灼熱カバディ
以下はWikipediaより引用
要約
『灼熱カバディ』(しゃくねつカバディ)は、武蔵野創による日本の漫画作品。iOS・Android用漫画アプリ『マンガワン』(小学館)では2015年7月2日より、ウェブコミック配信サイト『裏サンデー』(小学館)では2015年7月9日より連載中。男子高校生らが部活動でカバディに打ち込む様子を描いたスポーツ漫画である。2021年にテレビアニメ化、2022年には舞台化された。
概要
『裏サンデー』の第2回(2013年)、第3回(2014年)「連載投稿トーナメント」において2年連続で第4位を獲得した武蔵野創の初連載作品。『マンガワン』と『裏サンデー』で2015年7月から連載を開始。当初は月刊連載であったが、2016年2月から隔週連載に、2017年6月から週刊連載となった。このことについて、担当編集者の小林翔は「【月刊】→【隔週】→【週刊】とすべての連載形式をひとつの作品で経ることは非常に珍しいこと」とコメントした。また、週刊連載となると同時に更新が木曜日から火曜日となり、『マンガワン』にて火曜日の「看板連載作品」となった。
日本では現状マイナースポーツであるカバディの知名度向上に一役買っているという評価も少なくなく、2016年、日本カバディ協会事務局長の河合陽児はテレビ番組『ずっと追ってるジャーナル』(テレビ朝日)でカバディが取り上げられた際に本作を紹介し、カバディ日本代表選手の下川正將も「漫画(本作)を読み、競技を始める人が増えた」と述べたことがある。 また、インドメディア『スポーツキーダ』で取り上げられ、「ある漫画が日本でカバディの人気を上げる救世主を買って出ている」、「インドスポーツの伝統的な魅力を引き出しており、評判の向上に結びつけている。インド国内でも安定した数の愛読者を確保できていることは間違いない」などと絶賛された。
2017年には「WEBマンガ総選挙」に初ノミネートされたほか、「このマンガがすごい! 2017 オトコ編」で第19位を獲得。2020年には「第66回(2020年度)小学館漫画賞」の「少年向け部門」に初ノミネートされた。
2021年にはKAI-YOUのライターであるゆうきが「バスケ漫画における『スラムダンク』のように、カバディ漫画の金字塔になり得る物語」「偉大な先達もたどってきた、そのスポーツ漫画ジャンルにおける先陣を切り開く作品になる」と評価している。
あらすじ
■宵越竜哉カバディ部入部(単行本1巻 - 2巻)
■練習試合・能京高校VS奏和高校(単行本2巻 - 3巻)
■世界組取材(単行本4巻)
■3校合同合宿(単行本4巻 - 8巻)
■星海高校公開練習(単行本8巻)
■久納栄司カバディ部コーチ兼監督就任(単行本8巻 - 9巻)
■関東大会Bブロック一回戦・能京高校VS伯麗IS(単行本9巻 - 10巻)
■関東大会Bブロック二回戦・能京高校VS大山律心高校(単行本10巻 - 12巻)
■関東大会Bブロック三回戦・奏和高校VS埼玉紅葉高校(単行本12巻 - 13巻)
■関東大会Bブロック決勝戦・能京高校VS奏和高校(単行本14巻 - 18巻)
■中学世界戦(単行本19巻)
■関東大会決勝リーグ・能京高校VS奧武高校(単行本19巻 - 21巻)
■関東大会決勝リーグ・英峰高校VS星海高校(単行本21巻 - 23巻)
■関東大会決勝リーグ・能京高校VS英峰高校(単行本巻 - 巻)
登場人物
声の項はテレビアニメ版の声優。演の項は舞台版の俳優。
能京高校(のうきんこうこう)
主人公の宵越たちが所属する、東京都内の全寮制私立高校。前年度冬大会一回戦敗退。スポーツが盛んで運動部の数が多い。
宵越 竜哉(よいごし たつや)
声 - 内田雄馬、演 - 田淵累生
本作の主人公。1年生。背番号は6。身長187.5cm、体重75.2kg(第8話時点)→体重75kg(第151話時点)。足のサイズは30cm。8月7日生まれ、しし座のA型。右利き(足は多分左利き)。得意科目はしいて言えば英語だが、学業成績は良くない。好きな色は水色で、好きな季節は夏。好きな食べ物はカレー、ハンバーグ、からあげ、肉全般。好きな言葉は「最善」。
恵まれた身体能力と抜群の運動神経を持ち、精神力をも兼ね備えた天才型のスポーツエリート。中学まではサッカーのスター選手として活躍し、「不倒」の異名で呼ばれ、雑誌の表紙を飾ることもあった。しかし、チームメイトとの間に軋轢が生まれたことなどが原因でサッカーから離れ、カバディ部入部までは「ナイトエンド」というハンドルネームで動画配信サイト「ミコミコ動画」の生放送主としての活動に精を出していた。
カバディ部では正人に次ぐ攻撃手(レイダー)の役割を担う。
持ち前のリーチとスピード、サッカーで培った「走りのスペシャリスト」としての能力を活かしたロールキック、ブレーキ、カーブ、バックなどの技を駆使する。
顔立ちは整っているが女性には縁がなく、本人も少なからず気にしている。加えて、恋人がいる畦道やファンクラブを有する高谷に対して異常な嫉妬心を燃やしたり、男性の人見に対してまでドギマギした態度をとるなど、非常に残念な一面がある。また、度重なる誤解により一部に男色の噂が広められているが、本人は気づいていない。
王城 正人(おうじょう まさと)
声 - 岡本信彦、演 - 高崎翔太
3年生。カバディ部部長。背番号は1。身長171cm、体重58kg(MAX時)(第152話時点)。1月1日生まれ、やぎ座のAB型。両親は他界しており、父・直人は元カバディ日本代表選手。右利き。得意科目は世界史と家庭科。好きな色はミントブルーと黒で、好きな季節は冬。好きな食べ物はカニとチョコパイ。好きな言葉は「カバディ」。料理が趣味で、時には不摂生の宵越に肉じゃがを差し入れしたりすることも。
カバディ歴10年を超えるベテラン。世界組と呼ばれる元全国中学カバディ選抜一軍チーム所属選手の一人で、世界組時代の背番号は5。世界組の中でも正人たちの世代は猛者揃いの「黄金世代」であったが、その中においても攻撃へのこだわりは突出していたようである。
カバディ選手としては小柄で華奢な体格で、目の下には常時クマがあるなど病弱そうな外見だが、凄腕の攻撃手で能京のエース。他校のプレーヤーや指導者にも名を知られる存在である。
久能から教わったタイミングを合わせて力を返したり流したりする「カウンター」という技を使う。
攻撃時には普段の温和な雰囲気からは一転、獣のような表情を見せ、その姿や狂気じみた圧を見た者には「魔王」と表現されることも。
人一倍強いカバディへの「愛」が裏目に出た結果、宵越の入部時はオーバーワークにより足を痛め入院していた。
井浦 慶(いうら けい)
声 - 古川慎、演 - 岩崎悠雅
3年生。カバディ部副部長。背番号は2。身長172cm、体重63kg(第152話時点)。12月18日生まれ、いて座のB型。小学6年生時からの幼馴染である正人のことを「まーくん」と呼ぶ姉がいる。右利き。得意科目は英語だが、その他の科目においても優秀で、過去には「模試荒らし」と呼ばれたこともあるというほど学業成績が良い。好きな色は赤と黒で、好きな季節は秋。好きな食べ物は唐辛子。好きな言葉は「真実」。趣味は「変T探し」とゲーム(主に「人を殺すやつ」)。眼鏡にセンター分けの髪型で、一見真面目なヤサ男風。
カバディ歴は6年と少しで、部内では正人に次ぐベテラン。正人に誘われてカバディを始め、正人と同じく元全国中学カバディ選抜選手の一人だが、二軍チーム所属だったため世界組ではない。そのためか、六弦には「王城の友人」と呼ばれ名前すら覚えられていなかった。
能京きっての頭脳派で、コート内における司令塔的な役割を担う。知識や知恵だけでなくスタミナも有するため、最後まで考えながら動けることが強みのプレーヤー。また、普段は後輩たちの指導や育成にも熱心で、時には自身の練習時間を削ってまでも後輩たちを育てる。
爽やかな外見に反し、人の弱みを握り自分の意に従わせるという恐ろしい一面を持つ。そのような日頃の行いのせいか、なぜかクジ運が非常に悪い。
水澄 京平(みすみ きょうへい)
声 - 鈴木達央、演 - 樫尾篤紀
2年生。背番号は3。身長178cm、体重80kg(第154話時点)。3月9日生まれ、うお座のB型。顔のよく似た、シングルマザーの母がいる。右利き。学業成績は良くなく、数学がマシな程度。好きな色は緑とピンクで、好きな季節は春。好きな食べ物はグラタン、ピザ、チーズ。好きな言葉は「根性」。好きなものは「カックイイもの」。カラオケ、ビリヤード、ダーツなどの趣味を持つ。天然パーマで癖のある髪型が特徴で、筋肉質。
中学までは喧嘩に明け暮れる不良だった。高校では足を洗い「ハッピー」に生活しようとしていたところ、過去の喧嘩映像を持つ井浦に脅迫に近い形で勧誘され、カバディ部に入部。
闘争心の強い特攻型の守備手(アンティ)で、伊達と共に能京の守備の要として活躍する。
伊達 真司(だて しんじ)
声 - 武内駿輔、演 - 小早川俊輔
2年生。背番号は4。身長174.2cm、体重79.9kg(第8話時点)→身長174cm、体重80kg(第155話時点)。4月8日生まれ、おひつじ座のA型。顔のよく似た父と兄がいる。左利き。得意科目は化学。好きな色は白と黒で、好きな季節は夏。好きな食べ物はササミ、ホタテ、ノンオイルツナ。好きな言葉は「No pain,No gain」。好きなものは筋肉。趣味はシェイカー探し。かなりの筋肉質でほぼ黒目が無い(ほぼ白目である)のが特徴。
野球経験者で、中学まではピッチャーとして活躍していた。怪我の影響で野球を辞め帰宅部として過ごしていたところ、同じクラスだった水澄からの勧誘を受け、カバディ部に入部。
筋骨隆々の体を活かしたパワープレーが持ち味で、水澄と共に能京の守備の要として活躍する。
畦道 相馬(あぜみち そうま)
声 - 佐藤元、演 - 大原海輝
1年生。背番号は5。身長166cm、体重64kg(第153話時点)。5月15日生まれ、おうし座のO型。右利き。得意科目は美術と現国。好きな色はオレンジと茶色で、好きな季節は秋。好きな食べ物はたけのこときのこ、山菜全般。好きな言葉は「前進」。好きなものはカバディ。趣味は木彫。インパクトのあるスキンヘッドと、田舎育ちのため喋り方が訛っているのが特徴。
一人で釣りをしていた際に同じく釣りをしていた正人と出会い、正人からカバディ部に誘われたことをきっかけに能京を受験し、地元を離れた。
カバディ選手としては低身長だが、実家が高い山の上にある窯元で、毎日が筋トレのような生活をしていたため、非常に力が強い。
カバディは高校入学から始めた素人だが、周りとの連携を重視したプレーができ、優秀な守備手となる素質を持つ。
自身や周囲の人間の位置や動きをセンサーのように感知することを得意とする。
朗らかな性格で、横柄な態度をとる宵越にも臆せず接し、お互いに良き理解者となっていく。
地元に恋人がおり、そのことで宵越からは理不尽な嫉妬心を燃やされている。
伴 伸賢(ばん のぶたか)
関 隆太(せき りゅうた)
声 - 駒田航、演 - 宮下雄也
1年生。背番号は8。奏和高校との練習試合後に入部。身長167cm、体重80kg(第157話時点)。6月18日生まれ、ふたご座のO型。右利き。得意科目は日本史。好きな色は青で、好きな季節は春。好きな食べ物は米とポテトチップス(コンソメ味)。好きな言葉は「Giant Killing」。趣味はボウリング。太目の体格だが、見た目に反して瞬発力もある。眼鏡をかけている。
相撲経験者。4年前のちびっこ相撲で優勝し「『首堕とし』の関」として名が知られていた。守備手としては体格を活かした突進による特攻型の守備だけでなく、相撲の技術を応用した守備も得意とする。
クラスで浮いていた伴や人見とも親しかったり、3校合同合宿時には他校の先輩である神畑と交流するなど、コミュニケーション能力に長けた一面がある。
入部当時は85kgと試合には出れない体重で減量も嫌がっていたが、3校合同合宿での神畑の自身以上の壮絶な減量光景やを見て神畑の発言を聞いてからは考えを改めて、減量も積極的に行っていき同時に神畑を目標にしていく。
人見 祐希(ひとみ ゆうき)
久納 栄司(くのう えいじ)
年齢は30代で、水澄の母より歳上であるらしい。3校合同合宿後、カバディ部のコーチ兼監督に就任。身長178cm、体重77kg(第159話時点)。11月11日生まれ、さそり座のAB型。右利き。得意科目は家庭科。好きな色は玉虫色で、好きな季節は秋。好きな食べ物はアーモンド。好きな言葉は「調和」。趣味は料理創作で、正人に料理を教えた人物である。長い睫毛が特徴で、髪は束ねていることが多い。
元カバディ日本代表主将であり、「日本一の守備」と呼ばれていた。インドのプロリーグで守備手として活躍していた経歴を持つ。正人にカウンターを教えた人物。
一人称は「アタシ」。いわゆるオネエ言葉を使い、宵越たちを「ちゃん付け」で呼ぶなど個性的な人物。ただし、美容面で尊敬する人見のことは「先生」と呼ぶ。
夜はバーのマスターとして働いている。
早乙女 実花(さおとめ みか)
竹中(たけなか)
声 - 川田紳司
サッカー部監督。「不倒」の宵越をサッカー部に入部させようと熱心に勧誘していたが、いつのまにかカバディ部を応援するように。時にはサッカー部員を引き連れて試合会場まで駆けつけ、熱心に観戦することも。紆余曲折あって、宵越にあらぬ誤解を抱いている。
奏和高校(そうわこうこう)
世界組の六弦が率いる、東京都内の強豪校。前年度冬大会関東ベスト4。音楽が盛んで運動部の数は少ないが、「東京でカバディをやるなら奏和」と言われている。
六弦 歩(ろくげん あゆむ)
声 - 安元洋貴、演 - 川隅美慎
3年生。カバディ部部長。背番号は1。身長175cm、体重80kg(オフ時90kg)(第161話時点)。足のサイズは27cm。7月23日生まれ、しし座のAB型。家族構成は父と母。右利き。苦手教科は現国。好きな色は黄で、好きな季節は夏。好物はバナナで苦手な物は鶏ささみ。好きな言葉は「狩り」。趣味はベース。頭頂部を金髪にしたソフトモヒカン風の髪型で、高校生離れした屈強な体格を有する。
カバディ歴は正人や井浦よりも浅く、中学1年生の春から始めたという。世界組の一人で、世界組時代の背番号は4。
特に守備についての評価が高いが、守備だけではなく攻撃もこなし、センス、パワー、スピードと三拍子揃ったバランスの良いプレーヤー。そのため、世界組では不破や神畑と共にほぼ固定のスタメンとして起用されていた。
正人とはお互いに認め合うライバル的存在であり、世界組時代は毎日のように1対1で勝負をしていた。
実直で真面目な性格だが鈍感なところがあり、六弦自身に悪意は無いものの、他人のコンプレックスを刺激してしまうことがある。
片桐 浩二(かたぎり こうじ)
3年生。カバディ部副部長。背番号は2。身長177cm、体重80kg(オフ時86kg)(第162話時点)。5月1日生まれ、おうし座のB型。家族構成は父と母、兄。右利き。苦手教科は数学。好きな色は青で、好きな季節は秋。好物はバナナで苦手な物は「辛いのと熱いの」。好きな言葉は「下克上」。趣味は懸垂。逆立った黒髪で、屈強な体格。
能京との練習試合には精神的な理由により出場しなかった。
技術やセンスの無さをその異常な練習量でカバーしているプレーヤーで、練習嫌いのスポーツエリートである高谷や合理的な練習方法や効果的な作戦を是とする緒方とは正反対のタイプである。
六弦が唯一「振り切ること」ができなかったと認めるほどのストイックさを持つが、そのストイックさの原動力は世界組や天才への「嫉妬」や「怒り」である。片桐は自身のそういった感情を「醜い」と感じている。
高谷 煉(たかや れん)
声 - 鈴村健一、演 - 神永圭佑
2年生。背番号は3。身長185cm、体重75kg(第163話時点)。足のサイズは28cm。4月2日生まれ、おひつじ座のB型。家族構成は父と母、妹。右利き。苦手教科は数学。好きな色は透明で、好きな季節は夏。好物は珈琲で苦手な物は揚げ物、「油っぽいの」。好きな言葉は「自由」。趣味はテナーサックス。容姿端麗で、練習試合にすらファンクラブが集うほどの人気者。
宵越と同じく天才型のスポーツエリートで、水泳経験者。中学時代、全国1位の実績をあげ、非公式ながら当時の中学生世界記録に届くなど非凡な才能を持っていたにも関わらず、突如水泳を辞めたという。
自他共に認める奏和のエース攻撃手で、優れたリーチとスピード、ボディーコントロールの良さと帰陣意識の高さが長所。また、持ち前の肺活量を活かした長い攻撃継続時間(キャント継続時間)を有する。高谷によると「人の3倍」はキャントしていられるという。
耳が非常に良く、時にはその場にいる人間の感情までも察知するほどである。
自らを「頂点の器」と信じて疑わない唯我独尊な性格で、歯に衣着せぬ物言いからチームメイトと衝突することもあるが、自身をカバディ部に勧誘した六弦に対しては一定の敬意を払う様子を見せる。
宵越を「たっつん」、佐倉を「チェリー」と呼ぶなど、他人に対して妙なニックネームをつけがち。他校のプレーヤーとも社交的に接する傾向にあるが、相手を煽るような発言をすることも。試合前には全身の毛を剃ったり爪を短く切り揃えるなどのこだわりがある。
木崎 新太郎(きざき しんたろう)
栄倉 祐(えいくら ゆう)
植野 孝(うえの たかし)
緒方 蒼介(おがた そうすけ)
1年生。背番号は8。身長168cm、体重64kg(第166話時点)。7月18日生まれ、かに座のA型。家族構成は父と母。右利き。苦手教科は現国。好きな色は浅葱色で、好きな季節は冬。好物はスルメで苦手な物は生のイカ。好きな言葉は「効率化」。趣味はスポーツ観戦。天然パーマで癖のある黒髪。
能京との練習試合には出場しなかった。
スポーツライターの父の影響でスポーツ全般が好きだったが、「外から見てる方が楽しい」と思っており、特段運動神経が良いわけでもなかったため、中学まではスポーツをしていなかった。
高校入学と同時にカバディ部に入部した折、合理的な練習方法や効果的な作戦が欠けていると感じた緒方だったが、実力主義の奏和では「実力=発言力」であるため、自らの意見を提言するためには部内である程度の結果を出す必要に迫られる。そんな状況の中、スポーツ未経験ながら部内対抗戦において1年生チームを率いて先輩チーム相手に善戦したことで六弦に認められ、発言力、ひいては奏和の司令塔の座を得るに至った。
先輩の中では高谷と比較的仲が良い様子で、片桐とは考え方の違いから衝突した過去がある。
また、父がインタビューをしたことがきっかけで、サッカー選手時代の宵越のことを知っている。
室屋 大助(むろや だいすけ)
英峰高校(えいほうこうこう)
世界組の神畑が率いる、守備力に定評のある強豪校。前年度冬大会関東準優勝。偏差値が高い進学校として知られる。
神畑 樹(かみはた いつき)
八代 一馬(やしろ かずま)
若菜 剛(わかな ごう)
星海高校(せいかいこうこう)
多数の世界組を擁する、高校カバディ界における絶対王者。大会発足以来7年連続全国制覇を成し遂げている。
不破 仁(ふわ じん)
3年生。カバディ部部長。背番号は1。身長180cm、体重78kg(第244話時点)。色素の薄い髪色の坊主頭で、左側頭部には古傷があり、屈強な体格を有する。
世界組では主将を務めており、世界組時代の背番号も1。猛者揃いだった世界組の「黄金世代」の中でも一番の実力者と目されていた圧倒的な存在。
攻撃も守備もこなす万能型のプレーヤーだが、志場の入部を機に自身をより守備向きの体型に作り変えたという。
親兄弟もカバディ日本代表のサラブレッドで、カバディをやる理由を問われた際には「使命」と即答するなど、強い信念を持つ。
比較的寡黙な性格であるものの、他人の練習方法やプレーに対して改善点や弱点を指摘することも少なくない。
冴木 銀(さえき ぎん)
3年生。カバディ部副部長。背番号は2。下がり気味の眉と無精髭が特徴。
世界組の一人で、世界組時代の背番号は3。
分析力や思考力に長けた星海の司令塔。
高谷には「嘘しかついてねー」、神畑には「信用ならん」と評され、時にはチームメイトの本田にまで「詐欺師」と表現されるなど、周囲からはうさん臭いイメージで見られがちだが、本人は気にしていない様子で飄々としており、食えない性格。
同学年の相手に対しては「正人」「仁」など名前を呼び捨てで呼ぶことが多いが、井浦のことは「慶ちゃん」と呼ぶ。
少々潔癖症気味で、不潔な場所や物、虫が苦手。世界組時代のインド遠征では神畑と共に腹を壊して寝込んでいた。試合後にはシャワーを浴びるために走ったり、清潔なシャワールームであることを祈ったりする一面も。
愛読誌は『LEON』。
本田 貴一(ほんだ きいち)
平良 進(へら すすむ)
有村 京平(ありむら きょうへい)
早乙女 幹也(さおとめ みきや)
3年生。背番号は6。身長192cm、体重80kg(第244話時点)。ギザギザに尖った歯と血走った目が特徴。水澄の元恋人・実花の兄で、いわゆるシスコン。
世界組の一人。
高校入学当初は、身長165cm、体重60kgと小柄な体格で、その体格で勝負するため、技術を磨いたり、食事やトレーニングで肉体を鍛えパワーを身につける努力を重ねた。しかし、急激な身体的成長によって求められるプレーは変化し、大会に出場するためにはそれまでとは反対に厳しい減量をしなければならなくなった。減量中は、空腹の辛さに苦しむだけではなく、努力して得た屈強な肉体を削らなければならないことにも苦しむという。
星海のスタメンになったのは3年生になってからである。
志場 命(しば みこと)
埼玉紅葉高校(さいたまこうようこうこう)
埼玉県内の強豪校。前年度冬大会では、創部1年目でチーム全員が1年生だったにも関わらず関東ベスト8を成し遂げた。
右藤 大元(うとう ひろもと)
声 - 斉藤壮馬
2年生。カバディ部部長。背番号は1。身長169cm、体重65kg(第169話時点)。10月12日生まれ、てんびん座のAB型。家族構成は父と母、妹。右利き。好きな季節は春。好物は地元の煮干しラーメン。趣味はパーティーゲーム。細い目が特徴で、愛称は「ヒロ」。
正人たちの1つ下の世代の世界組では主将を務めており、世界組時代の背番号も1。
身体的ポテンシャルは決して高くないが、様々な技や作戦を駆使する引き出しの多さが持ち味のプレーヤー。
自身が天才と認める佐倉とプレーするためだけに紅葉に入学し、カバディ部を創設した。
非常に社交的で、先輩や他校の人間に対しても臆することなくコミュニケーションを取りにいく。中学時代から、正人を「正人さん」、井浦を「慶さん」と呼び、慕っている。
佐倉 学(さくら まなぶ)
声 - 花江夏樹
2年生。背番号は2。身長180cm、体重80kg(第170話時点)。3月3日生まれ、うお座のA型。家族構成は父と母、祖母。右利き。好物はわらび餅。趣味は編み物。おかっぱのような髪型をしていたが、夏大会開幕の時期に短髪となった。
正人たちの1つ下の世代の世界組の一人だったが、精神的な理由により背番号をもらう前に離脱し、カバディから一時的に離れていた。
紅葉のエース攻撃手で、スピードに加えパワーもあり、山道で鍛えたスタミナや、体を回転させ掴まれた手足をほどくなど高いテクニックも有する、圧倒的なプレーヤー。ただし、メンタルが不安定でプレーの質にムラがあるという欠点がある。
中学時代に出会った正人を深く尊敬しており、カバディの技術のほとんどを正人から教わった。そのため、3校合同合宿開始時には正人の模倣のようなプレースタイルであった。しかし、徐々に自分なりのプレースタイルを確立していく。
同じように圧倒的な攻撃手であり同学年でもある高谷は佐倉の闘争心を呼び覚ますきっかけとなり、佐倉にとって初めてのライバル的存在となった。
また、同じように正人から影響を受ける宵越とは兄弟弟子のような関係となり、自身の得意技である回転を伝授した。
木戸 諒(きど りょう)
声 - 虎島貴明
2年生。背番号は3。身長183cm、体重75kg(第171話時点)。9月24日生まれ、てんびん座のB型。家族構成は父と母、弟。右利き。好きな季節は春と秋。好物は夏はアイス、冬は肉まん。趣味はゲーム。明るめの髪色で、生まれつき目が光に弱いためサングラスをかけている。
花井 春(はない はる)
声 - 馬場惇平
2年生。背番号は4。身長177cm、体重78kg(第172話時点)。6月12日生まれ、ふたご座のB型。家族構成は父と母、兄。右利き。好きな季節は春と秋。趣味は漫画。明るめの長髪にヘアバンドをして目元が隠れている。人見知りが激しく、あまり自己主張はしない。
加治 国和(かじ くにかず)
石田 彰成(いしだ あきなり)
三村 貴之(みむら たかゆき)
奥武高校(おくぶこうこう)
世界組の山田が率いる、関東大会決勝リーグ常連の強豪校。前年度冬大会では、埼玉紅葉を下し関東ベスト4を成し遂げた。
山田 駿(やまだ しゅん)
ヴィハーン
伯麗IS(はくれいインターナショナルスクール)
世界組の外園が率いる、インターナショナルスクール。
外園 丈治(ほかぞの じょうじ)
大山律心高校(おおやまりっしんこうこう)
関東大会決勝リーグ常連の古豪。前年度冬大会では、一回戦で能京を下し二回戦で星海に敗れた。
大和 鉄雄(やまと てつお)
その他
水堀 新(みずほり あらた)
王城 直人(おうじょう なおと)
用語
カバディの用語やルールについての詳細はカバディの記事も参照のこと。
カバディ
攻撃手(レイダー)
守備手(アンティ)
キャント
タッチ
キャッチ
ストラグル
ローナ
ミッドライン
ボークライン
ボーナスライン
ロビー
サードレイド
スーパータックル
ファイブレイド
タイムアウト
1.テクニカルタイムアウト
各チームが任意で前後半各2回まで取ることができる1回30秒のタイムアウト。
2.メディカルタイムアウト
怪我人が出た場合に応急処置のうえで試合続行可否を判断するタイムアウト。
3.ジャッジングタイムアウト
判定審議のためのタイムアウト。
世界組
書誌情報
- 武蔵野創 『灼熱カバディ』 小学館〈裏少年サンデーコミックス〉、既刊26巻(2023年12月12日現在)
- 2016年2月12日発売、ISBN 978-4-09-127027-6
- 2016年5月12日発売、ISBN 978-4-09-127257-7
- 2016年10月12日発売、ISBN 978-4-09-127446-5
- 2017年2月17日発売、ISBN 978-4-09-127530-1
- 2017年7月12日発売、ISBN 978-4-09-127719-0
- 2017年9月19日発売、ISBN 978-4-09-127815-9
- 2018年1月12日発売、ISBN 978-4-09-128119-7
- 2018年5月18日発売、ISBN 978-4-09-128297-2
- 2018年8月17日発売、ISBN 978-4-09-128464-8
- 2018年11月12日発売、ISBN 978-4-09-128719-9
- 2019年4月19日発売、ISBN 978-4-09-129107-3
- 2019年9月12日発売、ISBN 978-4-09-129395-4
- 2020年2月12日発売、ISBN 978-4-09-129584-2
- 2020年7月10日発売、ISBN 978-4-09-850196-0
- 2020年10月12日発売、ISBN 978-4-09-850291-2
- 2021年3月18日発売、ISBN 978-4-09-850480-0
- 2021年4月12日発売、ISBN 978-4-09-850499-2
- 2021年5月12日発売、ISBN 978-4-09-850568-5
- 2021年7月12日発売、ISBN 978-4-09-850619-4
- 2021年12月17日発売、ISBN 978-4-09-850837-2
- 2022年4月19日発売、ISBN 978-4-09-851079-5
- 2022年8月10日発売、ISBN 978-4-09-851229-4
- 2022年12月12日発売、ISBN 978-4-09-851444-1
- 2023年4月18日発売、ISBN 978-4-09-852010-7
- 2023年8月9日発売、ISBN 978-4-09-852667-3
- 2023年12月12日発売、ISBN 978-4-09-853054-0
テレビアニメ
2020年7月7日にテレビアニメ化が発表され、2021年4月から6月までテレビ東京ほかにて放送された。
スタッフ
- 原作 - 武蔵野創
- 監督 - 市川量也
- 監督補佐 - 海江田美幸
- シリーズ構成 - 柿原優子
- キャラクターデザイン - 髙田真理
- 美術監督 - 矢島加奈子
- 撮影監督 - 米屋真一
- 音楽 - 伊藤賢
- 音響監督 - はたしょう二
- 音楽プロデューサー - 西山由希子
- 音楽制作 - トムス・ミュージック
- プロデューサー - 山内未來、松本拓也、佐々木礼子、兼岩元子、西前朱加、林武彦、日暮航輝
- アニメーションプロデューサー - 野村哲史
- アニメーション制作協力 - ドメリカ
- アニメーション制作 - トムス・エンタテインメント
- 製作 - 灼熱カバディ製作委員会
主題歌
「FIRE BIRD」
「Comin' Back」
「Break Out」
各話リスト
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 総作画監督 | 初放送日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
第1話 | カバディってなんだよ | 柿原優子 | 海江田美幸 | - | 髙田真理 | 2021年 4月3日 |
|
第2話 | 繋がる男たち |
| 4月10日 | ||||
第3話 | 灼熱の世界へ |
| 海江田美幸 |
| 4月17日 | ||
第4話 | 最強のレイダー |
|
|
| 4月24日 | ||
第5話 | 試合開始ィ!!! | 後藤みどり |
|
|
| 5月1日 | |
第6話 | 追撃×反撃 | 柿原優子 | 海江田美幸 | Jo Hye Jung |
| 5月8日 | |
第7話 | STRUGGLE |
| 5月15日 | ||||
第8話 | 入部希望 | 後藤みどり | 植竹茉奈 |
| 髙田真理 | 5月22日 | |
第9話 | 意地の勝負 | 西本由紀夫 |
|
| 5月29日 | ||
第10話 | エースだから | 柿原優子 | 高木真司 | 矢島加奈子 |
| 6月5日 | |
第11話 | 目指す方向 | 後藤みどり |
|
| 6月12日 | ||
第12話 | 全て出し尽くした先に | 柿原優子 | 髙田真理 | 海江田美幸 |
| 6月19日 |
放送局
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 | 備考 |
---|---|---|---|---|
2021年4月3日 - 6月19日 | 土曜 1:23 - 1:53(金曜深夜) | テレビ東京 | 東京都 | 製作参加 |
土曜 2:05 - 2:35(金曜深夜) | テレビ愛知 | 愛知県 | ||
土曜 2:10 - 2:40(金曜深夜) | テレビ大阪 | 大阪府 | ||
2021年4月4日 - 6月20日 | 日曜 22:30 - 23:00 | AT-X | 日本全域 | CS放送 / 字幕放送 / リピート放送あり |
2021年4月23日 - | 金曜 1:18 - 1:48(木曜深夜) | 長崎文化放送 | 長崎県 | 『あに。』枠 |
配信開始日 | 配信時間 | 配信サイト |
---|---|---|
2021年4月3日 | 土曜 12:00 更新 | |
2021年4月6日 | 火曜 12:00 更新 | |
火曜 19:00 更新 | TSUTAYA TV | |
2021年4月15日 | 木曜 12:00 更新 | ふらっと動画 |
BD
巻 | 発売日 | 収録話 | 規格品番 |
---|---|---|---|
1 | 2021年7月2日 | 第1話 - 第4話 | BIXA-1331 |
2 | 2021年8月4日 | 第5話 - 第8話 | BIXA-1332 |
3 | 2021年9月3日 | 第9話 - 第12話 | BIXA-1333 |
テレビ東京 土曜 1:23 - 1:53(金曜深夜) | ||
---|---|---|
前番組 | 番組名 | 次番組 |
灼熱カバディ
|
舞台
『舞台「灼熱カバディ」』というタイトルで、2022年2月18日から27日にシアター1010にて上演された。2月18日初日公演および2月27日千穐楽公演は、特典映像が異なる3つのプラットフォーム(DMM.com、ファンキャス、Confetti)にて生配信および2022年3月13日までディレイ配信された。舞台上でのカバディ動作は、「演劇の技術でカバディをやるのではなく、カバディの技術で演劇をやる。」というコンセプトで構成。全身でキャッチしにいく守備動作、キャッチ時の振動や回転、意表をつくような攻撃動作など、すべて役者本人の肉体のみで表現しており、役者を追い込む演出となっている。
スタッフ(舞台)
- 原作 - 武蔵野創
- 演出 - 西田シャトナー
- 脚本 - 久保田唱
- 音楽 - こおろぎ
- アクション指導 - HAYATE
- カバディ指導 - 下川正將
- 振付 - bable
- 歌唱指導 - 茂木理
- 舞台監督 - 藤田有紀彦
- 美術 - たにがきいくこ
- 照明 - 加藤学
- 音響 - 谷井貞仁
- 衣裳 - 雲出三緒
- ヘアメイク - 車谷結
- 演出助手 - 高橋将貴
- 主催 - 舞台灼熱カバディ製作委員会