群青にサイレン
漫画
作者:桃栗みかん,
出版社:集英社,
レーベル:マーガレットコミックス,
巻数:全12巻,
話数:全49話,
以下はWikipediaより引用
要約
『群青にサイレン』(ぐんじょうにサイレン)は、桃栗みかんによる日本の漫画作品。当初は『月刊YOU』(集英社)で連載開始するが、同誌が休刊に伴い『少年ジャンプ+』に移籍。それ以降、完結までネット配信での発表形式に切り替わる。
河下水希が15年ぶりに「桃栗みかん」名義で出した作品であり、同作者の得意とする「お色気満載のラブコメディ」ではなく、「『嫉妬』や『後悔』といった負の感情」を取り上げたヒューマン漫画となっている。
あらすじ
吉沢修二は少年野球時代、同い年の従兄弟・吉沢空にエースの座を奪われ、自暴自棄になって野球を辞めた過去を持つ。それから数年後、同じ高校に入学することになった2人は野球部へ入り、修二は空を見返すことを目論んでいた。しかしその思惑はまたしても叶わず、修二はキャッチャーに回されることになる。左投げという捕手としては弱点をかかえながらも、修二は空と信頼関係を築くべく、バッテリーとしての努力を重ねている。
登場人物
主要人物
吉沢 修二(よしざわ しゅうじ)
本作の主人公。県立玄石高校の1年5組。身長178→180センチメートル。血液型A型。
ポジションは投手、捕手、外野手(中堅手、右翼手)。左投げ左打ち。
本編開始の3年前に父を亡くしており、現在は母子家庭育ち。基本的に明るい勤勉家だが、ストーリー序盤では閉鎖的な面が強調されていた。恵まれた体格と運動神経を持ち、投手として140km/h台の速球を投げられるが、重度のイップスを抱えている。
そのきっかけは少年野球時代、チームメイトでライバルだった従兄弟の空に対する嫉妬と焦りにより、裏工作をして空の代わりにマウンドに立つも結果が出せず、さらに裏工作が明るみになりチームメイトや監督から冷遇されたことによる。その結果、従来の明るく元気な性格はなりを潜め、中学時代からはネガティブかつ閉鎖的な性格になった。また元凶とも言える空に対して強烈なコンプレックスが燻っている。
高校の入学式で空と再会し、空のスポーツマンとして未熟な体型や身長などを見て「今のこいつになら勝てるかもしれない」という暗い感情が湧き上がり、共に野球部への入部を決める。空に対する様々な感情とトラウマからかつてと同じく投手として競り合うも、未だに乗り越えられない現実に歯痒い思いをする。部員が揃いポジション編成が見直されるとともに監督から捕手を指名された。
母親が夜勤など仕事で多忙なため妹と協力して家事をこなしていて、実は料理が得意。中学では野球から離れ柔道をやっていた描写がある。高校入学後の50メートル走のタイムは6秒48。
吉沢 空(よしざわ そら)
本作のもう1人の主人公。修二の従兄弟。県立玄石高校の1年6組。身長157→160センチメートル。血液型B型。
ポジションは投手、外野手(中堅手)。左投げ左打ち。
家族構成は父・母、現在両親は海外で暮らしており空のみ単身帰国、父方の祖母の家で二人暮らしをしている。
修二と空が小学5年生のころに東京から玄石市へと越して来た。初めて会ったその日に修二からキャッチボールを教わる。その後修二と同じ少年野球に入団し、後にエースに抜擢される。
小学校を卒業する前にイギリスへと引っ越したが、高校入学時に戻ってきて修二と同じ県立玄石高校に進学。入試でトップだったため新入生代表挨拶を行う。投手としては、球速はそれほどでもないと評されることが多いが、正確なコントロールと強く曲がる縦カーブが武器。また空の投げる球は、打者がミートしきれず詰まったり当たっても飛距離が伸びなかったりするという特徴も侮れない点として描写がよく見られる。
溝口曰くアイドル顔。クラスでも部活でも基本超無愛想キャラとの評価を受けている。高校入学後の50メートル走のタイムは6秒95。
玄石高校
県立の進学校。男女共学。男子は学ラン、女子がブレザーとなっている。
野球部
「楽しくやる」をモットーに掲げてきた弱小チーム。第1巻時、上級生7人(3年生が3人、2年生が4人)という有様だった。その後、新たに3人が加わったことで人数不足が解消され、公式戦に出場できるようになった。20年前は現在よりも強豪だったらしく、当時の功績として専用グラウンドやナイター照明、ミーティングルームなど設備は充実している。なお、練習時間は朝7時から始業時間まで放課後は夜9時まで、かつ月曜休みと土日は電気代節約のためナイター練習はなし。
角ヶ谷 尚志(つのがや なおし)
片山 龍起(かたやま たつおき)
溝口 哲平(みぞぐち てっぺい)
浅羽(あさば)
熱い性格で左目の下に泣きぼくろのある2年生。身長170センチメートル。
元々は小学4年生時から通じて遊撃手であったが、新入部員の角ケ谷が同ポジションにおさまったことによりそれ以降は二塁手、対外試合では中堅手をこなす。1番打者としてチームを波に乗せるムードメイカー的なプレイも多い。
実家が浅羽スポーツ店という個人商店であり、野球道具関連も多く取り扱っているようで玄石高校野球部では道具のほか練習着に遠征バッグまでを揃えで注文している。ただしキャプテンの兼子曰く店で取り扱うグローブなどは「古いしダセーしよくわからんメーカーのしか置いてねー」らしい。球技大会ではバスケを選択する。
3年生が引退後は監督の指名によりキャプテンとなる。
寺田(てらだ)
玉井 文登(たまい ふみと)
小柄な2年生。対丈陽親善試合でのポジションは右翼手。
体力不足や運動が得意ではないこと基本的に試合ではベンチになることが多いが、本人は野球好きの熱心な努力家であるため自分が野球部に貢献できる事柄を考えた上で、部員の人数がぎりぎりという現状で他の選手の練習の充実に関わる雑用をこなすマネージャーを自ら買って出る。その機会があってからは、部員数がぎりぎりな内情も含めてマネージャーの仕事と選手の両立をする立場となった。部内でも癒し枠・相談役的な立場を持っており部員の多くからは「玉ちゃん」と愛称で呼ばれる。お菓子作りが得意で野球ボール型のクッキーをエサに溝口と伊藤を釣った。そもそも野球自体は中学から続けていたもののベンチにも入れずにいた選手で、元は捕手のポジションに憧れがあったものの自身の身体能力などを理由に諦めている、現在はその代わりに寺田や修二に捕手としての魅力を説いたり相談に乗ったりしている。
3年生が引退後は監督の指名により副キャプテンとなる。
兼子 八洋(かねこ やひろ)
キャプテン。3年1組。井綿市立白山中学校出身。身長183センチメートル。ポジションは三塁手。4番打者。右投げ右打ち。
副キャプテンの鈴木とは中学時代からの同級生で、楽しく野球をやろうといって同じ学校を追いかける形で受験。その鈴木からは一貫して「兼子」と呼ばれている。また、入部の際で初対面時には修二と空が同じ吉沢姓だったためややこしさから「デカイ吉沢」「ちっちぇー吉沢」と本人は便宜上呼び分けたところ空から反発されたことがあるなど、ガサツだったりややデリカシーに欠ける言動が目立つが後輩の頭を撫でたり、友人である鈴木の代わり如く因縁の相手である守屋に食ってかかったりするなど何だかんだ面倒見がいい質。球技大会ではバスケを選択し優勝する。
血液型はO型。誕生日は8月3日。
鈴木 暁彦(すずき あきひこ)
副キャプテン。3年1組。身長181センチメートル。リトル時代のポジションは投手、玄石高野球部では対丈陽の親善試合で一塁手、その後二塁手を任されていたが、対丈陽の県大会では1イニングのみだが投手に交代した。3番打者。右投げ左打ち。
井綿リトルリーグ→一中(いつちゅう)→井綿市立白山中学校・井綿リトルシニア→玄石高校
キャプテンの兼子とは自身が中学生のころに転校してきてからの同級生。その兼子と、中学時代リトルシニアでバッテリーを組んでいた捕手の守屋からは「アキ」と呼ばれる。第三者目線からイケメンと容姿を褒められる描写がある、女子生徒が球場へ応援うちわを持参してまで駆けつけるなど女性ファンが多い様子。しかし兼子によると「アイツ モテるかもしんねーけど基本女のこと信じてねーから!」とのこと。球技大会ではサッカーを選択し優勝する。
血液型はA型。誕生日は2月14日。
斉間 葵(さいま あおい)
監督・マネージャー
蓜島(はいじま)
丈陽学園・野球部
私立丈陽学園(しりつじょうようがくえん)は玄石市で玄石高校を除いた市内2つの高校のうち1つ。制服は男子がブレザーである。野球部は県大会ベスト4常連の強豪校、玄石高校とは親睦を目的とした2校のみの公式の市内大会が毎年4月に行われるという関係がある。玄石に対しては、主人公が入部する年までで丈陽が18連勝を貫き完全に格下として扱っているようで、試合では丈陽も1年生チームで挑むのが通例とされていた様子。野球部のユニフォームは縦縞。
釘崎 梓(くぎざき あずさ)
守屋 宙樹(もりや ひろき)
キャプテン。3年生。身長183センチメートル。捕手。4番打者。右投げ右打ち。
井綿リトルリーグ→井綿市立白山中学校・井綿リトルシニア→丈陽学園
小学2年生から中学3年生までは、玄石の鈴木が投手・自身が捕手のバッテリーであった。その当時から打撃も評判がよく強豪校からスカウトが来ていた所謂野球のエリート。鈴木が投手として投げられなくなった際にも居合わせたが、肘を酷使しすぎた鈴木を説得しきれずそのことを悔いて一度完全に決別してしまう。その鈴木とは長らく連絡を絶っていたが呼び方は変わらず「ヒロ」と呼ばれている。
丈陽のキャプテンとしての守屋は、メディアも注目する選手であり完璧な爽やかな好青年らしく、チームメイトが頼る時におちゃめなムードメイカーかつ毎試合ホームランを生むバッターとなる。4月の対玄石親善試合後、噂に聞いた空や修二のピッチングを確かめに自ら玄石へ訪問をしそこで修二のイップスを確かめるために協力を申し出る。その後修二の前で空と投球練習を行うなどした、その後も修二に捕手としてのアドバイスをするなり自身の経験を通して伝え影響を与える。
血液型はO型。誕生日は9月4日。
書誌情報
- 桃栗みかん 『群青にサイレン』 集英社(月刊YOU→少年ジャンプ+)、全12巻
- 2015年11月25日発売、ISBN 978-4-08-845492-4
- 2016年3月25日発売、ISBN 978-4-08-845549-5
- 2016年7月25日発売、ISBN 978-4-08-845617-1
- 2017年1月25日発売、ISBN 978-4-08-845713-0
- 2017年4月25日発売、ISBN 978-4-08-845756-7
- 2017年10月25日発売、ISBN 978-4-08-845848-9
- 2018年3月23日発売、ISBN 978-4-08-844016-3
- 2018年7月25日発売、ISBN 978-4-08-844074-3
- 2018年11月22日発売、ISBN 978-4-08-844130-6
- 2019年8月2日発売、ISBN 978-4-08-844229-7
- 2020年3月4日発売、ISBN 978-4-08-844335-5
- 2020年10月2日発売、ISBN 978-4-08-844395-9