美鳥の日々
ジャンル:UHF,ロマンティック・コメディ,ラブコメディ,
以下はWikipediaより引用
要約
『美鳥の日々』(みどりのひび)は、井上和郎による日本のラブコメ漫画作品、及びこれを原作とするテレビアニメ。
概要
小学館の少年漫画雑誌『週刊少年サンデー』で2002年42号(9月25日発売)から2004年34号(7月21日発売)までの間、連載されたラブコメ漫画。単行本は週刊少年サンデーコミックから全8巻で出版。
また、本作品はドラマCDを経てアニメ化もされ、アニメ版は独立UHF放送局のちばテレビの他、TVK・テレビ埼玉・KBS京都・テレビ愛知・サンテレビの計6局、及び、アニマックスでも放送された。アニマックスは胸が露出しているシーンなどに修正が加えられた再編集版での放送だったが、再放送版の第一話のみ露出している。全13話で、チバテレビでは2004年(平成16年)4月4日から同年6月27日の23時30分 - 24時00分、アニマックスでは2004年(平成16年)5月9日から同年8月8日の期間放送された。
正治が美鳥との暮らしの中で遭遇する出来事をコメディ調で描くというのが基本的な筋である。また、美鳥と正治の関係についても、コメディのためか遅々としたものではあるものの次第に深まっていくように描かれている。
通常のラブコメではメインヒロインが他のサブヒロイン達と主人公を巡って対立する役割を与えられるが、メインヒロインの美鳥が正治の右手という他人には隠しとおすべき存在であるため、表立って貴子やルーシィとの主人公争奪戦に参加させることができないため、ラブコメであるにも関わらず三角関係等が発生せず、サブヒロインの貴子やルーシィらは専ら空回りの目立つドタバタ要員として描かれることとなった。
「右手が恋人」というダブルミーニングからなる特異なネタを元とした漫画としては長期の連載となっており、単純に変なキャラクターを登場させてドタバタ劇を描くという場合も多い。これは上記の特徴とともにこの漫画のドタバタコメディ色を強めている。
本作品も既に終盤に差し掛かると、サブヒロインを含む余剰要員の退場が始まり、美鳥と正治の関係をシリアスに描く傾向が強くなった。そこでは、各々の退場に際して美鳥が自分の現状を省みるという描写を含んでいる。貴子以外の女性キャラクターはそのまま退場し、貴子は正治に勇気を振り絞って告白したがふられるという形で退場することとなった。なお、この貴子の告白と、それを振り切って美鳥を選んだ正治の態度は、美鳥を強く刺激し、美鳥が自発的に自分の体に戻るきっかけとなる。また、最後の2回においては、正治、美鳥ともに自分の想いを相手に伝えるという展開となっており、正治が最後まで消極的だったアニメ版とは異なる展開である。
アニメ連動企画のラジオ番組「美鳥のLOVEダイアリー」が放映開始に先駆けて開始された。
あらすじ
喧嘩に明け暮れる荒んだ日々を送る高校生の沢村正治は、その強さと凶暴さから「悪魔の右手」を持つ「狂犬」とあだ名され、周りから恐れられていた。彼自身は彼女がいるバラ色の高校生活を送ることを夢見ているのだが、その悪評ゆえに女性は皆恐れをなして逃げてしまうため、まともに女性と話すこともできず悶々とした日々を送っていた。
そんなある日正治の右手が突然女の子に変わってしまう。その彼女は春日野美鳥という正治に片思いをしていた女の子だった。内気な彼女は正治と付き合いたいという思いを長い間遂げられないまま過ごしており、そんな自分から逃げるように魂だけ正治の右手に乗り移ってきたのである。
右手の美鳥は、正治への想いを隠すことなく表現するといった、本当の自分とは正反対の明るく積極的な女の子だった。また、この美鳥に最初こそ困惑していた正治も、彼女との生活に安らぎを感じるようになり、次第に彼女を必要不可欠な存在としてることになる。
その一方で、正治達は「右手が恋人」という状態で学園生活を送ることになり、そのため色々なトラブルを引き起こしたり巻き込まれたりしてしまう。また、正治は喧嘩早いものの男気のある性格であるため、他の女性達からも次第に好かれるようになっていくが、これも美鳥を含む彼女達と正治とのトラブルの元になっていく。
登場人物
共通する登場人物
春日野 美鳥(かすがの みどり)
声 - 中原麻衣
本作のヒロイン。正治の右手となって現れた少女。有名な私立小倉橋高校に通う1年生のお嬢様である。正治の右手にいる間、自分自身の体は昏睡状態になっている。かつては、正治に中学時代から3年間も片思いをしていたが、それを告白することが出来ない臆病で内気な性格で、本人もそんな自分に嫌気がさしていたが、正治の右手となってからは、素直に自分の想いを表す明るく元気で積極的な性格になっている。ただ、正治の恋人(妻)として空回り気味の頑張りを見せたり、他の女性への嫉妬を見せたりすることで、正治を振り回すことも多い。
沢村 正治(さわむら せいじ)
綾瀬 貴子(あやせ たかこ)
声 - 高木礼子
正治の同級生でクラスの(事実上の)委員長。当初はその生真面目な性格から正治を嫌っていたが、不良に絡まれていたところを正治に助けられたことに加え、舎弟のオサムを助ける為に体を張るという正治の男気のある行動を目にしたことにより、彼に好意を抱くようになる。しかし、自分の気持ちを素直に表現することが出来ず、正治につい高飛車に接してしまい後悔することを繰り返しているツンデレな女の子。生真面目かつ気丈に振る舞っているが、内面は繊細な面を持つ。また、多少妄想癖がある。
真行寺 耕太(しんぎょうじ こうた)
声 - 釘宮理恵
美鳥の幼馴染で同じ高校に通う男の子。謎の昏睡状態に陥った美鳥を助ける為、正治に対して色々と協力を求めていく。ただ、原作ではその過程で彼に惚れてしまった紅弁天の猫部に女装を強要された事が始まりではあったが、正治に対して好きになるという怪しいキャラになり、果ては女装までしてしまうというお笑い要員の要素が強くなる。アニメ版では、美鳥の想いを成就することを助けるキーパーソンとして活躍することになる。明るく誠実かつ真面目な性格から友人も多いが、幼少時は消極的で臆病だったらしい。
高見沢 修一(たかみざわ しゅういち)
声 - 上田祐司
クラスの中では極めて存在感が薄く、フィギュアやパペットが好きな典型的なオタクの高校生。特に劇中アニメの「うるとらまりん」関連のそれを好んでいる。美鳥に興味を持ち詮索した為、正治にバックドロップを決められてしまい、一時期性格が変わるもののすぐに元に戻る。結局、彼は美鳥の正体を突き止め、その事実を糧に美鳥にコスプレをさせたり、美鳥パペットを作ったりしてしまう。
沢村 凛(さわむら りん)
月島 栞(つきしま しおり)
声 - 田村ゆかり
正治の家の近所に住む小学生の少女。多少ませていて、正治が彼氏であるかのように振る舞っていた。それは家で継母との問題を抱えていることの反動だったが、正治に諭されて継母と和解する。また、同級生の男の子から告白された時も正治に諭され、それを受け入れることとなる。
宮原 オサム(みやはら オサム)
声 - 野島裕史
正治に心酔し舎弟となっている高校生。かなりのお調子者でトラブルメーカー。正治からは「宮」と呼ばれている。原作ではルーシィなどの女性に積極的にアタックするも無残に振られるという役回りで描かれることが多い。
春日野 遥(かすがの はるか)
声 - 大原さやか
美鳥の母親。昏睡状態となった美鳥を救う為に、最先端医療から呪術の類まで、様々な手段を試みる。最終的には、呪術師のアドバイスに従い、美鳥自身が自分の体に魂を戻すことを選ぶ日を待ち続けることになる。
岩崎 紅子(いわさき べにこ)
滝口 由真(たきぐち ゆま)
声 - 小林沙苗
外見は「うるとらまりん」にそっくりなドジっ子少女。このため高見沢が一目惚れをして、正治の協力を得てヤンキーに扮してナンパを試みることになる。しかし、彼女は実は春原女子高のスケ番「春原の由真」であり、キレると本性をあらわし、凶暴になり、それを目のあたりにしたのが原因で高見沢は避けるようになってしまう。それでもお構いなしに高見沢を追いかけていた描写からも、あまりにも2人の関係が上手く行き過ぎた事を懸念した正治の介入でボコボコにされていた高見沢の本質を見抜いた上で惚れていたと思われるフシが見られる。
原作のみの登場人物
ルーシィ・ウィンラッド
槙葉 奈緒(まきのは なお)
槙葉 史郎(まきのは しろう)
猫部 美紅(ねこべ みく)
鮫島 哲夫(さめじま てつお)・鮫島 葵(さめじま あおい)親子
単行本
アニメ
特徴
アニメ版は、小学館及び『週刊少年サンデー』初の新作UHFアニメであり、1クール(3か月間)番組として製作されたため、短い枠に合わせて原作から適宜エピソードを拾って物語を構成するというコラージュのような作品となっていることが特徴である。ただし、拾った各々のエピソードは台詞回しに至るまでかなり忠実に再現されており、原作の色を反映させるという点ではかなり忠実なものとなっている。
また、それぞれの回は特定のキャラクターを中心にするべくエピソードがかき集められて構成されることが多くなっており、このためドタバタコメディ色が原作と比べて一層強くなっている。これもアニメ版の特徴である。
この他、アニメ版の特徴として湘南モノレール及びその沿線風景が物語の舞台のモデルとなっていることが挙げられる。これは本作の監督を担当した小林常夫が神奈川県の出身であることから、小林が要望したためである。物語の舞台は架空の街の設定であるが、その描写は実在のものにほぼ忠実である。
なお通常放送の約3年後あたる、2007年(平成19年)5月14日から8月6日まで、TOKYO MXにて放送された。今作品の地上波における全日帯での放送は初めてとなる。放送時間は月曜日の18時30分 - 19時00分となり、この時間帯で放送する関係上、番組冒頭に「本番組で一部不適切な表現がありますが作品のオリジナリティを尊重するため、そのまま放送します。ご了承ください。」とことわり文を表示し、胸が露出しているシーンなど、夕方に放送する際に不適切と思われるシーンでは映像にぼかしをいれるなどの修正が加えられている(1話では地上波版素材を用い、局側で修正したため、修正にかなり違和感のある放送となった。ただし、2話以降は先行放送されたアニマックスの再編集版を用いており、比較的に違和感のない修正となっていた)。
スタッフ
- 原作 - 井上和郎(小学館「少年サンデーコミックス」刊)
- 監督 - 小林常夫
- キャラクターデザイン - 楠本祐子
- サブデザイン - もりやまゆうじ、佐光幸恵、宇佐美皓一、三好和也、杉藤さゆり、井上敦子
- メインアニメーター - 松坂定俊
- 美術監督 - 東潤一
- 色彩設計 - 佐藤祐子
- 撮影監督 - 松本敦穂
- 編集 - 森田清次
- 音楽 - 平野義久
- 音楽制作 - ランティス
- 音響監督 - 菊田浩巳
- アニメーションプロデューサー - 松井将司
- プロデューサー - 山崎敏文、河野聡、村田祐一、押切万耀
- 製作 - 小学館、バンダイビジュアル、東宝、ぴえろ
主題歌
オープニングテーマ
「センチメンタル」
エンディングテーマ
「もう少し…もう少し…」
「JUNK BOY」(第1話)
挿入歌
「小さな手紙」(第7話)
「一雫」(第8話)
各話リスト
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 |
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DAYS01 | 右手no恋人 | 世田八智 | 小林常夫 | 須間雅人 | 田中比呂人 |
DAYS02 | 二人no想い | 佐藤卓哉 | サトウシンジ | 窪詔之 | |
DAYS03 | 発見no日々 | 池田眞美子 | 鴫野彰 | 新倉つばさ | 小林理 |
DAYS04 | 秘密no発覚!? | 阪口和久 | よしざね桜 | 鎌倉由実 | 本橋秀之、中島里恵 |
DAYS05 | アイnoチカラ | 鴫野彰 | わたなべぢゅんいち | 窪詔之 | |
DAYS06 | 栞noラブラブ大作戦! | 佐藤卓哉 | サトウシンジ | 猫野那智子 | |
DAYS07 | はじめてnoデート | 川端信也 | 潮乱太 | 中村賢太朗 | 芝田努 |
DAYS08 | 右手noセイジ | 池田眞美子 | 宮崎なぎさ | 林有紀 | 本橋秀之、中島里恵 |
DAYS09 | タッキーno日々 | 阪口和久 | 今千秋 | 芝美奈子、小森篤 窪詔之 | |
DAYS10 | ココロno距離 | 佐藤卓哉 | 榎本明広 | 秋田谷典昭 | 江上夏樹 |
DAYS11 | 運命no再会 | 池田眞美子 | よしざね桜 | 小林理 | |
DAYS12 | 突然no別れ | 佐藤卓哉 | 林有紀 | 本橋秀之、中島里恵 | |
DAYS13 | 二人no日々 | 小林常夫 | 須間雅人 | 楠本祐子、芝美奈子 |
放送局
放送地域 | 放送局 | 放送期間 | 放送日時 | 放送区分 | 備考 |
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神奈川県 | TVK | 2004年4月3日 - 6月26日 | 土曜 24:30 - 25:00 | 独立UHF局 | |
千葉県 | ちばテレビ | 2004年4月4日 - 6月27日 | 日曜 23:30 - 24:00 | ||
埼玉県 | テレビ埼玉 | 日曜 24:35 - 25:05 | |||
京都府 | KBS京都 | 日曜 25:15 - 25:45 | |||
兵庫県 | サンテレビ | 2004年4月6日 - 6月29日 | 火曜 24:00 - 24:30 | ||
愛知県 | テレビ愛知 | 2004年4月6日 - 6月29日 | 火曜 26:28 - 26:58 | テレビ東京系列 | |
日本全域 | アニマックス | 2004年5月9日 - 8月8日 | 日曜 23:30 - 24:00 | CS放送 | リピート放送あり |
CDドラマ
- 『CDドラマ 美鳥の日々「はじめまして」』(2004年(平成16年)1月21日、ランティス LACA-5243)