白鹿亭綺譚
以下はWikipediaより引用
要約
『白鹿亭綺譚』(はくしかていきたん 原題:Tales From The White Hart)は、SF作家アーサー・C・クラークの書いた短編集である。ロンドンの裏通りにある酒場「白鹿亭」の常連たちが、お互いに披露しあうホラ話や与太話をまとめたものである。
概要
1957年にバランタイン・ブックス(英語版)から刊行された。
2007年は刊行50周年を記念してPSパブリッシング(英語版)から再刊された。ハードカバー500部限定版にはナンバリングとクラークのサインが入っている。50周年版にはスティーヴン・バクスターによる序文、クラークとバクスターの新作の共作短編「Time, Gentlemen, Please」が追加収録されている。
白鹿亭
作中では、シティ・オブ・ロンドンのフリート・ストリートからヴィクトリア・エンバンクメント(英語版)に通じている名もない裏通りの一つを歩いていくと白鹿亭の前に出ると書かれている。また、近隣の新聞社の輪転機の振動のため揺れることがある、男性用トイレの窓から首をのばすとテムズ川がちらっと見えるとも書かれている。
1階は(英国のパブではよくある構造だが)、パブリック・バー(労働者階級用)とサルーン・バー(中流階級以上)とに分けられている。
常連客は大きく3種類に分類され、1つめのグループは新聞記者、作家、編集者など。2つめのグループは科学者、作家である科学者や、科学者である作家たち。3つめのグループは「好奇心旺盛なお素人衆」。
収録されている話
はじめに
みなさんお静かに(Silence Please)
ビッグ・ゲーム・ハント(Big Game Hunt)
特許出願中(Patent Pending)
軍拡競争(Armaments Race)
臨界量(Critical Mass)
究極の旋律(The Ultimate Melody)
反戦主義者(The Pacifist)
隣りの人は何する人ぞ(The Next Tenants)
とかく呑んべは(Moving Spirit)
海を掘った男(The Man Who Ploughed the Sea)
尻ごみする蘭(The Reluctant Orchid)
冷戦(Cold War)
登ったものは(What Goes Up)
眠れる美女(Sleeping Beauty)
アーミントルード・インチの窓外放擲(The Defenestration of Ermintrude Inch)
(※番外編)光あれ(Let There Be Light)
妻の不貞に閉口している男がいた。彼は天体観測が趣味だったので、光の理論には詳しかった。大きな反射鏡で光を収束し、車を運転中の妻の眼にあてれば、目くらましになって事故を起こすと考えた男は、機材を作り始めた。
書誌情報
- 『白鹿亭綺譚』 平井イサク訳、ハヤカワ文庫SF SF404、1980年8月、ISBN 978-4150104047