華氏451度
以下はWikipediaより引用
要約
『華氏451度』(かしよんひゃくごじゅういちど、Fahrenheit 451)は、レイ・ブラッドベリによって1953年に書かれたSF小説。
1966年、フランソワ・トリュフォー監督によって『華氏451』として映画化された。また、フランク・ダラボン監督が新たに映画化を企画中である。
概要
本の所持や読書が禁じられた、架空の社会における人間模様を描いた作品。題名は(本の素材である)紙が自然発火する温度(華氏451度≒摂氏233度)を意味している。
愚民政策を題材とした作品として語られることが多いが、ブラッドベリ自身は『この作品で描いたのは国家の検閲ではなく、テレビによる文化の破壊(a story about how television destroys interest in reading literature)』と2007年のインタビューで述べている。
あらすじ
舞台は、情報が全てテレビやラジオによる画像や音声などの感覚的なものばかりの社会。そこでは漫画以外の本の所持が禁止されており、発見された場合はただちに「ファイアマン」(fireman、焚書官または昇火士)と呼ばれる機関が出動して焼却し、所有者は逮捕されることになっていた。(表向きの)理由は、本によって有害な情報が善良な市民にもたらされ、社会の秩序と安寧が損なわれることを防ぐためだとされていた。密告が奨励され、市民が相互監視する社会が形成され、表面上は穏やかな社会が築かれていた。だがその結果、人々は思考力と記憶力を失い、わずか数年前のできごとさえ曖昧な形でしか覚えることができない愚民になっていた。
そのファイアマンの一人であるガイ・モンターグ(Guy Montag)は、当初は模範的な隊員であった。ある秋の夜、仕事から戻ったとき、彼は新しい隣人であるクラリス・マクレランという風変わりな少女に出会う。クラリスと関わる事によって、モンターグは自分の人生や仕事に疑問を抱きだす。モンタ―グは家に帰り、妻のミルドレットが睡眠薬を過剰摂取していることを知り、医師の診察を求め、一命をとりとめる。
登場人物
ガイ・モンターグ(英語版)
クラリス・マクレラン
日本語訳書
- 華氏四五一度 レイ・ブラドベリー 南井慶二訳 元々社・最新科学小説全集 1956年6月
- 華氏451度 宇野利泰訳 早川書房・ハヤカワ・SF・シリーズ3065、1964年3月
- 華氏451度 宇野利泰訳 早川書房・世界SF全集13、1970年5月
- 華氏451度 宇野利泰訳 早川書房・ハヤカワ文庫NV106、1975年11月、ISBN 4-15-040106-3
- 華氏451度 宇野利泰訳 早川書房・ハヤカワ文庫SF1691、2008年11月、ISBN 978-4-15-011691-0
- 華氏451度〔新訳版〕 伊藤典夫訳 早川書房・ハヤカワ文庫SF1955、2014年6月、ISBN 978-4-15-011955-3