自由死刑
題材:自殺,
以下はWikipediaより引用
要約
『自由死刑』(じゆうしけい)は、日本の小説家・島田雅彦の長編小説。1999年6月に発表された。自殺することを決意した男の自殺までの1週間を描く作品である。本作は三島由紀夫の『命売ります』をヒントにして創作された。
『自由死刑』を原案としたドラマ『あしたの、喜多善男〜世界一不運な男の、奇跡の11日間〜』が2008年1月に放送された。
書籍情報
- 単行本:ISBN 4087743659(集英社・1999年6月刊行)
- 文庫本:ISBN 4087475336(集英社文庫・2003年1月刊行)
概要
物語は主人公が自殺を決意したある金曜日から自殺を決行した最期の金曜日まで1日の行動記録がつづられていく。そして最後には、その後のエピソードが「SOMEDAY」という章で締めくくられる。この章は当初のプロットから気が変わったために変更・追加されたものであると、あとがきにて語られている。
あらすじ
「自由死刑」適用者の第1号(つまりは自殺を決意した)となった喜多善男は、死ぬ日を1週間後の金曜日と決め、限られた時間を楽しもうとしていた。自殺を決めた日、善男はタクシー待ちをしていた男、八代平太と同じタクシーに乗ることになる。見ず知らずの他人に善男は、自分が1週間後に自殺することを告げると、八代は善男が残りの1週間を楽しむために協力することを約束する。善男はあり金を使って酒池肉林を楽しみ、別れた元恋人に出会い、八代のコネでポルノ女優と戯れ、憧れのアイドルと一夜を過ごす。しかし、その一方で八代は善男を保険に入れ、殺し屋を雇って善男を殺害することを企てていた。そのことに気づいた善男はある行動に出る。彼に自由な死は与えられるのか。
登場人物
テレビドラマ
『あしたの、喜多善男〜世界一不運な男の、奇跡の11日間〜』のタイトルで、2008年1月8日から3月18日まで毎週火曜22:00 ‐22:54に関西テレビとメディアミックス・ジャパン(MMJ)の共同制作によりフジテレビ系(テレビ宮崎は除く)の「火曜22時枠」で放送された。
主演は、連続ドラマ初主演となる小日向文世。脚本は飯田譲治。また、松田龍平は民放の連続ドラマ初出演であり、吉高由里子はゴールデン・プライム枠の連続ドラマでの初めてのレギュラー出演となった。
第25回 ATP賞テレビグランプリ2008・ドラマ部門最優秀賞を受賞。
2010年8月18日から9月1日まで鹿児島読売テレビで月曜日から金曜日の16:53 - 17:50の枠で、11月8日から11月25日(11月23日は休止)に北海道テレビで月曜日から木曜日の9:55 - 10:50の枠で、系列外にて再放送された。
唯一の友人の命日である11日後に自殺する決意をした中年男が、予期せぬ出来事に遭遇していくヒューマン・サスペンス。喜多善男が「ヤシロ」という男と出会った結果命を狙われてしまうこと、およびアイドル・宵町しのぶとの狂言誘拐といった原作の内容を取り入れたオリジナルストーリーになっている。また、原作では善男を「死のアーティスト」と呼んだり、「死に欲」といった言葉で逆説的に自殺を批判しているのに対し、ドラマでは別のアプローチで、人生に絶望した主人公があるきっかけで「再生」していくまでを描いている。
キャスト
喜多善男 - 小日向文世
ちなみに11月11日生まれ、学生時代の出席番号が11番など、何かと「11」の数字に縁がある。
矢代平太 - 松田龍平
鷲巣みずほ - 小西真奈美
長谷川リカ - 栗山千明
宵町しのぶ - 吉高由里子
与田良一 - 丸山智己
矢井田 - 吉家章人
プー - 渡辺万美
まーくん - 片山瞳
ミュウ - 桂亜沙美
サユリ - 武下公美(第1日目、2日目、5日目 - 7日目、9日目 - 11日目)
クラ - ユリサ(第1日目、2日目、5日目 - 7日目、9日目 - 11日目)
カオル - 崎田まや(第1日目、2日目、5日目 - 7日目、9日目 - 11日目)
三波貴男 - 今井雅之
鷲巣英人 - 神保悟志
江端達夫 - 岩松了 (第1日目、2日目、5日目、6日目、11日目)
森脇大輔 - 要潤
杉本マサル - 生瀬勝久
田中多枝子 - 水谷妃里(2日目、3日目、5日目 - 11日目)
国分幸雄 - 小林滋央(2日目、3日目、5日目 - 11日目)
近藤典子 - 西村理沙(3日目、9日目)
田原良美 - 里沙(3日目、9日目)
暴漢 - 斉藤陽一郎(第1日目)
平太の兄 - 林泰文(2日目)
平太の兄嫁 - 西村いづみ(2日目)
喜多静子 - 加藤治子(特別出演)(2日目、4日目)
雀荘の店員 - 森下能幸(3日目)
片山 - 温水洋一(3日目 - 5日目)
小林社長 - デビット伊東(4日目 - 6日目)
所属事務所社員 - 花見卓哉(4日目 - 6日目)、真島公平(4日目 - 6日目)
女性 - 渡部彩(4日目)、如月美波(9日目)、義達祐未(9日目)
佐藤真太郎 - 梅野泰靖(5日目)
佐藤タエ - 市川千恵子(5日目)
丸山 - 眞島秀和(5日目、8日目 - )
情報番組の進行役 - 山本浩之(関西テレビアナウンサー(当時))(5日目)
アナウンサー - 毛利八郎(関西テレビアナウンサー(当時))(5日目)
アナウンサー - 杉本なつみ(関西テレビアナウンサー)(5日目、10日目)
アナウンサー - 堀田篤(関西テレビアナウンサー)(5日目)
刑事 - 勝矢(5日目、6日目)、城明男(5日目、6日目)
館道毅 - 平泉成(6日目 - 8日目)
情報番組の進行役:武井秀哲(6日目)
芸能リポーター - 駒井千佳子(本人役)(6日目)
記者 - 今泉あまね(6日目)、木川淳一(6日目)
宇佐美広美 - 室井滋(特別出演)(7日目)
平太の父 - 田口主将(7日目)
教授 - 浅沼晋平(7日目)
研究員 - 村上航(7日目)
警備員 - いけだしん(7日目)
運送会社の従業員 - 三上哲(7日目)
吾妻孝之 - 山崎まさよし(特別出演)(8日目)
花屋 - 佐藤里奈(8日目)
高橋 - 岡村洋一(8日目)
丸山の手下 - 堀部圭亮(9日目、10日目)、岩戸秀年(9日目、10日目)
紳士服店の店員 - 田口寛子(9日目)
三波の部下 - MUANGMONPUASERT SUNTORN(9日目)
刑事 - 向井修(9日目)
犯人 - 伊庭拓哉(9日目、10日目)
宇野教授 - 中丸新将(9日目)
乾署の刑事 - 市川勇(10日目、11日目)、 生津徹(10日目、11日目)
新庄 - 井田國彦(10日目、11日目)
新宿東署の刑事 - 樋口靖(10日目、11日目)、俵広樹(10日目)、磯村竜太(10日目)
映画監督 - 島田雅彦(11日目)
映画の共演者 - 松沢有紗(11日目)
スタッフ
- 原案 - 島田雅彦『自由死刑』(集英社文庫)
- 監督 - 下山天、麻生学、三宅喜重、日比野朗
- 脚本 - 飯田譲治
- プロデューサー - 豊福陽子(関西テレビ)、遠田孝一(MMJ)
- 音楽 - 小曽根真(第1日目にジャズピアニスト役で出演している)
- 制作 - 関西テレビ、MMJ
使用楽曲
- 主題歌 - 山崎まさよし「真夜中のBoon Boon」(ナユタウェイヴ・レコーズ)
- 挿入歌 - 小曽根真(ヴォーカル・ティファニー)「アローン・アゲイン」(第1日目・11日目)
- 劇中歌 - 梅田凡乃「HEROになってくれますか♥」「Hey Lady!〜Cabaret Starに首ったけ〜」
サウンドトラック
- 『あしたの、喜多善男』オリジナル・サウンドトラック
- マイ・トゥモロウ(メイン・テーマ) / MY TOMORROW (MAIN THEME TAKE 5)
- おかしな男 / AN ODD MAN
- ギョロ目 / ROLLING EYES
- 小猫 / A KITTEN
- アローン・アゲイン / ALONE AGAIN
- 明るい思い出 / B RIGHT MEMORIES
- 秘密 / SECRET
- マイ・トゥモロウ(メイン・テーマ、ピアノ&ヴォーカル・ヴァージョン) / MY TOMORROW(MAIN THEME PIANO & VOCAL HIGH)
- ネガティヴマン / NEGATIVE MAN
- バックストリートボーイのブルース / BACKSTREET BOY'S BLUES
- 流れ / A STREAM
- 不安 / FEARS
- 困惑 / CONFUSION
- どうなるの? / WHAT'S NEXT ?
- 疑惑 / DOUBT
- どうして? / WHY?
- 安らぎ / PEACE OF MIND
- 罠 / A TRAP
- マイ・トゥモロウ(メイン・テーマ、バンド・ヴァージョン) / MY TOMORROW (MAIN THEME BAND VERSION)
- On-The-Go9(『あしたの、喜多善男』オリジナル・サウンドトラックの発売前のサンプル盤のタイトル)
- プロモーション用に製作されたサンプル盤で、製品盤に収録されていない楽曲が多く製品盤と比べると曲数が14曲も上回っている。Track08のTheme Take3やTrack27のTheme piano&vo. Lowなどのヴァージョン違いが存在する。タイトルも名残があるものの製品盤のほとんどは変更になっている。
- M1 Solo これからどうしよう
- M2 Solo そんなことってあるの
- M3 Solo えっうそ、どうして
- M4 Solo Themeがちょっとどんより
- M5 Solo ネガティブ善男の1
- M6 Solo ネガティブ善男の2
- M7 Solo 悲しいけど少しの安堵が……
- Piano Theme Take3
- Piano Theme Take5
- M8 Solo どうしてなんだよ〜
- M9 Solo Themeの変形
- M10 Solo たくらみ
- M11 Solo 少しの優しさも
- M12 Solo Themeの変形、ポジティブ
- M13 Solo 善男ちゃん
- M14 Solo 善男ちゃん、その2
- M15 Solo たくらみその2
- M16 Solo これは大変だぁ
- M17 Solo どうするんだよ〜
- M18 Solo おいおい……
- M19 Solo やばいよやばいよ
- M20 ズ〜ン
- M21 不思議な〜
- Band Theme
- Alone Again
- Theme organ&vo.
- Theme piano&vo. Low
- Theme piano&vo. High
- M22 Band 善男のテーマ、あたふた(Latin)
- M23 Band たくらもうぜ
- M24 Band いろんなことが転がるよ
- M25 Band 平太(Bluse)
- M26 Band いいことだってあるさ(Ballad)
- プロモーション用に製作されたサンプル盤で、製品盤に収録されていない楽曲が多く製品盤と比べると曲数が14曲も上回っている。Track08のTheme Take3やTrack27のTheme piano&vo. Lowなどのヴァージョン違いが存在する。タイトルも名残があるものの製品盤のほとんどは変更になっている。
エンディングタイトル
エンディングタイトルは6日目までのバージョンと7日目以降の2バージョンがある(下記はいずれも登場順)。 最後に表示される時計の針は残りの日数を指している。
- 第1日目 - 6日目:善男・平太・リカ・森脇・杉本・しのぶ・みずほ
- 7日目 - 10日目:善男・平太・みずほ・キャバクラ嬢6人・リカ・杉本・森脇・しのぶ・三波
※11日目のエンディングタイトルの冒頭は7日目 - 10日目の善男と平太と同じだが、その後はこれまでのシーンが再編集されている。
サブタイトル
- 話数の表示については、公式ウェブサイトでは「第1話」のように表記されているが、放送画面では「2日目」(第1話のみ「第1日目」と「第」が付く)のように日数で表示されている。
- サブタイトルはドラマのオープニングで表示されたもの、シナリオ題は新聞のラテ欄に掲載されたものである。
各話 | 放送日 | サブタイトル | シナリオ題 | 監督 | 視聴率 |
---|---|---|---|---|---|
第1話 | 2008年1月8日 | 臆病な奴が死ねるのかよ | 人生残り11日 | 下山天 | 12.7% |
第2話 | 2008年1月15日 | さよなら、母さん | 母との別れ…と罠 | 8.0% | |
第3話 | 2008年1月22日 | 元妻と密会…暴走 | 麻生学 | 7.3% | |
第4話 | 2008年1月29日 | 世界一臆病な誘拐犯 | アイドルを誘拐!? | 8.2% | |
第5話 | 2008年2月5日 | 誘拐犯が人助け!? | 下山天 | 5.2% | |
第6話 | 2008年2月12日 | 暴かれる真実 | 三宅喜重 | 6.2% | |
第7話 | 2008年2月19日 | 完全犯罪か、友情か | 完全犯罪か友情か | 下山天 | 6.0% |
第8話 | 2008年2月26日 | 真犯人はアンタだ | 日比野朗 | 5.8% | |
第9話 | 2008年3月4日 | 今こそ復讐のとき | 今こそ復讐の時 | 三宅喜重 | 5.8% |
第10話 | 2008年3月11日 | 最終章―絶望をのりこえろ | 最終章!!絶望をのりこえろ | 下山天 | 5.6% |
第11話 (最終話) |
2008年3月18日 | 最後に残された、自由 | 衝撃の最終回へ 生きるか、死ぬか | 6.8% | |
平均視聴率7.2%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ) |
- 平均視聴率7.2%は火曜10時枠のドラマとしては歴代最低記録だったが、その後、『恋して悪魔〜ヴァンパイア☆ボーイ〜』が最低値を更新した(6.7%)。
関連項目
- ドストエフスキー - 江端がみずほのカウンセリング中に読んでいる本が「カラマーゾフの兄弟」。
- アンドリュー・ワイエス - 4日目・7日目・11日目でワイエスの画集や代表作「クリスティーナの世界」について言及。