珍妃の井戸
以下はWikipediaより引用
要約
『珍妃の井戸』(ちんぴのいど)は、浅田次郎の小説。『蒼穹の昴』の続編として書かれた。1997年、講談社から刊行。初出は『小説現代』1996年12月号から1997年8月号。講談社文庫にも収録された(2005年4月15日初版)。本作の続編は『中原の虹』である。
あらすじ
1898年に義和団の乱が起こり、清朝の都北京は騒乱状態になり、列強8ヶ国の軍隊がこれを鎮圧した。そんな最中に光緒帝の寵妃珍妃が紫禁城内の井戸に落とされ殺された。1900年、「一国の君主の妃が暗殺されたことは、重大な事件であり真相を突き止めなければならない」と、イギリス帝国の海軍提督エドモント・ソールズベリー、ドイツ帝国の大佐ヘルベルト・フォン・シュミット、ロシア帝国の露清銀行総裁セルゲイ・ペトロヴィッチ、日本の東京帝国大学(支那学)教授松平忠永の4人の貴族が事件の当事者に話を聞きながら真相を解明しようとする。
4人は以下の証言を集めるがつじつまが合わず、真相を知るべく光緒帝本人が幽閉されている中南海の島「瀛台(インタイ)」にのりこむ。
- トーマス・E・バートン記者の証言
- 蘭琴氏の証言
- 袁世凱氏の証言
- 瑾妃殿下の証言
- 劉蓮焦氏の証言
- 愛新覚羅溥儁氏の証言
登場人物
主要人物
ミセス・張 (ミセス・チャン)
皇族
清朝第9代皇帝咸豊帝の妃(1835年11月29日 - 1908年11月15日)。実子である第10代皇帝同治帝と甥の清朝第11代皇帝光緒帝を据えて垂簾政治を行う。光緒24年(1898年)、光緒帝の親政の為に一度は頤和園へ隠退するが、戊戌の変法の100日後戊戌の政変で復帰。光緒帝が崩御した11月14日、溥儀<1906年2月7日 - 1967年10月17日>を後継者に指名するとともに、溥儀の父(光緒帝の弟、醇親王奕譞の五男)の醇親王載灃(ツァイフェン)<1883年2月12日 - 1951年2月3日>を監国摂政王に任命して政治の実権を委ね、翌日に74歳で崩御。
若き清朝第11代皇帝(1871年8月14日 - 1908年11月14日)。西太后の甥。父は醇親王奕譞(1840年 - 1891年)。母は西太后の妹醇親王妃、葉赫那拉・婉貞。妻も西太后の姪孝定景皇后、葉赫那拉・静芬。史実では寿安公主は叔母にあたる。
溥儁の父。西太后の甥で光緒帝のいとこにあたる。
清朝官吏
李春雲(り しゅんうん、リイ チュンユン) / 春児(チュンル)
梁文秀(りょう ぶんしゅう、リァン ウェンシュウ) / 史了(シーリャオ) / 少爺(シャオイエ)
李鴻章(り こうしょう、リ ホンチャン) / 少荃(しょうせん、シャオチュエン)
栄禄(えいろく、ロンルー)
袁世凱(えん せいがい、ユアン シイカイ) / 慰亭(いてい、ウェイティン)
外国人
クロード・マクドナルド