祈りのカルテ
以下はWikipediaより引用
要約
『祈りのカルテ』(いのりのカルテ)は、知念実希人による日本の医療ミステリ小説。全5話からなる連作短編集である。2018年3月29日にKADOKAWAより刊行されたのち、2021年2月25日に角川文庫より文庫本が刊行された。
2022年8月10日に続編となる『祈りのカルテ 再会のセラピー』がKADOKAWAより刊行された。
2022年10月期にテレビドラマ化された。
あらすじ(祈りのカルテ)
純正会医科大学を卒業し、同大学附属病院に研修医として入った諏訪野良太は初期臨床研修で各科を回っているが、初期研修後の専攻科をどこにするかは決めかねており、期限ぎりぎりまで迷っていた。
彼女が瞳を閉じる理由
悪性の境界線
冷めない傷痕
シンデレラの吐息
胸に嘘を秘めて
あらすじ(再会のセラピー)
東京国際フォーラムで開催された日本内科学会で発表を終えた30歳の諏訪野良太は、会場内で医学生時代の同級生で親友でもある小鳥遊優と彼の勤める病院の女性研修医・鴻ノ池舞と遭遇し、即座に「飲みに行こう」と誘い、飲みの席で、鴻ノ池より研修医時代の「面白い経験」「変わった指導医」「一番記憶に残る患者」を聞かれ、それぞれ回想した。
救急夜噺
割れた鏡
二十五年目の再会
登場人物
祈りのカルテ
主要人物(祈りのカルテ)
彼女が瞳を閉じる理由
悪性の境界線
冷めない傷痕
シンデレラの吐息
姫井姫子(ひめい ひめこ)
胸に嘘を秘めて
四十住絵理(あいずみ えり)
横溝(よこみぞ)
再会のセラピー
主要人物(再会のセラピー)
諏訪野良太(すわの りょうた)
救急夜噺
秋田竜也(あきた たつや)
割れた鏡
月村空良(つきむら そら)
純正会医科大学附属病院
- 創立100年を超える純正会医科大学。
- 外来診察室や各科の医局がある「本館」。
- 千床を超える病室や各種検査機器や手術室のある「新館」。新館の地下にはそば屋「通称・地下そば」がある。
- 新館の最上層である26階と27階は全個室のVIP向け特別病棟である。個室内も高級ホテルのスイートルーム並の造りであり、27階に至っては1フロア1室のみで1日の個室料金は50万円を超える。26階は25階からのエレベーターのみ、27階へは26階からのエレベーターでしか行けない。セキュリティも厳重で、病棟入口は職員は専用の職員証をリーダーにかざす必要があり、見舞人は入院患者または付添人の許可を得た人物のみ入ることが許される。看護師も5年以上の勤務経験を持ち、定期的に個人情報管理の講習受講を義務付けられている。教授回診時も教授と担当医のみ入る。
- 緩和ケア科病棟は戦前建築で重要文化財指定を受けており、病院敷地内だが本館や新館とは少し離れた位置にある「旧館」を使用している、屋内エレベーターの柵は手動式。
- 研修医用の寮は病院敷地の隅に建っている。走れば新館にある救命救急室まで3分程度で行ける。
- 新館の最上層である26階と27階は全個室のVIP向け特別病棟である。個室内も高級ホテルのスイートルーム並の造りであり、27階に至っては1フロア1室のみで1日の個室料金は50万円を超える。26階は25階からのエレベーターのみ、27階へは26階からのエレベーターでしか行けない。セキュリティも厳重で、病棟入口は職員は専用の職員証をリーダーにかざす必要があり、見舞人は入院患者または付添人の許可を得た人物のみ入ることが許される。看護師も5年以上の勤務経験を持ち、定期的に個人情報管理の講習受講を義務付けられている。教授回診時も教授と担当医のみ入る。
書誌情報
- 知念実希人『祈りのカルテ』
- 単行本:2018年3月29日発売、KADOKAWA、ISBN 978-4-04-106580-8
- 文庫本:2021年2月25日発売、角川文庫、ISBN 978-4-04-110980-9
- 知念実希人『祈りのカルテ 再会のセラピー』
- 単行本:2022年8月10日発売、KADOKAWA、ISBN 978-4-04-112536-6
- 単行本:2018年3月29日発売、KADOKAWA、ISBN 978-4-04-106580-8
- 文庫本:2021年2月25日発売、角川文庫、ISBN 978-4-04-110980-9
- 単行本:2022年8月10日発売、KADOKAWA、ISBN 978-4-04-112536-6
テレビドラマ
『祈りのカルテ 研修医の謎解き診察記録』(いのりのカルテ けんしゅういのなぞときしんさつきろく)のタイトルで、2022年10月8日から12月17日まで日本テレビ系「土曜ドラマ」枠で放送された。主演は玉森裕太。
原作である『祈りのカルテ』『祈りのカルテ 再会のセラピー』には登場しないドラマオリジナルのキャラクターや設定も登場する。
あらすじ(テレビドラマ)
キャスト
年齢は物語開始時の年齢。
主要人物
諏訪野良太(すわの りょうた)〈25〉
本作の主人公。純正医科大学附属病院1年目→2年目の研修医。1997年4月22日生まれ。
諏訪野は母親の再婚相手の姓で、小学生のころは小林であった。最終話で循環器内科を選ぶ。
曽根田みどり(そねだ みどり)〈25〉
良太と同期の研修医。外科志望で同期一優秀。プライドが高く、気が強い一方で、沙智の事をずっと気に掛ける世話好きな一面も。最終話で小児科を選択する。
冴木裕也(さえき ゆうや)〈25〉
良太と同期の研修医。イマドキ男子。父は指導医でもある外科医の冴木真也。とある遺伝性の病気にかかっている。1997年10月12日生まれ。一見チャラいが、内面に父親に対するコンプレックスを抱えており、酔っ払うと愚痴をこぼす。最終話で父と同じ外科を選択する。
純正医科大学附属病院
研修医
良太たちと同期の研修医
牧村康雄(まきむら やすお)〈40〉
8歳の子持ちおじさん研修医。元保育士。一浪して苦労の末に医師となった。尾崎豊のファン。温和で協調性があり、周囲との和を大切にする性格。
最終話で岩手県にある小児科に行くことを選択する。
橘麻友(たちばな まゆ)〈25〉
お嬢様研修医。地方の総合病院の院長令嬢。研修を通して婿探しをしている。美容への意識が高い。どこからか院内の噂話を仕入れてくる。
最終話で皮膚科を選択する。
谷川聖人(たにがわ まさと)〈25〉
エリート研修医。寡黙でプライドが高く、上昇志向が強い。几帳面で毎日のルーティンを大切にする。趣味は苔を育てること。中国語が堪能。
最終話では「世界を羽ばたく医師になる」と公言している。
指導医
立石聡美(たていし さとみ)〈49〉
精神科医。真也とは同期。タロット占いなどの占いが趣味。人を見る目に長けている。良太にカルテを詳細に書くことを教え、「精神科は体力勝負」だと言う。かなりの大食いで、食堂の大盛りカツ丼が好物。
大学2年時、交際相手が自殺したため、退学して医者を目指すことを止めようとしたが、広瀬に制止されて思い留まっている。
冴木真也(さえき しんや)〈55〉
外科医。裕也の父親。とある遺伝性の病気にかかっている。
大学卒業後、海外ボランティアをしていたが、その後に医大に入り直しているので同期の立石らよりも年上。
一見厳格でとっつきにくく見えるが、息子想いであり、裕也の誕生日には研修医の頃に皆に置いてきぼりにされた過去を語り、裕也のコンプレックスを和らげた。
木佐貫英子(きさぬき えいこ)〈54〉
産婦人科医。立石の先輩。元関東ナンバーワンのレディースだったと噂され、相当肝が据わっている。
立石同様、「産婦人科は体力勝負」だと考えている。
志村雄一(しむら ゆういち)〈56〉
小児科医。無表情でボソボソ話す。神出鬼没で突然背後に現れる。
オカリナを演奏して子供たちを手懐ける術を編み出しており、良太からミステリアスな人物と一目置かれる。
桃井佐恵子(ももい さえこ)〈48〉
皮膚科医。「医師は人から見られる職業である」との持論から、身だしなみにうるさく、自身もメイクをバッチリ決めている。妖艶さを醸し出し、ときどき良太との距離が近すぎる。おっとりした口調で穏やかな人柄だが、仕事になると迅速にこなす。残業のない皮膚科をこよなく愛する。
現在も独身だが、ヒモの彼氏がいるらしい。
大賀寛太(おおが かんた)〈45〉
腎臓内科医。明るいムードメーカー。
独身で、マッチングアプリでの交際相手探しに夢中。髪を触られるとキレる。
榊健太郎(さかき けんたろう)〈48〉
総合診療科医。患者の不調原因を探る総合診療科医の仕事を「謎解き」と言い、名探偵の推理になぞらえる。
シャーロック・ホームズのファンで、良太を「ワトソン」と呼ぶ。
上林晃太郎(うえばやし こうたろう)〈43〉
循環器内科医。ガッツと持久力があり、後輩想い。チーム医療を大切にしている。体育会系だが、裏では打たれ弱い。
柚木慧(ゆずき けい)〈43〉
救急救命科医。タフで快活。
総合格闘技をこよなく愛し、病院にサンドバッグを持ち込んでトレーニングを行っている。
窪啓太郎(くぼ けいたろう)
緩和ケア医。穏やかな性格。「1人の患者にとことん向き合うこと」を教え、「医療とは人生を長い目で見ること」だと捉えている。
広瀬の緩和ケアを担当させる。
医師
小林真治
外科医。
田中卓人
外科医。
山口保
外科医。
山岸
皮膚科部長。
小沢涼子
皮膚科医。
竜崎勲(りゅうざき いさお)
検査科医。同期の腎臓内科医・大賀と犬猿の仲。院内全ての臨床検査を取り仕切っている。
技師
小笠原一博(おがさわら かずひろ)
検査技師。末期腎不全の鈴音の闘病生活を見守るうち、彼女と交際するようになり、生体腎移植手術が実施されると鈴音が婚約者の松井と結婚してしまうため、鈴音の血液検査や、彼女の母・麗香の心電図検査の結果に細工して移植手術の実施を阻止していた。
鈴音に全てをささげる覚悟があり、結婚して家族になれば鈴音に腎臓を提供することができると鈴音と麗香に告げ、検査結果を改ざんした責任を取り、純正医大病院を退職する。
看護師
高木美和子
水川
前田ゆき
三崎
菅涼香(かん りょうか)
向井
尾形
患者
広瀬秀太(ひろせ しゅうた)〈49→50〉
夜間救急で良太が担当医となる。退院後も何かと良太を気にかけるおじさん。サウナ好き。
実は聡美と真也の医大時代の同期で、幼いころに離別した良太の父親であった。
悪性中皮腫によるステージ4の末期がん患者で、アパートを訪ねた良太に喀血しているところを発見され純正医大病院に搬送されるが、病院を抜け出す。
スーパーで倒れ再び純正医大病院に搬送されると、緩和ケア科で研修中の良太が担当医に就く。死期を悟った上で、良太が入局する科を考えたり、同期に会いたがるなど、良太と一緒に過ごす事に喜びを感じる。
四十住沙智(あいずみ さち)〈17→18〉
12歳で腎炎を発症して以来、入退院を繰り返している少女。何事にも後ろ向きになっている。
退院後も透析のため通院していたが、ドナーカードを所持していた姉・絵理の脳死を受け、腎臓の移植手術を受ける。
四十住洋子(あいずみ ようこ)
沙智の母親。
諏訪野家
諏訪野幸一(すわの こういち)〈48→49〉
良太の義父。千絵の再婚相手。
静岡に転勤することになり、単身赴任でなく家族で引越すので、良太に知り合いの静岡の病院を紹介し、一緒に静岡に行かないかと誘う。
諏訪野亜衣(すわの あい)
良太の異父妹。
諏訪野千絵(すわの ちえ)
良太の実母。良太の実父と離別後、良太が小学生の時に幸一と再婚した。
ゲスト
山野瑠香(やまの るか)〈25〉
元キャバ嬢の生活保護受給者。2年間、睡眠薬の過量服薬で毎月入退院を繰り返しており、立石から「境界性パーソナリティ障害」と診断されている。
離婚後も元夫・岡部彰から暴力を受け生活保護費の金を無心されており、それを避けるのに受給日前後に睡眠薬を過量服薬したふりをして緊急搬送で病院に逃げ込んでいるのではないかと良太にカルテから推理、指摘されると、自主退院してしまう。しかし良太の指摘で岡部に別れの電話をかけ、彼から暴力を振るわれると事前に通報していた警察に逮捕させる。そして負傷者として病院に搬送されると、良太に岡部と縁を切ったと報告する。
上松琢磨
救急救命医。救急車で搬送されてきた山野瑠香は2年もの間、睡眠薬の過量服薬を続けていると良太に教える。
岡部彰(おかべ あきら)
瑠香の元夫。キャバクラで出会った瑠香と結婚するが、束縛が強く喧嘩が絶えなかったことから、2年前に離婚している。
タバコを瑠香の左腕に押し付けるなどDVを働いていたが、離婚後も生活保護費の受給日に瑠香の下を訪れ、優しい言葉をかけて生活保護費を搾取していた。
老医師
コードブルーで全医師、看護師に院内で緊急招集がかかるなか、途中で息切れして歩みを止めてしまう。
近藤玄三(こんどう げんぞう)〈79〉
胃がんと診断された老齢の患者。当初、内視鏡手術に前向きな姿勢を見せていたが、自分は癌ではないと主張し、一変して手術を拒否するが、次にはリスクの高くなる開腹手術を1週間以内に実施することを要望する。
生命保険の営業マン・山本に確認した保険の契約内容に影響され、孫の真緒に保険金が残せるよう立ち回っていた。
若宮悟志(わかみや さとし)
玄三と相部屋の入院患者。胆石だが癌ではないかと疑い、近藤とカルテを盗み見ようと夜更けに良太のいない当直室に忍び込む。
近藤幸子
玄三の娘。手術を拒否した父・玄三に手術を受けるよう説得する。10年前に離婚している。
近藤真緒
玄三の孫。家計が苦しいことから大学受験を諦め、就職すると決めている。
山本誠
玄三と病院のロビーで話をしていたスーツの男。民間療法の従事者と疑われたが、「やよい生命」の保険の営業マンであった。
三浦タケト
注射を嫌がる小児科の入院患者。
三浦タケトの母親
イノウエ
院内で産気づいた妊婦。
患者の家族
ギャルたち
裕也と牧村と共にカラオケパーティに興じるギャルたち。
小野文香(おの ふみか)
妊娠中の弁護士。妊娠25週目だが切迫早産の危機に陥り、救急搬送される。3年前、不妊治療の末に子供を授かるが流産している。
子宮頸がんを患い、癌になったことを夫の正和が自分のせいだと苦悩することを危惧して、彼を苦しめない思いから離婚し、弁護の依頼者だった岡田にお腹の中の子供の父親と名乗ってもらい、帝王切開で何としてでも愛する正和の子供を出産しようとしていた。
産婦人科医の木佐貫が文香の覚悟を受け止め、帝王切開で子供を出産するとともに、ガンの手術も同時に受け、正和と復縁する。
本郷正和(ほんごう まさかず)
4か月前に文香と離婚した元夫。離婚と妊娠時期の重なりから、文香のお腹の子供は自分の子供と主張する。
岡田俊一(おかだ しゅんいち)
文香の交際相手。半年前から文香と不倫交際しており、交際期間と妊娠時期の重なりから、彼女のお腹の子供は自分の子供と主張する。
フードデリバリーの仕事中に接触事故で相手と揉めたため、文香に弁護を依頼するが費用が高額で工面できなかったところ、文香からお腹の中の子供の父親と名乗ることを交換条件に費用を免除してもらっていた。
町田翔馬(まちだ しょうま)
外科の入院患者。沙智が想いを寄せる男子高生。沙智がみどりに背中を押され告白しようとするが彼女がいた。
工藤香織(くどう かおり)
病名不明の総合診療科の患者。デベロッパー。同期の佐々原に差し入れされたコーヒーを飲んだ途端、体が震え、手が麻痺したようになる症状に襲われる。症状が治まったことから検査入院を抜け出し、会社に復帰するが、大型案件のプレゼン中に意識を失い病院に救急搬送される。榊医師に急性間欠性ポルフィリン症の症状が引き起こされたと診断され、入院中に治療薬を投薬されたが、腹痛を訴える。自身の原因不明の症状が母により引き起こされたものとわかった際は母を恨むが、自分のことを心配してくれた母心を理解し、また、父の死後、自分自身を見失っていたと悟り、デベロッパーを退職する。
工藤佳代
香織の母。裕也が通うパン教室の先生。5年前、心筋梗塞で夫を亡くしている。
父が亡くなったことを契機に、父の分も頑張ると気負い、取りつかれたように仕事をする娘・香織が夫のように突然死することを恐れ、自身も患う急性間欠性ポルフィリン症が遺伝性の病気で、その病理にも詳しかったことから、症状を誘発するワインやナッツを娘に与えたり、入院中与えられた治療薬をすり替え、逆に症状を誘発する因子を含む睡眠薬を投与し、娘をオーバーワークから解放しようとしていた。
佐々原雅人(ささはら まさと)
香織の同期社員。大型開発案件の担当者の座を香織と競っている。
町田和明
工藤と佐々原の上司。部長。
愛原絵理(あいはら えり)/ 四十住絵理(あいずみ えり)〈27〉
人気女優。沙智の姉。VIPばかりが入院している特別病棟の最上階に特発性拡張型心筋症で極秘入院する。
渡米して心臓移植手術を受けるまで入院するという話であったが、そもそも嘘で、自身が亡くなることを覚悟したうえで、自分の名前を使った募金活動で集めた資金を、自分と同じ病気で苦しんでいる人たちを助けるのに寄付するための芝居であった。また、病状を心配して面会に訪れた妹の沙智を拒絶したのも、嫌な姉なら亡くなっても悲しまないだろうという、思いやりからであった。
良太から諦めず国内で治療を受けようと持ち掛けられ、前向きになっていた矢先、集まった募金3億円の寄付を発表した後に容体が急変して脳死状態になると、ドナーカードで臓器提供の意思を表明していたことから、妹の沙智に自分の腎臓を提供する。
横溝美沙(よこみぞ みさ)
絵理の女性マネージャー。絵理が極秘入院したことを口外しないよう、担当となった良太とみどりに釘をさすが、マスコミに漏れたことで病院に抗議する。
良太たちに問い詰められたことで、自分が絵里の入院をリークし、社長の久米に募金運動を訴えさせ絵理の治療費を確保し、絵里を道具のようにしか考えていない久米を追放するため、久米の事務所の資金横領もリークしたと告げるが、実際は絵里の指示で立ち回っていたことは最後まで明かさなかった。
久米雅彦(くめ まさひこ)
絵理の所属する芸能事務所「サニーアクト」の社長。絵理の極秘入院がマスコミに漏れたことで病院に抗議するが、それを機に、絵理の渡米と手術費の募金運動を呼びかける。しかし後日、事務所の資金の横領疑惑をマスコミに報じられる。
男優
絵理が出演するドラマ『RICE FLIGHT!』で、相手役である航空会社の副操縦士マコトを演じる男優。
石田忠則
医師。愛原絵理の入院が漏洩したことで担当の上林に循環器内科がリークしていないか問い詰める。
小池
純正医科大学附属病院の広報担当。愛原絵理の入院が漏洩したことで石田から状況を確認される。
中華料理店の店員
愛原絵理が望んだ餃子と杏仁豆腐を良太がテイクアウトしたときに対応した中華料理店の店員。
姫井姫子(ひめい ひめこ)〈8〉
小児ぜん息の発作で入院した小学生の女児。幼稚園のころからの友達に「シンデレラちゃん」と呼ばれている。
病院に魔女が現れると周囲に言い回り、突然病室から姿を消してしまうが、そのたびに志村に発見され連れ戻される。
治療薬を処方されているはずが、血中から成分が分析されず、薬を飲んでいないことが確認されたが、症状が改善して退院してしまうと実父の灰崎と会うことができなくなるために、自ら治療薬を廃棄していた。姿を消していた間に灰崎と面会していた。
姫井裕子(ひめい ゆうこ)
姫子の実母。3年前に前夫・灰崎と離婚し、去年に現夫・姫井洋介と再婚した。
谷川から代理ミュンヒハウゼン症候群で周囲からの注目や同情を買うために、喘息の治療薬を与えず、姫子を虐待しているのではないかと疑われた。父親が二人いると姫子が混乱すると考え、灰崎に姫子と会うことを禁じていたが、良太が姫子は二人の父親を区別できており、灰崎と会えなくなった時期に喘息の症状を悪化させていたことから、灰崎に会えないストレスが原因で喘息を悪化させていると進言され、週1回、灰崎が姫子と面会することを許可する。
姫井洋介(ひめい ようすけ)
姫子の義父。裕子の再婚相手。姫子が入院中も喘息の発作を起こしたことから、治療薬を姫子に渡していないのではないかと、妻の裕子から疑われる。姫子から「お父さん」と呼ばれ、灰崎と区別されていた。
灰崎彰吾(はいざき しょうご)
百治製薬の営業担当。裕子の元夫で、姫子の実父。姫子に会わない事を裕子に約束させられていたが、純正医大病院で姫子と偶然再会し、裕子には秘密で姫子と面会していた。姫子から洋介と区別して「パパ」と呼ばれていた。
山内彩菜(やまうち あやな)
良太たちの1期下の新人研修医。裕也の交際相手で、裕也から「あやたん」と呼ばれ、裕也のことを「ゆうたん」と呼ぶ。
裕也とは結婚を前提とした交際で、父の真也に紹介することを裕也に望んでいたが、紹介されておらず、真也からこんな男と交際してはいけないと忠告されたことから、交際を解消する。
三浦
良太たちの1期下の新人研修医。
研修医
純正医大病院にまつわる都市伝説に登場する当直の研修医。
回想シーンの小児患者
行方不明になったが、志村が発見した。
子供たち
良太と谷川がキッズルームでの世話を任された小児患者たち。志村がオカリナを演奏した途端、おとなしくなる。
秋田竜也(あきた たつや)〈51〉
繁華街で自ら救急を要請し、救命救急科に意識不明で搬送されてきた男性。良太からブドウ糖を注射されると意識不明ながら痙攣をおこしたことから、薬物使用が疑われたが、尿検査を受けても薬物は検出されず、持病を持つ訳でもないことから、原因を掴めずにいた。しかし尿検査後に再び意識を失い、意識回復後、消化器内科に入院させろと訴える。1年前の10月にも純正医大病院に搬送されているが、体調に問題がなかったことから良太に退院させられていた。
良太のカルテによる推理で、糖尿病であることが推測され、救急搬送時は糖尿病用のインスリンを自ら注射して低血糖で意識不明となり搬送させ、薬物使用確認の尿検査時には、トイレに隠れて飴を食べてからインスリンを注射し、意識障害から飴の糖分補給ですぐさま意識を回復していた。
そこまでして入院に拘ったのは、純正医大病院に入院する30年前に離別した母・八重子の10月の誕生日を祝いたいが、面と向かって会うことが出来ず、救命救急で搬送されることで消化器内科に入院し、母親の様子を確認しようとしていたからであった。
三木翔平(みき しょうへい)〈33〉
救命救急科へ左大腿部の切創で搬送された金融業の男性。竜也と敵対する半グレではないかと牧村に推理されていた。
市川紗英(いちかわ さえ)〈23〉
救命救急科に搬送されたキャバ嬢。同伴の客と寿司を食べ、腹痛になったと訴えるが、良太の触診をセクハラと騒ぎ立て、医師の交代を要求する。
アニサキスにより腹痛を発症していた。
曽根田麻美(そねだ あさみ)〈56〉
みどりの母親。レストランで食事後に食道静脈瘤破裂で吐血し、息子の勇人の通報で純正医大病院に緊急搬送される。C型肝炎による肝硬変の持病を持つ。
曽根田勇人
みどりの弟。
岸本八重子
秋田の母親。消化器内科に長期入院しており、良太の計らいで息子の竜也と30年ぶりに再会し、自身の誕生日を祝ってもらう。
暴力団幹部
消化器内科の患者。秋田から襲撃されるのではないかと牧村に危惧される。
暴力団員
消化器内科に入院中の幹部の見舞いに来る。
守屋春香(もりや はるか)
皮膚科の患者。右足に負った火傷部位の包帯交換中に汚れのようなものを見つけたが、次の日には火傷が広がっていて、汚れはなくなっており、良太に疑問に思われる。
火傷が広がる前の晩、病院を抜け出し行方不明になっており、街では放火事件が発生したことから、橘に放火魔と疑われる。実は交際する鍋島が教師で、鍋島の両親と温泉旅行に行くことになったことから、若気の至りで右足に入れた昔の交際相手の名前が彫られたタトゥーがバレると交際を解消されると思い、医療レーザーで消去する費用が工面できなかったことから、自ら煮えたぎる油をかけて火傷を負い、タトゥーを除去しようとしていた。
火傷が原因で最悪の場合感染症で死に至る危険があり、息子の陽太が一人残される可能性もあったことを良太に涙ながらに注意される。
陽太(ようた)
春香の息子。母の交際相手の鍋島になついている。
鍋島義人(なべしま よしと)
春香の婚約者。中学校教師。
実は在宅でチラシをデザインするデザイナーで、守屋に教師と間違われたことから、教師でないことがバレると交際を解消されると思い、嘘をつき通していた。
松永千秋〈29〉
放火魔。連続放火で逮捕されるが、守屋が放火犯と疑われる原因となった。
川崎鷹也
インディで活躍するストリートミュージシャン。研修医として頑張る橘の心の支えとなっていた。
桐生鈴音(きりゅう すずね)〈17〉
末期腎不全の患者。沙智の友人。母・麗香から生体腎移植手術を行う予定が、血液検査に異常が発見され、手術が延期となる。
交際相手の小笠原から全てを捧げて腎臓を提供すると言われたことから、松井との縁談を断り、小笠原と結婚したいと本心を麗香に告げる。
桐生麗香(きりゅう れいか)〈46〉
鈴音の母。老舗料亭「桐生」の女将。料亭の経営を立て直すため、娘の鈴音とホテルチェーンの御曹司・松井との縁談を取りまとめる。
将来鈴音が女将の仕事に専念できるよう、透析で時間を拘束されなくなるのに生体腎移植手術を受けさせることが松井家から提示された結婚の絶対条件のため、大賀に早期の手術実施を求める。
仕切り直して再度移植手術の準備が勧められるが、心電図検査で自身の心房細動が確認され、また移植手術が延期となる。
鈴音から小笠原と結婚したい気持ちを告げられたことから、料亭を立て直すために娘の気持ちを考えず松井家との縁談を進めたのが間違いであったと反省し、縁談を断る。
松井蒼太(まつい そうた)
鈴音の婚約者。リゾートホテルチェーン「アルファーズホテル」の御曹司で社長。
桜井公康
警視庁捜査一課の刑事。良太の父親が広瀬であることと、彼が巻き込まれた事件について伝える。
服部
広瀬の警備員時代の同僚。広瀬と同じく悪性腹膜中皮腫にかかり死亡した。
鈴木麻子
テレビ局の社会部記者。広瀬秀太が以前強盗致傷の容疑で逮捕された際に現場の不動産会社ビル前からリポートしていた。
スタッフ
- 原作 - 知念実希人
- 『祈りのカルテ』(角川文庫)
- 『祈りのカルテ 再会のセラピー』(KADOKAWA)
- 脚本 - 根本ノンジ
- 音楽 - サキタハヂメ
- 主題歌 - Kis-My-Ft2「想花」(MENT RECORDING)
- 演出 - 狩山俊輔、池田千尋、鈴木悠馬
- 医療監修 - 中澤暁雄、新村あすか
- 精神科監修 - 岡崎味音
- 外科・救命救急監修 - 加納良彦
- 産婦人科監修 - 立花聡司
- 総合診療科監修 - 宇藤薫
- 循環器内監修 - 秋田雅史
- 小児科監修 - 伊藤健一郎
- 皮膚科監修 - 戸倉新樹
- 腎臓内科監修 - 櫻谷浩志、荒川ゆうき、川嶋寛
- 警察監修 - 石坂隆昌
- 医療指導 - 根本千草、本田俊哉
- 看護指導 - 石田喜代美
- 電子カルテ協力 - 富士通Japan
- 取材協力 - 聖マリアンナ医科大学病院
- 医療協力 - セコメディック病院、四谷メディカルキューブ、若葉クリニック
- サウンドデザイン - 石井和之
- VFX - 道木伸隆、岩崎マリエ
- LED Screen Process スーパーバイザー - 大屋哲男
- チーフプロデューサー - 田中宏史
- プロデューサー - 藤森真実、戸倉亮爾(AX-ON)
- 制作協力 - AX-ON
- 製作著作 - 日本テレビ
- 『祈りのカルテ』(角川文庫)
- 『祈りのカルテ 再会のセラピー』(KADOKAWA)
放送日程
話数 | 放送日 | サブタイトル | ラテ欄 | 原作 | 演出 | 視聴率 |
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#01 | 10月 | 8日精神科 | 研修医がカルテで患者の謎を解く心温まるミステリー | 彼女が瞳を閉じる理由 | 狩山俊輔 | 6.6% |
#02 | 10月15日 | 外科 | 心を動かすミステリー!! 悪性の境界線… 手術拒否 患者の謎 |
悪性の境界線 | 6.5% | |
#03 | 10月22日 | 産婦人科 | 研修先は産婦人科… 検査拒否する妊婦と2人の父親の謎 |
- | 池田千尋 | 6.9% |
#04 | 10月29日 | 総合診療科 | 総合診療科は謎解く科!? 謎の発作繰り返す患者の原因に涙 |
- | 6.6% | |
#05 | 11月 | 5日循環器内科 | 極秘入院の女優が妹に隠す悲しい嘘… 研修最大の試練と涙 |
胸に嘘を秘めて | 狩山俊輔 | 6.0% |
#06 | 11月12日 | 小児科 | シンデレラの吐息… 喘息の少女が小児科で何度も消える謎 |
シンデレラの吐息 | 池田千尋 | 5.9% |
#07 | 11月19日 | 救命救急科 | 救命救急科の夜は戦場!! 元やくざの優しい嘘と親子の絆 |
救急夜噺 | 鈴木悠馬 | 6.7% |
#08 | 11月26日 | 皮膚科 | 火傷患者は連続放火魔!? 最終章突入… 諏訪野の実父現れる |
冷めない傷痕 | 池田千尋 | 6.4% |
#09 | 12月10日 | 腎臓内科 | 17歳花嫁の移植手術を阻む人物!? 諏訪野親子を遮る新事実 |
- | 狩山俊輔 | 5.3% |
#10 | 12月17日 | 緩和ケア科 | 最期に父親にしてくれてありがとう…… 涙の再会と決断 |
二十五年目の再会 | 6.8% | |
平均視聴率 6.4%(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯・リアルタイム) |
- 12月3日は『日テレ系音楽の祭典 ベストアーティスト2022』(19時 - 22時54分)の放送のため休止。
その他
- ヒロインの池田は同時期にWOWOWで放送されている『DORONJO / ドロンジョ』に主演しており、10月29日より両ドラマのコラボCMが放送された。
日本テレビ系 土曜ドラマ | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
初恋の悪魔
(2022年7月16日 - 9月24日) |
祈りのカルテ
研修医の謎解き診察記録 (2022年10月8日 - 12月17日) |
大病院占拠
(2023年1月14日 - 3月18日) |
1980年代 - 1990年代 |
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1990年代 - 2000年代 |
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2010年代 |
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2020年代 |
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関連項目 |
土曜グランド劇場 (第2期) |
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1988年 | |
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1989年 | |
1990年 | |
1991年 | |
1992年 | |
1993年 | |
1994年 | |
1995年 | |
1996年 | |
1997年 | |
1998年 |
土曜ドラマ (第1期) |
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1998年 | |
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1999年 | |
2000年 | |
2001年 | |
2002年 | |
2003年 | |
2004年 |
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2005年 |
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2006年 | |
2007年 | |
2008年 |
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2009年 |
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土曜ドラマ (21時台・第1期) |
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土曜ドラマ (22時台・第2期) |
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2010年 | |
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2011年 | |
2012年 | |
2013年 | |
2014年 | |
2015年 | |
2016年 | |
2017年 |
2017年 | |
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2018年 | |
2019年 |
土曜ドラマ (22時台・第2期) |
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2020年 | |
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2021年 | |
2022年 | |
2023年 | |
2024年 |
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