終物語
以下はWikipediaより引用
要約
『終物語』(オワリモノガタリ)は、西尾維新による青春怪異小説。〈物語〉シリーズの通巻15巻目として講談社BOXレーベルにて上巻が2013年10月に、通巻16巻目として中巻が2014年1月に、通算17巻目として下巻が2014年4月に刊行された。イラストはVOFANと針玉ヒロキ(雑誌掲載時のみ)が手掛けている。
概要
〈物語〉シリーズ・ファイナルシーズンの第三弾。『終物語』は当初は全1巻の予定だったが、作者の西尾が予定よりも多く書いたため、上下2巻構成、さらに上巻発売後には上中下3巻構成となった。「別冊少年マガジン」の2013年10月号には第一話の「おうぎフォーミュラ」と、雑誌掲載時限定の企画として、忍野扇から「読者への挑戦状」が掲載された。本作は犯人を当てる推理小説の体裁になっており、容疑者一覧表(各人の特徴コメント付き)と犯人を記入する頁が用意された。また、同誌に連載している漫画家の及川徹、押見修造、はっとりみつるによる犯人当ても掲載された。(上記の企画は単行本には収録されていない。)
上巻は時系列的には本シリーズの主人公である阿良々木暦(あららぎこよみ)の高校三年の10月下旬となっているが、彼の過去の事件が語られる。暦が少年時代に出会った数学の得意な少女・老倉育(おいくらそだち)に纏わるエピソードを忍野扇(おしのおうぎ)が聞き出し、それに纏わる謎を解く。
中巻は『傾物語』『鬼物語』から続く暦の夏休み最後の冒険の結末、400年振りに復活した忍野忍(おしのしのぶ)の最初の眷属・「初代怪異殺し」との対決が描かれている。時系列的には『猫物語(白)』後半部と同時進行であり、クロスオーバーする場面もいくつか登場している。
下巻は『暦物語』第十二話「こよみデッド」の続きの物語。阿良々木暦が迎えた大学受験当日の朝の、地獄の底における八九寺真宵(はちくじまよい)との再会、戦場ヶ原ひたぎ(せんじょうがはらひたぎ)との高校生活最後のデート、そして忍野扇との最終決戦が描かれる。
単行本は講談社BOXで発売され、上巻には第一話「おうぎフォーミュラ」、第二話「そだちリドル」、第三話「そだちロスト」、中巻には第四話「しのぶメイル」、下巻には第五話「まよいヘル」、第六話「ひたぎランデブー」、第七話「おうぎダーク」が収録される。なお、前作『暦物語』巻末での予告では『終物語 第完話「おうぎダーク」』とされていた。
上巻のパッケージイラストには忍野扇、中巻には臥煙伊豆湖、下巻には戦場ヶ原ひたぎが描かれている。
あらすじ
上巻
放課後、扇は不思議なことを言い出した。彼女はとある事情から転校を繰り返しており、新しい学校に来るたびにその図面を作成しているという。そして、直江津高校の図面を作成したところ不思議な点があるのだと。図面上は3階の視聴覚室が奇妙に細長くなっているはずが、中からはそうは見えない。もしかしたらそのスペースには何か隠し部屋があるのかもしれないと。暦と扇はその隠し部屋を発見し、中に入るのだが、その部屋から出られなくなってしまう。時計が止まり、扉も窓も接着剤で張り付けられたように動かない。窓や扉を破壊しようにも机も椅子も跳ね返されてしまう。まるで、時が止まったかのように。
扇は何らかの怪異現象では無いかと言いだし、暦は二年前のある事件を思い出す。犯人が分かるまで決して出られない教室で、暦は自分が孤立した原因となった「物語」を扇に語った。
中巻
依頼通り、暦は駿河を学習塾跡に呼び出すのだが、そこで二人は恐ろしい力を持つ謎の鎧武者、さらに突然の火災に襲われる。斧乃木余接の助けで辛くも命拾いした二人は、忍、そして伊豆湖と再会し、その鎧武者の正体が、400年の時を経て復活した忍の最初の眷属・初代怪異殺しであることを知った。
少年の姿で再び暦の前に現れた初代怪異殺しは忍との復縁を望むが、忍は頑なに拒絶、暦は伊豆湖に呼び出された吸血鬼ハンター・エピソードと共に、初代怪異殺しと対決する。
下巻
暦はかつて自身が経験してきた場面の再現を案内されつつ、伊豆湖と真宵の仲介役に出会うこととなる。それは、かつて死体の憑藻神・斧乃木余接に殺された人形使い・手折正弦だった。
余接に殺された正弦が人形であったことを知った暦は、天から降りてきた白蛇に掴まって現世に戻るよう促される。白蛇を掴んだ暦は、引き上げられる間際に真宵を抱いて、現世に連れ帰ってしまう。
登場キャラクター
阿良々木 暦(あららぎ こよみ)
声 - 神谷浩史
本作の主人公。私立直江津高校に通う三年生男子。中学の頃は成績が良かったが、進学校の直江津高校に来てからは、授業についていけず、得意であった数学だけが取り柄の落ちこぼれとなってしまった。一年生の頃から友達がいない「ぼっち」だった。高校三年になってから吸血鬼・忍野忍(おしのしのぶ)の影響で高い治癒能力を持つようになった。
忍野 扇(おしの おうぎ)
声 - 水橋かおり
上下巻のヒロインの一人にして、『終物語』全体のキーパーソン。直江津高校に十月になってから転校してきた一年生女子。かつて暦が世話になった忍野メメの姪を自称している。暦を何かにつけて愚か者扱いする。
老倉 育(おいくら そだち)
羽川 翼(はねかわ つばさ)
忍野 忍(おしの しのぶ)
声 - 坂本真綾
「しのぶメイル」のヒロインの一人。現在は力を奪われ8歳ほどの幼女の姿になっているが、本来は500年を生きる怪異の王。普段は暦の影の中で眠っているが、八月二十四日現在はそのペアリングは切れている。翌年三月十三日(「まよいヘル」以降)では完全にペアリングの切られた完全体・キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードの姿でも登場する。
神原 駿河(かんばる するが)
戦場ヶ原 ひたぎ(せんじょうがはら ひたぎ)
八九寺 真宵(はちくじ まよい)
声 - 加藤英美里
「まよいヘル」のヒロイン。11年前に交通事故に遭って死んだが、その後も地縛霊として現世に居続けた少女。親より先に死んだため、八月に成仏した後、地獄の入口・賽(さい)の河原で石積みの罰を受けていた。
千石 撫子(せんごく なでこ)
臥煙 伊豆湖(がえん いずこ)
斧乃木 余接(おののき よつぎ)
エピソード
初代怪異殺し
元・一年三組
書籍
- 西尾維新(著) / VOFAN(イラスト) 『終物語』 講談社〈講談社BOX〉、全3巻
- 「上」2013年10月21日第1刷発行(10月22日発売)、ISBN 978-4-06-283857-3
- 「中」2014年1月29日第1刷発行(1月30日発売)、ISBN 978-4-06-283861-0
- 「下」2014年4月1日第1刷発行(4月2日発売)、ISBN 978-4-06-283868-9
テレビアニメ
上中巻は2015年10月より12月までTOKYO MXほかにて放送された。初回は1時間スペシャルで放送。
下巻は2017年8月12日・13日に2夜連続2時間スペシャルとして放送された。
スタッフ
- 原作 - 西尾維新(講談社BOX)
- キャラクター原案 - VOFAN
- 総監督 - 新房昭之
- 監督 - 板村智幸
- シリーズ構成 - 東富耶子、新房昭之
- キャラクターデザイン - 渡辺明夫
- プロダクションデザイン - 武内宣之
- 総作画監督 - 渡辺明夫、岩崎たいすけ、西澤真也(上中)、宮井加奈(下)
- レイアウト作監 - 高岡じゅんいち
- 美術設定 - 大原盛仁
- 美術監督 - 内藤健
- カラーデザイン - 滝沢いづみ
- 色彩設計 - 日比野仁、渡辺康子
- 撮影監督 - 江上怜
- 編集 - 松原理恵
- 音響監督 - 鶴岡陽太
- 音楽 - 羽岡佳
- 音楽制作 - アニプレックス
- 音楽プロデューサー - 山内真治
- プロデューサー - 岩上敦宏、松下卓也、久保田光俊
- アニメーション制作 - シャフト
- 製作 - アニプレックス、講談社、シャフト
主題歌
オープニングテーマ
「decent black」(「おうぎフォーミュラ」)
「mathemagics」(「そだちリドル」、TV版「そだちロスト」其ノ貮)
「夕立方程式」(「そだちロスト」〈TV版を除く〉)
「mein schatz」(「しのぶメイル」〈TV版其ノ肆を除く〉)
「terminal terminal」(「まよいヘル」)
「dreamy date drive」(「ひたぎランデブー」〈TV版を除く〉)
「dark cherry mystery」(「おうぎダーク」)
エンディングテーマ
「さよならのゆくえ」(「おうぎフォーミュラ」「そだちリドル」「そだちロスト」「しのぶメイル」)
「SHIORI」(「まよいヘル」「ひたぎランデブー」「おうぎダーク」)
各話リスト
話 | 放送回 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 第一話 | おうぎフォーミュラ 其ノ壹 | 木澤行人 | 板村智幸 | 板村智幸 大橋一輝 |
宮嶋仁志、住本悦子、山崎克之 |
2 | おうぎフォーミュラ 其ノ貮 | 中村真由美、築山翔太、櫻井司 | ||||
3 | 第二話 | そだちリドル 其ノ壹 | 中本宗応 | 大石美絵 | 吉澤翠 | 宮井加奈、藤本真由、越後光崇 |
4 | 第三話 | そだちリドル 其ノ貮 | 木澤行人 | 数井浩子 | 尋田耕輔 | 井畑翔太、加藤剣 |
5 | 第四話 | そだちロスト 其ノ壹 | 若林信 | 草川啓造 | 玉木慎吾、加藤弘将 大村将司、井畑翔太 | |
6 | 第五話 | そだちロスト 其ノ貮 | 中本宗応 | 大石美絵 | 大谷肇 | 諏訪壮大、柳孝相 服部一郎、飯田宏義 |
7 | 第六話 | そだちロスト 其ノ参 | 安食圭 | 岡田堅二朗 | 宮嶋仁志、築山翔太 山崎克之、梶浦紳一郎 | |
8 | 第七話 | しのぶメイル 其ノ壹 | 木澤行人 | 数井浩子 | 板村智幸 | 宮井加奈、高橋みき、石原恵治 中村真由美、櫻井司 |
9 | 第八話 | しのぶメイル 其ノ貮 | 名村英敏 板村智幸 |
玉木慎吾 | 加藤弘将、井畑翔太、加藤剣 | |
10 | 第九話 | しのぶメイル 其ノ参 | 中本宗応 | 潮月一也 | 鈴木拓磨 | 宮嶋仁志、築山翔太、山崎克之 |
11 | 第十話 | しのぶメイル 其ノ肆 | 大石美絵 | 草川啓造 | 加藤弘将、福島秀機 上野卓志、井畑翔太 | |
12 | 第十一話 | しのぶメイル 其ノ伍 | 若林信 | 外山草 | 宮井加奈、伊藤良明、高橋みき 潮月一也、櫻井司、清水勝祐 中村真由美、野道佳代 | |
13 | 第十二話 | しのぶメイル 其ノ陸 | 数井浩子 | 岡田堅二朗 | 宮嶋仁志、築山翔太、秋葉徹 山崎克之、杉山延寛、潮月一也 | |
14 | SP1日目 | まよいヘル 其ノ壹 | 木澤行人 中本宗応 |
板村智幸 | 佐藤隼也、秋葉徹、築山翔太 | |
15 | まよいヘル 其ノ貮 | 板村智幸 | 金子祥之 | 佐藤隼也、秋葉徹、鈴木勘太 高橋みき、小堺能夫 宮嶋仁志、櫻井司 | ||
16 | ひたぎランデブー 其ノ壹 | 数井浩子 板村智幸 |
中野彰子 | 中野彰子、小田多恵子 | ||
17 | ひたぎランデブー 其ノ貮 | 安食圭 | 板村智幸 | 秋葉徹、宮嶋仁志 佐藤隼也、高橋みき | ||
18 | SP2日目 | おうぎダーク 其ノ壹 | 大石美絵 | 浅見隆司 | 秋葉徹、山崎克之、築山翔太 小堺能夫、櫻井司 | |
19 | おうぎダーク 其ノ貮 | 平向智子 | 宮西哲也 | 秋葉徹、築山翔太、小堺能夫 櫻井司、佐藤隼也、松浦力 | ||
20 | おうぎダーク 其ノ参 | 板村智幸 | 秋葉徹、宮嶋仁志、佐藤隼也 高橋みき、中俣由貴乃、池田弘明 |
放送局
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 | 備考 |
---|---|---|---|---|
2015年10月4日 - 12月20日 | 日曜 0:00 - 0:30(土曜深夜) | TOKYO MX | 東京都 | |
とちぎテレビ | 栃木県 | |||
群馬テレビ | 群馬県 | |||
2015年10月7日 - 12月23日 | 水曜 1:00 - 1:30(火曜深夜) | チバテレ | 千葉県 | |
水曜 1:30 - 2:00(火曜深夜) | tvk | 神奈川県 | ||
水曜 2:05 - 2:35(火曜深夜) | テレビ北海道 | 北海道 | ||
テレ玉 | 埼玉県 | |||
テレビ愛知 | 愛知県 | |||
TVQ九州放送 | 福岡県 | |||
水曜 2:30 - 3:00(火曜深夜) | 毎日放送 | 近畿広域圏 | 『アニメ特区』第1部 | |
2015年10月11日 - 12月27日 | 日曜 0:00 - 0:30(土曜深夜) | BS11 | 日本全域 | BS放送 / 『ANIME+』枠 |
日曜 1:00 - 1:30(土曜深夜) | AT-X | 日本全域 | CS放送 / リピート放送あり |
配信期間 | 配信時間 | 配信サイト |
---|---|---|
2015年10月7日 - 12月23日 | 水曜 23:00 - 23:30 | ニコニコ生放送 |
2015年10月7日 - 12月23日 | 水曜 23:30 更新 | ニコニコチャンネル |
2015年10月8日 - 12月24日 | 木曜 12:00 更新 |
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 | 備考 |
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2017年8月12日 - 8月13日 | 両日 19:00 - 21:00 | TOKYO MX | 東京都 | |
両日 20:00 - 22:00 | BS11 | 日本全域 | BS放送 | |
両日 21:00 - 23:00 | とちぎテレビ | 栃木県 | ||
群馬テレビ | 群馬県 |
配信期間 | 配信時間 | 配信サイト |
---|---|---|
2017年8月12日 - 8月13日 | 両日 19:00 - 21:00 | AbemaTV |