白い戦士ヤマト
以下はWikipediaより引用
要約
『白い戦士ヤマト』(しろいせんしヤマト)は、高橋よしひろの動物漫画。1976年(昭和51年)から1989年(平成元年)まで『月刊少年ジャンプ』で連載された。単行本は全26巻(集英社ジャンプコミックス)。
概要
闘犬を描いた作品。主人公は秋田犬であるヤマトで、主人公でありながら言葉を発しないという極めて珍しい作品で、主人公が話さない代わりに、ナレーションで補っている。これは高橋のその後の作品である『銀牙』シリーズなどと大きく異なっている。
犬を主人公に据える高橋の原点ともなった作品である。作者が本宮ひろ志のアシスタントをしていた頃に、愛犬の死を実家にいる母親からの電話で知ったことがきっかけで、この作品を描くことになったという(単行本第1巻のカバーコメントより)。
ストーリー
山形県のとある山村に住む少年である藤原良が、過去に名闘犬と評された吹雪号の血を受け継ぐ白い秋田犬ヤマト号と共に、ライバル犬との戦いなど数々の試練を乗り越え、山形で闘犬界の頂点である闘犬の横綱へのぼり詰める。
登場キャラクター
ヤマト / 秋田犬
ハヤテ / 秋田犬
ヤマトの兄犬で、同じく吹雪号の血筋を受け継いでいる猟犬(後に闘犬)。吹雪が猟犬だった時期には幼犬の身で共に猟に出た事もある(当時の飼い主は後述の冬木ではない)。左眼に十字の傷があり、隻眼である。子ギツネや子熊を躊躇なく殺すなど、ヤマトにはない非情さや強い闘争心を持っていた。年齢は闘犬登録の時点で4歳であり、本来は闘犬デビューには歳を取りすぎていた。闘犬移行前は両刃両刀のナイフ状の刃物を口にくわえて使っていた。ブラッキーとの戦いで牙を失うが、義歯を入れて復活。デビュー戦の相手は黒王。その後は横綱に気力で打ち勝ったり、重装備の犬を軽々と放り投げるなど活躍もしていたが、後半になるにつれて咬ませ犬の立場になり、出番も少なくなった。必殺技はネックローリング。
吹雪(ふぶき) / 秋田犬
ハブ爺さん / コリー
竹内善吉
丸山健吉
ジャンボ / ブルドッグ
必殺技はまんじゅうつぶし(前足の肉球を噛み潰す技)。地元では横綱レベルの力があるが周囲がジャンボとの対戦を避けるため番付は小結。そのため小助と共に武者修行に出ており、実際に福島の横綱犬を破った事もある。ヤマトとの初対面では彼をメスだと勘違いして求愛する。誤解が解けた後は親友、ライバルとして意気投合する。ブラックサタン率いる黒い軍団との戦いで、片目・片足を失い、眼帯・義足姿になる。北日本大会一回戦でブルーザと対戦。ブルーザのジョークラッシュを何度も食らい敗色濃厚となるが、ブルーザのジョークラッシュに義足のキックを合わせ、せり声を引き出し一度は勝ちとなるが、直後に立花の抗議を受け、鉄の義足がルール違反とみなされ反則負けになってしまう。前述のように本作の犬は基本的に言葉を発しないが、彼は僅かに台詞がある数少ない一匹である。
立花
立花年男
ハリマオ / マスチフ
小鉄(こてつ) / 土佐闘犬
ブルーザ / ボクサー
ブラッキー / ドーベルマンとマスチフの雑種
ビッグハンター / ジャーマンシェパード
リュウ
土佐王(とさおう) / 土佐闘犬
太郎丸 / 土佐闘犬
次郎丸・三郎丸・四郎丸 / 土佐闘犬
ブラックヘッドスナイパー
無頼(ぶらい) / 土佐闘犬
青嵐(せいらん) / 土佐闘犬
ムサシ / 土佐闘犬
レッドキラー / 土佐闘犬
サハラ(砂刃羅)
刺紋精二
ソルジャー / マスチフ
ビルダー
完璧に鍛えられた犬。筋肉隆々であり、金網に張り付くことができた。初めての実戦において難なく飢えたピューマを咬み裂いた。ワールドファインティングドッグ大会に出場する。自身より大きい犬に対し、年男の宣告した時間通りに倒す実力がある。また、映像を見ただけで相手の行動を学習する賢さも持ち合わせている。スタミナが桁違いであり、年男いわく200海里泳ぎきれるとのこと。必殺技はヤマトのブーメラン殺法を縦、横、斜め、すべての角度から繰り出すファイナルサンダー。ブルーザと同様の闘犬魚雷も使う。ヤマトとも戦い勝利寸前にまで追い込んだが、完璧に鍛えられた筋肉が仇となり、完全に伸び切った筋肉にヤマトのブーメラン殺法を受け、全身から血が噴き出し敗北した。
剣(つるぎ) / 秋田犬
ホワイトウルフ
ブラックサタン
海王(かいおう) / 土佐闘犬
本編最後の対戦相手。あまりに強すぎたために闘犬協会の謀略で横綱犬になれなかった悲運の犬。主人の雨内(あまない)と共に無名で全国の名闘犬を次々と打ちのめすという、闘犬協会への復讐の行脚をしていた。自分の前脚を咬ませひっくり返すことで露わになる相手の腹部を狙い、回転地獄をするのが得意である。ヤマトとの闘いでもこの戦法で優位に立つも、年男の声援で奮起したヤマトが反転し、かつ腹部を攻撃され、さらにヤマトの血で呼吸困難に加えて視界を奪われ、ブーメラン殺法を受けて戦闘不能になる。直後、ヤマトの出血が夥しいため良があやまりを入れるも、下顎を砕かれた事でこれ以上は闘えないと判断した雨内が一瞬早くあやまりを入れていた事で敗北した。試合後、良は海王の傷が酷いのを見て獣医に見てもらうために自分の家に来るよう申し入れたが、礼を言う雨内に抱き抱えられて去っていく。彼に勝った事でヤマトは正式に第8代山形県横綱に昇進して、物語は大団円を迎える。
必殺技
闘犬魚雷
回転地獄
空中殺法
ジョークラッシュ
ジョークラッシュ返し
牙折り
ネックローリング
まんじゅう潰し
スイングサークル
キラーコック
ノーズツイスト
死のダンス
空転乱舞
動脈締め
ブーメラン殺法
ギロチン殺法
ファイナルサンダー
その他
藤原明子
松田亜樹
ムサシ
逸話
当時アシスタントを務めていた宮下あきらが闘犬場の観衆を描いたところ、全員ヤクザのような姿だったため編集に書き直させられ、「二度と宮下に観衆を描かせるな」と言われた。