草冠の姫
以下はWikipediaより引用
要約
『草冠の姫』(くさかんむりのひめ)は、大島弓子による日本の漫画作品。およびそれを表題とした作品集。表題作は『別冊少女コミック』(小学館)1978年5月号に掲載された。作者のお気に入りの作の一つで、同時期より、『LaLa』で『綿の国星』シリーズの掲載が始まっている。作者が生と死の問題で感傷的になっていた季節に描かれたものだそうである。また、本作は『バナナブレッドのプディング』で提示されたテーマをクローズアップしたもので、1984年の『水枕羽枕』のテーマの原形でもある。
あらすじ
5月のある日、J大学の学生で、学内のプレイボーイとして有名であり、両刀使いであるとも噂されている貴船は、自分のことを弁護する裾野桐子という後輩の女子学生に興味を持った。彼女を誘い、一夜を過ごそうとした彼は、その寝顔の無邪気さに思わず手を出さず、そのまま彼女の寝顔を見守ってしまったが、その後、桐子は彼との一夜の体験で妊娠したと言う。果たして彼女は、友人たちの噂するような「魔女」だったのか?
登場人物
貴船(きふね)
裾野桐子(すその きりこ)
解説
- 藤本由香里は、この物語を『ダリアの帯』と比較し、同様に子供へのこだわりを持つ女性に対して、男性が逃げずに立ち向かってゆく話であると評し、こちらは想像妊娠ではなるが、おなかの中の子供を男性が引き受け、守る存在になる話でもあると述べている。
同時収録作品(サンコミックス・ストロベリーシリーズ)
ハイネよんで
『別冊少女コミック』1976年11月号に掲載。
形代一郎は妻とともに、Y県の山中で原始林の中で滅び行く動物の生態の研究をしていたが、その折りに鹿に育てられたと思われる14、5歳の野生児を拾う。「次郎」と名付けたその少年に、一郎は妻の添子のものとは違う、別のいとおしさを感じるようになってゆく。
ヨハネがすき
『別冊少女コミック』1976年1月号に掲載。
いたい棘いたくない棘
『mimi』1977年2月号に掲載。
まもるは15歳になる中学生でありながら、小学生のころを回顧し、老人のような心境になっていた。ところがその毎日は、幼馴染みである3歳年長の須崎かほると再会し、一変する。二人は、同じ幼馴染みである西山海里に失恋し、心を閉ざしてしまっている、まもるの姉のモエコの心を開き、元の明るい性格に戻すべく奮闘するが、次第にまもるは自分の気づかなかった本心に向き合うことになる。
単行本
- 大島弓子傑作選『草冠の姫』サンリオ(1978年10月20日刊)
- 収録作品 -『草冠の姫』・『まだ宵のくち』・『ハイネよんで』・『いたい棘いたくない棘』・『わたしはネプチューン』・『風車』・『リベルテ♥144時間』
- 『草冠の姫』朝日ソノラマ、サンコミックスストロベリーシリーズ(1982年10 月30日刊)
- 収録作品 -『草冠の姫』・『ハイネよんで』・『ヨハネがすき』・『いたい棘いたくない棘』
- 『大島弓子選集第8巻 四月怪談』朝日ソノラマ(1986年1月31日刊)
- 収録作品 -『ヒー・ヒズ・ヒム』・『草冠の姫』・『パスカルの群れ』・『たそがれは逢魔の時間』・『四月怪談』・『赤すいか黄すいか』・『雛菊物語』・『裏庭の柵をこえて』
- 『バナナブレッドのプディング』白泉社、白泉社文庫(1995年9月19日刊)
- 収録作品 -『バナナブレッドのプディング』・『ヒー・ヒズ・ヒム』・『草冠の姫』・『パスカルの群れ』
- 収録作品 -『草冠の姫』・『まだ宵のくち』・『ハイネよんで』・『いたい棘いたくない棘』・『わたしはネプチューン』・『風車』・『リベルテ♥144時間』
- 収録作品 -『草冠の姫』・『ハイネよんで』・『ヨハネがすき』・『いたい棘いたくない棘』
- 収録作品 -『ヒー・ヒズ・ヒム』・『草冠の姫』・『パスカルの群れ』・『たそがれは逢魔の時間』・『四月怪談』・『赤すいか黄すいか』・『雛菊物語』・『裏庭の柵をこえて』
- 収録作品 -『バナナブレッドのプディング』・『ヒー・ヒズ・ヒム』・『草冠の姫』・『パスカルの群れ』