白夜行
舞台:安定成長期の昭和時代,
以下はWikipediaより引用
要約
『白夜行』(びゃくやこう)は、東野圭吾の小説。集英社『小説すばる』1997年1月号から1999年1月号に連載され、1999年8月に刊行された推理長篇である。白夜とは「日の出前および日没後のかなり長い時間にわたって薄明が続く現象」のこと。
連作短篇として連載されていたが、単行本では長篇に構成しなおして刊行された。発行部数は2005年11月の時点で55万部程度だったが、テレビドラマ第1話放送前後に売れ行きが伸び、2006年1月に100万部を突破。2010年12月時点で200万部を超えた。
2005年に舞台化、2006年にテレビドラマ化された。また2009年に韓国で、2011年に日本で映画化されている。
小説
あらすじ
1973年の夏、大阪のある廃ビルで起きた質屋殺し。何人もの容疑者が捜査線上に浮かぶ中、被害者に売春していたと噂される西本文代をマークする笹垣刑事。だが、文代はガス漏れ事故で死亡し、母子家庭だった娘の雪穂は裕福な親戚に引き取られた。
容姿端麗で成績優秀な雪穂は私立の名門女学校に進学したが、貧しかった過去を知る同級生に噂を広められた。その同級生は何者かにレイプされ、犯人が去った直後に助ける形で弱みを握る雪穂。長じて富豪の御曹子の篠塚を狙った雪穂は、篠塚の恋人である江利子をレイプによって排除し、自分が妻の座についた。
質屋の殺人事件当時小学5年生だった被害者の息子・桐原亮司は、成長して売春組織の経営やゲームソフトの偽造など裏稼業に精通する。看護師の典子を籠絡して青酸カリを盗ませ、雪穂を脅す子供時代の知り合いを毒殺して、刑事の笹垣をも殺そうとする亮司。
子供時代の雪穂と亮司は実は児童館で会う友人同士だった。事件当日、廃ビルで雪穂を襲う父親を見た亮司は、無我夢中で父親を刺殺した。亮司の父親が買春していたのは母親の文代ではなく、小学3年生の雪穂だったのだ。それ以来、雪穂と亮司が会う機会はなかったが秘密の連絡手段があり、亮司は雪穂のためにレイプや殺人を繰り返していた。エビとハゼ……実は二人の関係は決して交わることのない“共生関係”であり幼い頃に失った心を補完し、生きていくための犯罪行為を互いに幇助し合っていたのであった。
刑事を退職する年齢になっても、質屋殺しの事件を追い続ける笹垣。雪穂と亮司の一連の動きやそれぞれの関与に少しずつ気づき、二人の周辺の人物による証言や調査により真相に迫っていく。小学生の雪穂が自ら裕福な親戚に近付いた上で、母親を事故に見せかけて殺したと確信する笹垣。
金と人脈を手に入れた雪穂は実業家として成功し、大阪に新しい高級ブティックをオープンさせた。亮司は販促のアルバイトとして店の近くにいるところを警察に発見され追い詰められて自殺した。その現場を目撃した雪穂は無関係を装い、大事な店へと戻って行くのだった。
特徴
1973年に起こったある事件から1992年までの2人の主人公の19年間を描く長編小説。彼らの心理描写は意図的に排され、彼らを取り巻く様々な人間たちの視点を通してその言動が示されていく。
主な登場人物
桐原亮司(きりはら りょうじ)
幼少の頃から暗く沈んだ瞳に感情のない顔をしていた。極端に人と交わることもなかったが、学生時代に主婦売春の斡旋やゲームソフトの偽造に乗り出すなど裏稼業を歩む。切れ者であると同時にソフトウェアの知識はプロ級。年代もののはさみを愛用し、切り絵を作るのが得意であった。
唐沢(西本)雪穂(からさわ(にしもと) ゆきほ)
小学生時代は貧しい暮らしをしており、質屋殺しの容疑者に母親がリストアップされた後、その母親を事故で亡くす。その後唐沢家の養女となり、学業や礼儀作法を身に着けてゆく。
その美貌に加えて、成績も優秀であったがそれゆえ、妬みも多くあった。そして、彼女にかかわる人物は必ず不幸に遭ってしまう。
笹垣潤三(ささがき じゅんぞう)
古賀久志(こが ひさし)
その後、エリートコースを歩む。笹垣とは同僚であると同時に親戚関係でもある。
桐原洋介(きりはら ようすけ)
息子をよくかわいがっていた一方でとある性的嗜好を持っていた。
桐原弥生子(きりはら やえこ)
洋介の死後、質屋の経営に行き詰まり、喫茶店経営に失敗しスナックを開いて生計を立てている。亮司に母親らしいことができなかったことを自覚している。
松浦勇(まつうら いさむ)
その後、ゲームソフトの海賊版のブローカーとして暗躍、亮司に接近する。
西本文代(にしもと ふみよ)
容疑者にリストアップされた直後に自宅でガス中毒事故で死亡した。
唐沢礼子(からさわ れいこ)
後に雪穂を養女として引き取り、作法を厳しく教えていく。
秋吉雄一(あきよし ゆういち)
雪穂の隠し撮りをしていた。
菊池文彦(きくち ふみひこ)
亮司の母・弥生子の秘密の写真を持っていたが、その後、とある事件の犯人に仕立て上げられる。
藤村都子(ふじむら みやこ)
川島江利子(かわしま えりこ) → 手塚江利子(てづか えりこ)
才媛である雪穂に引かれ、行動を共にする。大学で同じクラブの男性と恋仲になるが、その直後に残忍な出来事に巻き込まれる。
園村友彦(そのむら ともひこ)
亮司が仕掛けた売春パーティーで知り合った主婦と体の関係を持った結果、トラブルに出くわす。しかし、亮司の取り計らいで窮地を脱してからは彼に恩義を感じ、裏稼業を手伝うことになる。
独学でプログラムを学んでいた。
西口奈美江(にしぐち なみえ)
当初自分に合わないとその場から逃げ出すが亮司の策によって、偽ソフト製造の経理を担当する。付き合っている男に金を貢ぐあまり、悪事に手を染めることに。
中道正晴(なかみち まさはる)
家庭教師のアルバイトで唐沢家に足を運ぶうち、教えている雪穂に恋心を抱く。しかし、雪穂の出生の秘密を探るうちに疑念を持つようになる。仲間内ではゲームプログラムを作っていたが、その作品を亮司によって盗まれてしまう。
篠塚一成(しのづか かずなり)
大学時代にソシアルダンス部長を務めていた。入部してきた雪穂を初めてみたときから底知れぬ恐れを感じ、後にその動向を調査するようになる。一方で江利子に好意を持っていたが、ある事件で関係は途切れてしまう。
倉橋香苗(くらはし かなえ)
高宮誠(たかみや まこと)
ダンス部時代に雪穂と知り合い、やがて婚約。しかし、結婚後は雪穂に振り回され、ひそかに他の女性に好意を寄せてしまう。
三沢千都留(みさわ ちづる)
誠と仕事をしていた際、憧れを抱くようになる。
中嶋弘恵
バイト先で友彦と知り合い、恋仲になる。
今枝直巳(いまえだ なおみ)
一成からの依頼で雪穂の調査を行う。やがて、雪穂の出生の秘密から亮司との関係に迫る。
菅原絵里(すがわら えり)
居酒屋でアルバイトをする傍らで今枝の仕事を手伝い、好意を寄せる。
栗原典子(くりはら のりこ)
ソフト会社に勤めていた「秋吉雄一」を名乗る人物と付き合っていた。
篠塚康晴(しのづか やすはる)
雪穂に思いを寄せ、婚約を決意。そのことに反対する一成に対して左遷を断行する。
篠塚美佳(しのづか みか)
影響
元フィギュアスケート選手の町田樹は現役時代この小説に感銘を受け、2013年のエキシビションのプログラムとして自ら振付を行い、作品の世界をテレビドラマ版の劇伴曲「白夜を行く」を使用したスケートプログラムとして表現した。主人公の桐原亮司に扮し、青を基調に左手のみを赤く血に染めたイメージの衣装で悪と良心の葛藤を表し、氷上に横たわり死を迎えるまでを演じて、亮司の自己犠牲や作品の世界観を描いたという。
舞台劇
2005年9月から12月まで、劇団スタジオライフにて2部構成で舞台化された。
出演
キャストは4チームに分かれる
- 唐沢雪穂 - 及川健、舟見和利、岩﨑大
- 桐原亮司 - 山本芳樹、笠原浩夫
- 篠塚一成 - 曽世海児
スタッフ
- 脚本・演出 - 倉田淳
劇場
- 第1部:紀伊國屋ホール(東京)、梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ(大阪)
- 第2部:シアター1010(東京)、大阪厚生年金会館 芸術ホール(大阪)
テレビドラマ
2006年1月12日から3月23日までTBS系列で、毎週木曜日21:00 - 21:54(JST、初回は1時間拡大)に放送された日本のテレビドラマ。主演は山田孝之と綾瀬はるかで、2004年のテレビドラマ『世界の中心で、愛をさけぶ』で共演したコンビによる共演となった。また、脚本・プロデューサーも同じメンバーで、主題歌「影」も柴咲コウが担当する。
日本テレビ系列の秋田放送でも、9日遅れの毎週土曜日の午後に放送されていた。
第48回ザテレビジョンドラマアカデミー賞では本作が4冠を達成した。最優秀作品賞、主演男優賞(山田孝之)、助演女優賞(綾瀬はるか)、助演男優賞(武田鉄矢)である。
前述の町田樹によるフィギュアスケートプログラムでは、本テレビドラマ版の劇伴曲が使用された。
あらすじ
幼少時、初恋の少女を助けるために父親を殺した少年と、その少年を庇うために母親の命を奪った少女の残酷な14年間の愛の軌跡を描いた物語。
ストーリー考察
原作ではほとんど描かれていなかった亮司と雪穂の関係を映像化し、2人の葛藤や成長などの心理的部分を中心に描いているが、時代の整合性上、殺人事件が発生したのが1973年ではなく1991年となった(当時の殺人罪の公訴時効が15年だったため、ドラマが放送された2006年11月11日に時効を迎えるという設定で、亮司が切り絵に日付を残している。その後2010年4月27日に刑事訴訟法が改正され、日本では殺人罪を含む凶悪犯罪の時効は撤廃された。なお原作にも共通するが、時効の有無に関係なく、「十四歳に満たない者の行為は、罰しない。」と定めた刑法第41条により、亮司の父に対する殺人事件や雪穂の母の死亡事件については、仮に犯人が判明しても逮捕訴追されることはない。
石丸彰彦プロデューサーは雑誌のインタビューで、主人公の2人の関係を可視化するなど、原作から大幅に手を加えたことについて「亮司と雪穂をモンスターにしたくなかった」と語っており(『ザテレビジョン』より)、その製作意図が第10話での、笹垣潤三と谷口真文とのビジネスホテルでのやり取りのシーンの中に表れている。
キャスト
主要人物
桐原 亮司
主人公。
図書館で仲良くなった雪穂に初恋をし、やがて父が彼女にしていたことを知って怒りのあまり殺害してしまう。
切り絵を得意とし、雪穂から贈られたケースにハサミを入れて常に身に付けている。高校生になり再会してからは、雪穂に「亮」と呼ばれる。
唐沢(西本) 雪穂
図書館で出会った亮司と幼い初恋を育むが、実は母親・文代に売られて性的虐待を受けており、自分をかばうために父(洋介)を殺した亮司をかばうべく文代を犯人に仕立て上げるためにガスによる心中に見せかけて殺害した。高校生になり再会した亮司と運命的な関係を築く。
『風と共に去りぬ』を愛読し、スカーレット・オハラに憧れている。
桐原家
桐原 洋介
亮司の父で『きりはら』の店主。
桐原 弥生子
亮司の母で、元ホステス。松浦と浮気していた。
夫の死後、夫の殺害現場に「スナックやえこ」を開業する。亮司がいなくなって初めて大切さに気づいた女性。心の苦しさから逃れるため、アルコール依存症となる。
警察関係者
笹垣 潤三
最初の事件を担当していた刑事。
事あるごとに「歎異抄」の一節を口ずさむ。亮司と雪穂に強い興味を持ち、一旦事件が決着した扱いとなった後も事件の真相を知ろうと調査を行うが、警察機構の中では終了した事件の捜査はタブーであり、さらにはその勝手な捜査に度を超えた捜査手法を用いたため孤立、最終的には辞職し探偵となる。だが、彼にも「白夜」の世界の中で生き続ける理由があった。
古賀 久志
笹垣とコンビを組む新米刑事。
笹垣を警察における父親のように思っている。七味が好物で、カップ麺に大量に入れて食べるのが癖。
人事異動で笹垣と別の警察署に異動することが決まった後、有給休暇を取って笹垣の捜査に協力しようとしたが、松浦を取り押さえようとして揉み合った際に刺殺される。
亮司の関係者
松浦 勇
質屋『きりはら』の元店員。
亮司の過去を知る一人であり、それをネタに亮司に売春など裏稼業をさせては上納金をピンハネするという関係を作ってはいたものの、自身の生い立ちと亮司の生い立ちを重ね合わせて、亮司に対してある種のシンパシーを感じており、亮司を警察に売るようなことは最後までしなかった。
古賀刑事(後述)に逮捕されそうになった際に揉み合って古賀を殺害してしまうが、その直後に亮司に刺殺され、遺体を唐沢邸の庭に埋められる。
園村 友彦
亮司のたった一人の友人といえる。
ヤクザの妻との売春中に相手が死んだ事件を亮司が屍姦という方法で庇ったことで、亮司に一生付いて行くと誓う。だが亮司の本当の姿は知らない。亮司は、偽造キャッシュカードや偽造コンピューターゲーム制作などを行っていた時期に、名前の提示が必要な場面では園村の名を騙っていた。
菊池 道広
最初の事件における遺体の第一発見者。
後にその事と、秋吉から入手した洋介と雪穂が写った写真(後述)で亮司をゆするが、亮司が仕組んだアリバイ工作でレイプ事件加害者の疑いがかかることになり、保護観察中だったため、アリバイ証言を条件にゆすりに使用した写真とネガフィルムを亮司に渡すこととなる。
西口 奈美江
売春パーティーで亮司と巡り合った女性。普段は銀行員として働いているが、榎本(後述)に唆され横領に手を染めていた。
亮司に銀行員としての知識を伝え、彼らが偽造キャッシュカードを使用し他人の銀行口座から多額の現金を引き出す手助けをする。亮司が自分を逃がすよう手助けしてくれたと思っていたが、亮司は実際には榎本に名古屋に逃げたことを知らせており、短期賃貸マンションに潜伏していたところを榎本の手先に殺害された。
榎本 宏
奈美江を利用し、金を横領しようとしたヤクザ。
後に亮司に海賊版ゲームソフトの開発をさせる。
秋吉 雄一
雪穂の容姿に惹かれ、よく写真を撮っていた、亮司の同級生。
同じく写真が趣味だった伯父が、亮司の父親と雪穂がビルに入る現場の写真を偶然撮影していた事が、菊池が亮司をゆするネタとなる。亮司は、ソフトウェア会社「メモリックス」に入社する時期以降、秋吉の名前を騙っていた。
栗原 典子
薬剤師。
ふられた直後に偶然亮司と知り合い(実際は亮司が偶然を装って度々遭遇していた)同棲する。小説家のふりをした亮司の要望に応え、勤務先から青酸カリを持ち出す。のちに亮司の子を宿し産むことになる。しかし亮司が秋吉雄一の名を騙っていたため、亮司が自分の元を去り、彼を探していた笹垣に出会って話を聞くまで、その本名を知らなかった。
雪穂の関係者
唐沢 礼子
文代の死後、雪穂を引き取って育てた義母。華道の師範。
西本 文代
雪穂の生みの母。
多額の借金をし、その返済のために、自ら売春していたが、その後洋介から金を貰う引き換えに娘の雪穂を売る。雪穂の心中未遂によりガス中毒で死亡。
川島 江利子
雪穂の高校時代からの親友。
雪穂に憧れている。しかし篠塚と交際したことに嫉妬した雪穂が亮司を動かし、レイプされたかのような写真を撮られてしまう。
藤村 都子
高校時代、容姿端麗な雪穂に嫉妬し、陰湿ないじめを行う。
だが雪穂が亮司と結託し亮司にレイプ(未遂だがそう見える写真を撮影)させ、その後都子を守るように見せかけて行動した雪穂と仲良くなる。
小竹 亮子
雪穂の友人で「R&Y」の共同経営者。
篠塚 一成
篠塚製薬の御曹司で、雪穂が好意を寄せていた男性。雪穂の所属していたソシアルダンス部のOBで元部長。
交際していた江利子へのレイプ事件をきっかけとして雪穂に対して不信感を抱くようになり、後に探偵となった笹垣の捜査に手を貸すこととなる。
高宮 誠
雪穂の所属するソシアルダンス部の副部長をしていた。
雪穂に惹かれ、後に夫となるが、雪穂が亮司に高宮が開発中のデータへの不正アクセスのために高宮のIDを渡すなど利用された挙句、DVと不倫をでっち上げられ離婚。
その他
三沢 千都留
高宮の勤務先で働いている派遣社員。
高宮は千都留に惹かれ、雪穂との結婚直前に彼女へのプロポーズを密かに計画していたが、亮司の策略で回避された。
谷口 真文
亮司と雪穂が幼い頃よく訪れていた図書館の司書。
2人が成長しても、普通の人間として接した。図書館のホームページのBBSに投稿された文章が2人からのものであったことを見抜く。
島崎
松浦らが常連客の居酒屋の店長。松浦の生い立ちを知っている。
ゲスト
第1話
第2話
第3話
第4話
第5話
第6話
第7話
第8話
第9話
第11話
スタッフ
- 原作 - 『白夜行』東野圭吾著(集英社刊)
- 脚本 - 森下佳子
- プロデュース - 石丸彰彦
- 演出 - 平川雄一朗、那須田淳、石井康晴、高橋正尚
- 音楽 - 河野伸
- 主題歌 - 柴咲コウ「影」(ユニバーサルミュージック)
- 音楽プロデュース - 志田博英
- 制作協力 - オフィスクレッシェンド
- 制作 - TBSテレビ
- 製作・著作 - TBS
放送日程
各話 | 放送日 | サブタイトル | 演出 | 視聴率 |
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第一話 | 2006年1月12日 | 東野圭吾記念碑的名作奇跡のドラマ化!! 少年はなぜ父を? 少女はなぜ母を? 14年間の壮大な愛と絶望の物語 |
平川雄一朗 | 14.2% |
第二話 | 2006年1月19日 | 閉ざされた未来に | 13.4% | |
第三話 | 2006年1月26日 | さよならの光 | 那須田淳 | 11.0% |
第四話 | 2006年2月 | 2日罪と罰 | 石井康晴 | 10.7% |
第五話 | 2006年2月 | 9日決別する二人 | 平川雄一朗 | 11.8% |
第六話 | 2006年2月16日 | 白夜の終わり | 那須田淳 | 10.7% |
第七話 | 2006年2月23日 | 美しき亡霊の決意 | 石井康晴 | 12.3% |
第八話 | 2006年3月 | 2日泥に咲いた花の夢 | 平川雄一朗 | 12.3% |
第九話 | 2006年3月 | 9日こぼれ落ちた過去 | 高橋正尚 | 12.0% |
第十話 | 2006年3月16日 | 開く過去の扉 | 平川雄一朗 | 12.6% |
最終話 | 2006年3月23日 | 白夜の果て | 14.1% | |
平均視聴率 12.3%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ) |
作中で登場した歎異抄の一節
笹垣潤三(演:武田鉄矢)が作中で呟いた歎異抄の一節は次の通り。
- 第1話:「悪をおそるるなかれ。弥陀の本願さまたげるほどの悪なきゆえに。」(第一章)
- 現代語訳:悪を恐れることはない。阿弥陀仏の本願を妨げるほどの悪はないのだから。
- 第1話:「わがこころのよくて人殺さずにあらず。人害せじとおもうとも、百人千人殺すことあるべし。」(第十三章)
- 現代語訳:自分の心が善良だから人を殺さないというわけではない。いくら人を殺すまいと思っていても、百人や千人を殺してしまうこともあるだろう。
- 第3話:「この親鸞は父母供養のため、一返にても念仏そうらわず。」(第五章)
- 現代語訳:この親鸞は、父母の供養のために念仏を唱えたことは一度もない。
- 第4話:「いづれの行もおよびがたき身なれば、地獄は一定すみかぞかし。」(第二章)
- 現代語訳:どんな修行もできないこの自分なのだから、地獄こそが既に定まってしまっている自分の住みかなのだ。
- 第5話:「念仏申せば八十億劫の罪滅す」(第十四章)
- 現代語訳:念仏を唱えれば十悪五逆といった重罪でも消滅する(と言うが、それは私たちが信ずべきことではない)。
- 第6話:「苦悩の旧里(ふるさと)捨てがたく、安らぎの浄土は恋しからず候。」(第九章)
- 現代語訳:苦悩の多いこの世界は捨てがたいものであり、また安らぎの極楽浄土も恋しくはなれない。
- 第7話:「念仏は浄土に生まれる種あり。地獄におつべき業や、総じて存知せざるなり。」(第二章)
- 現代語訳:念仏は浄土に生まれるためのものか、地獄に落ちるに違いない業か、全て私にも分からないことである。
- 第9話:「弥陀の本願、悪人成仏のためなれば」(第三章)
- 現代語訳:阿弥陀仏の本願の真意は、悪人を成仏させるためのものである。
- 現代語訳:悪を恐れることはない。阿弥陀仏の本願を妨げるほどの悪はないのだから。
- 現代語訳:自分の心が善良だから人を殺さないというわけではない。いくら人を殺すまいと思っていても、百人や千人を殺してしまうこともあるだろう。
- 現代語訳:この親鸞は、父母の供養のために念仏を唱えたことは一度もない。
- 現代語訳:どんな修行もできないこの自分なのだから、地獄こそが既に定まってしまっている自分の住みかなのだ。
- 現代語訳:念仏を唱えれば十悪五逆といった重罪でも消滅する(と言うが、それは私たちが信ずべきことではない)。
- 現代語訳:苦悩の多いこの世界は捨てがたいものであり、また安らぎの極楽浄土も恋しくはなれない。
- 現代語訳:念仏は浄土に生まれるためのものか、地獄に落ちるに違いない業か、全て私にも分からないことである。
- 現代語訳:阿弥陀仏の本願の真意は、悪人を成仏させるためのものである。
提供スポンサーについて
主人公が殺人犯である設定のため、花王が若竹色の提供クレジットを自粛した(この間、同社のCMは本編終了後にヒッチハイク扱いで流れていた)。
TBS 木曜9時枠の連続ドラマ | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
ブラザー☆ビート
(2005.10.13 - 2005.12.22) |
白夜行
(2006.1.12 - 2006.3.23) |
渡る世間は鬼ばかり(第8シリーズ)
(2006.4.6 - 2007.3.29) |
1961年 |
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1969年 |
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1970年 | |
1971年 |
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1971年 | |
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1972年 | |
1973年 | |
1974年 | |
1975年 | |
1976年 |
1989年 - 1994年 |
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1995年 - 1999年 |
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2000年 - 2004年 |
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2005年 - 2009年 |
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1989年 | |
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1990年 | |
1991年 | |
1992年 | |
1993年 | |
1994年 |
1995年 | |
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1996年 |
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1997年 | |
1998年 | |
1999年 |
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2000年 |
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2001年 |
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2002年 |
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2003年 | |
2004年 |
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2005年 | |
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2006年 | |
2007年 |
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2008年 |
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2010年 |
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映画(韓国版)
韓国にて『백야행: 하얀 어둠 속을 걷다』(白夜行: 白い闇の中を歩く)のタイトルで映画化され、2009年11月19日に公開された。パク・シヌ(朝鮮語版)監督。
日本では『白夜行 -白い闇の中を歩く-』の邦題で2012年1月7日に公開された。日本でのレイティングはR18+となっている。
キャスト
- ハン・ドンス(笹垣潤三):ハン・ソッキュ(日本語吹替:志村知幸)
- ユ・ミホ(唐沢雪穂):ソン・イェジン(日本語吹替:甲斐田裕子)
- キム・ヨハン(桐原亮司):コ・ス(日本語吹替:岩田翼)
- ソ・ヘヨン(桐原弥生子):チャ・ファヨン(朝鮮語版)
- チャ・スンジョ(篠塚康晴):パク・ソンウン (日本語吹替:青山穣)
- イ・シヨン:イ・ミンジョン(日本語吹替:嶋村侑)
- ヤクトン(園村友彦):イム・ジギュ(朝鮮語版)
- パク・テホ(古賀久志):チョン・ジョン
- チョ・ミヌ:パン・ジョンヒュン(朝鮮語版)
- パク・ミヨン:ユン・ダギョン
- チャ・ヨンウン(篠塚美佳):ホン・ジヒ(朝鮮語版)
- ナ・ヒョン:ハン・イェウォン
- ミン・ギョンホ:ク・ボンジン
- カン・ジェドゥ(松浦勇):チョン・インギ(朝鮮語版)
- ヤン・ミスク(西本文代):チョ・ギョンスク(朝鮮語版)(日本語吹替:高橋里枝)
- キム・シフ(桐原洋介):チェ・ジノ(朝鮮語版)
- ミホの養母(唐沢礼子):イェ・スジョン
- イ・ジア(西本雪穂):チュ・ダヨン(日本語吹替:下山田綾華)
- 幼いヨハン:ウォン・ドギュン
- ソンシク:(日本語吹替:櫻井トオル)
- 捜査班長:(日本語吹替:坂本くんぺい)
映画(日本版)
2011年1月29日公開の同小説を原作としたサスペンス映画。監督は深川栄洋、主演は堀北真希と高良健吾。第61回ベルリン国際映画祭・パノラマ部門正式出品作品。原作の時代考証に忠実であることを心がけ昭和55年から平成10年までの時代に応じたロケセットを準備、ロケは2010年3月から6月までの約3か月に渡り撮影、ロケ地は8都県に及んだ。特にラストシーンのロケでは300人にも上るエキストラが集められている。
全国210スクリーンで公開され、2011年1月29日、30日の初日2日間で興収は7,862万5,500円、動員は6万367人になり映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第6位となった。
あらすじ
大阪の下町にある廃ビルで質屋の社長が他殺体で見つかった。容疑者が何人か現れるがいずれも決め手に欠けながら被疑者死亡で送検される。 被害者の息子と容疑者の娘は別々の人生を歩んだかに見えたが、成長したその後の2人の周辺では不可解な事件がたびたび起こる。 質屋殺しの事件に疑念を抱く刑事は長きにわたり事件を調べていくうちに自らの命も危険にさらされながら事件の真相に迫っていく。 やがて恐ろしくも悲しい真相に到達したとき、元刑事となった男は2人への接触を図るが思わぬ結末をむかえる。
キャスト
唐沢雪穂(容疑者の娘) - 堀北真希
西本雪穂(10歳時期) - 福本史織
その後自分に抱きつく寺崎忠夫に睡眠薬入りのジュースを飲ませ、居眠り運転による交通事故に見せかけて殺害する。
桐原亮司(被害者の息子) - 高良健吾
桐原亮司(10歳時期) - 今井悠貴
笹垣潤三(事件を追いかける刑事) - 船越英一郎
古賀久志(潤三の同僚の刑事) - 斎藤歩
桐原弥生子(亮司の母親) - 戸田恵子
松浦勇(弥生子の愛人、質屋従業員) - 田中哲司
映画では唐沢雪穂を恐喝後、桐原亮司と大衆食堂で再会し楽しく会話した後、何者かに殺害される。
テレビ版では亮司を犯罪に利用するが、映画では亮司を坊ちゃんと慕っていた。
桐原洋介(亮司の父親、質屋の主人、刺殺された被害者) - 吉満涼太
篠塚一成(雪穂の夫) - 姜暢雄
篠塚美佳(篠塚の妹) - 小池彩夢(幼少時代:遠藤由実)
川島江利子(雪穂の友人、一成の元恋人) - 緑友利恵
菊池文彦(亮司の同級生) - 川村亮介
藤村都子(雪穂の同級生)- 長谷川愛
唐沢礼子(雪穂の親戚で養母) - 中村久美
栗原典子(亮司の恋人) - 粟田麗
西本文代(雪穂の母親、事件容疑者) - 山下容莉枝
寺崎忠夫(文代の恋人、事件容疑者) - 宮川一朗太
三枝徳行(雪穂のブティック経営の支援者) - 黒部進
篠塚義明(一成の父) - 篠田三郎
篠塚雅子(一成の母) - 日向明子
笹垣克子 (笹垣潤三の妻) - 佐藤寛子
刑事係長(笹垣の上司) - 並樹史朗
秋吉雄一(亮司の同級生) - 斎藤嘉樹
管理人 - 諏訪太朗
その他
スタッフ
- 監督 - 深川栄洋
- 脚本 - 深川栄洋、入江信吾、山本あかり
- 原作 - 東野圭吾(集英社刊)
- 撮影 - 石井浩一
- 美術 - 岩城南海
- 装飾 - 松田光畝
- 照明 - 椎原教貴
- 音楽 - 平井真美子
- オーケストラアレンジ - 多田彰文
- 音楽プロデューサー - 小野寺重之(松竹音楽出版)
- 録音 - 林大輔
- 編集 - 坂東直哉
- 助監督 - 菅原丈雄
- 音響効果 - 斉藤昌利
- スクリプター - 川野恵美
- 衣装 - 越智雅之
- スタイリスト - 浜井貴子
- 警察監修 - 飯田裕久
- スタントセーフティ - 川澄朋章、大石将史、谷本峰
- ロケ協力 - 松本市、松本観光コンベンション協会 ほか
- タイトル - マリンポスト
- 現像・VFX - IMAGICA
- スタジオ - 日活撮影所
- エグゼクティブプロデューサー - 石垣裕之、小竹里美、菅井敦、阿久根裕行
- プロデューサー - 小島里佳、朴木浩美、井上竜太、橋口一成
- アソシエイト・プロデューサー - 山崎雅史
- 製作者 - 和崎信哉、依田巽、水口昌彦、稲葉貢一、堀義貴、鳥嶋和彦、町田智子
- 製作 - 「白夜行」製作委員会(WOWOW、ギャガ、ポニーキャニオン、トイズファクトリー、ホリプロ、イメージフィールド、集英社、朝日新聞社)
- 制作 - ホリプロ
- 制作プロダクション - イメージフィールド
- 配給 - ギャガ
- オーケストラアレンジ - 多田彰文
主題歌
- 珠妃「夜想曲」(TOY'S FACTORY、アルバム『ヒカリ』に収録。)
- デビュー曲であるが、女性歌手であること以外プロフィール未公開となっている。
- デビュー曲であるが、女性歌手であること以外プロフィール未公開となっている。
関連作品
- 幻夜 - 2004年に刊行された姉妹作品。続篇であるという推測もあるが、著者は明言を避けている。
関連カテゴリ
- 東野圭吾の小説
- 1997年の小説
- 日本の推理小説
- 小説すばるの連載小説
- 安定成長期の昭和時代を舞台とした小説
- 2005年の舞台作品
- 日本の舞台作品
- 日本の小説を原作とする舞台作品
- 2006年のテレビドラマ
- 推理ドラマ
- TBS木曜9時枠の連続ドラマ
- オフィスクレッシェンド製作のテレビ作品
- 東野圭吾原作のテレビドラマ
- 森下佳子脚本のテレビドラマ
- 犯罪を題材としたテレビドラマ
- 2011年の映画
- 東野圭吾原作の映画作品
- WOWOW製作の映画
- ギャガ製作の映画
- ポニーキャニオンの映画作品
- ホリプロ製作の映画
- 深川栄洋の監督映画
- 日本のミステリ映画
- 日本の犯罪映画
- 日本のLGBT関連映画
- レズビアン関連映画
- 松本市で製作された映画作品
- 茨城県で製作された映画作品
- 笠間市で製作された映画作品
- 常総市で製作された映画作品
- 鎌倉市で製作された映画作品
- 群馬県で製作された映画作品