睡れる花嫁
以下はWikipediaより引用
要約
『睡れる花嫁』(ねむれるはなよめ)は、横溝正史の短編推理小説。「金田一耕助シリーズ」の一つ。『読切小説集』昭和29年11月号(テラス社)に「妖獣」の題で掲載された。
角川文庫『人面瘡』(ISBN 978-4-04-130497-6)に収録されている。以前は角川文庫『悪魔の寵児』(ISBN 978-4-04-130412-9)に収録されていた。
あらすじ
郊外の高級住宅街・S町の、夜には淋しくなるS学園から町はずれにかけての区画にあるアトリエに住んでいた画家・樋口邦彦は、元ダンサー・瞳と結婚し、近所でも評判になるほどの熱愛ぶりを見せた。しかし瞳は結核を患って姿を見せなくなり、そのうち樋口は御用聞きたちを締め出してしまった。この状況に疑惑を抱いた近所の酒屋の小僧・清水浩吉が忍び込み、腐乱死体となった瞳を見つける。瞳は病死であったが、樋口は死亡届を出さずに瞳の死体を愛し続けたのであった。樋口は起訴されて服役し、アトリエは空き家になっていた。
昭和27年11月5日夜11時ごろ、巡回中の山内巡査はアトリエの窓から不審な明かりが漏れるのを目撃し、周囲を調べる。すると、塀の隙間から現われた男が、1箇月ほど前に出所した樋口だと名乗ったあと、山内を刺した。持っていた懐中電灯の光を不審に思った隣人に発見された山内は、病院で職務訊問の経緯を虫の息で語ったあと絶命した。
アトリエには11月2日に病院から詐取された河野朝子の死体が花嫁衣裳で縮緬の夜具に横たわっていた。警察は樋口を容疑者として手配し、捜査を開始する。金田一は若い女性の死体が手に入らないなら、自分の手で死体を作ろうとするのではないかと危惧する。河野が勤めていたバー「ブルー・テープ」の同僚たちは、死体が詐取された日に樋口に遭遇し、河野の通夜で店を早じまいすると伝えると、死んだのはどんな娘だとしつこく聞き、そのあと店へも顔を出したと申し立てる。樋口は出所後、預けていた財産を受け取り、あちこちの宿を転々としながら、10月28日には証券類一切を現金化していた。
11月17日、中野区野方町で貸間も営んでいる小間物店・柊屋へ空き部屋を借りにきた男があった。松浦三五郎と名乗り、その夜のうちに妻と2人で引っ越してきた。ところが20日になって部屋から異臭がするようになり、青酸カリで殺害された「ブルー・テープ」の女給・原田由美子の死体が発見された。
中野署に呼び出された「ブルー・テープ」のマダム・水木加奈子は、由美子の代理と称する男から4、5日旅行するから店を休むとの電話があり、それ以来休んでいると答える。また、加奈子の養女・しげるが朝に渋谷駅近くの銀行で10万円引き出したきり行方不明だという。12月25日になって、しげるの服を着た女の死体が三鷹のマンホールから発見されたが、死体は顔を打ち砕かれたうえ腐乱しているので相好の鑑別もつかなかった。
年が明けて1月10日、等々力を訪ねた金田一は、加奈子の元パトロン・川口定吉に会ってきたと語る。川口は自分も一通りの道楽をしてきているので、世話している女に情夫ができれば誰であるか判るが、加奈子の情夫は見当がつかず、気味が悪くなって手を切ったという。加奈子の尾行を続けていた金田一は、清水浩吉あてに手紙を出していることを突き止めていた。そこで4年前の勤め先から写真を入手し、しげるの正体が浩吉であることを明らかにする。
樋口は加奈子としげるに殺害されていると思われる。朝子の死体を詐取したのは加奈子で、胃痙攣で動けなくなって引き取りに行けなくなったと称して、実は樋口に扮していた。死体にいたずらをしたのは浩吉、由美子を殺害したのは何かを知られたから、マンホールの死体は「しげる」が姿をくらますための替え玉と考えられる。金田一は清水浩吉の住所を等々力に示し、既にすっかり男に返っているしげるを確保するよう進言する。
主な登場人物
小説 | |||||
---|---|---|---|---|---|
映像作品 |
|
石坂浩二版 | |
---|---|
吉川晃司版 |
小説 |
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
映像作品 |
|
長編 | |
---|---|
短編 | |
短編集 | |
未執筆 | |
パスティーシュ |
|
片岡千恵蔵版 | |
---|---|
河津清三郎版 | |
池部良版 | |
石坂浩二版 | |
古谷一行版 | |
愛川欽也版 | |
渥美清版 | |
西田敏行版 | |
鹿賀丈史版 | |
小野寺昭版 | |
片岡鶴太郎版 | |
豊川悦司版 | |
上川隆也版 | |
稲垣吾郎版 | |
長谷川博己版 | |
池松壮亮版 | |
吉岡秀隆版 | |
加藤シゲアキ版 | |
クロスオーバー |
|
小説 | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
映像作品 |
|
若山富三郎版 | |
---|---|
林与一版 | |
松方弘樹版 | |
要潤版 |
人形佐七捕物帖(2016年テレビドラマ)
小説 | |
---|---|
映像作品 |
この項目は、文学に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(P:文学/PJライトノベル)。
項目が小説家・作家の場合には {{Writer-stub}} を、文学作品以外の本・雑誌の場合には {{Book-stub}} を貼り付けてください。
- 表示編集