熱笑!! 花沢高校
以下はWikipediaより引用
要約
『熱笑!! 花沢高校』(ねっしょう!!はなざわこうこう)は、どおくまんによる日本の漫画作品。『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)にて連載された。単行本は全29巻。
掲載当初は、強面な見かけとは正反対な気弱で泣き虫な主人公が高校進学を機に、いじめから逃れるために強面を通して無事に卒業しようとするものの、その強面が災いし、不良たちから目をつけられるが、幸運やハッタリ、生き残るための作戦を駆使し、不良たちを倒しつつ学園生活を無事過ごそうとするギャグ作品だった。しかし途中から敵との戦い等が増えるにつれ、ギャグ要素が無くなり硬派アクションへとストーリーが変貌していった。作者がチャンピオンコミックスの前書きで記した所によると、これは編集や読者の要望でなく、描いているうちに自然にこうなっていったという。そのため、作者もコミックスの前書きで「『熱笑!!』ではなく『熱闘!!』とか『熱血!!』にタイトルを変えなければ」と冗談交じりに発言しているが、最後までタイトル変更はされず完結を迎えている。
あらすじ
登場人物
花沢高校
力 勝男(りき かつお)
本作の主人公。巨漢で強面ではあるが、性格は気弱で泣き虫であったため、中学生時代は学校中の生徒に「ブタの骨」呼ばわりされながらいじめられ、50メートル走で17秒を記録するなど身体測定で惨憺たる結果になるほど運動音痴であった過去を持つ。同じ中学からひとりも入学していない花沢高校を選んで入学した時には「強面を通して無事に卒業する」と決めていたが、鉄との出会いにより、彼の人生は大きく変わる。
当初は非常に臆病で家族(特に弟)にも虐待される日々だったが、自身の怪力を自覚してからは自信をつけ、ケンカには連戦連勝。しかし、獣田の「50メートルパンチ」を喰らって初の敗北を喫する。その後、獣田の子分になろうとするが断られる。校内の不良グループ「鳴神一派」との諍いや回天高校との抗争を経て、花沢高校を仕切る三人衆との対決、さらに大阪を牛耳ろうとする悪の組織“北大阪の虎”との戦いへと身を投じていくことになる。
山籠り特訓の末に習得した「八方拳」「八方拳 影の脚」と「大回転旋風脚」が必殺技で、これらの技で何度も窮地をしのぐ。
妙義山ふもと地獄ヶ原での最終決戦では8,410名を率いて北大阪の虎17,000名と対峙する。
最終決戦で北大阪の虎“頭(ヘッド)”の天界君主を倒した後、自首して少年院に収容されるが、自分たちを称える人々の声援を聞き「漢の花道」と言わしめられるほど成長した。
石田 鉄太郎(いしだ てつたろう)
獣田 三郎(じゅうだ さぶろう)
一匹狼の奇人。校内で女生徒を襲って制服を食べるなどの奇怪な言動が多いが、本作最強の人物。決して群れず、子分を持たない主義。
必殺技は、奇妙な踊りで相手を幻惑した後に繰り出す「50メートルパンチ」と「めりこみキック」。「50メートルパンチ」を喰らった相手はその名のとおり、何十メートルもの距離まで飛ばされ、「めりこみキック」を喰らった相手は頭が胴体にめりこんでしまう。本気で怒った時は奇怪な笑い声を上げて暴れ回り、一度そうなると誰にも止められない 。だが、ストーリーが硬派でシリアスな展開に変わるにつれ、これらの行為は影をひそめ、必殺技も出さなくなった。
学校では剣道部の副部長を務める。日の本グループ会長の三男坊で、巨額の金を自由に出来る。
力が”北大阪の虎”と戦うことになった際、共闘を持ちかけられてもすげなく断ったが、その後は自身は陰に隠れ何度も力の窮地を救う。虎との最終決戦時には、天界との対決の場に姿を現し、天界の兄を一対一で降す。
火野 竜三(ひの りゅうぞう)
富岡 吉造(とみおか よしぞう)
元・花沢高校番長。マスクと失明した右目に眼帯を着け、松葉杖をついている。力とのタイマンに敗れた後、子分となる。
杖をついているのは偽装で、松葉杖には刃物が仕込まれている。かつては双子の弟の次郎と共に花沢高校を仕切っていたが、”北大阪の虎”の頭・天界に両足を負傷させられ、次郎は一生治らない怪我を負った後、病院で飛び降り自殺する。以来、足の負傷が治っていないように装い、復讐の機会をうかがっていた。
北大阪の虎から派遣された幽鬼・四鬼・五鬼の3人を倒し、力組が花沢高校の実権を密かに取り戻した際、山岸高校への派遣番長となり、小頭の1人として虎に潜入。
スネークマンションというマンションに一人暮らしをしており、そこをゲリラのアジトの1つとして使用することもある。
虎との最終決戦では、影武者を残して本来の操縦者である石田と入れ替わり、力の戦闘用バイクを操縦して天界と戦う。その際に天界の悪魔号に特攻をかけ瀕死の重傷を負うが、最終回では一命を取り留めたことが描かれた。
力組
力を慕う花沢高校の学生達。幹部を除いて126名おり、10の班に分かれている。力の方針により、花沢高校をいじめやシンナーなどの不良行為がない清く正しい学校に改革するために立ち上げられた。組員たちの結束は固く、どんな苦境になっても誰一人、抜ける者はいなかった。
三人衆
不良学生
力と対決した花沢高校の不良学生達。基本的に三人衆の配下で、幽鬼が派遣されてきた後はその指揮下に移る。
鳴神(なるがみ)
50人の子分を率いる男。額の上の髪を「卍」の字を書くように残し、後は剃りあげている。昔は腰の下まで届くロングヘアーだったが、ひょんなことから獣田の怒りを買い、50メートルパンチを喰らって気絶している間に今の髪型にされ、学校卒業するまでそのままでいるように強要された。
それ以来、獣田恐怖症となり、病的に恐れるようになる。力との抗争時に、力と勘違いして獣田をリンチしてしまい、怒った獣田に子分全員を50メートル連続パンチで倒された後、めりこみキックを喰らって頭が体の中にめりんでしまう。
何とか復帰したものの獣田恐怖症は悪化。獣田と同じ剣道部に入った力達には手を出せなかったが、剣道部の上級生達に力をイビリ倒させて退部に追い込む。そして子分を集めて力を倒そうとするが、鉄の策略に嵌り、子分共々返り討ちに遭う。以後の消息は不明。
幽鬼・四鬼・五鬼
虎の軍門に降った力組に代わり、花沢高校を仕切るために派遣された3人。
幽鬼 十三(ゆうき じゅうぞう)
五鬼(ごき)
回天高校
玉井 金次郎(たまい きんじろう)
回天高校総番長および応援団団長。口ひげを生やし、常に角の着いたヘルメットを被っている。「十字拳」という必殺拳を使い、その威力は4頭の猛牛を素手で殺せるほどだが、力とのタイマン勝負で敗れる。しかし、力が「八方拳 影の足」「大回転旋風脚」と全ての力と技を繰り出してようやく勝てたほどの強敵でもある。
決闘の後、力とはお互いの器量を認め合う盟友となり、共に北大阪の虎と戦う同志となる。
虎による北大阪制圧作戦に際しては、小頭・猫間を倒し襲撃を退ける。その後、虎の小頭に迎えるという誘いに対して、客分格としてなら承知すると返答し、交渉役の陳の怒りを買うが、その条件を飲ませ、虎の内部に入り込むことに成功。黒いゲリラと虎の最終決戦時には、双方の主力同士が激突する寸前に部隊の後方で突如寝返り、虎の軍勢を撹乱する。
黒縄高校
北大阪の虎
北大阪に根を張る悪の学生組織。勢力を拡大し、大阪の全てを手中に収める野望を持つ。売春・麻薬売買・武器の密売・さらには殺人まで平然と犯す集団。全員がバイクに乗っており、頭の天界を含め幹部は全員改造した戦闘バイクを駆使する。勢力を拡大するに従い、様々な強力な兵器を使用するようになっていく。
天界 君主(てんかい くんど)
天界の兄
藤堂 順(とうどう じゅん)
北大阪の虎の副頭(ふくヘッド)。井口高校の番長。口ひげを生やした男で、乗っているバイクには巨大なドリルが装着されている。当初は天界の腹心として作戦の立案や戦闘の指揮を行っていたが、五悪神が出所してからは指揮権を奪われ、宝蘭たちからも冷遇されていた。淀川新橋での人風会迎撃作戦の際、黒いゲリラの急襲を防げなかったとして、その責任を取らされリンチ「ファイアーハンド」にかけられる。顔を焼かれ、重傷を負わされるが、裁定の不公平さに怒り、隠し持っていた拳銃で宝蘭を撃つ。しかしリンチで受けたダメージが深く、隙をついた宝蘭の反撃を受け失神。そのまま殺されそうになるところを、獣田に救われ、以後は獣田と行動を共にする。虎VSゲリラの最終決戦時には、とどめを刺されそうになっていた影村と宝蘭の間に割って入り、死闘の末、宝蘭を倒し復讐を果たす。決戦終了後、力率いる黒いゲリラの義侠心に触発されたかのように虎の悪事の全てを書き記した資料を警察に送り、古巣だった虎の組織壊滅の端緒を作ることで力達を一方的な社会的制裁から庇おうとした。
寺崎 武(てらさき たけし)
五悪神
北大阪の虎の大幹部。服役していたが、出所して後、天界の腹心として重用される。藤堂は彼らを「5人の殺人鬼」と呼び、虎配下の者達には恐れられている。失敗した者に対しては凄惨なリンチをも平然と課す一方、5人の結束は固い。全員が黒いマントを着用している。
宝蘭 甚八郎(ほうらん じんぱちろう)
鉄の仮面を被り、常に顔を隠している巨漢。怪力で、棒術の使い手。戦闘時には、バイクに装着した巨大な手裏剣を投げつける。五悪神のリーダー格で、作戦の立案を担う参謀役でもあり、北大阪の虎の実質的なナンバー2。
淀川新橋の戦いでの敗戦の責を藤堂らに押しつけ私刑を行い、同じく黒いゲリラに敗北した五悪神の根室・神風・国友たちの責任を不問にしたことで藤堂の怒りを買い、藤堂が隠し持っていた拳銃で右手足を撃たれるが、先の私刑『ファイアーハンド』により弱っていた藤堂のの隙を突いて猛攻撃したが、獣田の救助により藤堂の殺害はできなかった。黒いゲリラとの最終決戦時には、ゲリラの作戦にはまり不利になった戦況を打開すべく五悪神全員と共に出陣。五鬼を倒し、影村を追い詰める。戦場に自分への復讐のために現れた藤堂とも戦って追い詰めるが、藤堂が苦し紛れに投げた小刀が左目に刺さり敗北。
陳 火竜(ちん かりゅう)
根室 忠夫(ねむろ ただお)
国友 流人(くにとも りゅうじん)
黒いゲリラ
強大な勢力を持つ北大阪の虎に対抗するため、力組・回天高校・黒縄高校が同盟を結んだ組織。正体を隠すために顔を隠し、黒ずくめの格好をしてゲリラ戦を仕掛けるため、「黒いゲリラ」と呼ばれるようになった。当初は力組・回天高校・黒縄高校の連合による400人に満たない人数だったが、対北大阪の虎の志を持つ者達を集め、勢力を拡大する。
沖田 工造(おきた こうぞう)
四国白波一家
人風会
東大阪に結成された、北大阪の虎に対抗する組織。総勢1500人。北大阪には7校の同盟校がいたが、全て虎に敗れその配下に組み入れられてしまった。襲撃された同盟校を援護するため北大阪に向かう際、淀川新橋で待ち伏せていた虎の大幹部、根室・国友・神風の襲撃により大打撃を受けるが、突如現れた黒いゲリラに救出される。以後、メンバーは全員姿を隠し、黒いゲリラの一員として戦うことになる。
大仏人会
十国会
南大阪に結成された、北大阪の虎に対抗する組織。総勢2000人。
風間高校・上本高校・山岸高校
元・新大阪連合の所属校。兵力は、それぞれ120人・130人・100人。連合が北大阪の虎の軍門に降った後、他の連合所属校同様、虎からの派遣番長の指揮下に入るように強要される。しかし、派遣された辻本・犬伏・富岡らの説得により、黒いゲリラの一員となる。北大阪の虎との最終決戦時には双方の主力同士がぶつかる寸前、虎の部隊の後方で突如寝返り、戦況をゲリラ側に有利に運ぶ。
辻本 勲(つじもと いさお)
犬伏 熊五郎(いぬぶし くまごろう)
その他
やみの十人衆(やみのじゅうにんしゅう)
金次第でどんな仕事も引き受ける現代の忍者集団。10人全員がスキンヘッドで、顔全体に刺青をしている。特殊な体術を習得しており、手裏剣や刀、鎖鎌といった武器を使う。少年院に収監されていたが、虎の手引きで脱獄。宝蘭に雇われ、十国会の影村以下幹部達の殺害と会員の無力化を画策する。十国会のメンバーの食事に特殊な痺れ薬を混入し、影村の暗殺を謀るが、突如現れた獣田に全員捕獲される。その後は獣田に大金で雇われ、十国会のメンバーに解毒剤を射つ。力と天界の対決時に、獣田と共に爆撃機で天界の兄と黒いホバーを襲撃、その際に5人が撃墜される。その後、天界の兄が無力化したことを確かめるべく近付いた時、2人が斬られ、反撃しようとした残る3人も瞬く間に斬殺される。
新大阪連合
新ナンバ会
西大阪に結成された、北大阪の虎に対抗する組織。総勢1500人。北大阪に同盟校が9校ある。虎との戦いに敗れた後、同盟校ともども虎の配下となる。
登場マシン
黒いゲリラ(登場マシン)
北大阪の虎の戦闘バイクや機械化部隊に対抗するために作られた武装。虎の戦闘バイクなどとは異なり、あくまで相手の戦闘能力を奪うことを目的としているので、威力は絶大だが殺傷能力は低い。主な設計者は沖田工造。
力用スーパーバイク
ストロング・ポイントNO.1 - 弾力機銃
両翼の6連装機銃からは催眠弾、操縦席両脇の機銃からは催涙ガス弾を発射。上部ボックス席を上昇させると回転式銃座になり、装備された機銃からは衝撃弾を発射する。いずれの銃も、口径はゲリラの使用する機銃の2倍。
ストロング・ポイントNO.2 - 時限ロケット弾
ストロング・ポイントNO.2 - 時限ロケット弾
時限爆破装置をつけられたロケット弾で、命中後、約1分で爆発する仕掛けになっている。両翼下部に計8発装填。
時限爆破装置をつけられたロケット弾で、命中後、約1分で爆発する仕掛けになっている。両翼下部に計8発装填。
ストロング・ポイントNO.3 - イラプシャン
ストロング・ポイントNO.3 - イラプシャン
強力なジェット噴射で瞬間的にバイクを3 - 5メートル上昇させ、車体下部からイラプシャンと呼ばれる弾丸を無数に発射し、下方にいる敵を攻撃する。
強力なジェット噴射で瞬間的にバイクを3 - 5メートル上昇させ、車体下部からイラプシャンと呼ばれる弾丸を無数に発射し、下方にいる敵を攻撃する。
ストロング・ポイントNO.4 - 体当たり攻撃
ストロング・ポイントNO.4 - 体当たり攻撃
分離した小型バイクで敵に体当たり攻撃をする。バイクの先端には強力な爆薬が仕掛けてあり、敵に多大なダメージを与える。操縦者は、激突する寸前に脱出し、パラシュートで着地する仕組みになっている。
分離した小型バイクで敵に体当たり攻撃をする。バイクの先端には強力な爆薬が仕掛けてあり、敵に多大なダメージを与える。操縦者は、激突する寸前に脱出し、パラシュートで着地する仕組みになっている。
ストロング・ポイントNO.5 - ロケット弾
ストロング・ポイントNO.5 - ロケット弾
ストロング・ポイントNO.4の使用が、操縦手にとって危険すぎるという力の反対により、急遽作られた装備。NO.4で使用するはずの爆薬を小型バイクの前部から取り外し、代わりにロケット弾の発射装置を取り付けたもの。しかし、高速で動く悪魔号にミサイルを命中させるのは困難と考えた富岡により改めて爆薬を装着されたため、実戦では使用されず。
ストロング・ポイントNO.4の使用が、操縦手にとって危険すぎるという力の反対により、急遽作られた装備。NO.4で使用するはずの爆薬を小型バイクの前部から取り外し、代わりにロケット弾の発射装置を取り付けたもの。しかし、高速で動く悪魔号にミサイルを命中させるのは困難と考えた富岡により改めて爆薬を装着されたため、実戦では使用されず。
麻酔小銃
ショルダーバズーカ
マシンガン型催眠弾銃
粘液銃
バイクバズーカ
ヘリバイク
装甲型戦闘車
3号車・4号車・5号車
ヘリ用高射砲
おとり人形部隊
石田用戦闘バイク
力用戦闘バイク
火野用戦闘バイク
玉井用戦闘バイク
栗橋用戦闘バイク
風祭用戦闘車
影村用戦闘バイク
北大阪の虎(登場マシン)
強力な戦闘バイクや兵器を多数持ち、それらを運用する機械化部隊を配下としている。これらの兵器は組織の強さの象徴でもあり、歯向かう者を叩き潰すことを目的にしているため殺傷能力が非常に高い。
悪魔号
ブラックデビル号
キャノンボール
モリバイク・弓矢バイク・分銅バイク
武装トラック
バズーカサイドカー
装甲車
偵察攻撃用ヘリ
黒いホバー
獣田チーム(仮称)
独自に活動していた獣田が黒いゲリラ、北大阪の虎双方の武装化・戦力拡大に対応するために用意した戦闘マシン。両陣営のマシンが地上戦を想定しているのに対して上空からの攻撃を重視している。
獣田専用機
やみの十人衆専用機
用語
八方拳
八方拳 影の脚
大回転旋風脚
トンファー
その他
- 連載時に使われていた実在の地名が、単行本の再版時に修正されている部分が存在する。たとえば第一話で鉄が力に初対面した時、さっきの乱暴者がどの中学校の副番長だったかを説明するセリフは、再版されるたび学校名に複数回修正が加えられ、最終的には実在の地名が完全に消えている。