原直哉、津軽出身の工藤和彦と、弟子は北日本出身者ばかりである。家族待遇ではないが、「親父の教え子」という理由により、「九条料理専門学校」で鱒之介の教えを受けた者たちを、旬は弟(妹)弟子として扱っている。また、正式な弟子ではないが、中村と磯山太一は旬に、新見清人は鱒之介に寿司の教えを受けている。
柳葉 旬(やなぎば しゅん)
『江戸前の旬』本編の主人公。1979年3月15日午前0時3分誕生。物語開始時の第1話(1999年3月発表)では20歳と明記されている。銀座北高等学校卒業生。四人兄妹の末っ子だが、父・鱒之介が病に倒れたことをきっかけに、実家の寿司屋「柳寿司」の三代目を継ぐべく、鱒之介の下で寿司職人としての修業を始める。長年の修業の過程で、深川の親方、松ヶ根の親方、鱒之介の「兄弟子」結城哲らに師事、特に、深川の親方と松ヶ根の親方にとっては、最後の弟子となった。また、「嘉志寿司」の吉沢大吾とは終生のライバルかつ最高の親友となる。仕事にストイックなあまり自分の恋愛に対しては不器用ですれ違いなども多く、また相手が自分に抱いた好意に気付かずに終わることもあったが、後に紆余曲折を経て藍子と結婚した。仕事以外の趣味は釣り。たとえ相手が自分より年やキャリアが下、時には寿司職人や料理人以外を相手にしていても、これまで培ってきた技術を惜しみなく伝授するなどの懐の深い面もある。修業の過程で日本中の数々の若手職人たちとも交流を重ね、彼を中心に大きな横の繋がりが出来ている。基本穏やかで優しい性格もあり、当初は様々な理由から彼を嫌ったり憎んだりしていた若手職人も、最終的に彼に信服するようになる(完全な敵役、悪役としてほぼ一度しか登場しない職人は別)。
コンクールやイベント、雑誌企画などで大吾をはじめとした他の寿司職人たちと競ってきた。旬本人は「勝ったことは一度もない」と言っているが、実際は勝ったことがある。英二との最初の勝負では英二を不戦敗に追い込んでいる。また、大吾との五番勝負ではトータルでこそ引き分けだったが、うち2勝しておりなおかつ大吾より先にトータルでの敗北を回避している。
江戸前寿司もそれ以外の寿司も同じ「すし」であると考えており、それらを区別せず郷土料理や顧みられなくなった料理も積極的に取り入れる。回転寿司に対しても見下すことはなく、お客さんが自分たちの店に来てくれるのは、回転寿司の存在で寿司が一般の人にも身近になってくれたからだと語り、「寿司ロボット」で作られた寿司についても、心を込めて作られたものであれば立派な寿司だという考えを持っている。来店した回転寿司業界の人物にアドバイスを送ることも少なくない。最良と判断すれば、客のために江戸前寿司以外のすしを提供することもあり、江戸前寿司には無い寿司ダネを握ることもある。店の営業の傍ら、東京都のふぐ調理師の資格を取得するため、「さかい」にて姉の真子の夫すなわち義兄である哲也の下で修業したのち、試験に臨み、無事合格した。
既に多くの寿司職人から一目置かれる存在になっているが、商売っ気がなく非常に良質なネタを損を覚悟して客に提供することもしばしば。
根っからのアナログ人間で、デジタル機器には疎く、携帯電話は決して持たない。
和彦を弟子に迎えてからは、優しく時に厳しい親方としての修業もこなしている。また、父親としての自覚も徐々に出てきたようである。みどりの育児と客の反応から自分の目指すべき寿司道がおぼろげながら見えてきた。そして、そのことの発端となった客との邂逅を経て鱒之介の模倣ではなく自分の目指すべき寿司の道を確立した。ヒラマサからは、食べるものを心から慈しみ安堵させる力があると称され、その立ち振舞いから握りの姿形は菩薩のようだと表現された。
柳葉 藍子(やなぎば あいこ=旧姓・朝岡)
単行本第37巻「マトウダイ」にて初登場。築地場外市場に店を構える【朝岡水産】の娘で、小さなころから店頭に立っていた。見かけは綺麗だがガラッパチで煮ても焼いても食えないキャラクターから「金魚」の異名も。紆余曲折を経て旬のプロポーズを受諾、結婚した。旬の6歳年下だが、「旬くん」と呼ぶ。初めて「柳寿司」を手伝った際に、義姉の真子から渡された君江の着物姿をヒラマサに、「着物姿が君江にそっくり」と評された。
普段から女将として店頭に立つが、自身も食い意地が張っており寿司や魚が大好き。貴重な寿司ダネが入ると旬にねだることがしばしば。その食い意地が旬の料理の腕前とかみ合っていることもあり、夫婦仲はおおむね良好で、寿司バカで女心がいまいちわからない旬にすねることはあるが、家庭にヒビが入るほどの喧嘩は一切したことがない。思ったことをすぐ口に出すクセがあり、それが客に失礼な態度になってしまうことで、よく旬に窘められている。
「旬の役に立ちたい」と「義父(鱒之介)に美味しいフグチリを食べさせたい」という思いから、「柳寿司」での女将の職務の傍ら、旬や弟の一郎と共に、東京都のふぐ調理師の資格を取得するため、「さかい」にて哲也の下で修業をしたのち、試験に臨んだ。受験後に妊娠三ヶ月であることが判明した。試験は不合格だったが、その後にみどりを無事出産した。
女将として良質なネタを安く提供しすぎる旬の商売っ気の無さに気を揉み、時には怒りを表す事もあるが、それも旬のいい所と受け入れている節もある。
柳葉 みどり(やなぎば みどり)
旬と藍子の長女。2011年4月2日午前0時1分誕生。体重3700グラムの女の子。名付け親はヒラマサ。名前の由来は、ヒラマサ曰く「『李謐と孔藩』の故事から、勤勉さと謙虚な人間になって欲しい」という願いを込めたとのこと。
父の旬を「とーと」または「とうと」、母の藍子を「まんま」、鱒之介は「じいじ」、和彦は「にいに」と呼ぶ。母親の藍子と同じく、食い意地が張っていて母と食べ物の取り合いをすることもしばしば。予防接種に欠伸をするなど豪快な性格だが、一方でいじめられている友達や困っている人を助けたり、ホタルイカが死んだことに涙を流す優しい一面もある。
築地第一幼稚園を卒園後、都立築地小学校に入学。大河、美和、航とともに、魚について勉強したり、寿司を食べたりすることを目的とする「おさかなクラブ」を結成した。将来の夢は「柳寿司」四代目になることで、包丁さばきも、同級生が職人技と舌を巻くほど上手くなり、和彦が舌を巻く程の、寿司の工夫を考案する素質も併せ持っている。小学校卒業後の進路を話し合うようになる5年生の春、鱒之介に弟子入りを請い、「鱒之介最後の弟子」として修業に入った(単行本第113巻「みどりの決意」)。これにより父の旬とはきょうだい弟子の関係となった。
柳葉 鱒之介(やなぎば ますのすけ)
旬の父。「柳寿司」の二代目で昭和の大名人と言われた寿司職人。ヒラマサからは、握る寿司は食べるものを圧倒する絶対的な力を持っていると称されており、不動明王のような力強さを持っている。「魚を扱う者は魚に生かされている」、「しっかりとした技・舌・心を持って握ったモノは、客の心を打つことが出来る。それは、土台を支える江戸前の技があったればこそ」という思いから、江戸前の心を重んじていて、客の前では江戸弁をしゃべることがある。「柳寿司」に来店し、一度でも交流したことがある客は、幾年過ぎても忘れない。一人称は主に「俺」、2022年以降は「わし」、客を初めとして目上の人物に対しては「あっし」を使っている。
寿司職人としての旬の師匠に当たる存在。昔気質で短気なところもあり、理不尽ではないとはいえ体罰を行うこともあった。基本的に江戸前にない寿司を旬が扱うことを認めないなど頑固な面があるが、江戸前寿司にはないサーモンを違和感を覚えながらも客のために握ったり、他の職人の新たなアイデアを見て自らの認識を改める柔軟な一面もある。
家族の人生の重大な決断に対しては、本人の意思を尊重する方針を採っている。作中では、君江の第四子(のちの旬)の出産、旬が寿司職人になること、真子の哲也との結婚などを受け入れており、鱚一郎の逆恨みによる家出や鮭児の放浪に対しても口出しすることはなかった。みどりが11歳で寿司職人になることを決めた際には、「まだ子供だから今から将来を決めなくてもいい」と諭すも、みどりの強い意志を感じ取り、「最後の弟子」として弟子入りを認めている。
旬が高校3年生の時に病に倒れて(プレストーリー『銀シャリ!!』での出来事)以来、右半身が不自由になっており、長時間寿司を握り続けたりすると右手が震える症状がでることがあり、月に一回通院しつつも寿司職人を続けていた。みどりの誕生を機に引退の時期を見計らっていたが、手の甲に染みが見つかり「寿司職人が人様の前に出せないような手になった時は潔く引退する」という新見清次郎(深川の親方)の教えを守り、67歳で引退した。
その後、九条に【九条料理専門学校】の日本料理の講師となることを請われる。無学な上に口より先に手が出る性分を理由に講師になることに難色を示したが、「体罰が必要だと思ったらそうして下さい。その責任は自分が負います。手間を惜しまず損得抜きでお客さんを思いやる事の出来る真心を持った職人として世の中に送り出したいんです」と九条に言われ、講師になることを承諾した。学校では講師としての立場を採り、それまでの弟子には決して教えなかった、握りの型を初めとした具体的な技術を惜しみなく生徒に教えた。生徒からは「鱒っちゃん先生」と呼ばれて慕われ、ついには一度も生徒に体罰を加えることはなかった。11年近く務めた末に年齢を理由に退職した後、みどりの弟子入り志願を受け入れて彼女への指導を始めた。
また、旬が「俺たちが子供のころはあんなに怖かったのに、孫には甘い」というなど、昔に比べて物腰が柔らかくなっている。
特別編『寿司魂』では20歳(1964年の物語開始時)の鱒之介が主人公であり、後に『江戸前の旬』本編で良二郎が語った武勇伝も数多く残している。また深川の親方に紹介された中学を卒業した佐原直哉を一人前の寿司職人に鍛え上げた。なお『江戸前の旬』本編では2002年に鱒之介の還暦祝い(実:58歳)が行われており、生年にズレが生じている。
柳葉 君江(やなぎば きみえ=旧姓・紺野)*(故人)
旬の母。長野県出身。1989年9月3日、旬が小学5年生の時に死去。享年42歳。「柳寿司」の二代目女将として直哉や子供たちを温かく見守り続けた。穏やかな性格。結婚前は銀座のデパートで働いていた。父親は開業医。旬を妊娠した時、既に子供を生むには母体の生死に関わるほど体が弱っていたが、「この子は神様からの贈り物」と旬を出産した。しかし、そのことがきっかけで真子の結婚式の時まで君江の両親は旬を逆恨みしていたが、後に旬の優しさと君江直伝の旬の笹寿司に感動し、己の過ちを認め心の中で旬に謝罪した。君江の母は、娘の死の真相を旬に明かすこと無く息を引き取った。なお、祖母の通夜の時に、君江のお骨は鱒之介によって分骨した物を祖父に渡された。
柳葉 鱚一郎(やなぎば きいちろう)
鱒之介と君江の長男(第一子)。1968年9月25日生まれ。名付け親は節子。【旭東物産】食品開発部勤務。母の死は父がしっかり看病しなかったせいだと反発し、実家を離れ商社マンとなった。しかし皮肉にも食品開発部に配され、家業と向き合うこととなった。後に父とは和解している。単行本第55巻「最高の贈物」では、鱒之介と君江に愛されていたことを誕生日に知り、涙ながらに感謝した。ちらし寿司をカップに入れたカップちらしを開発し、食品開発部部長となった。また、銀座に社命で創作寿司の店「SUSHI BAR F.E.Island」を開店。大盛況となる。
嘗て、鱒之介が運動会に出る自分たちのために巻物を作っていたことに感動し、旬に教えを請い、巻物を特訓した。その想いは、息子の誠にしっかりと伝わっていた。
妻の佳菜子とは大学の同期。その時の恋敵の応援で口説き落とした。
柳葉 佳菜子(やなぎば かなこ)
柳葉 誠(やなぎば まこと)
鱚一郎と佳菜子の長男(第一子)。旬の甥。鱒之介にとっては初孫であり、唯一の男系の男孫。海苔が縁で東堂会長の孫・春彦と友達になる。また、友達の相談に良くのるなど懐は深い。七五三の時に鱒之介と鱚一郎が仲違いしていたため、お祝いをしていなかった。しかし、恵と祐樹の七五三の時に、母である佳菜子の実家の風習に倣い、鱒之介が贈った立派な着物を着て七五三を祝われた。クラスメイトの帆立恵美に促されて受験勉強を頑張った結果、志望校(恵美と同じ学校)に合格した。小学生時代は旬を差し置いて「柳寿司」の三代目になると言っていたが、次第にその意志は薄れていく。その後、恵美と共に一流大学のM大法学部に進学。弁護士を目指していたが自分には無理と察し、在学中に【スーパー丸高屋】にアルバイトとして入社。卒業後にそのまま就職した。
柳葉 鮭児(やなぎば けいじ)
鱒之介と君江の二男(第二子)。1970年5月6日生まれ。名付け親は鱒之介。放浪癖があり長いこと一つ所にいられない性格。18歳の時から家を離れて、大道芸をしたり偽薬を売ったりしながら世界中を回っているが、たまに家に帰ってくる(確認できるところでは、母・君江の十三回忌(夢に君江が出てきた)と妹・真子の結婚式(リムジンで登場)、そして旬の結婚式(風呂上がりを泥棒と勘違いした藍子にモップでど突かれた。その後、圭斗たちと協力して旬と藍子のサプライズ披露宴を企画した))。眉毛の形が兄妹で唯一鱒之介似である。旬の結婚式後は長野で車エビの養殖に従事していたが、そこの社長に教えられた粗放養殖を東南アジアに広めるため、家族と日本に別れを告げて旅立っていった。
酒井 真子(さかい まこ=旧姓・柳葉)
鱒之介と君江の長女(第三子)。旬より3歳年上。料理雑誌の編集者だったが、日本料理人の酒井哲也と結婚し退職、店を手伝う。当初は高級店の娘でないという理由でで哲也の母に結婚を反対されていたが、鱒之介が説得したことで結婚を許された。後に祐樹を出産した。その際に、夫の哲也が仕込み、鱒之介と旬が握った握り寿司に感動した。『銀シャリ!!』では、君江がお寿司屋さんのケーキとして出した卵焼きで鱒之介と和解した。後に、『江戸前の旬』本編では、その卵焼きで(父の日が哲也との結婚式であったため)、一日早く鱒之介に感謝の念を込めて出した。君江の両親には、結婚式の時に着用した白無垢姿を「35年前の君江の花嫁姿を見ているようだ」と評された。旬と藍子の結納の時は、柳葉家の人間として出席した。
柳葉 鮃蔵(やなぎば へいぞう)*(故人)
源治(げんじ)
佐原 直哉(さはら なおや)
鱒之介の弟子。源治の独立直前に深川の親方の紹介で「柳寿司」に入門し、鱒之介の下で厳しい職人修業を積んだ。修業の様子は『寿司魂』で描かれているが、こちらでも『銀シャリ!!』での回想シーンとは齟齬が見られる。当初は人前でナイフを振りかざすなどの手のつけられない暴れん坊だったが、鱒之介の握る寿司を見て、弟子志願した。『寿司魂』では、給料で「嘉志寿司」に寿司を食べに行ったり、親方である鱒之介に黙って築地仲卸業者から魚の捌き方を習ったりしている。しかし魚の捌き方を習いに行くのに店の包丁を持参し、さらに帰宅時にその包丁に血が付着していたことから同時期に「柳寿司」近辺で発生していた押し込み強盗への関与を節子(鱒之介の母)に疑われたが、鱒之介が包丁に付いていた血が魚の血であると見抜いたため、疑いは晴れている。旬が小学校低学年の時に母親の病気のため地元小樽へ帰った後、小樽寿司屋通りで【直寿司】を経営する。『銀シャリ!!』では、旬に江戸前寿司職人としての才能があるかどうかを、鱒之介に頼まれて見極めている。真子の結婚式と旬の結婚式で家族待遇として呼ばれた。
工藤 和彦(くどう かずひこ)
旬の弟子。単行本第56巻「親心」にて初登場。青森県の津軽地方出身。謙虚だが芯が強い。工藤家は農家を営んでおり、和彦は長男だったが、決して裕福ではなかったため家を継がず、中学校卒業後に月島の工場へ就職する予定だった。しかし内定を取り消され気落ちしたところに「柳寿司」を父親と共に訪れる。そこで、直向きさを鱒之介に気に入られ弟子となる。彼が苗字で呼ばれる事は殆ど無い。また、親方の旬が悩んでいた時には旬のライバルである大吾に相談に乗って欲しいと相談しに行ったことがある。親方である旬への信頼は揺ぎ無いが、思いつめて自責しやすい一面もある。
最初は料理全般について全くの素人であったが、小山内との「弟子採用試験」では食べる人のことを考えたかんぴょう巻きで、旬から改めて認められ、正式に弟子入りした。仕事でミスをすることはあるが、追い回しとしての仕事も旬がさせることがなくなってしまうほどしっかりこなし、旬に早くから包丁を与えられるほどに認められている。
一方技術的な上達は紆余曲折もあり、芝エビが入った卵焼きは美味く焼けなかった。しかし日々の仕事を通して客に対する責任と喜びを学び、旬の招待で半年ぶりに再会した両親に芝エビの入った卵焼きを振る舞い、旬・藍子夫婦および両親を安心させた。「貝焼き味噌」のように、和彦がまかないなどで披露した料理が「柳寿司」にて和彦の担当として品書きに載ったり、旬も気づかなかった寿司の工夫を考案するなど着実に力を身につけ、現在では仕入れや、ツケ場で握りや巻物もある程度任されるようになっている。「東都デパート」のイベントで、都内で働く経験10年未満の若手寿司職人のナンバーワンを決める大会「TOKYO SUSHI-1 GP ~next generations~」に、発案者の良二郎直々の打診を受け出場した際には、「東都デパート」の催事場で行なわれる決勝に進むことこそ惜しくも叶わなかったが、「柳寿司」で培った実力を遺憾なく発揮した。2022年には東京都のふぐ調理師の資格を取得している。
2018年より勝どきのアパートで一人暮らしを始めており、現在は仲を深めつつある井上真紀の他、辻川ケビン、小山内清、篠崎沙羅、大崎数馬といった同世代の寿司職人たちとともに寿司道を邁進している。
海渡家
築地市場のち豊洲市場の仲卸【海渡】を営んでいる。
海渡 謙介(かいと けんすけ)
海渡 静香(かいと しずか=旧姓・内山(うちやま))
吉沢家
「柳寿司」と同じ銀座にある江戸前寿司店【嘉志(よし)寿司】を経営している。以前は、「嘉志寿司」は銀座一の名店と評されていたが、作法にうるさく、特定の客にしか利益を還元しておらず、銀行からも「新しい客がつかず、頭打ちだろう」と見られていた。また、銀座一という看板に胡坐をかき、社長の龍男をはじめ従業員は皆慢心し、気が付けば寿司の質も落ちていた。そのことが仇になり、李の「覇王寿司」との抗争ではマスコミや一般客からの風評被害にも悩まされる。この時期に店を辞めた者も多い。しかし、大吾と「すし懐石 榊」の下従業員だけは屈辱に耐え抜き、新生「嘉志寿司」として頑張っている。
吉沢 大吾(よしざわ だいご)
「嘉志寿司」の四代目。自分より格下(旬は3歳年下でキャリアも大吾より浅い)と思い込んでいる旬にたびたび寿司勝負に引き分けることに苛立ちを持っていた。しかしそれは自分の驕りから来たものと気付き、自ら実家を出て7年間京料理の世界で修業に励む。帰京後は「嘉志寿司」を継がずに母方の榊姓を名乗り、【すし懐石 榊】を開き独立。自分の理想とする「一生一品の寿司」を目指すが、未だ澱のように残る旬の存在を消し去るために阿部が仕掛けた寿司五番勝負で旬と対決するが、その勝負の過程で旬との間に友情が芽生える。登場当時は傲慢で肥満体形なキャラクターだったが京都での修業時にはかなり絞り込まれ、榊姓を名乗るようになった独立以降は別人のような精悍な姿になっている。「覇王寿司」との抗争で、窮地に陥った「嘉志寿司」を救うために「すし懐石 榊」を閉店して「嘉志寿司」に復帰、意識改革を施し、信用が失墜していた「嘉志寿司」をわずか二ヶ月で立て直す。抗争終結後は正式に「三代目」を父、龍男から譲られる。「嘉志寿司」で出していた寿司と、大吾が「すし懐石 榊」で出していた寿司とは全く違うものだったが、父に「すし懐石 榊」での寿司を「嘉志寿司」の寿司として出すことを許された。
「嘉志寿司」の跡を継いで以降は、子供向けの寿司イベントにも協力したり、VIP向けの値段を大幅に下げるなど、格式は落とさないもののより親しみやすい側面も見せてきている。一方で弟子への指導は厳しく音を上げる弟子も多いが、大吾なりに弟子のためを考え旬に相談を持ち込むこともある。また息子の大河とみどりが結婚したらいいというなど旬とは最大のライバルにして最高の親友となっている。
寿司職人としては変わらずストイックであり「一生一品の寿司」を追い求めていたが、完全に行き詰っていた。しかし、詩織が見つけてきた栃木米「なすひかり」のおかげで一歩前進でき、詩織に感謝するとともに、二回目のプロポーズをし、結婚を快諾された。しかし、未だ詩織の家族との溝は埋まっていなかったが、「寿司飯七分にタネ三分」で詩織の両親と兄姉を説得し、無事結婚した。得店の営業の傍ら、東京都のふぐ調理師の資格を取得するため、ふぐ専門店にて親方の下で修業したのち、試験に臨み、無事合格した。
吉沢 詩織(よしざわ しおり=旧姓・三枝)
旬の寿司に魅せられた資産家の娘。初登場時では、「柳寿司」で働くことを希望していた。旬のことも憎からず思っていたが、いつの間にか厳しい修業に裏打ちされた自信を持つ大吾といい関係になった。阿部邸で行われた旬と大吾の五番勝負にも立ち会った。大吾の店を手伝ううちに、大吾の厳しい指導に音を上げる弟子たちを自然と気遣う女将として振舞うようになった。大吾が「一生一品の寿司」を追い求める過程で行き詰っていた時に、力になりたいと思い栃木米「なすひかり」を見つけ、大吾に渡す。そのおかげで、大吾は「一生一品の寿司」に大きく前進できた。そのことに感謝した大吾から二回目のプロポーズを受け、快諾した。しかし、未だに自分の家族の了承を得られていなかったが、大吾の「寿司飯七分にタネ三分」を通しての真摯な態度と祖父の助言で、無事に大吾と結婚した。大吾の東京都のふぐ調理師試験後、妊娠三ヶ月であることが判明した。その後、無事に大河を出産した。
詩織の祖父は中卒のたたき上げだが多数のホテルを経営する実業家(偶然だが「すし懐石 榊」も祖父経営のホテルのテナントであった)であり、旬と大吾についてもいち早く高く評価した。詩織の両親と兄、姉の香織も系列のホテルで仕事をしているが、特に兄と香織は鼻持ちならないところがあり大吾に対して否定的だった。
吉沢 大河(よしざわ たいが)
吉沢 龍男(よしざわ たつお)
「嘉志寿司」の三代目。最初は傲慢な点もあるものの厳格な寿司職人として描かれていたが、「嘉志寿司」に対する世間の評価からいつしか慢心し、自身を「社長」と呼ばせ、常連とのゴルフなどに精を出すようになってしまう。肝心の寿司についても、VIPに出す寿司ダネは自分で調べるが、それ以外は板長の坂本に任せていたため、その陰で坂本が私腹を肥やしていたことや、他の職人が出している寿司が劣化していることにも気付けなかった。「覇王寿司」との抗争の際も大吾から再三考えを改めるよう忠告されていたが、全く聞く耳を持たず、「嘉志寿司」の食品偽装が発覚した際も騒動の全てを大吾のせいにし、彼を執拗に殴りつけてしまう。止めに入った詩織も負傷させてしまうが、その最中に発作を起こし、入院。その後、息子の大吾が築地市場の仲卸業者に愛されていることを知ると、大吾たちに謝罪し、けじめをつけるために、大吾に代を譲り引退した。その後、大吾の結婚式では「息子同士が仲良くなるとは、人生とは皮肉なものだ」と言い、鱒之介とがっちりとした握手を交わした。鱒之介同様の孫煩悩であり、孫たちのために鱒之介と共にツケ場に立ったこともある。
『寿司魂』にも登場しているが、そこでは二代目と表記されており、『寿司魂』の続編にあたるのが『江戸前の旬』本編だとすると、齟齬が見られる。また、このころは登場初期の大吾に似ていた。
坂本(さかもと)
立川
朝岡家
築地市場場外【朝岡水産】を営んでいる。
朝岡 一郎(あさおか いちろう)
酒井家
和食料理屋【さかい】を営んでいる。「さかい」は、以前は、福井の名料亭だった。
酒井 哲也(さかい てつや)
寿司職人
野田 良幸(のだ よしゆき)
磯村 慎治(いそむら しんじ)
巽 英一(たつみ えいいち)
旬の祖父・鮃蔵が戦前に修業していた新宿【巽寿司】職人。父は東京の寿司通の間では知らぬ者のいない名人である巽次郎。東西すし祭りの東京代表を巡って旬と車エビを題材に勝負した。結果的には勝利して東京代表の座を獲得したが、自身よりも旨い寿司を握りながら「巽さんがいなければこの発想は出なかったから」との理由で旬が自分から負けを認めて代表を辞退したことによるものであり、旬の潔い身の引き方に感服する。その後の「東西すし祭り」では当初は大吾に歯が立たず、一時は出店すら見合わせるという体たらくだったが、旬の協力で勢いを盛り返し、結局準優勝に終わるが、寿司を通して学んだ数々の出来事に感謝し、自身の店も父の代同様に繁盛するようになった。なお父親の次郎は「松ヶ根ずし」の親方に惚れ込んで、無理矢理弟子入りした経緯がある。
森野 石松(もりの いしまつ)
気仙沼【森寿司】職人。左利き。旬にとっては大吾と共にライバルであり親友でもある。気仙沼名物のフカヒレ寿司を得意とする。直前の大吾との初対面が最悪だった反動か、旬とは初対面からウマが合い、「東都デパート 銀座本店」での「全国握り寿司コンクール」では、配達のトラブルからマグロを使えなくなった旬のために、磯村と共に自分のマグロの余り分を旬に提供した。小手返しの使い手で、旬は彼の握りに触発されて小手返しの練習に取り組み、コンクールでは小手返しを使うことでロスした時間を取り戻すことに成功した。福岡支店で開催された「全国握り寿司祭り」にも登場。再会した大吾がかつての非礼を詫び、年を重ねてやや落ち着いた彼も快く水に流した。豪快な性格で、わずかだが下ネタを口走るなど好色な面もあり、福岡で臨時ボーナスが支給された時は風俗店の数々を思い浮かべてニヤついていた。「東北地方太平洋沖地震」(東日本大震災)の発生に伴う大津波で気仙沼の店舗も大きな被害を受けたが懸命の努力で復興にこぎ着けた。
天海 優作
小樽【天海寿司】の二代目。直哉による評価は「商才は長けているが、人間としては三流」。「東都デパート」主催の「全国握り寿司コンクール」の優勝を足掛かりに東京進出を目論む。東京から訪れた真子の取材を受け入れ、VIP専用のVメニューでもてなしたが、天然活け物と偽った北海シマエビが冷凍物であることを真子に同行した旬に見破られる。その腹いせに旬に因縁をつけ、寿司勝負を持ちかける。審査員を自分の息のかかった地元マスコミで揃え、最高級のメンメで臨んだが、手間をかけることを惜しまずに最高の味を提供しようとする旬の姿勢に審査員たちが心を打たれ、引き分けに持ち込まれてしまう。ケリは「全国握り寿司コンクール」でつけることになった。
その後、予定通り「全国握り寿司コンクール」に出場。一般審査員による投票の段階で優勝圏外になり、惨敗した。東京進出は叶わなかった模様。
清瀬 鮎美(きよせ あゆみ)
金沢【鮨 清瀬】の二代目。
先代死後、父の残した店を諦められずに店を継ぎ、登場時点で既に一流と言える鮨職人であった。しかし女性であるがゆえの苦心にも見舞われていた他、自身で店や加賀前鮨を守ろうと気負いすぎたため最初はとげとげしく、年上の職人を従業員の前で罵倒したり、店の応援にやって来た江戸前寿司の職人である旬を毛嫌いしていた。しかし自分一人で店をやっているわけではないことに気づいたことで次第に険が取れていく。旬に対しては好意を持つまでになり、旬が東京に帰る時には涙ぐんでいた。なお旬自身は鮎美のことは好きだが、それはあくまで寿司職人としてであり、恋愛対象としてではなかった。「全国握り寿司祭り」には途中参加の可能性(中村談)を含ませつつも参加できなかったが、旬と藍子の結婚披露宴には榊大吾、森野石松、中村、結城達也、磯山太一、灘信行との寿司職人仲間の一員としてサプライズで参列し、握りを披露した。
その後、従来の加賀前鮨を改良した新たな鮨を店で出すようになり、最初は旬らにも驚かれたものの新たな客をつかみ成功している。気の強い性格は変わらず、中村の宣戦布告を受けて立ち、中村が悪役覚悟であったと知ると中村を平手打ちした上で感謝を伝えた。
父親は「加賀前鮨」を考案しており、伝統に固執する江戸前寿司職人を毛嫌いしていたが、一方で江戸前寿司の基本があってこそ加賀前鮨を考案できたと考えていた。母・倫子は店で女将をしており、先代が腕を認めライバルと思っていた鱒之介の下に店の助けを求め、旬を連れ帰った。
中村(なかむら)
【鮨 清瀬】職人。下の名前は不明。店の応援にやってきたが鮎美に反発されていた旬に親身になっていた。生真面目で引っ込み思案だが徐々に職人としての自信をつけている。また、血の滲むような修業の結果、握るのに六手掛かる「正統・本手返し」を、五手で握るのと同じ速さで会得した。鱒之介は彼の生真面目さを、周囲の人間にとって息が詰まるだけの中途半端な生真面目さではなく、周囲の目が尊敬に変わるまでとことん突き詰めた生真面目さと評した。鮎美のことを一途に想っている。「全国握り寿司祭り」にも登場。その後、先代から加賀前鮨を受け継いでいるのはどちらか白黒つけるために「鮨 清瀬」を辞め、【元祖加賀前鮨 中村】として「東都デパート」のイベント「金沢・百万石祭り」に出店し、鮎美の前に立ちはだかる。結果として鮎美が改良した加賀前鮨こそ正統の加賀前鮨であると世間に認識させることをアシストした。中村の真の意図を知った鮎美と和解し、「鮨 清瀬」に復帰した。
菊川 英二(きくかわ えいじ)
「鮨 清瀬」の看板を狙う菊川水産社長・菊川守彦の弟。商売人の父や兄と違い天才的な職人であり、寿司そのものの技術だけでなく客を呼び込むことについても考えが回る。才覚については旬や大吾も一目置くほどだが、敵愾心があまりに強く、すぐに勝負にこだわってしまう悪癖があった。金沢では加賀前の看板をかけた寿司勝負で中村に敗れ、さらに旬の寿司を食べたことで自らが旬に及ばないことを認め、敗因が装飾過多であることを旬に諭され修業に出る。しかし岡山【すし重】での修業の後、「全国握り寿司祭り」にて再び自分の信条である「足し算」の寿司で旬と勝負した。その後、上海に渡って李建王の【覇王寿司】の職人となり日本に凱旋帰国、李の展開する【覇王寿司 銀座店】の板長として、本来の江戸前寿司で大吾や旬の前に立ちはだかる。しかし、李が築地仲買人の反感を買ったことを知ると、あっさりと「覇王寿司」を辞めた。その後、旬のライバルに相応しい存在になることを目指し、旅に出る。最終的には北海道で自身の店【英(はなぶさ)】を開店した。後に、「東都デパート」で開かれた物産展で自身の勝負にばかり拘るちっぽけなプライドを恥じ、自然な笑顔を出せるようになり、後に旬夫婦を北海道の自身の店に招待している。旬の目指す寿司道と自分の寿司道は相容れないとしており、旬のことを「甘い」と断じるが、その一方で「その甘さ、嫌いじゃない」とも考えている。
『北の寿司姫』にも登場しており、函館の木古内で寿司店を経営している。そこで、主人公の姫野さくらを「大北海道握り寿司新人コンテスト」で優勝させるために一ヶ月特訓した。その際に、掌の温度を自由に変えられるさくらに驚愕した。
小松の親方(こまつのおやかた)
新見 清次郎(にいみ せいじろう)
【すし清】の親方。通称「深川の親方」。荒くれで有名な築地の男たちが思わず立ち止まって深々とお辞儀をするほどの伝説の寿司職人。目標である鮃蔵が逝去して寿司が握れないほど落ち込んでいた鱒之介を弟子に引き取り、彼に再び寿司の奥深さを教えた(修業の様子は『寿司魂』に描かれている)。また、戦後の闇市が東京に数多く出ていた中で、「寿司屋はまっとうな商売でなくちゃいけねぇ」という信念を持っていた。2003年時点は米寿(88歳)であり、このころ原因不明の病で両目を失明する。37年前(1966年)51歳、鱒之介が22歳の時点でも彼の尊敬を受けている。旬に「目で魚を見て握っているようじゃ、寿司職人としては半人前」という教えを授けた。また、この時に自身が生涯かけて追い求めていた理想「寿司と一体になる」を成し得た。今際の際に、約束通り最後の弟子となった旬の「名残りのシンコ」を食べて、旬に感謝しながら、旬、鱒之介、松ヶ根の親方、蔦屋の女将に看取られて逝去した。享年89。
松ヶ根の親方(まつがねのおやかた)
結城 達也(ゆうき たつや)
単行本第24巻「サヨリ」にて初登場。鱒之介の兄弟子(ただし鱒之介は既に職人として一本立ちして年も上だったため実質的には弟弟子のようだった)である小樽【鮨 結城】主人・結城哲(ゆうき てつ)の息子で、旬の下に預けられる。おとなしそうな風貌の陰ではかなり腹黒い性格で旬も手を焼くが、旬の情熱により改心し(そもそも、旬の誠実な姿勢の前に自分のしたことを思わず白状しそうになるなど、根っからのワルではなかった)、北海道に戻ってからは人が変わったように修業に精を出し、後に【鮨 結城 すすきの分店】を任されている(『北の寿司姫』は、そのすすきの分店が舞台)。真子の結婚式や「全国握り寿司祭り」にも登場。
父・結城哲は『寿司魂』にも登場しており、このころから巻物が得意。達也は旬にとって弟弟子になるが、父親の哲は旬の希望に応えて自身の細工巻きを伝授しており、旬にとっては師匠の一人となる。
磯山 太一(いそやま たいち)
単行本第40巻「サンマ丼」にて初登場。藍子の伝で、仕事が休みの日に「柳寿司」を手伝うようになった職人。肥満体。弱気で泣き虫だが実は天才的な腕前を秘めており、旬や大吾にも評価されるほど。当初は魚が捌ければ一人前になれると考えていたが、旬の魚と客に対する真摯な態度に感服し、旬のような寿司職人になりたいと考えるようになる。宅配寿司店の職人と名乗っていたが、実は新橋の江戸前寿司店【すし華(はな)】の下っ端職人(「柳寿司」に通っていたのも、「すし華」で兄弟子たちが自分に雑用しか与えず技術を身につけられないと考えたから)。跡取り息子ら兄弟子たちに「柳寿司」通いがばれてしまいリンチを受け、それに怒りつつもけじめをつけるべく店に出向いた旬も負傷するが、隠居していた親方にその場を救われる。その後、旬が改めて店に挨拶に向かった際、親方の計らいでツケ場に立ち、一同に腕前を認められ、以後は親方と共にツケ場を任されるようになる。旬の「全国握り寿司祭り」による不在時は「柳寿司」の留守を担った。「すし華」で働く傍ら、東京都のふぐ調理師の資格を取得するため、築地市場の除毒所にて謙介の下で修業したのち、試験に臨み、無事合格した。また、既成概念に捉われず、半夏生の夏蛸や秋刀魚の炙り、鰤の燻製を試すなど素材の新たな美味しさを引き出すことに積極的に挑戦している。親方から独立を提案されるが、己の寿司道を見つけた旬を見てショックを受け、親方に「自分は子烏賊にもなれていない」と、引き続き「すし華」での修業を望んだ。その後、大吾の推薦を受け、京都の老舗料亭【桐乃家】の主人に請われ、香りを重視する己の寿司道確立のため、京都に旅立って行った。
灘 信行(なだ のぶゆき)
「全国握り寿司祭り(福岡・博多編)」に登場した福岡【玄海】主人。父親が親友の寿司職人・森田(後に灘の師匠となる)と共に東京へ出かけた際、鱒之介の寿司を食べてショックを受け、失意のうちに亡くなったことから、旬を父の敵として「全国握り寿司祭り」で寿司で叩き潰そうと試みる。最初は心を乱した旬に勝ち誇っていたが、森田からの激励や「柳寿司」からの応援で旬が精神を立て直すとパフォーマンスに走るなど焦り始め、ついには旬の命まで狙うようになってしまう。最終的に森田に止められて改心、最終的に「全国握り寿司祭り」でも優勝を飾った。
店を手伝っている涼子という妹がいるが、兄同様に旬を敵視していた。
後に涼子、森田と共に「柳寿司」を訪れ、客が喜んでくれる寿司を握ることを目指す。
山田 祐介
東京・銀座に実在する【鮨處 やまだ】主人。40歳(単行本第77巻時点)。本人も実在の人物がモデル。恰幅の良い体格。青森県小泊出身で、29歳の時に大工から寿司職人に転身した。旬を尊敬しており、旬の弟子である和彦の同郷の先輩として度々相談に乗っている。「魚の声」を聞いたり魚の顔つきを人に例えるなど独特な感性を持つ。新たな寿司のアイデアを考案することも多い。
小山内 清(おさない きよし)
安藤 宏明
辻川 ケビン(つじかわ ケビン)
赤坂【鮨 一会】職人。スイス人の父親と日本人の母親を持つハーフ。元々は日本の大学に留学しており、将来は母国のスイスで父の後を継いで医者になるはずだったが、日本で本物の寿司を食べて衝撃を受け、寿司職人になるために大学を辞めてしまう。その後、二ヶ月で寿司の基本を教えるすし学校に入学。卒業後、すし学校の経営する「鮨 一会」に入り、ツケ場に立つまでに成長する。日本人以上に日本人の心を持った職人として通の間では評価が高い。しかし、両親は寿司職人になることに反対しており、勘当同然となっていた。両親に認めてもらうため、「TOKYO SUSHI-1 GP ~next generations~」にエントリーし、優勝を絶対条件とする。実力を遺憾なく発揮し、予選では和彦や沙羅を抑え、激戦区とされる銀座会場を制し、「東都デパート」の催事場で行なわれる決勝に進出する。優勝こそ出来なかったものの、催事場へ訪れた両親に美しい寿司を披露し、和解。寿司職人を続けることを認められた。
井上 真紀(いのうえ まき)
新橋【真紀】主人。単行本第103巻「江戸前手巻き」にて初登場。店は先代の父親のころは立ち食い寿司屋だったが、父が倒れ、半身不随で話すこともできなくなったために店を手巻き寿司専門店に鞍替えして継ぐ。実は「九条料理専門学校」の卒業生で、鱒之介に寿司の教えを受けていたが、当時は父親の跡を継ぐとは思っていなかったためあまり真剣に聞いておらず、そのことを後悔した事をばねに、彼の指導を直接仰ぐ時は熱心に成る。
当初はタネの目利きも仲卸の謙介に一任せざるを得ず、和彦に「仕込みの仕方が全て間違っている」と評されるほどの腕しかなく、父親の代にいた常連客は離れていき、店は閑古鳥が鳴いていた。彼女を気にした和彦の旬譲りの厳しい指導を受け、江戸前手巻きを確立。再び常連客が付くようになり、店に活気が戻り、父にも認められた。
以降も、和彦から技術を教わる過程で、徐々にながら仲を深めている。また旬からは「妹弟子」として扱われている。
新見 清人
【深川二代 すし清】主人。単行本第118巻「恩返し」にて初登場。「深川の親方」こと新見清次郎の孫(息子の息子)。清次郎の面影を残した顔つきをしている。大名人だった清次郎に憧れて寿司職人になり、若くして店を開いた。ただし、幼い頃に清次郎が亡くなっており、清次郎に直接寿司の教えを受けたことがなく、父は清次郎の跡を継ぐことなくサラリーマンだったため、寿司に関しては完全に独学であり根幹部分から技術不足だった。過去に寿司の教えを受けた清次郎への恩返しのため、鱒之介が一時的に店を休店させ、彼に寿司のイロハを或る程度教えた後の試験で、夢に現れた清次郎の助言に従ったと言う、彼の言い分が嘘では無い事を確信し、店の再開を認める。みどりと合同で教えを受けることもあるが、年齢差の離れている彼女の寿司についての知識の豊富さに、気後れする事がある。
常連客など
平政(ヒラマサ)
柳葉家とは長い付き合いである「柳寿司」一番の常連客。基本的には一人で来店するが、時々夫婦そろって来店することがある。家族は妻と息子の一夫、娘の明子がいる。時には厳しくまた優しくアドバイスをし、旬の成長を見守っている。旬は彼を「じっちゃん」と呼び、祖父のように慕っている。銀座の靴店【タイラ靴店】の先代で、他の常連客もご隠居と呼ぶなど近所ではかなりの顔とされている。釣りが趣味。ヒラマサはあだ名で、姓は平(たいら)らしいが本名はめったに出てこない。『寿司魂』にも登場しているが(物語開始時36歳)、白髪や皺が少ない以外は容姿はさほど変わらない。鱒之介には、鮃蔵のように死ぬ直前までツケ場に立っていてほしいと思っている。また、「柳寿司」に四代目が生まれ、鱒之介(二代目)と旬(三代目)と共に、ツケ場に立つ姿を見るまでは何があっても絶対に死なないと鱒之介に誓った。小学校卒業と同時に革靴問屋に丁稚奉公に入った。旬と藍子の結婚式では仲人を務めた。また、旬と藍子が子宝に恵まれるようにと、カツブシ入りの小柴産のシャコで願かけもした。旬と藍子の子供であるみどりの名付け親。『李謐と孔藩』の故事に因んで勤勉さと謙虚さを身に付けてほしいと願い命名した。一時期、心臓発作を起こし意識不明の重体になったが、旬が毎日握ったヒラマサの寿司を食べる夢を見て意識を取り戻した。
圭斗(けいと)
旬の銀座北高等学校の同級生であり親友。月島西仲通商店街にある【もんじゃハウスMIYAKO】でもんじゃ職人として働いている。旬と藍子の結婚式の時には大吾や謙介と一緒に披露宴のサプライズを企画したり、司会も務めた。また、幼少のころに病気で入院した際に、旬に寿司ネタで何を食べたいかと聞かれた際にイクラの軍艦巻きと答えた。それ以来、「柳寿司」では旬の天然ものを扱う中で唯一イクラだけは一年中冷凍物を使っている。一時期、内装を今風にしたり新メニューを考えたりして客を呼ぼうと考えたが、どれも上手くいかず、自暴自棄になっていた。しかし、「手間暇をかけて食材の旨味を引き出す」ことを念頭に置いて仕事をしている旬に対し、「旨味調味料を使った方が効率的」という考え方を持ち、互いの意地をかけて玉子焼き勝負をするが、その結果、手間暇をかけることの大切さを痛感する。彼女がいないことを悩んでいたが、旬と海に行った際に出会った夏子を助けたことがきっかけで交際するようになる。だが後年、いつの間にか別れており、様々な事情から男性不信になった、銀座のキャバクラ嬢の奈央に惚れ込み、いつか心を開いてくれることを信じて追いかけている。
頭(かしら)
宇佐美の旦那(うさみのだんな)
宮森 徹(みやもり とおる)
心臓外科医の世界的権威。ペンキ屋だった父の後を継ぐのが嫌で、誰からも尊敬され、かつ、お金も手に入れられるという理由で医者になった。しかし、数年ぶりに再会した父に、自分がいかに鼻持ちならない存在であったかを諭された。「柳寿司」には、母のために京ちらしを作ってもらおうと来店したのがきっかけで常連客となった。医療器具が入ったカバンを持ち歩いており、「すし華」の兄弟子たちにリンチを受けた太一や負傷した旬を治療したり、ヒラマサの指を治療した。また、藍子の伯母・高城の心臓の病気を完治させたりしている。また、旬と藍子の結婚披露宴にも出席した。T大の教授となり、他方、白根を弟子にしている模様。2メートル近くの大男。
新井 雅彦(あらい まさひこ) / 新井 良雄
【AZUMA製作所株式会社】勤務。金子の後輩。典型的な体育会系でお調子者の傾向があり、それでミスをしてしまい金子がフォローすることも多い。一時期北海道の支社に転勤していたが東京本社に戻った。年老いた母親を心配するあまり転勤を拒否しかけたり、ただの軽い風邪で、しかも注射一本で全快したにもかかわらず、無理やり入院させたことがある。そのため、マザコンだと言っていた有野に「自分以上」と評された。しかし、それは母親が41歳の時に自分を産んだことや自分を大学に行かせるために日雇いや新聞配達の仕事などの苦労をして育ててくれたことを知っていたからであり、誕生日になると感謝の念を込めて母と一緒に過ごしていた。「柳寿司」に訪れた時に、母を偲んで具も山葵もない、寿司飯を海苔で巻いただけの海苔巻きを食べながら、40歳を過ぎても結婚できなかったことや孫を抱かせてやれなかったことを悔い、号泣していた。しかし、有野や金子の計らいで母が良く食べさせてくれた明日葉を使った寿司を食べ元気を取り戻し、また、それが縁で同じく落ち込んでいた畑野洋子と知り合う。
下の名前は途中で変わっており、単行本第8巻「戻りガツオ」では母親から「雅彦」と呼ばれていたが、単行本第53巻「明日葉」で洋子に自己紹介した際は「良雄」と名乗っている。
有野 孝昭(ありの たかあき)
小野寺(おのでら)
鹿野 昭夫(しかの あきお)
八木沢(やぎさわ)
綾瀬 いずみ(あやせ いずみ)
桜井 淳(さくらい じゅん)
西島(にしじま)
東堂 巌
山本 鈴音(やまもと すずね)
福岡県北九州市小倉出身。登場当初は【club胡蝶】のホステスだったが、事実上の解雇により辞めてしまう。鱒之介の機転により「柳寿司」で東堂会長に巡り合い、文化的な素養の高さを見込まれて【東都デパート】に入社した。決して美人とは言えない顔つきで、ホステス時代は特徴として出っ歯が描写されていたが、「東都デパート」入社以降は一切描写されなくなった。これと見込めば役員たちに強硬に提案を押し通すことも厭わない。「全国握り寿司祭り」では、企画終了後に「東都デパート」を退職しようとしたが、東堂会長の計らいにより、引き続き「東都デパート」で働くことを決意する。「東都デパート」に20代の女性ファッションフロア新設に伴い、売り子の教育担当を東堂会長から一任される。
2023年度より新設された、社の方針の決定権を持つ、会長直属の企画戦略部の部長となり、入社以来初めて管理職の地位を得た。佐々本と良二郎を企画戦略部の立ち上げメンバーに勧誘している。
二卵性双生児の妹・琴音は鈴音と違って美人だが、教養面では姉に全く及ばない。
佐々本 拓海(ささもと たくみ)
田口 咲(たぐち さき)
田口 八千代(たぐち やちよ)
池内 正二郎(いけうち しょうじろう)
阿部 如雲(あべ じょうん)
海原 慎太郎(うなばら しんたろう)
祖父(本編では故人)の代からの蒔絵師。鈴音とは微妙な関係。蒔絵に魅せられ、その魅力を表したいと思うも十全に発揮できず悩んでいたが、父・誠一郎から「蒔絵は心で描くものだ。物事に感動し、その感動を蒔絵を通して人々に広く伝えたいという想いと木地師と塗師が込めた想いを深く感じ取らねばならない」との助言を受け、一流の蒔絵師として成長していく。祖父が晩年認知症を患い、母親に「下の世話」などの介護を押し付けて外出することが多かったのを後々まで後悔している。なお、祖父と父は『寿司魂』にも登場。同作中では祖父が叙勲を受賞することが決まるも、職人の矜持が大事と断り、鱒之介と君江の結婚の際に、二人のために特別に拵えた蒔絵の調度品を贈った。
坂本 翔子(さかもと しょうこ)
マイク
プロレスラーのようないかつい風貌だが実はアメリカの貿易商。小夜子という着物姿が似合う恋人がいる。小夜子とは十五夜のお月見を共にしたが、その後連絡が取れなくなったことで嫌われたと思っていた。しかし、実際には小夜子がマイクと結婚できるか悩んでいただけだった。大の日本通。旬と藍子の披露宴では、小夜子と共に出席した。アメリカでは“悪魔の魚”と言われているタコが苦手だったが、旬が握ったタコの握り寿司に感動し考えを改める。後に、日本嫌いの母親を、自ら心を開いて説得し、共に「柳寿司」を訪れた。また、アメリカやフランスなどの仕事上の付き合いのある外国人に寿司と日本文化の素晴らしさを伝えるため、共に「柳寿司」を訪れることがある。
湊家 じゃこ平
たまに「柳寿司」に訪れる湊家一門会の落語家。旬にすごい顔と言われるほど泣き顔がひどい。旬と藍子の披露宴に出席した。落語「時そば」を稽古した時は、そばとうどんの違いを音だけで演じ分けるため、一日三食全てそばを食べ続けた。そのため、久しぶりに「柳寿司」を訪れた時には、物凄い勢いで旬の握ったすしを食べ続けた。その甲斐もあり、落語は大いに大盛況となった。
昔は、テレビのバラエティ番組ばかり出ていたが、後に父親を超える芸を身につけるために落語家一本で生きることを決意する。
与田 良二郎(よた りょうじろう) / 丸山 良二郎
単行本第51巻「懐かしき顔」にて初登場。鱒之介の幼馴染である良太郎の息子。良太郎は、以前は貸しビル業を営んでいたが、詐欺によって借金を抱え、一家そろって祖母の実家の大分に夜逃げした。しかし、そこにも借金取りが現れ、耐えかねて松の木で首つり自殺をしようとしたが松の枝が折れてしまい、しかも根元から温泉がわき出たため、それを基に、3件の温泉旅館を経営することに。良二郎は「柳寿司」にトイレを借りに来店した後、旬たちに上記の話をする。さらには、『寿司魂』にも描かれている鱒之介の若かりしころの武勇伝を話した。また、ワインにも詳しく、常連客がワインと寿司のセットでの接待をした際に、色々と知恵を授けた。銀座一丁目に住んでおり、銀座のビジネススクールに通っていた。そのビジネススクールに通っている同級生の畑野洋子が里心がついて故郷の八丈島に帰りたいと落ち込んでいた時、八丈島産の明日葉を使った寿司を旬に依頼、元気を取り戻してもらって良いところを見せようとしたが同じく落ち込んでいた新井と洋子が意気投合してしまったため、想いは伝えられなかった。ソムリエ試験合格のために勉強をしていたが、【東都デパート】の外商部に就職する。バイヤーとしての才能の片鱗を見せる一面がある。
初登場から間もなく「柳寿司」の主要常連客として作中での登場が定着。いずみに熱烈にアプローチしているが、その度に軽くあしらわれている。
単行本第54巻「梅雨アナゴ」では、初対面したいずみに「丸山良二郎です」と挨拶している。
丸高(まるたか)
高遠(たかとお)
その他
李 建王(リー・ジェンワン)
上海の【覇王グループ】代表。日本の大学に通っていたころ、握り寿司を食べて以来寿司の虜になったが、友人とお洒落をして行った憧れの「嘉志寿司」で自分たちが中国人だと知った板前に侮辱され、「嘉志寿司」を見返すために、中国に帰国後、上海にて事業を展開し、「上海の寿司王」と呼ばれるまでになった。満を持して、「嘉志寿司」の目の前に「覇王寿司」を開店、マスコミを利用して注目を集め、また築地市場で金にモノを言わせて一番のマグロを手に入れようとしたり、仲卸業者を買収して「嘉志寿司」の板長・坂本が行っていた食品偽装の事実を突き止め、「嘉志寿司」が風評被害を受けるように仕向けたりなどした。しかしあまりに急進的で金に物を言わせたやり方は謙介たち仲卸業者を敵に回す結果となり、彼らを大吾に加勢させてしまう。さらに仲卸業者を敵に回したことで板長を任せていた英二も離反して、「覇王寿司」は閉店を余儀なくされた。最後は「嘉志寿司」との抗争の同時期に北京でビルの手抜き工事をし、そこで得た資金を横流ししていた事実がビルが倒壊したことで発覚したことで中国の警察に逮捕された。
九条 宗正(くじょう むねまさ)
神田 宏明(かんだ ひろあき)
築地場内市場で鮪専門の大物屋【神田】を営んでいる。後述の通り『別冊漫画ゴラク』と『週刊漫画ゴラク』の最新号の発売日が重なった時に『寿司魂』と『江戸前の旬』本編でストーリーがリンクしたエピソードで「過去」と「現在」双方に登場した。『寿司魂』時代は小物(鯵など)を扱っていたが、やがて鮪専門に切り替えた。しかし、中々思うように結果が出ず、さらに他の大物屋からは雑魚物屋と蔑まれていた。だが、鱒之介の言葉に触発され、その後大きく飛躍することになる。
『江戸前の旬』本編では、築地を代表する大物屋になっていたが、自身気付かぬうちに天狗になっていた。そのことを鱒之介に諭されてからは、築地の未来を担う若者たちに積極的に鮪の講習を行っている。
高城
藍子の伯母(藍子の母・幸江の姉)。下の名前は不明。生まれつき身体が弱く心臓の病気を患っている。初登場時点で既に「日文総合病院」に入院しており、余命宣告されていた。藍子には母の幸江以上に慕われており、高城も藍子を実の娘のように接している。過去に白根の父親と結婚を誓っていたが、白根の父親が長男で後継ぎが必要だったこと、高城が子供を産める身体ではなかったことから結婚は叶わなかった。そのため、白根と藍子を結婚させようとする。藍子の心は既に旬に向いていたが、藍子は大切な伯母である高城の願いを叶えるために止む無く白根と交際することになる。その後、藍子の結婚相手について国一郎と口論となった直後に心臓発作を起こし危篤状態に陥るが、世界の心臓外科医である宮森の手により発作を抑えるどころか病が完治した。後日改めて藍子に旬を紹介され、藍子を旬に託した。旬と藍子の結納式および結婚式には藍子の親族として出席し、藍子の花嫁姿を目にすることが叶った。
白根
美和
シリーズ作品・特別編・外伝作品
銀シャリ!! ―銀座・柳寿司三代目奮闘記
『銀シャリ!! ―銀座・柳寿司三代目奮闘記』(ぎんシャリ ぎんざ やなぎずしさんだいめふんとうき)は、1998年9月から1999年1月まで『週刊漫画ゴラク』にて連載された、『江戸前の旬』本編のプレストーリー。上述の通り、元来『江戸前の旬』は『銀シャリ!!』の続編としてスタートしていた。鱒之介が病に倒れ、高校3年生の旬が店を継ぐことを決意し、様々な難問にぶつかりながらほぼ独学で寿司のことを覚えて行く過程が描かれている。単行本は全1巻。Gコミックス(日本文芸社のコンビニコミック)『江戸前の旬 スペシャル』では、本作品も『江戸前の旬』の1エピソードとして扱われている。
1巻だけ出た単行本は再版や電子書籍化がされずに長年入手困難な状況にあったが、2020年より単行本2巻分を一冊にまとめた新装版として刊行が開始された『江戸前の旬DELUXE』の1巻に、『江戸前の旬』本編の第1巻とカップリングで収録され、電子書籍化もされている。
寿司魂
『寿司魂』(すしこん)は、『江戸前の旬』の特別編。『別冊漫画ゴラク』にて連載された。旬の父・鱒之介の若き日の修業時代を描く。当初は、1964年東京オリンピック開催前後の昭和39年を舞台とし、後に父・鮃蔵との死別や、「すし清」での修業、後の妻となる君江との出会いなどが描かれる昭和41年以降が舞台となった。また『江戸前の旬』本編の登場人物のうち、ヒラマサや頭たちの若かりしころも描かれている。連載が進むにつれて、『別冊漫画ゴラク』と『週刊漫画ゴラク』の最新号がほぼ間を置かず発売された場合、『江戸前の旬』本編と『寿司魂』の最新エピソードがリンクすることがあった。一方で、『寿司魂』は後付けのため、鱒之介の容姿を初め、初期の『江戸前の旬』本編の描写といくつかの齟齬も見られる。『別冊漫画ゴラク』が2015年2月号をもって休刊になったため、最終回は駆け足で時間が流れ、旬の誕生から君江の死まで一気に描かれ、『銀シャリ!!』、『江戸前の旬』本編への繋がりも明記されて終了した。
『寿司魂』の登場人物
ここでは、『寿司魂』にのみ登場する人物を紹介する。その他の人物は『江戸前の旬』本編の登場人物を参照。
柳葉 節子(やなぎば せつこ)
鳴瀬(なるせ)
小雪(こゆき)
後に『江戸前の旬』本編に年老いた姿で登場し、熱海の大親分が90歳を超える大往生を遂げたことでようやく自由の身になり、鱒之介のいる「柳寿司」を訪ねることができた。記憶力の低下など、僅かではあるが認知症の兆候が出てきていたが、鱒之介と、お互い再会を喜び合う。
拓(たく)
宗像(むなかた)
熱海の大親分(あたみのおおおやぶん)
良太郎(りょうたろう)
北見 三四郎(きたみ さんしろう)
築地の金魚
『築地の金魚』(つきじのきんぎょ)は、『江戸前の旬』の特別編。『週刊漫画ゴラク』増刊・『漫画ゴラク カーニバル!!』に掲載された。旬と藍子が初めて出会ったエピソード(『江戸前の旬』本編単行本第37巻「マトウダイ」)を藍子視点で描いた作品。1話完結で、単行本には『江戸前の旬』本編第47巻に収録。
北の寿司姫
『北の寿司姫』(きたのすしひめ)は、『江戸前の旬』の外伝作品。『食漫』にて連載された。結城達也の任されている「鮨 結城 すすきの分店」が舞台。本作品では、「大将」である達也もまた、一職人として修業中の身である点が強調され、研究や精進を続ける姿が描かれる(全くの素人である主人公さくらに対してさえ競争心を持つことがある)。『食漫』が2010年12月号をもって休刊になったため、同作品も以降は新作が発表されていない。単行本第3巻のラストには「第一部完」とある。
さくら達「鮨 結城 すすきの分店」メンバーの一部は、2013年2月に掲載された『江戸前の旬』連載700回記念のストーリー(『江戸前の旬』本編単行本第68巻に収録)や『ウオバカ!!!』に登場している。
『北の寿司姫』の登場人物
結城達也、菊川英二については、『江戸前の旬』本編の登場人物を参照。
姫野 さくら(ひめの さくら)
前述のように、『江戸前の旬』本編にも登場。達也の許可と、その達也自身の旬への頼みもあり、一時的に念願の「柳寿司」での修業も実現する。その時点でのさくらの腕前について達也は、旬との二人きりでの会話で「今はこうやって師匠ヅラしているが、自分もいつ追い抜かれるか分からない」と評し、旬も英二以上にさくらを良い意味で「怖い」と感じている。
『江戸前の旬』本編単行本第116巻では【寿司ひめの】を正式に継いで二代目主人となっている。
吉田 桃子(よしだ ももこ)
さくらが【寿司ひめの】を継いで独立した後、【寿司ひめの】で働いている。
田丸(たまる)
薫(かおる)
立川(たちかわ)
江戸前の旬 〜旬と大吾〜
『江戸前の旬 〜旬と大吾〜』(えどまえのしゅん しゅんとだいご)は、『別冊漫画ゴラク』休刊後に新たに創刊された『漫画ゴラクスペシャル』にて、2015年4月号から2016年8月号まで連載された。単行本は全3巻。本編では既に日本を代表する寿司職人に上り詰め、お互いを認め合うライバルにして親友となった旬と大吾の、まだ未熟だったころの修業と、互いへの確執や勝負が描かれる。旬は本編初期より若干幼く描かれ、旬と大吾が高校の同級生であるなど(『江戸前の旬』本編では大吾の方が3歳年長で、大吾は中卒)、こちらもまた本編とは齟齬が見られる。
虹のひとさら
『虹のひとさら』(にじのひとさら)は、『江戸前の旬』の外伝作品。『漫画ゴラクスペシャル』にて、2016年10月号から2017年10月号まで連載。単行本は全2巻。回転寿司店の再生を描いた作品。話数の単位は「皿」(第1話は「第1皿」、第2話は「第2皿」。ただし最終話のみ「最終話」)。一部のエピソードは『江戸前の旬』本編とリンクしている。また、沙羅をはじめとした一部の登場人物は、『江戸前の旬』本編にも登場している。
『虹のひとさら』の登場人物
篠崎 沙羅(しのざき さら)
『虹のひとさら』終了後、「江戸一」の閉店が決まったことにより、引き続き回転寿司にこだわるか、藤岡の下で江戸前寿司職人になるか、二つの選択肢が現れたが、常連客の後押しで藤岡についていくことを決め、江戸前寿司職人の道に進んだ。現在は藤岡の【鮨 一】の職人として、和彦をはじめとする同世代の寿司職人と切磋琢磨している。「TOKYO SUSHI-1 GP ~next generations~」にも出場し、多くの名店の職人が予選落ちする中でケビン、和彦と共に二次予選を突破する活躍を見せた。
藤岡 健一郎
『虹のひとさら』終了後、親会社の経営難により築地市場から豊洲市場へ移転する日を最後に「江戸一」が閉店することになり、退職金をつぎ込んで新橋に【鮨 一】を新たに開店、独立した。
海野 太
浜岡
大崎 数馬
『江戸前の旬』本編にも登場し、和彦をはじめとする同世代の寿司職人と切磋琢磨している。
早見 純
ウオバカ!!!
『ウオバカ!!!』は、『江戸前の旬』の外伝作品。『漫画ゴラクスペシャル』にて、2019年5月号から2020年8月号まで連載。単行本は全2巻。話数の単位は「魚」(第1話は「第1魚」、第2話は「第2魚」…最終話は「最終魚」)。魚が作品の主軸となっており、寿司以外の魚料理も扱っている。蒼をはじめとした田ノ上一家は、『江戸前の旬』本編にも登場している。
『ウオバカ!!!』の登場人物
田ノ上 蒼
田ノ上
田ノ上 美穂
書誌情報
- 九十九森(原作)・さとう輝(作画) 『銀シャリ!! ―銀座・柳寿司三代目奮闘記』 日本文芸社〈ニチブンコミックス〉、全1巻
- 1999年2月発売、ISBN 4-537-09829-5
- 九十九森(原作)・さとう輝(作画) 『江戸前の旬』 日本文芸社〈ニチブンコミックス〉、既刊121巻(2023年12月27日現在)
- 2000年2月9日発売、ISBN 4-537-09897-X
- 2000年5月10日発売、ISBN 4-537-09916-X
- 2000年8月19日発売、ISBN 4-537-09937-2
- 2000年11月18日発売、ISBN 4-537-09956-9
- 2001年2月8日発売、ISBN 4-537-09976-3
- 2001年4月19日発売、ISBN 4-537-09992-5
- 2001年6月18日発売、ISBN 4-537-10005-2
- 2001年8月18日発売、ISBN 4-537-10020-6
- 2001年10月19日発売、ISBN 4-537-10034-6
- 2001年12月19日発売、ISBN 4-537-10051-6
- 2002年2月8日発売、ISBN 4-537-10061-3
- 2002年4月9日発売、ISBN 4-537-10077-X
- 2002年6月7日発売、ISBN 4-537-10093-1
- 2002年8月9日発売、ISBN 4-537-10109-1
- 2002年10月9日発売、ISBN 4-537-10127-X
- 2002年12月9日発売、ISBN 4-537-10145-8
- 2003年2月19日発売、ISBN 4-537-10171-7
- 2003年5月19日発売、ISBN 4-537-10198-9
- 2003年7月18日発売、ISBN 4-537-10213-6
- 2003年9月19日発売、ISBN 4-537-10229-2
- 2003年11月7日発売、ISBN 4-537-10244-6
- 2004年2月9日発売、ISBN 4-537-10272-1
- 2004年4月9日発売、ISBN 4-537-10289-6
- 2004年6月18日発売、ISBN 4-537-10307-8
- 2004年9月9日発売、ISBN 4-537-10332-9
- 2004年11月9日発売、ISBN 4-537-10351-5
- 2005年2月9日発売、ISBN 4-537-10377-9
- 2005年5月11日発売、ISBN 4-537-10403-1
- 2005年8月19日発売、ISBN 4-537-10430-9
- 2005年10月19日発売、ISBN 4-537-10446-5
- 2005年12月19日発売、ISBN 4-537-10464-3
- 2006年3月9日発売、ISBN 4-537-10486-4
- 2006年6月8日発売、ISBN 4-537-10502-X
- 2006年9月8日発売、ISBN 4-537-10531-3
- 2006年11月9日発売、ISBN 4-537-10547-X
- 2007年1月19日発売、ISBN 978-4-53710596-4
- 2007年4月19日発売、ISBN 978-4-537-10636-7
- 2007年7月9日発売、ISBN 978-4-537-10686-2
- 2007年11月9日発売、ISBN 978-4-537-10743-2
- 2008年2月8日発売、ISBN 978-4-537-10788-3
- 2008年4月18日発売、ISBN 978-4-537-10813-2
- 2008年6月19日発売、ISBN 978-4-537-10843-9
- 2008年8月8日発売、ISBN 978-4-537-10859-0
- 2008年10月20日発売、ISBN 978-4-537-10884-2
- 2009年1月9日発売、ISBN 978-4-537-10921-4
- 2009年3月9日発売、ISBN 978-4-537-10940-5
- 2009年5月20日発売、ISBN 978-4-537-10961-0
- 2009年8月19日発売、ISBN 978-4-537-10995-5
- 2009年11月18日発売、ISBN 978-4-537-12524-5
- 2010年1月9日発売、ISBN 978-4-537-12556-6
- 2010年3月10日発売、ISBN 978-4-537-12569-6
- 2010年5月10日発売、ISBN 978-4-537-12596-2
- 2010年8月9日発売、ISBN 978-4-537-12626-6
- 2010年11月8日発売、ISBN 978-4-537-12666-2
- 2011年2月9日発売、ISBN 978-4-537-12714-0
- 2011年4月8日発売、ISBN 978-4-537-12731-7
- 2011年6月8日発売、ISBN 978-4-537-12750-8
- 2011年9月8日発売、ISBN 978-4-537-12781-2
- 2011年11月9日発売、ISBN 978-4-537-12804-8
- 2012年2月8日発売、ISBN 978-4-537-12858-1
- 2012年4月7日発売、ISBN 978-4-537-12874-1
- 2012年6月8日発売、ISBN 978-4-537-12895-6
- 2012年8月9日発売、ISBN 978-4-537-12919-9
- 2012年10月9日発売、ISBN 978-4-537-12940-3
- 2012年12月7日発売、ISBN 978-4-537-12972-4
- 2013年3月9日発売、ISBN 978-4-537-13006-5
- 2013年5月9日発売、ISBN 978-4-537-13030-0
- 2013年7月9日発売、ISBN 978-4-537-13056-0
- 2013年9月9日発売、ISBN 978-4-537-13071-3
- 2013年11月9日発売、ISBN 978-4-537-13093-5
- 2014年1月9日発売、ISBN 978-4-537-13121-5
- 2014年3月8日発売、ISBN 978-4-537-13142-0
- 2014年5月9日発売、ISBN 978-4-537-13161-1
- 2014年9月9日発売、ISBN 978-4-537-13196-3
- 2014年11月8日発売、ISBN 978-4-537-13216-8
- 2015年2月9日発売、ISBN 978-4-537-13259-5
- 2015年4月18日発売、ISBN 978-4-537-13161-1
- 2015年6月19日発売、ISBN 978-4-537-13302-8
- 2015年8月8日発売、ISBN 978-4-537-13324-0
- 2015年10月9日発売、ISBN 978-4-537-13349-3
- 2015年12月9日発売、ISBN 978-4-537-13375-2
- 2016年4月9日発売、ISBN 978-4-537-13427-8
- 2016年6月9日発売、ISBN 978-4-537-13452-0
- 2016年8月19日発売、ISBN 978-4-537-13472-8
- 2016年10月8日発売、ISBN 978-4-537-13491-9
- 2016年12月10日発売、ISBN 978-4-537-13518-3
- 2017年3月9日発売、ISBN 978-4-537-13556-5
- 2017年5月10日発売、ISBN 978-4-537-13580-0
- 2017年7月18日発売、ISBN 978-4-537-13605-0
- 2017年10月19日発売、ISBN 978-4-537-13640-1
- 2017年12月18日発売、ISBN 978-4-537-13669-2
- 2018年2月28日発売、ISBN 978-4-537-13698-2
- 2018年6月9日発売、ISBN 978-4-537-13756-9
- 2018年8月9日発売、ISBN 978-4-537-13790-3
- 2018年10月9日発売、ISBN 978-4-537-13820-7
- 2018年12月7日発売、ISBN 978-4-537-13854-2
- 2019年2月18日発売、ISBN 978-4-537-13880-1
- 2019年6月19日発売、ISBN 978-4-537-13936-5
- 2019年8月19日発売、ISBN 978-4-537-13960-0
- 2019年10月18日発売、ISBN 978-4-537-13991-4
- 2020年1月9日発売、ISBN 978-4-537-14187-0
- 2020年3月28日発売、ISBN 978-4-537-14220-4
- 2020年6月30日発売、ISBN 978-4-537-14258-7
- 2020年8月28日発売、ISBN 978-4-537-14272-3
- 2020年10月29日発売、ISBN 978-4-537-14297-6
- 2020年12月26日発売、ISBN 978-4-537-14323-2
- 2021年3月9日発売、ISBN 978-4-537-14348-5
- 2021年6月9日発売、ISBN 978-4-537-14378-2
- 2021年8月27日発売、ISBN 978-4-537-14403-1
- 2021年10月29日発売、ISBN 978-4-537-14422-2
- 2021年12月27日発売、ISBN 978-4-537-14445-1
- 2022年3月28日発売、ISBN 978-4-537-14487-1
- 2022年5月27日発売、ISBN 978-4-537-14507-6
- 2022年8月29日発売、ISBN 978-4-537-14538-0
- 2022年10月28日発売、ISBN 978-4-537-14561-8
- 2022年12月27日発売、ISBN 978-4-537-14585-4
- 2023年3月17日発売、ISBN 978-4-537-14620-2
- 2023年5月18日発売、ISBN 978-4-537-14641-7
- 2023年7月28日発売、ISBN 978-4-537-14674-5
- 2023年10月10日発売、ISBN 978-4-537-14709-4
- 2023年12月27日発売、ISBN 978-4-537-14747-6
- 九十九森(原作)・さとう輝(作画) 『江戸前の旬DELUXE』 日本文芸社〈ニチブンコミックス〉、既刊3巻(2020年3月28日現在)、単行本2巻分を1冊にまとめた新装版(1巻は『銀シャリ!!』とのカップリング)
- 2020年1月29日発売、ISBN 978-4-537-14192-4
- 2020年2月28日発売、ISBN 978-4-537-14209-9
- 2020年3月28日発売、ISBN 978-4-537-14224-2
- ほか、Gコミックス『江戸前の旬 スペシャル』、『江戸前の旬 ワイドSP』、『江戸前の旬 特上セレクション』が多数発売されている。
- 九十九森(原作)・さとう輝(作画) 『寿司魂』 日本文芸社〈ニチブンコミックス〉、全14巻
- 2007年10月19日発売、ISBN 978-4-537-10731-9
- 2008年4月18日発売、ISBN 978-4-537-10812-5
- 2008年9月19日発売、ISBN 978-4-537-10877-4
- 2008年12月27日発売、ISBN 978-4-537-10905-4
- 2009年7月18日発売、ISBN 978-4-537-10965-8
- 2010年4月28日発売、ISBN 978-4-537-12591-7
- 2010年12月18日発売、ISBN 978-4-537-12688-4
- 2011年11月9日発売、ISBN 978-4-537-12805-5
- 2012年7月9日発売、ISBN 978-4-537-12908-3
- 2012年12月7日発売、ISBN 978-4-537-12970-0
- 2013年6月7日発売、ISBN 978-4-537-13043-0
- 2013年12月19日発売、ISBN 978-4-537-13112-3
- 2014年6月9日発売、ISBN 978-4-537-13173-4
- 2015年2月28日発売、ISBN 978-4-537-13241-0
- 九十九森(原作)・さとう輝(作画) 『北の寿司姫』 日本文芸社〈ニチブンコミックス〉、全3巻
- 2009年12月28日発売、ISBN 978-4-537-12547-4
- 2010年9月18日発売、ISBN 978-4-537-12641-9
- 2010年12月27日発売、ISBN 978-4-537-12697-6
- 九十九森(原作)・さとう輝(作画) 『江戸前の旬 ~旬と大吾~』 日本文芸社〈ニチブンコミックス〉、全3巻
- 2015年10月9日発売、ISBN 978-4-537-13350-9
- 2016年4月28日発売、ISBN 978-4-537-13434-6
- 2016年9月17日発売、ISBN 978-4-537-13484-1
- 九十九森(原作)・さとう輝(作画) 『虹のひとさら』 日本文芸社〈ニチブンコミックス〉、全2巻
- 2017年5月29日発売、ISBN 978-4-537-13586-2
- 2017年11月20日発売、ISBN 978-4-537-13656-2
- 九十九森(原作)・さとう輝(作画) 『ウオバカ!!!』 日本文芸社〈ニチブンコミックス〉、全2巻
- 2020年1月9日発売、ISBN 978-4-537-14197-9
- 2020年8月28日発売、ISBN 978-4-537-14273-0
テレビドラマ
2018年10月14日(13日深夜)から12月30日(29日深夜)までよりテレビ大阪、BSテレ東「真夜中ドラマ」枠にて放送された。本作品を収録したDVD版もある。
2019年10月20日(19日深夜)から2020年1月5日(4日深夜)まで第2弾『江戸前の旬season2』がテレビ大阪、BSテレ東「真夜中ドラマ」枠にて放送された。
キャッチコピーは「へいお待ち、心づくしの一二貫。」(season1)「旬! 超えて行け 今の自分を」(season2)。
キャスト
レギュラー
- 柳葉旬 - 須賀健太
- 柳葉鱒之助 - 渡辺裕之
- 柳葉真子 - 佐藤玲
- 柳葉鱚一郎 - 田中幸太朗
- 平政 - 赤塚真人
season1(レギュラー)
- 三崎翔子 - 田辺桃子
season2(レギュラー)
- 柳葉鮭児 - 渡部豪太
ゲスト
season1(2018年)
第1貫「江戸前の華 マグロのヅケ」
第2貫「伝統の味 アナゴ」
第3貫「職人の心意気 シンコ」
第4貫「接待の心 アワビとウニ」
第5貫「心の架け橋 アジとイカ」
第6貫「至高の大トロとギョク」
第7貫「父が泣いた キハダのヅケ」
第8貫「激闘! 寿司対決」
第9貫「人生の引き際 スズキの旬」
第10貫「太巻き親子巻き」
第11貫「思い出色のスミイカ」
最終貫「大晦日の銀シャリ」
season2(2019年)
第1貫「一生涯寿司修業の道! さらなる高みへ」
第2貫「親子二代の穴子のツメ」
第3貫「伝統寿司と変わり創作寿司」
第4貫「母さんのバラちらし」
第5貫「伝統の江戸前寿司とは」
第6貫「寿司対決! 紅葉鯛とボラ」
第7貫「寿司ダネ難題のサメ」
第8貫「極上! 伊勢海老握り」
第9貫「心で握るキンキの寿司」
第10貫「赤貝は弟子の試練」
第11貫「心打つ母の笹寿司」
スタッフ
season1(スタッフ)
- ナレーション:三遊亭小遊三
- 監督:小沼雄一、久万真路
- 脚本:松井香奈、石川美香穂、小沼雄一
- 主題歌:Halo at 四畳半「悲しみもいつかは」(日本コロムビア/TRIAD)
- 寿司協力:おたる政寿司、寿司長、すし・かつら
- 寿司監修:中村孝志(おたる政寿司)
- 寿司監修協力:染谷百彦(服部栄養専門学校)
- 料理監修:西澤辰男(服部栄養専門学校)
- 音楽:石塚徹、山本隼人
- 音楽協力:テレビ東京ミュージック
- 音楽制作:ロード&スカイ、MUSIC FOR MUSIC INC.
- 技術協力・VFX:デジタル映像工房イズマビジョン
- 美術協力:山崎美術
- ポスプロ:キュー・テック
- 監修協力:日本文芸社(高橋達也)
- 統括プロデューサー:橋本かおり(BSテレ東)
- コンテンツプロデューサー:岩花太郎(BSテレ東)、飯野夏生(BSテレ東)
- プロデューサー:小林教子(BSテレ東)、鈴木伸明(キュー・テック)、服巻泰三(ソリッドフィーチャー)
- 制作:BSテレ東、キュー・テック
- 製作著作:「江戸前の旬」製作委員会2018
- 寿司監修:中村孝志(おたる政寿司)
- 寿司監修協力:染谷百彦(服部栄養専門学校)
- 料理監修:西澤辰男(服部栄養専門学校)
- 音楽協力:テレビ東京ミュージック
- 音楽制作:ロード&スカイ、MUSIC FOR MUSIC INC.
season2(スタッフ)
- 監督:小沼雄一、久万真路
- 脚本:松井香奈、石川美香穂、小沼雄一
- 主題歌:Halo at 四畳半「花飾りのうた」(日本コロムビア/TRIAD)
- 統括プロデューサー:橋本かおり(BSテレ東)
- コンテンツプロデューサー:栁川美波(BSテレ東)
- プロデューサー:鈴木伸明(キュー・テック)、服巻泰三(ソリッドフィーチャー)
- 制作:BSテレ東、キュー・テック
- 製作著作:「江戸前の旬season2」製作委員会2019
放送日程
season1(放送日程)
season2(放送日程)
ネット局
BSテレ東 真夜中ドラマ | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
江戸前の旬
(2018年10月14日 - 12月30日) 【本作品から真夜中ドラマ枠】 |
面白南極料理人
(2019年1月13日 - 3月31日) |
|
まどろみバーメイド
〜屋台バーで最高の一杯を。〜 (2019年7月14日 - 9月29日) |
江戸前の旬 Season2
(2019年10月20日 - 2020年1月5日) |
ハイポジ 1986年、二度目の青春。
(2020年1月12日 - 3月29日) |
テレビ大阪 真夜中ドラマ | ||
江戸前の旬
(2018年10月14日 - 12月30日) 【本作品から真夜中ドラマ枠】 |
面白南極料理人
(2019年1月13日 - 3月31日) |
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まどろみバーメイド
〜屋台バーで最高の一杯を。〜 (2019年7月14日 - 9月29日) |
江戸前の旬 Season2
(2019年10月20日 - 2020年1月5日) |
ハイポジ 1986年、二度目の青春。
(2020年1月12日 - 3月29日) |
2018年 |
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2018年 | |
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2021年 | |
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