源平伝NEO
以下はWikipediaより引用
要約
『源平伝NEO』(げんぺいでんネオ)は、あかほりさとるのライトノベル、またはこれを原作とした別天荒人の漫画作品。
タイトルに「源平伝」とあるとおり、本作は源平合戦を題材としたフィクション作品である。歴史に残る源平の争乱を現代の学園抗争の形で甦らせ、主人公と彼を取巻く愛と闘いの様をコメディ的要素も入れ描いていく作品だが、未完に終わっている。
ストーリー
自らの持つ霊力を武器に顕在化させた「霊帯剣」を使い、戦う学生たち。彼らは全て八百年前の前世において、源氏と平氏の勢力に分かれ戦った者たちだった。主人公「源 義経(みなもと よしつね)」もまた、前世の因縁によって鎌倉に引寄せられるが、前世において自分を殺した兄、「源 頼朝(みなもと よりとも)」への不信感から、ともに暮らしながらもギクシャクした関係が続いていた。「前世の事など今の俺には関係ない!」と言いつつ、前世にこだわってしまう義経。しかし、源平両派による今世の争いは、否応無く彼を闘いの渦に巻き込んでゆくのだった。
登場人物
登場人物の名前は現代風の読みとなっている。例・「源義経」は「みなもと・の・よしつね」ではなく、「みなもと・よしつね」となる。
源氏方
源義経
霊帯剣:弁慶
主人公。整った面差を持つ黒髪の小柄な少年だが、約八百年前に源氏方の大将として平氏追討に活躍した英雄源義経の生まれ変わりである。現代に前世の魂を持って転生した源平の武将達による凄惨な殺し合いを激しく嫌悪し避けたがっている。また、平氏追討に比類なき手柄を立てたにもかかわらず最終的に自分を追い自害に追い込んだ前世を持ち、現代においても兄弟として転生した兄頼朝への接し方に悩み彼とは距離を置いている。
決して殺し合いは好まないものの小柄で華奢な体格とは裏腹にケンカは強く、前世の怨恨から執拗に襲ってくる平氏方の刺客に対しては、霊帯剣「弁慶」を振るい果敢に立ち向かう。「弁慶」は太刀を基本形としながら、「七つ道具」と呼ばれる形態を持つ。コミック版を含めて太刀以外に登場したのは大槌型の「武蔵坊」、移動補助型「青海貝(せいかいばい)」。
その秀麗かつ愛嬌のある容姿と眠った時に無意識に漏れる「にゃあ」といった猫の様な寝言などから作中に登場する女性達からは非常にモテており、幼馴染の国衡には羨望と嫉妬を向けられることもしばしばである。
佐々木高綱
平氏方
平宗盛
霊帯剣:連枝
重盛と並び平氏一門を束ねる立場にある三人の一人。四人の幹部の中では特に短気な性格で慎重な重盛のやり方を快く思っていない。また、幹部達の中で唯一八百年前における清盛の死の真相を重盛に知らされていなかった事にもコンプレックスを感じていた。
前世では重盛の異母弟であり彼の死後棟梁の座を受け継いだが、己の代で義経率いる源氏方に敗れた事もあり、平氏一門の中でも特に源氏に対する憎しみは深い。
コミック版では終盤になって痺れを切らし、時忠の援軍要請に応える形で遂に自ら鎌倉へと出撃し鎌倉七口攻略の指揮を執ると共に、前世で部下達に抑えられ満足に戦えなかった鬱憤を晴らすかのように源氏方を相手に縦横無尽の猛将ぶりを見せる。
平景清
平時忠
平忠正
平頼盛
平敦盛
平経正
平重衡
奥州藤原氏
藤原秀衡
藤原家の当主で国衡、泰衡の父。藤原家は土産物屋を幾つか経営する裕福な家柄で奥州藤原氏の末裔を名乗ってはいるが、彼の家系が藤原の姓を名乗ったのは明治維新後の話であり、更に時の当主が怪しげな家系図を探し出してきた上に「清衡」へと改名した事がきっかけとなり、以来三代「基衡」「秀衡」と奥州藤原氏の歴代当主の名を名乗り続けて現在に至る。(但し血筋は別にして、前世の記憶を持つ志乃に拠れば彼やその息子達は奥州藤原氏の同名の人物の生まれ変わりだと言う)
彼自身は朝から飲酒を嗜む奔放な中年男性だが、人徳に優れ周囲に揉め事の仲裁を度々収めてきた事から、町人には非常に頼りにされており町議会の議員も務めている。
四歳にして両親を交通事故で失った義経を引き取り、以来自分の息子達と共に兄弟同然に育て上げてきた。
穏やかな性格ながら(有段者ではないものの)剣道に掛けては圧倒的な強さを見せ、悪童である義経や国衡も彼の前では大人しくなる。
藤原国衡
用語
霊帯剣(れいたいけん)
コミック版においては彼ら源平の戦士たちの力は日本国全体から発生した余剰霊力が根源であり、その霊力を「戦いという形で発散する」という構造になっている。
平清盛
コミック版では、清盛の一部が義経に取り込まれていて、終盤で封印されていた力の半分が宗盛に、残り半分が頼朝の身体に宿った。
単行本
角川スニーカー文庫刊。挿絵は別天荒人。
- 第壱巻 鎌倉
1998年9月1日初版発行 ISBN 4044127263
- 第弐巻 富士川
1999年7月1初版発行 ISBN 4044127271
- 第零巻 平泉
1999年10月1日初版発行 ISBN 404412728X
漫画
別天荒人・画。角川書店(現:KADOKAWA)『月刊少年エース』1998年11月号 - 2001年5月号で連載。単行本は全4巻。