小説

花氷 (松本清張)


舞台:埼玉県,



以下はWikipediaより引用

要約

『花氷』(かひょう)は、松本清張の長編小説。『小説現代』に連載され(1965年1月号 - 1966年5月号、連載時の挿絵は生沢朗)、1966年11月に講談社から刊行された。政界に根を張った利権を利用し、一攫千金を狙う不動産ブローカーの野心を描く、ピカレスク・サスペンス。

1982年にテレビドラマ化されている。

あらすじ

東京・赤坂の寿司屋にて、粕谷為三は、かつて同棲していた愛人・霜井登代子と2年ぶりに再会した。粕谷は好奇心で登代子に伝言を送るが、現在の登代子が相当の金を持っていそうな様子から、自分の仕事に利用できないかと考え始め、登代子に接触をはかる。現在粕谷は、元バーの女・恵美子と同棲していたものの、そろそろ恵美子には飽きを覚えていた。

新宿二幸裏のバーで、不動産屋仲間から、九州出身の代議士・古賀が選挙資金の財源を求めている話を耳にした粕谷の頭に、底辺から這い上がるためのプランが浮かび始めた。愚鈍な銀行員の坂本が登代子に執着しているのを知った粕谷は、坂本を操りながら、銀行の支店長・黒川を引き込み、政界の実力者・高井派の利権に食い込もうと行動を始める。粕谷のプランは、埼玉県・岩槻の分譲地買収話から、広大な国有地の払い下げ計画へと発展、一攫千金の機会を得るが…。

主な登場人物
  • 原作における設定を記述。

粕谷為三

いくつもの職業を転々とし、現在の肩書きは池袋の「栄楽不動産株式会社専務」。常に人を利用することを考えている。
霜井登代子

元は洋品店の女房。粕谷に唆され、夫を捨てた過去を持っている。
坂本吉雄

東陽銀行不動産部の課長。資産運用の相談を契機に、登代子を知る。
川崎恵美子

粕谷の現在の同棲相手。
井本正子

新宿二幸裏のバーのマダム。
古賀重蔵

九州出身の代議士。高井派に属する。
高井市郎

日本を支配する一人と言われる政界の実力者。
黒川千太郎

東陽銀行の支店長。出世コースを歩いているが、目下、不良貸付の処理に悩んでいる。
坂本常子

坂本吉雄の妻。
小泉次郎

粕谷の不動産屋仲間。
原田保吉

粕谷の不動産屋仲間。

テレビドラマ

「松本清張の花氷」。1982年3月30日、日本テレビ系列の「火曜サスペンス劇場」枠(21:02-22:54)にて放映。サブタイトル「野望に燃え二人の女を操りのし上がろうとする男の結末は?」。視聴率21.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。

キャスト

  • 粕谷為三:近藤正臣 (不動産屋)
  • 霜井登代子:風吹ジュン (粕谷の元妻)
  • 井本正子:MIE (バーのママ)
  • 坂本吉雄:長谷川哲夫 (東陽銀行東京支店課長)
  • 黒川千太郎:滝田裕介 (東陽銀行東京支店長)
  • 古賀重蔵:平田昭彦 (代議士)
  • 高井市郎:佐々木孝丸 (大物政治家)
  • 小泉次郎:石田純一 (不動産屋の社員)
  • キミ子:嶋めぐみ (不動産屋の社員)
  • 原田保吉:谷崎弘一 (不動産屋仲間)
  • 坂本の妻:東山明美
  • 刑事:高峰圭二
  • 田畑猛雄、吉田良全、吉佐美聖子、小野敦子、市川千恵子、市川勉、大井小町、側見民雄 ほか

スタッフ

  • 脚本:宮川一郎
  • 演出:真船禎
  • 音楽:佐藤允彦
  • 音楽協力:日本テレビ音楽
  • プロデューサー:川原康彦、樋口清
  • 制作協力:松竹、生田スタジオ
  • 製作:日本テレビ

日本テレビ系列 火曜サスペンス劇場
前番組 番組名 次番組
松本清張の花氷
(1982.3.30)
針の誘い
(原作:土屋隆夫
(1982.4.6)

松本清張原作のテレビドラマ一覧(放送順)

脚注・出典

松本清張作品の一覧(刊行順)

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