空色パンデミック
ジャンル:恋愛,
小説
著者:本田誠,
出版社:エンターブレイン,
レーベル:ファミ通文庫,
巻数:全5巻,
漫画
作画:連,
出版社:エンターブレイン,
掲載誌:ファミ通コミッククリア,
レーベル:ファミ通クリアコミックス,
巻数:全2巻,
以下はWikipediaより引用
要約
『空色パンデミック』(そらいろパンデミック)は、本田誠による日本のライトノベル。イラストは庭が担当。ファミ通文庫(エンターブレイン)より2010年1月から2011年3月まで刊行された。第11回エンターブレインえんため大賞小説部門優秀賞受賞作(受賞時のタイトルは「セカイを敵にまわす時」)。
『ファミ通コミッククリア』(同)にて連によるコミカライズが連載された。
ストーリー
空想上のキャラクターになりきってしまう『空想病』の穂高結衣に巻き込まれ、ある時は悪の使いピエロ・ザ・リッパー、またある時は暗黒勇者ルミナンテとなり、駅のホームやハチ公前で、衆目に晒されながら戦いを演じねばならない我が身を嘆く仲西。しかし迷惑をかけられながらも、無邪気で不器用な結衣との交流の中で、仲西は彼女への好意を抱き始めていた。
ところが『空想病』には世界を崩壊させかねない危険が隠されていた。やがて病状を進行させた結衣は危険な患者と見なされ、連れ去られてしまう。引き離された彼女との再会を求め、仲西の冒険が始まった。
登場人物
仲西 景(なかにし けい)
本作の主人公で私立陵青高校一年生の少年。高校入試の朝、駅のホームで発作を起こした穂高結衣からピエロ・ザ・リッパーとして声をかけられ、彼女との関係が始まる。
結衣から気に入られてしまったことで、彼女の発作に常につきあわされ、その都度様々なキャラクターを渋々演じる羽目に。衆目の前で演技をしなければならないことにストレスを感じながらも、結衣の発作を完結させるため力を尽くす。
作品では明らかにされていない複雑な家庭の事情から、姉とふたり暮らしをしている。高校一年生ながらバイク通学をしており、ホンダシャドウ・クラシック400を乗りこなす。
『教会物語(エクレシア・サーガ)』
青井 晴(あおい はる)
仲西と同じ陵青高校に通う一年生。空想病研究所の神奈川支部にも所属、発作の完結に貢献する『役者(キャスト)』の任に当たる。幼い頃から劇場型空想病の妹・佳織の世話をしてきたため、空想病に関する知識や発作への対応に長けている。
女装を好み、初登場時以外、ほぼ常に女の子の姿で仲西たちの前に現れる。「俺」という一人称こそ使っているものの、見た目は一少女そのもので、森崎などの前では女子として振る舞う。演技が性に合うようで、学校でも演劇サークル「銀世界」に所属、女優として活躍する。
仲西は青井を友人として意識しながらも、時折、抱き着いてきたりキスをしてきたりと女性的な好意を見せる青井に、微妙な感情を抱くことがある。
なお青井はADM保持者であり、一見感染者のような行動をとるときも、すべて演技であることが多い。
森崎 進一(もりさき しんいち)
今井 心音(いまい ここね)
メアリー・ポートマン
用語
空想病
発作中の患者には現在の場所が空想の舞台に見え、物品も、例えば玩具のバットを『聖剣』として本気で認識するなど、傍目からは異常に見える行動をとってしまう。
劇薬である『抑制剤』を使わずに発作を治めるには、周囲の人間が患者の思い描く空想世界に見合ったキャラクターを演じ、その物語に一応の結末をつけなければならない。
空想病には大きく『自己完結型』と『劇場型』の2型がある。
自己完結型
劇場型
劇場型の症例はきわめて少なく、日本には7人しかいない。発作が周辺を巻き込む性質であることから、患者はそれぞれ広い施設内に隔離され、自由が制限された中、閉鎖的な生活を送る。
なお患者のトゥラウム波が周囲に影響を及ぼすことを『感染』と呼ぶが、感染者が空想病患者になることはなく、発作終了後は通常の状態に戻る。
感染爆発(パンデミック)
この感染爆発を防ぐため、劇場型患者のそばに空想病の患者を置くことは特に禁忌とされている。
現空混在症
政府による患者の保護管理
一方で世界危機に結びつきかねない劇場型患者は、各都道府県に1人しか居住できない等、一定の制限を受ける。
空想病の研究機関である突発性大脳覚醒病研究所では、研究者のほか、患者の監視および発作時の混乱に備えるため『セーフガード』と呼ばれるスタッフを配置している。
発作時は原則的にセーフガードが対応するが、空想の物語を完結させるために周囲の演技が必要な場合、一般人にも協力を請う『出演制度』がある。協力者には『出演料』と呼ばれる謝礼もあり、『出演料』で生計を立てる『役者(キャスト)』も存在する。
ADM
空想世界のパラドックス
既刊一覧
小説
- 本田誠(著) / 庭(イラスト)、エンターブレイン〈ファミ通文庫〉、全5巻
- 『空色パンデミック 1』2010年1月30日発売、ISBN 978-4-04-726287-4
- 『空色パンデミック 2』2010年4月30日発売、ISBN 978-4-04-726488-5
- 『空色パンデミック 3』2010年8月30日発売、ISBN 978-4-04-726726-8
- 『空色パンデミック Short Stories』2010年11月29日発売、ISBN 978-4-04-726892-0
- 『空色パンデミック 4』2011年3月30日発売、ISBN 978-4047271333
- 『空色パンデミック 1』2010年1月30日発売、ISBN 978-4-04-726287-4
- 『空色パンデミック 2』2010年4月30日発売、ISBN 978-4-04-726488-5
- 『空色パンデミック 3』2010年8月30日発売、ISBN 978-4-04-726726-8
- 『空色パンデミック Short Stories』2010年11月29日発売、ISBN 978-4-04-726892-0
- 『空色パンデミック 4』2011年3月30日発売、ISBN 978-4047271333
漫画
- 本田誠(原作) / 庭(キャラクター原案) / 連(作画) 『空色パンデミック』 エンターブレイン〈ファミ通クリアコミックス〉、全2巻
- 2011年6月15日発売、ISBN 978-4-04-727323-8
- 2011年12月15日発売、ISBN 978-4-04-727690-1
ドラマCD
キャスト
- 仲西 景 - 市来光弘
- 穂高結衣 -日笠陽子
- 青井 晴 - 沢城みゆき
- 森崎進一 - 木村良平
- 穂高真由 - 増田ゆき
- ジャスティス - 新垣樽助
- 慎 - 興津和幸
- 遥 - たなか久美
- ルソー - 坂巻学
- 駅員 - 木島隆一
- 面接官 - 松尾大亮
- 店員 - 安田奈緒子
スタッフ
- 原作 - 空色パンデミック
- 脚本 - 田沢大典(シナリオ工房 月光)
- 制作 - ツーファイブ
- 音楽 - 工藤重基
- ジャケットイラスト - 庭
- パッケージデザイン - Aether Design Inc.
- 協力 - ファミ通文庫編集部