硝子のハンマー
以下はWikipediaより引用
要約
『硝子のハンマー』(がらすのハンマー)は、角川書店から刊行された貴志祐介の長編小説。
概要
『防犯探偵・榎本シリーズ』第1作。幾重にも張り巡らされたセキュリティを掻い潜り、オフィスビル内の最上階で介護サービス会社社長が撲殺された事件の謎を追う。物語は2部構成となっており、前半の第一部は榎本と純子があらゆる可能性を模索しながらトリックに辿り着くまでを描き、後半の第二部は事件の真犯人が犯行を実行するに至った背景と実行模様が描かれた倒叙形式となっている。2005年に第58回日本推理作家協会賞受賞。
2004年4月に刊行、2007年10月に文庫化され、その文庫版には法月綸太郎の著者へのインタビューが収録されている。
メイントリックは著者が20年前に温めていたものであり、別解を次々と潰していくキャラとして、折しも自身が住むマンションのセキュリティがお粗末だったため専門家に話を聞いていたことが結びつき、探偵役の榎本というキャラクターが生まれた。またその専門家から聞いた話も本作にて活かされている。本作で介護サービスが描かれたのはその事業に参戦していた著者の友人から介護事業について聞いたことをきっかけとし、介護ロボットについては取材を拒否されたが、資料からこのぐらいのことは出来るだろうと想像して描いたという。
ストーリー
12階建てのオフィスビル「六本木センタービル(通称:ロクセンビル)」に構える最上階から3フロアを占める介護サービス会社『ベイリーフ』では、役員らが日曜日にもかかわらずに株式上場を控えたことに絡んで休日出勤していた。そんな中、社長の頴原が殺害される事件が発生。現場は最上階の社長室、ビルのエレベーターからは暗証番号がないと最上階にはいけず、その最上階には廊下に監視カメラと鉄壁のセキュリティが備えられ、フロアにも秘書達がいたという密室状態だった。そして、唯一その網を逃れられる続き扉の向こうの専務室で仮眠をとっていた専務・久永が逮捕された。久永の弁護人となった「レスキュー法律事務所」の弁護士・青砥純子は久永の無実を証明するため、防犯コンサルタントの榎本径に密室の解明を依頼する。久永の弁護団が誰しも久永の無実を信じずに刑を軽くする弁護方針を掲げる中、榎本と純子は様々な可能性をしらみつぶしに検証する。
登場人物
ベイリーフ
河村 忍
沢田 正憲
その他
椎名 章
関連用語
ルピナスV