猫奥
以下はWikipediaより引用
要約
『猫奥』(ねこおく)は、山村東による日本の漫画作品。『モーニング』(講談社)にて2020年より連載開始。
幕末の江戸城大奥を舞台に、猫に愛情をそそぐ人々の様子をコミカルに描く。
基本的に猫が自分の意思を言葉にすることはなく、周囲の人間たちが猫に振り回されたり、猫の可愛さについて語り合ったりする。
ストーリー
江戸城大奥に仕える御年寄 滝山は、大奥の女中の多くが猫を飼っているにもかかわらず猫を飼っていない。このため滝山は周囲に猫嫌いだと思われているが実は大の猫好きで、猫を可愛がりたい気持ちと威厳を保とうとする気持ちの間で日々苦悶している。
登場人物
主人公の滝山をはじめ実在の人物が多く登場する。
滝山
姉小路
照代
美登
大岡孫右衛門
登場する猫
制作背景
テーマ
山村は担当編集者から「ぜいたくな暮らしをしている現代の猫が、江戸時代にタイムスリップする」というアイデアを貰った。しかしそのアイデアではイメージが広がりづらいと考えた山村は、「江戸でぜいたくな暮らしをしている猫の話」はどうかと担当編集者に提案を行い、「大奥では上司の子猫をもらい受けて出世の糸口にしていた」という話が実際にあったことからも、「『大奥の猫』というテーマ」に至った。
滝山について
『大奥』に関連する話では登場することが多く、有名であり、実在の人物である滝山に対し、山村は「大奥といえば滝山」というイメージを抱いていた。「大奥の猫」というアイデアを構想していた時に、「大河ドラマの『篤姫』を見ていたこと」も影響していたという。滝山を主人公として猫漫画を描いたところ、山村は「この人って、猫を飼っていないんじゃない?」と考えるようになった。それを担当編集者に伝えたところ「面白い」と言われ、「滝山が猫を飼わない理由」から「キャラクターに肉付け」を行った結果、「猫が好きなのに、猫嫌いを演じて損をする」キャラクターが誕生している。
猫について
猫の吉野にはモデルがいないが、「大柄で白黒模様」の外見や、「マイペースでふてぶてしくて、野良猫っぽい」性格といった、山村の「好きなイメージ」で描かれている。作中の「猫に翻弄される」場面は、「事実をもとにして創作」されている。例として「篤姫は実際に大奥で猫を飼っていた」が、「飼い猫にドジョウを食べさせることがあった」といったエピソードから、「大奥では猫の餌に高級魚を与えている」という本作の設定が誕生しているなど。ほかに「篤姫はアワビの貝殻を模した焼き物を猫の餌入れにしていた」ことから「作中の餌入れも当時実際に使われていたデザインを参考に」したり、作中の小物についても意識して描かれている。
書誌情報
- 山村東『猫奥』講談社〈ワイドKC〉、既刊7巻(2023年9月22日現在)
- 2020年10月23日発売、ISBN 978-4-06-520909-7
- 2021年3月23日発売、ISBN 978-4-06-522557-8 巻末に読み切り作品「こまとちび」収録。
- 2021年8月23日発売、ISBN 978-4-06-524422-7
- 2022年1月21日発売、ISBN 978-4-06-526462-1
- 2022年7月22日発売、ISBN 978-4-06-528554-1
- 2023年2月21日発売、ISBN 978-4-06-530665-9
- 2023年9月22日発売、ISBN 978-4-06-532970-2