秋の牢獄
以下はWikipediaより引用
要約
『秋の牢獄』(あきのろうごく)は、恒川光太郎の短篇小説集。
収録作品
「秋の牢獄」(初出:『野性時代』2006年2月号)
「神家没落」(初出:『野性時代』2007年2月号)
老人の知人という男から、他の者にこの家を譲れば外に出ることが出来ると教えられたぼくは、カフェの看板を出してこの家が見える客が来るのを待ち構える。自身の代わりに閉じ込められることになる相手への遠慮や、芽生え始めた家に対する愛着のために躊躇しつつも、数人目の客である韮崎という男に家を譲り脱出することに成功するが、それから日本各地で謎の事件が相次ぐ。
「幻は夜に成長する」(初出:『野性時代』2007年8月号)
かつてリオという名前だった幼いころの私は、森の中で祖母と暮らしていた。祖母は、霊狐のお力という幻術を使うことが出来たが、悪童たちに家を焼かれた際に姿を消した。それから私は、本当の両親と再会して、あの老婆は祖母などではなく自分は海に行った時にさらわれたのだと教えられる。平凡な生活を送っていた私だが、ある日、幻術を会得し、それは次第に上達してゆく。高校生になり、昔、自分をいじめた少女と再会した私は、彼女を幻術で脅して老婆の家が焼かれた事件について問い詰めたが、火をつけたと疑われる悪童たちはいずれも惨殺されたという。犯人は、かつて老婆に腰痛を和らげてもらう代わりに碁の相手をしていたおじさんだった。
書誌情報
- 単行本 - 2007年10月31日刊行 角川書店 ISBN 978-4048738057
- 大活字文庫【上】 - 2008年2月1日刊行 ISBN 978-4860554194
- 大活字文庫【下】 - 2008年2月1日刊行 ISBN 978-4860554200
- 文庫本 - 2010年9月25日刊行 角川ホラー文庫 ISBN 978-4043892037