美少女くノ一ちゃん達がせんせーのヒミツを覗いてみた結果
以下はWikipediaより引用
要約
『美少女くノ一ちゃん達がせんせーのヒミツを覗いて見た結果』はLINEノベルで公開されている、鎌池和馬のライトノベル。イラストはタジマ粒子。2019年8月3日にLINEノベルにて投稿された後、翌年1月に文庫本が刊行。編集は三木一馬、中島、山本、見寺。
登場人物
杉宿 総覇(すぎやど そうは)
本作の主人公。鼻の頭に古傷のある17歳の少年。五分袖ワイシャツに動きやすいズボン、そして顔認識阻害用の柄を仕込んだ大きめのマフラーを纏う。駄菓子ハッピーチャーンの熱烈な愛好者であり、それで食事を済ませてしまうかなりの偏食家。忍者の様式美に拘るタイプの凝り性。『最後の事件』を機に、『王国』からは国賓として扱われている。
かつては『隠れ者』として名を馳せた忍であり、海外へ渡る行為が弾道ミサイル発射と同等の政治的意味を持つ「バリスティックステルス」とも称される伝説の持ち主だった。しかし『最後の事件』で負った負傷の治療により背骨にボルトを3本挿し、両足の千切れた靭帯もスプリングで補っている。物理的な要因というより心因的な理由で5kg以上の負荷で背骨に違和感が生じ、10kg以上で激痛が伴う状態。そのため現在は現役の忍者稼業を引退し、自身の夢であった教導訓練役として道を歩み直して、4人の少女達を弟子に取り育てている。
上述のように現役時代に比べ満身創痍のコンディションであり、自身が弱い事を自覚している。しかしそれでも最上忍を圧倒する隠れ者の技量は健在であり、鎧武者との正面対決でも圧倒できる戦闘能力を発揮している。手裏剣の投擲は35m先の標的を精密に射抜く事ができる。重量に関する肉体的ハンデがあるため、現代の忍者にしては珍しく忍装束を纏う事ができず運動能力の補助を受けていない。
使用武器は服の袖に仕込んだ空圧クナイ『暴牙(ぼうが)』。合金製クナイのグリップに瞬間窒素発泡剤のカートリッジを装填する忍具であり、ダイヤルで作動時間を調整すると最大荷重圧力15tで先端部が開き対象を強引にこじ開ける。肉体的ハンデを伴う杉宿が、重さや速度を必要とせず精密ささえあれば火力を発揮できる武装として『救罰』の機構をダウンサイズさせた自作兵器。
現役時代には忍刀『救罰(きゅうばつ)』を使用していた。外観は飾り布の長い黒鞘で反りのない日本刀であり、一般的には刀身の短い忍刀とは逆にむしろ刀身が長い。鞘を含めた総重量は8.7kgであり、衣服を合わせた重量を鑑みると他の忍具の一切を捨てなければ現在の杉宿の肉体では取り扱う事ができない。『救罰』は鞘の内部に同じ長さの圧縮窒素式の杭打ち機を仕込んだ機構で、頭上への垂直飛びで10m以上も跳び上がる推進力を発揮する。攻撃用途ではなく機動力の補助に重きを置いた忍具であり、これにより空中移動や姿勢制御を行う。長い飾り布の先には鋼の錘が付いており投げ縄の要領で扱う事ができる他、折り畳んで広げる事で落下傘のような運用も可能。刃はワイヤーカットを想定した分厚いタングステン鋼。
花沢 薔薇(はなさわ ばら)
長い赤毛を豪華な縦ロールにして頭の横でお団子を作り、花魁風の真っ赤な和装を纏うグラマラスで長身な18歳の最上忍のくノ一。元は由緒ある公家の家柄だが実家が家の取り潰しにあい、その後に杉宿の弟子になる。人生の転落から拾いあげ新しい道を示してくれた杉宿に恩義を感じている。
変装、迷彩、他認識介入のエキスパートであり、暗殺タイプ。縦ロールの髪に18本もの強力な電磁石とソレノイドコイルを仕込み、鉄芯を射出するコイルガンのような機構となっている。各種の薬品と溶かした砂糖で練り合わせた毒針『飴針(あめばり)』と、鋼に劣化ウランを織り込んだ装甲貫徹畳針『極砲(きょくほう)』(最大出力でマッハ7.5)の2種類の鉄芯を合わせて『妖蛇(ようだ)』と恐れられている。さらに、特殊な溝で犬笛のように超音波を撒き散らす『耳鳴(みみなり)』、髪筒から鉛や亜鉛の粉末を撒き爆炎の輻射熱をコントロールする『光圧(こうあつ)』、遠近感を狂わせるカラフルな粉末『目眩(めまい)』という技も有する。電磁石に通電するのために大容量リチウムイオンバッテリーをぶかぶかの服の下に隠している。
南島 鬼灯(なんとう ほおずき)
スラリとした長身で、長い銀髪ポニーテールの最上忍のくノ一。16歳。各所をベルトで縛ったワンピース水着に男性用忍装束のようなぶかぶかズボンを足した恰好を平素から着込んでいる。ガジェットマニアであり、家電のカタログなどを眺めるのが好き。杉宿の弟子くノ一4人の中では随一の機動力を有する。ロープや梯子の使い方も上手い。
使用兵器は可変式の十徳オフロードバイク『万禍(ばんか)』であり、身内からは曲芸師と呼ばれている。杉宿の弟子4人のくノ一の中では、潜入先のルート構築が役割。ビル間を飛び跳ねたり、綱渡りしたりなど巧みな操縦が可能。鞄のように変形させて携行もできる。また、変形すると前輪と後輪が噛み合いピッチングマシンのような機構となり、50g程度の特殊鋼の十字手裏剣を挟んで分間3600発で発射する投擲機となる。最高速では音速を超えるが、その場合は鬼灯自身にもソニックブームの反動を受けるため敢えて亜音速にまでレベルを落としている。十字手裏剣の畳み方で速度やコースの変更が可能。
佐神 鬼百合(さがみ おにゆり)
全身スーツと白い袖なし和装や前垂れに、両サイドが大きく開き腰の後ろがコートのように長い忍装束を纏う黒いロングヘアの少女。全体的に手術衣や古代の女王に見える恰好で、妖艶で蠱惑的な雰囲気を纏う。善悪の線引きがズレている狂気的な発想の持ち主。『隠れ者』であり、『最後の事件』で杉宿を再起不能にした張本人。
幕府により生み出され、脳や心臓を中心に計88ヶ所が改造されている本物の超能力者。頭蓋の内側を金属箔で覆って外敵電磁波の影響を完全に断ち、心臓にペースメーカーを埋め込み自覚的に心拍数を調整する事で極度のトランス状態を保つ。これによりサイキック能力『神命(しんめい)』を有し、ステルス戦闘機と同速の飛行能力や虚空から溶岩を生成しキロ単位の広さで操作する術などを持つ。一方で、人体改造パーツが少しの衝撃でズレただけでも致命傷レベルで内臓が損傷しサイキック能力が失われるため、自身で地面を歩行する事すらもままならず常に滞空している。また、30cm程度の匕首を懐に忍ばせており、これによる近接戦闘も可能。
繰り返される人体実験や幕府の厳重な管理なくしては生きられない自身の体に閉塞感や絶望を抱いており、自由を欲する中で自身の理解者として杉宿を選び、敵対行為によるコミュニケーションを図った。
用語
現代忍術
囀り(さえずり)
影縫い
変わり身
蝉飛び
蟲降り
忍者
幕府は「下忍」「中忍」「上忍」「最上忍」というランカー制度を定めているが、それでも推し量れない実力者は「隠れ者」と呼ばれる。
『穴』
鎧武者
対外特殊戦闘用ユニット、鎧武者参型『岳獣(がくじゅう)』
弐式騎馬『俊足』
幕府
騎士、銃士
騎士鎧『クラウソラス』
新横浜藩
九大電算精機連合
遠隔教育システム
既刊一覧
- 鎌池和馬、LINE〈LINE文庫エッジ〉、既刊2冊
- 『美少女くノ一ちゃん達がせんせーのヒミツを覗いて見た結果』 2020年1月8日発売、ISBN 978-4-910040-26-4
- 『美少女くノ一ちゃん達がせんせーのヒミツを覗いて見た結果2』 2020年5月7日発売、ISBN 978-4-910040-38-7
- 『美少女くノ一ちゃん達がせんせーのヒミツを覗いて見た結果』 2020年1月8日発売、ISBN 978-4-910040-26-4
- 『美少女くノ一ちゃん達がせんせーのヒミツを覗いて見た結果2』 2020年5月7日発売、ISBN 978-4-910040-38-7
原作未収録作品
書き下ろしSSつき4Pリーフレット
書き下ろしショートストーリー
書き下ろしSSブックカバー
書き下ろしSS