紺碧の艦隊
以下はWikipediaより引用
要約
『紺碧の艦隊』(こんぺきのかんたい)は、荒巻義雄原作の戦記シミュレーション小説である。1990年に執筆を開始し、1996年に完結した。居村眞二によって漫画化されたほか、1993年 - 2003年にかけてOVA化されている。
概要
『旭日の艦隊』とは表裏一体の関係にあり、また同時期の話として『紺碧の艦隊 特別編 蒼莱開発物語』および『旭日の艦隊 後世欧州戦史』がある。続編は『新・紺碧の艦隊』および『新・旭日の艦隊』。
小説版は徳間書店より新書全21巻が刊行されている他、2004年12月より順次文庫版が発売された。アニメ版は全32話。
いわゆる架空戦記ブームを引き起こした作品。同一の世界設定を元に「紺碧」「旭日」という2シリーズを同時並行的に執筆しただけでなく(登場人物もクロスオーバーする)、それぞれのシリーズを別々の出版社から出版するという、出版業界として極めて異例の形を取ったことでも話題になった。
ゲーム化もされ、スーパーファミコン版・PCゲーム版・3DO版・PC-FX版が存在する。
漫画版において台詞部分が日本語会話部分は通常の縦書きだが、英語会話部分は横書き、さらにドイツ語会話部分は仮名をカタカナに変えて横書きにしている。
小説版
あらすじ
昭和18年4月18日、ブーゲンビル島上空で戦死した日本帝国海軍連合艦隊司令長官山本五十六は、38年前の後世世界に若き海軍少尉候補生・高野五十六として生まれ変わり、もとの「前世」とは微妙に異なる「後世」で同じ悲劇を繰り返さないため、前世より転生した者達を集めて紺碧会を結成する。
同じく、前世より転生した日本帝国陸軍中将・大高弥三郎率いる青風会とともにクーデターを起こすものの、戦争への流れは変わらず"照和"16年12月8日午前零時、運命の開戦を迎えてしまう。
登場人物
『紺碧』の登場人物(日本)の名は、明治維新で活躍した志士の名前からきているものが多い。一方、読者や挿絵画家の名前を使っている場合もある。
日本帝国
大高弥三郎
声 - 藤本譲
陸軍中将。前世日本からの生まれ変わりの一人であり、陸軍内から同じ志を持つ精鋭を集めて「青風会」を結成する。高野五十六率いる紺碧会と共にクーデターを起こし新政府を樹立、内閣総理大臣となる。陸軍軍人でありながら海軍力を重視するという、当時の陸軍ではきわめて珍しい人間である。恒久平和を目指すため、あえて戦争へと踏み切った。勝つ戦より負ける戦、つまりはより良き負けを目標に掲げている。趣味は碁で、腕前はプロ並の実力を持つ。照和16年のクーデター直後に組閣の大命が下ったことから、皇族と何らかの交流を有していることが暗示され、コミック版では明確に描写されている。
前世でも陸軍軍人であり、昭和20年末に病没している。
漫画版とアニメ版では容姿がかなり異なり、前者は短髪で後者は白髪の老紳士となっている。後者で首相就任後は蝶ネクタイを付けるのが常となる。
高野五十六
声 - 屋良有作
海軍中将→海軍大将。連合艦隊司令長官→軍令部総長(クーデター後に就任)。前世では山本家に養子縁組して山本五十六となったが、後世では高野姓のまま。また、コミック版・OVA版では前世で日本海海戦の時に失われた指が暴漢の発砲によりなくなっているが、原作ではなくなることがない。軍国主義に走る日本の将来を危惧するとともに海軍から同じ志を持つ者を集めて精鋭集団「紺碧会」を結成し、大高弥三郎率いる青風会と一緒にクーデターを起こす。海軍の軍人としては初めて航空機による戦闘の重要性にいち早く気付いた人物である。「紺碧艦隊」および「旭日艦隊」の生みの親。
西郷南州
木戸孝義
九重
前原一征
声 - 田中秀幸
海軍少将。表向きは照和16年12月のハワイ奇襲攻撃において戦死したとされ、日本海軍が誇る秘匿潜水艦隊「紺碧艦隊」の艦隊司令長官として活躍している。前世日本からの転生者の一人で、紺碧会のメンバー。
彼の生存は軍事機密とされ、大高や高野を初めとする軍上層部や政府幹部、東野源一郎らしか知らない。陸上において情報収集や基地の視察などには従軍画家、富嶽太郎画伯に変装し行動する。実際、絵の腕前は本物の画家にも引けを取らない実力を持つ。原作では超能力を持ち、海上にいる敵を察知したり出来るが、OVA版ではその描写はほぼ皆無である。また漫画版では妻の存在も描かれているがOVA版では触れられておらず、第三話「帝都初空襲」で一般市民の家族の姿を見て物思いに耽るなどの描写に留まっている。
名前のモデルは前原一誠。
なお田中は前原の登場しない『旭日の艦隊』OVAではナレーションを担当している。
品川弥治郎(矢冶郎とも記されることもある)
高杉英作
川崎弘
東郷兵八郎
松島九平
臼井丈男
桂虎五郎
熊谷直
瀬戸基
二本柳勝利
本郷義昭
声 - 古澤徹→松本保典
陸軍少佐。諜報機関「東機関」指揮官。青風会のメンバー。ナチス・ドイツに潜入しヒトラーの重要機密文書を盗み出す等、世界を股にかけて活躍している。
名前のモデルは、山中峯太郎の小説『亜細亜の曙』に登場する同名の諜報員。
中岡新太郎
川洲芳子
伊藤俊助
山内太介
昔原侃時
尾方某
南条英機
綾
声 - 椎名へきる
CDドラマ「運命の開戦前夜」に登場するオリジナルキャラクター。紺碧艦隊発足準備のため、富嶽太郎として行動していた前原の下宿先の娘。富嶽太郎に好意を持ち、彼も開戦前のひとときの安らぎを過ごすが、正体を見抜き、出征直前の別れの際に軍神八幡神のお守りを渡す。その後も、戦局報道すら極力抑えられた戦時の後世日本で、前原ら最前線の兵士たちを案じる庶民のひとりとして、ドラマに登場する。
旭日艦隊関係者は旭日の艦隊を参照。
アメリカ合衆国
ヘンリー・ルーズベルト
声 - 徳丸完
米大統領。「海の目」と結託し日本を戦争へ引きずり込んだが敗北が続き、遂には前世同様原子爆弾の実戦使用を思い立つ。しかし、研究所を爆破された報告を受けた際、「脳溢血」で憤死したと思われたが、物語終盤に於いて影の政府「海の目」組織の最高位にある「大至高」として「Uマック」を完成させたベンツァーと接触しており、表向きでは死亡したこととなっている。
前世におけるフランクリン・ルーズベルト。
ルイス・マッカーサー
声 - 菅原淳一
米陸軍元帥。北西太平洋戦域司令官。ニューギニアでの作戦失敗で職務を解かれオーストラリアで隠遁同然となるも、米三将軍クーデターで復権し、インド方面軍に赴任する。
前世におけるダグラス・マッカーサー。
ハリエット・アイゼンハワー
声 - 西村知道
米陸軍元帥。北大西洋戦域司令官。トルーマン政権では国防長官に就任する。マッカーサー、リーガンと連合しクーデターを敢行、大統領に就任し日本と和睦した。
前世におけるドワイト・D・アイゼンハワー。コミック版では名前がロバート・アイゼンハワーとなっており、OVA版では「ハリエット・アイゼンハワー」と「ロバート・アイゼンハワー」が混在している。
ドナルド・ダック・リーガン
声 - 池田勝
米海軍少将。北太平洋艦隊司令長官。ダッチハーバー沖海戦で高杉艦隊に敗れた後は、日米和睦を推進する立場にまわり、大統領選にも立候補した。米三将軍クーデターで元帥に昇進し、太平洋艦隊司令長官に就任する。
前世におけるロナルド・レーガン。
ダッチハーバー沖海戦の後、高杉とは親友の間柄になり、戦後に大統領になった後も高杉に深く感謝していた。
文庫版では、名前がロナルド・ダック・リーガンとなっている。
キンメル
ハルゼー
ウィリアム・モルガン
アーノルド・フレッチャー
ノーマン・ウィロビー
マジソン
ベル
ビル・トルーマン
声 - 掛川裕彦
米大統領。ルーズベルトの後をうけたが、「海の目」に次第に反発するようになる。そのため「海の目」に暗殺されかけるが、これを事前に察知して事なきを得「アイゼンハワーに政権を譲る」という形で失脚した。
前世におけるハリー・S・トルーマン。
マイク・オッペンハイマー
ハリマン
ナチス第三帝国→神聖欧州帝国
ハインリッヒ・フォン・ヒトラー
声 - 沢木郁也
総統。後に神聖欧州帝国の皇帝に即位する。その矛先はヨーロッパだけでなく、全世界に向けられる。覡王(げきおう、呪術によって統治する者)として霊能力を持ち、連合軍の動きを察知したり、自らの危険も回避したことも少なくない。メディアによっては吸血鬼の如く、若い白人女性を生贄に霊力を得たり、マゾヒストの面も持っていたりする。
前世におけるアドルフ・ヒトラー。
エアハルト・ゲーリング
声 - 大滝進矢
独国家元帥。空軍長官。どちらかといえば禁欲的な生活をしているヒトラーとは違い、毎晩のように盛大なパーティーをしており、そこから様々な情報を仕入れてくる。「理性の術策」作戦の際の行動が災いし、国家反逆罪で銃殺刑に処せられた。
前世におけるヘルマン・ゲーリング。文庫版では、名前がルドルフ・ゲーリングとなっている。
ヨアヒム・ペーター・ゲッベルス
声 - 飛田展男
宣伝相。ナチスのプロパガンダを一手に引き受けると同時に、ヒトラーの精神安定にも努めている。コミック版『旭日の艦隊』ではマイントイフェルの行動を盗聴・監視し、失脚させる口実を探している。
前世におけるヨーゼフ・ゲッベルス。
ルーデンドルフ
ヒンデンブルク
アルフレート・ヒムラー
コンラッド・フォン・ロンメル
声 - 池水通洋
独陸軍元帥。インド攻略軍総司令官。後にヒトラーが自分を抹殺しようと企んでいることを知り、数十万の将兵と共に蒙古へ脱出し、亡命臨時政府・自由ドイツ政府を樹立。大高弥三郎の盟友となるが、前世記憶を持つ描写は皆無である。
前世におけるエルヴィン・ロンメル。文庫版では、名前がコンラート・フォン・ロンメルとなっている。
ワルター・G・F・マイントイフェル
声 - 堀秀行
血の純潔と思想的な信頼を誇る金髪碧眼のエリート集団「新貴族」の一人で、高官粛清後にOKW参謀総長に就任する。OVA版では大高が仕掛けた「理性の術策作戦」から危機に瀕したヒトラーを守った功績から参謀総長に就任する。旭日艦隊を潰そうとするも、旗艦日本武尊の撃沈に失敗し、さらに蒙古決戦で敗れたためヒトラーの逆鱗に触れ、粛清される。
コミック版では『紺碧』ではヒムラーの手引きで「海の目」の一員になり、『旭日』では日本側の手引きでアメリカへ亡命しそのまま成功を収めるなど、それぞれ展開が異なる。原作では「月の兎撃ち作戦」以降は登場していない。
ヴィルヘルム・ヨードル
フリードリッヒ・フォン・ゴットシャルク
カール・ブルークシュ
ハウエッセン
アンドレアス・ゴシェット
カール・フォン・ローブ
大英帝国
キィストン・チャーチル
声 - 佐藤正治
英国公爵。日英同盟復活まで首相だったが、チェンバレンに政権を譲る。チェンバレン政権がヒトラーに降伏してからはインバネスに臨時政府を樹立し、抵抗を続けた。
前世におけるウィンストン・チャーチル。
マウントバッテン
ロシア
レオン・トロッキー
ネロヴィッチ・K・スターリン
声 - 相沢正輝
ソ連の独裁者。ドイツ軍に敗北を続けつつも、堅牢なウラル要塞とその東方にある工業地帯の工業力を武器に権力を保っていたが、ウラル要塞崩壊後、行方不明になった。
前世におけるヨシフ・スターリン。コミック版では、名前がアレクセイ・マクシモヴィッチ・スターリンとなっている。
ナターシャ・バレンボイム
声 - 鷹森淑乃
ユダヤ系ロシア人。ウラル山脈以西のロシアをほぼ支配下においた第三帝国の圧政から夫と共に逃亡したが、夫はナチの臨検から彼女を守り死亡、一人で逃避行を続けるも、印度にて旅費がつき途方にくれていたところを視察旅行中の前原と出会い、援助を受け、前原と一夜を共にする。
文庫版では、名前がナターリア・バレンボイムとなっている。
中国
その他の登場人物
ボース
サラ
アブドラー・フセイン
登場兵器
日本(艦船)
特潜伊601 富嶽号
潜伊3001 亀天号
超潜伊10001 須佐之男号
潜伊500型
潜補伊700型
海中要塞 鳴門
潜揚大伊900型
潜補伊1000型
無艦橋型特呂号潜
巡洋潜水艦呂200型
伊一六八型潜水艦
伊号第一八潜水艦
前世「艦載機搭載潜水艦」として「巡潜甲型」が計画、建造されている。
戦略空母「建御雷」(たけみかづち)
戦艦「比叡」
戦艦「長門」
航空爆撃戦艦「米利蘭土」(メリーランド)
航空特殊戦艦「筆汁芭斤」(ペンシルヴァニア)
航空巡洋艦「東光」
航空母艦「瑞鷹」(ずいよう)
航空母艦「紅鶴」(べにつる)
対潜水雷艇母艦「洋鯨」(ようげい)
雪嵐級駆逐艦(ゆきあらしきゅう)
黒潮型軍用貨物船
日本(航空機)
電征
原作小説では当初よりターボプロップ機として設定されているが、コミック版では後の改良型がターボプロップに換装したことになっている。零戦より運動性は悪化しているが、大型化により居住性が向上し、また操縦士の適性によって大口径機銃と小口径機銃の多数装備を選べるようになっている。
噴式零戦(嶺花/れいか)
OVA版でも嶺花が制式名称という設定にされたが、外観はF-86類似である。
閃電改
前世では計画だけに終わったものの同名の戦闘機が存在するが、デ・ハビランド バンパイアのような双ブーム形式で中央胴体後部にエンジンを持つ、単発推進式のプロペラ機である(バンパイアはジェット機)。
緑電改
紫式水戦
木零戦(もくぜろせん/もくれいせん)
作中においても、前世においてキ106という木製戦闘機が試作されていることが紹介されているが、キ106は四式戦闘機の木製化戦闘機であり、後世の木零戦のほうが逆にスペックダウンしていることになる。またキ106は既存の機体を木製化したことで、最初から木製機として設計されたYak-9などよりも低性能であると評価されており、木零戦はある意味前世の失敗を繰り返していることになる。ただし作中では同時に、高分子工学の発展による接着剤の改善と「閃燕」などにも使われている『画期的木製合板製造技術』により、前世よりも木製機の製造技術が向上したことも述べられている。
春嵐(「しゅんらん」または「はるあらし」)
春嵐改
噴式春嵐
蒼萊
蒼萊改(噴式蒼莱)
桜花
コミック・OVA版ではデザインがより洗練され、両側にインテークを装備しジェットエンジンは内蔵式。機関砲は機首に装備されている(コミック版では、原作小説の無骨なデザインの桜花が、マスコミによる予想図として登場している)。
雷洋
コミックでは機首に電探アンテナが確認できると共に魚雷・爆弾を外付けしているが、OVAでは胴体の爆弾倉に格納し、アンテナも確認できない。
爆龍
コミックでは無骨な形状をしているが、OVAでは流線型となってすっきりした形状になっている。
爆龍改
鮫龍(こうりゅう)
吼星
金鳶(きんし)
海王
前世でいう海軍陸上爆撃機「銀河」、もしくは陸軍四式重爆撃機「飛龍」をジェット化した大型艦爆である。
殲鬼(せんき)
印度戦線においてドイツ機甲軍団相手に圧倒的な戦闘能力を見せ付けた。旭日艦隊でも使用され、独重爆撃機アースから艦隊を守った。なお、『旭日』の挿絵、コミック版では形状が大きく違う。
海山
蒼山
銀星
泰皇
空中戦艦 富士
原作では二式大艇2機を連結した形状だが、OVA版ではその面影を残しつつ、B17を双胴化(正確には主胴が米「P-61」、双胴部が露「ANT-22/MK.1」の三胴型)した形状をしている。
星電
コミック版では双胴機だが、OVA版では新司偵にレドーム2基が付いたものになっている。
飛鴎
コミック版では海軍水上機ではなく陸軍重爆「飛龍」からの改造機であり、星鵬の前身となる電子作戦機である。上部警戒レーダと機体下部の可倒式八木型送受信アンテナを装備し、上部警戒レーダーの死角を極力抑えるために水平尾翼両端に垂直方向舵が移設された。
星鵬(鳳とも書く)
対潜哨戒機『雲電』
後継機である『仙狩』登場後は、滞空性能を生かした『偵察・弾着観測機』などへと運用転換が図られた。
雲流
OVAでのマダガスカル攻略戦の際に雲電の代わりに旭日艦隊軽空母「尊氏」に搭載されていた対潜哨戒機。外観はジェットエンジンを外したP2Vそのものだった。
雲流
仙狩(せんしゅう)
仙空(二式大艇改)
徳間書店刊行の「大公開!『紺碧の艦隊』超丸秘ファイル」巻末の『紺碧辞典』においては前世では輸送型だった「二式三二型「晴空」輸送飛行艇」と同じ型式がこの機体に割り振られている。
嵐龍
八王子の空軍基地に所属する第89飛行師団所属20機の内の一編隊5機が帝都爆撃に本土侵入したヨルムンガンド部隊を迎撃、これを壊滅させた。
永電
天嶺(てんれい)
因幡
長距離旅客飛行艇「碧雲」
高速武装飛行艇『天神』
上記以外にも、(機体名称は出ないものの、原作挿絵の形状から)「LR-1」に似た小型偵察機、OVAのみの『4発化したC-1輸送機』『OH-6風のヘリコプター』なども登場している。
日本(陸上兵器)
五式中戦車改
OVAでは砲塔こそ変わらないものの車体は61式戦車そのものだった。
菊式自走砲
九式戦車「蒙虎」
コミック・OVAでの外観は完全に74式戦車であったが、文庫版扉絵では発煙弾発射機が8連装2基となり、車体正面には爆発反応装甲と見られるパネルが確認できる。
鉄槌砲
六式装輪指揮通信車
この他、OVAでは制式名こそ明らかにされないものの、96式装輪装甲車や73式小型トラック(新)にしか見えない車両の姿も確認することが出来る。
アメリカ(艦船)
スペリオル(OVAではスペリオール)
アメリカ(航空機)
B29
B30
B32 フライングデビル
B36 フライングバトルシップ
F7F エンジェルキャット
ドイツ(艦船)
UX-99
カリフォルニア湾「アンヘル・デ・ラ・グアルダ島」に建設されていた米核施設を破壊して帰還中、紺碧艦隊に拿捕された。OVAでは艦首に魚雷発射管を最低2門装備し、副武装も2連装機銃2基のみである。
U2500型
U3000型
日英印軍合同によるマダガスカル攻略戦妨害のため、紅海経由で多数出撃したが、ほとんどが日本帝国海軍の対潜哨戒機や駆逐艦、紺碧艦隊によって撃沈された。
U3100型 -
しかし対潜駆逐装備を用いて待ち伏せ攻撃を行った紺碧艦隊などの敵ではなかった。
U3333潜
1艦につきU3000型潜12艦を従え、紺碧艦隊のお株を奪うような「飽和雷撃戦術」を行う。しかし、指揮官が己の古代歴史趣味を誇示しすぎたために暗号通信を解読され、仙狩からの攻撃で撃沈された。
グラーフ・ツェッペリン
フォン・リヒトフォーヘン級航空母艦
ビスマルクII世級戦艦・ビスマルクII世」(同型艦:ビスマルクII世、ティルピッツII世、ロートリンゲン、コトブス)
空中戦艦「富士」の長駆爆撃行により原爆工場を破壊されたことへの意趣返しとして、米国五大湖工業地帯攻撃のため独戦略空軍と共に出撃。その後の顛末は『旭日の艦隊』を参照。
ビスマルクII世は、旭日艦隊側の「心臓作戦」との共同作戦「シンドバット作戦」で、紺碧艦隊の秘匿兵器、熱感知追尾機能を搭載した「有翼噴進弾」と六二誘導魚雷雷撃の『戦術F』により、紅海バブ・エル・マンデブ海峡にて撃沈された。
ティルピッツ級戦艦(同型艦:ティルピッツ、サラミス、エアフォルク、エルサス、フランクフルト)
シャルンホルスト級戦艦(同型艦:アウグスブルク、レーゲンスブルク、リンツ、ポツダム)
バイエルン級超弩級戦艦「ザクセンII世型」および「ヴュルテンベルクIII世型」
重巡洋艦「マッケンゼンIV世」
ドイツ(航空機)
ヨルムンガンド
ハインケルHe162
Ta152と共に、ニュールンベルク原子爆弾製造工場破壊に成功した富士の迎撃に現れた。機体形状・塗り分けは、ロンドン郊外のイギリス空軍博物館 (RAF Hendon) に保存されているHe 162 A-2そのものである。
前世においては、第二次世界大戦末期、追いつめられたドイツが短時間で簡易量産できる防空戦闘機として「フォルクスイェーガー(“Volksjäger”、「国民戦闘機」の意)」の名で計画されたのだが、後世において領土拡張の末に世界最大の版図を持つ超帝国となってしまったナチス独逸空軍内で、どのような位置づけで開発されたのかは不明。
スツーカII
スツーカ型噴式艦上攻撃機
その他、『旭日の艦隊』にも登場したホルス16、Go686 マグニ、Me262、シードラッヘン、Ju107 ユンカースなどが登場している。
海の目(潜水艦)
U・マック
アニメ版
スタッフ
- 原作 - 荒巻義雄
- 監督 - 神田武幸(第三期まで)→又野弘道(第四期から)
- シリーズ構成・脚本 - 高橋良輔
- キャラクターデザイン - 須田正己
- メカデザイン - 山内則康(第一期)、江面久(第二期)、棚澤隆(第三期、#16 - #18・#22 - #32)、梶谷光春(#13 - #15・#17 - #32)
- 美術監督 - 佐藤広明→佐藤ヒロム(#26から)
- 色彩設定(カラーデザイン) - 志甫聡子(第一期)、伊藤由紀子(#3・#5)、野口稔(#4・#6・#7・#9・#11)、越川よしみ(#4・#6)、森博行(#8・#10・#12)、丸山美江子 (#19)、安藤智美(#20から)
- 撮影監督 - 高橋明彦(第一期)、笹野進一(第二期まで)、宇津畑隆(第二期から)、中條豊光(第三期)、不在(第四期)、高瀬勝(#22から)
- 音響監督 - 松浦典良、関崎佳世(#25・#26のみ)
- 音楽 - 服部克久(第一期)、槌田靖織
- プロデューサー - 横尾道男(第二期まで)→河内牧栄(第三期)→尾形直彦(第四期)→林亮太(#23から)、菊川幸夫(第一期のみ)、宮田智行(#4まで)→阿部倫久(#5から)
- アニメーション制作 - J.C.STAFF
- 製作 - 徳間書店、徳間ジャパンコミュニケーションズ(第一期のみ)
- ナレーション:麦人
- なお、アニメ版はタイトルバックの居村眞二デザインの紺碧会エンブレムやストーリー構成に居村版コミックの影響がうかがわれるが、スタッフとしては特にクレジットされていない。
なお、アニメ版はタイトルバックの居村眞二デザインの紺碧会エンブレムやストーリー構成に居村版コミックの影響がうかがわれるが、スタッフとしては特にクレジットされていない。
主題歌
エンディングテーマ「DEEP BLUE」(第一期シリーズのみ)
各話タイトル
話数 | サブタイトル | 絵コンテ | 演出 | キャラ作画監督 | メカ作画監督 | ビデオ |
---|---|---|---|---|---|---|
第一期シリーズ | ||||||
1 | 運命の開戦 | - | 真野玲 | 須田正巳 | 山内則康 | セルビデオ:1994年3月 レンタルビデオ:1993年12月 |
2 | パナマ運河爆撃す | セルビデオ:1994年3月 レンタルビデオ:1994年2月 | ||||
第二期シリーズ | ||||||
3 | 帝都初空襲 | - | 又野弘道 | 須田正巳 | 江面久 | セルビデオ:1995年12月 レンタルビデオ:1995年6月 |
4 | 天元作戦発令 | 関田修 | 粟井重紀 須田正巳 |
棚沢隆 | セルビデオ:上記に同じ レンタルビデオ:1995年7月 | |
5 | トレス海峡封鎖作戦 | 篠幸裕 | 又野弘道 | 須田正巳 | 江面久 | セルビデオ:1996年1月 レンタルビデオ:1995年8月 |
6 | 一撃轟沈タスマン海戦 | - | 関田修 | 粟井重紀 須田正巳 |
棚沢隆 | セルビデオ・レンタルビデオ:上記に同じ |
第三期シリーズ | ||||||
7 | クリスマス島攻略 | 又野弘道 | 粟井重紀 須田正巳 |
棚沢隆 | セルビデオ:1996年12月 レンタルビデオ:1996年6月 | |
8 | 原爆阻止作戦 | 篠幸裕 | 関田修 | 須田正巳 | 松本淳 | セルビデオ・レンタルビデオ:上記に同じ |
9 | 天極作戦発動 | 又野弘道 | 清山滋崇 粟井重紀 須田正巳 |
棚沢隆 | セルビデオ:1997年1月 レンタルビデオ:1996年8月 | |
10 | 超巨艇欧州を翔ぶ | 篠幸裕 | 関田修 | 須田正巳 | セルビデオ・レンタルビデオ:上記に同じ | |
11 | 新装紺碧艦隊出撃 | 又野弘道 | 清山滋崇 粟井重紀 須田正巳 |
セルビデオ:1997年2月 レンタルビデオ:1996年10月 | ||
12 | 風雲マダガスカル | 関田修 | 須田正巳 | 棚沢隆 竹内昭 |
セルビデオ・レンタルビデオ:上記に同じ | |
第四期シリーズ | ||||||
13 | 独超重爆撃機要撃作戦 | 又野弘道 | 山口武志 | 須田正巳 | 梶谷光春 | レンタルビデオ:1998年1月 (注:これ以降レンタルのみ) |
14 | 紅海雷撃作戦 | 又野弘道 | 和田崇 | レンタルビデオ:1998年1月 | ||
15 | 海中要塞鳴門出撃 | 梶谷光春 水村雄之 |
レンタルビデオ:1998年3月 | |||
16 | 前原少将危機一髪! | 山口武志 | 須田正巳 | 棚澤隆 | レンタルビデオ:上記に同じ | |
17 | 暗雲印度洋浪高し! | 又野弘道 | 和田崇 | 梶谷光春 | レンタルビデオ:1998年5月 | |
18 | 殲滅・独逸水中襲撃艦隊 | 山口武志 | 須田正巳 | 重田智 | レンタルビデオ:上記に同じ | |
19 | 熱風、印度亜大陸! | 又野弘道 | 梶谷光春 | レンタルビデオ:1999年10月 | ||
第五期シリーズ | ||||||
20 | 電撃、ロンメル軍団出撃す! | 又野弘道 | 須田正巳 | 梶谷光春 | レンタルビデオ:2000年3月 | |
21 | 超弩級空母建御雷出撃す! | レンタルビデオ:2000年7月 | ||||
22 | 陸海立体作戦カマイタチ! | レンタルビデオ:2001年2月 | ||||
23 | デカン高原攻防戦 | レンタルビデオ:2001年5月 | ||||
24 | 決戦!印度南方要塞 | レンタルビデオ:2001年8月 | ||||
第六期シリーズ | ||||||
25 | 神聖欧州帝国成立 | 又野弘道 | 須田正己 | 梶谷光春 | レンタルビデオ:2002年4月 | |
26 | 満州視察隠密行 | 遠藤栄一 | 棚澤隆 | レンタルビデオ:2002年6月 | ||
27 | 超秘匿潜水艦亀天北進せよ! | 須田正己 | 梶谷光春 | レンタルビデオ:2002年8月 | ||
28 | 嗚呼、アイスランド沖海戦 | 遠藤栄一 | 棚澤隆 | レンタルビデオ:2002年11月 | ||
29 | 決戦向けて、序曲高まる! | 須田正己 | 梶谷光春 | レンタルビデオ:2003年1月 | ||
30 | 赤道大海戦 | 遠藤栄一 | 棚澤隆 | レンタルビデオ:2003年4月 | ||
31 | 鉄十字(ハーケンクロイツ)の鎌 | 須田正己 | 梶谷光春 | レンタルビデオ:2003年6月 | ||
32 | 亜細亜の曙 | 須田正己 遠藤栄一 |
梶谷光春 棚澤隆 |
レンタルビデオ:2003年8月 |
映像化
レンタル用にVHSが制作されたほか、DVDは1巻に2話を収録し、下記のスケジュールで発売された。
1巻
2巻 - 9巻
10巻 - 12巻
13巻
14巻
15巻
16巻
また、2005年には3つのボックスに両シリーズ全巻を収録している『「紺碧の艦隊」×「旭日の艦隊」COMPLETE DVD-BOX』が発売された。
2011年には6年振りに『BD-BOX』として発売が決定、専用ホームページも開設された。
2012年3月からはアニマックスにて全話放送が予定されている。
紺碧の艦隊 特別編 蒼莱開発物語
紺碧の艦隊 特別編 蒼莱開発物語(こんぺきのかんたい とくべつへん そうらいかいはつものがたり)は照和17年4月の帝都初空襲(原作2巻・アニメ3話にて描かれた)において、B30爆撃機を撃墜した高高度局地戦闘機「蒼莱」の開発秘話である。COMPLETE DVD-BOX1に特典として収録されている。レンタル承諾版DVDでは付属していない(単品販売や単品レンタル承諾もされていない)為、レンタルDVD店には置かれていない(VHSがレンタルビデオの主流だった時代には、単品でも販売されていたこともあり、シリーズ本伝と同じように扱われていた)。その為、COMPLETE DVD-BOX1を購入せずに視聴する手段はTV放映のみであったが、2012年7月22日19:00 - 19:50の放送枠で、専門チャンネル「アニマックス」にて初放映された。
あらすじ(特別編)
ある日、敵重爆撃機迎撃について話し合っていた大高・高野の両名は前世、幻に終わった局戦震電の復活を思いつく。そして調査の結果、前世の開発者、鶴野正敬が鶴田正規・正敬の2人の兄弟として転生したことが判明する。
登場人物(特別編)
鶴田正敬
鶴田正規の弟で海軍パイロット。蒼莱の試験飛行を担当する。震電を開発した旧海軍航空技術廠飛行機部の鶴野正敬大尉(終戦時少佐)の飛行技術を持って転生する。
鶴田正規
鶴田正敬の兄で帝国大学教授。蒼莱の開発を担当する。震電を開発した鶴野正敬の開発技術を持って転生する。
佐織
鶴田兄弟が想いを寄せる料亭の芸者。飛行機のパイロットであった兄が死んだため、パイロットを嫌っている。
スタッフ(特別編)
- 原作 - 荒巻義雄
- 監督 - 又野弘道
- 脚本 - 高橋良輔
- キャラクターデザイン・総作画監督 - 須田正巳
- メカニックデザイン・メカニック作画監督 - 棚澤隆
- 絵コンテ - 綴爆
- 演出 - 関田修
- 美術監督 - 佐藤広明
- 撮影監督 - 黒澤豊
- 音響監督 - 松浦典良
- 音楽 - 槌田靖織
- プロデューサー - 河内牧栄、阿部倫久
- アニメーション制作 - J.C.STAFF
- 製作 - 徳間書店
備考
物語内の司令、司令官等の使い方は史実とやや異なる。本来は下記の通り。
- 連合艦隊司令長官、○○艦隊司令長官…(大、中将)長官、もしくは司令長官
- 要港部司令官、○○水雷戦隊司令官等…(中将、少将)司令官
- 駆逐隊司令、航空隊司令等…(大佐)司令
また軍令部は海軍から独立しているため、1934年の海軍省軍令部業務互渉規程の裁可以降は海軍軍令部とはいわず単に軍令部と称する。
作品の評価
書籍は作中での日米和平に先立つころから、初刷しか出なくなっていたが、OVA版は、後世第2次世界大戦の終結まで描ききっており、派生作品「旭日の艦隊」の続編「新旭日の艦隊」のコミック版は、本編完結後3年経過した2009年にも「新・旭日の艦隊 須佐之男死闘編」が新規に発売されるなど、ゲーム、ガレージキット等を含めた商業レベルでは、仮想戦記作品として最も成功した作品と言える。
批判については「落日の艦隊 シミュレーション戦記批判序説」(如月東 KKベストブック 1998年 ISBN 4-8314-9320-1)という、SF戦記物小説、特に艦隊シリーズに対する矛盾点を厳しく批判した書籍が発行されている。同書では、阪神大震災の直後に、作品中で、同様の地震を起こした点は特に批判されている。
CDドラマ
- デジタルストーリー 紺碧の艦隊 第1話「運命の開戦前夜」(徳間ジャパンコミュニケーションズ)
- デジタルストーリー 紺碧の艦隊 第2話「激突!真珠湾海戦」(徳間ジャパンコミュニケーションズ)
- デジタルストーリー 紺碧の艦隊 第3話「爆砕!パナマ運河」(徳間ジャパンコミュニケーションズ)
ゲーム
メディアミックス戦略の一環として、OVA発売に合わせて幾つかのゲーム版がリリースされている。マイクロキャビン版は続編も複数作られている。
『紺碧の艦隊』(開発:マイクロキャビン)
紺碧艦隊や高杉艦隊等を指揮する戦術級ウォー・シミュレーションゲーム。戦闘は敵味方同時進行するリアルタイム方式。
- PC-9801版(1994年12月、販売:マイクロキャビン) 他プラットフォーム版よりも描画性能に劣るためか、原作・漫画版的な雰囲気が強い。
- PC-FX版(1995年3月31日、販売:NECホームエレクトロニクス) 動画再生能力を活かし、OVAそのままのアニメーションイベントが多数収録されている。
- 3DO版(1995年4月15日、販売:松下電器産業) イベントシーンはOVAから流用した一枚絵を使用しているがアニメーションは少ない。戦術画面が3D化されている。
『紺碧の艦隊2 PERFECT』(開発:マイクロキャビン)
後世日本の首班となって後世日本を導く戦略級シミュレーションゲーム(戦術マップも存在する)。戦略の舞台は太平洋だけでなく、大西洋、ヨーロッパも対象となり、基地数も増加された。ここからオリジナル要素が強くなり、自由に艦隊を編成できたり、史実通りドイツ帝国と同盟を結び続けるなど原作とは異なる展開も可能。戦術面では、投網弾を使って航空機の動きを制御したり、特殊魚雷を使用する"戦術G7"など原作にもある特殊戦術が可能になった。
ちなみに、ドイツとの同盟を破棄すると、原作兵器(例:電征、蒼莱)が開発されていくが、同盟を続けると史実兵器(例:烈風、震電)が開発されるようになる。
オリジナルの艦船を設計作成できるHLG55システムを搭載し、艦船を設計してゲームに登場させることができる。
- PC-9801『紺碧の艦隊2 PERFECT』(1995年12月8日、販売:マイクロキャビン)
- Windows 95『紺碧の艦隊2 PERFECT』(1996年6月、販売:マイクロキャビン) PC9801版と内容は同一だが、Windows対応に合わせウィンドウベースのUIへの改良やBGMの強化が行われている。
『紺碧の艦隊2 ADVANCE』(開発:マイクロキャビン)
上記PERFECTの改良版。
- Windows 95『紺碧の艦隊2 ADVANCE』(1997年12月、販売:マイクロキャビン)
- Windows『紺碧の艦隊2 ADVANCE』(2002年5月24日、販売:インターチャネル、前記Win95版のリニューアルパッケージ、Win98/2000/XP対応)
『紺碧の艦隊』(発売:エンジェル/開発:アクセス)
ミッションクリア型の戦術級ウォー・シミュレーションゲーム。戦略的要素もあり、インターミッションにて各種技術や東方エルサレム共和国へ投資することで新兵器の配備等が早まるなどの効果がある。
- スーパーファミコン(1995年11月2日、エンジェル)
『紺碧の艦隊×旭日の艦隊』(開発:ダーツライブゲームズ(現:アルグラフ))
ソーシャルゲームとして制作されたカードバトルゲーム。
- モバゲー版『紺碧の艦隊×旭日の艦隊』(2011年9月12日)
- GREE版『決戦!紺碧の艦隊×旭日の艦隊』(2012年1月12日)
- Yahoo!モバゲー版『紺碧の艦隊×旭日の艦隊PC』(2012年12月7日)
関連書籍
- 『大公開!『紺碧の艦隊』超丸秘ファイル』徳間書店、1992年10月31日刊行 ISBN 978-4-19-174979-5