蒼穹のカルマ
小説
著者:橘公司,
出版社:富士見書房,
レーベル:富士見ファンタジア文庫,
巻数:全8巻,
以下はWikipediaより引用
要約
『蒼穹のカルマ』(そうきゅうのカルマ)は、橘公司による日本のライトノベル。イラストは森沢晴行が担当。富士見ファンタジア文庫(富士見書房)より2009年1月から2012年2月まで刊行された。
第20回ファンタジア長編小説大賞準入選作(受賞時のタイトルは「全ては授業参観のために」)。また、『このライトノベルがすごい!』作品部門では2010年版で10位を獲得している。
あらすじ
登場人物
主要人物
鷹崎 駆真(たかさき かるま)
本作の主人公。蒼穹園騎士団に所属する女性騎士で、階級は少尉。長く伸ばした漆黒の髪に血色の瞳を持つ。騎士団内でも指折りの実力者であり、17歳という若さで小隊の隊長を務めている。近接格闘を得意とし、マーケルハウツ式天駆機関(てんくきかん)を巧みに用いた舞うような戦闘スタイルが特徴。空獣を倒す国民的英雄として蒼穹園国内での人気は高く、雑誌や新聞で特集が組まれた事もあるほどであり、その美貌と実力から『蒼穹園の魔女』という別名も存在する。感情の起伏が非常に少なく普段は常に無表情で落ち着き払っているが、最愛の姪・在紗のこととなると途端になりふり構わなくなる。その溺愛っぷりは異常なほどで、あらゆる物事において在紗が最優先であり、「在紗のためなら世界も滅べ」と発言したり、在紗との旅行に行けなくなるという理由で騎士団を辞めてしまったりするほど。第1巻で地宮院姉妹の永久(とこしえ)の迷宮を史上最短時間で突破し、第20位の神となる。ちなみに第5巻でくじ引きによって決まった神名は飴狂院(しきょういん)・駆真で、司るのは飴玉である。
『このライトノベルがすごい!』女性キャラクター部門では2010年版で6位を獲得している。
鷹崎 在紗(たかさき ありさ)
駆真の姪で、皓成大(こうせいだい)附属小学校に通う小学6年生。容姿は駆真と同じ血色の瞳を除いて、漂白剤に漬けて育てたらこうなるのではないかと形容されるほど髪も肌も白い。騎士団本部にほど近い家で駆真と一緒に暮らしており、叔母である駆真の事を「ねえさま」と呼んで慕っている。空獣の〈女王〉の血を引いているが、在紗自身はそのことを知らなかった。そのため第3巻では、徐々に自分の背に生えてくる羽に苦悩し、それを秘密にしていたが、沈音からもらった錠剤を服用することにより、とりあえずは羽の出現を抑えることが出来ていた。しかし第5巻において、駆真と在紗の精神と体が入れ替わった際に羽が完全に現出してしまい、駆真に羽の存在を知られてしまう。ある程度まで成長すると身体が誘性物質を発して空獣を呼び寄せてしまうという女王種の特質を冬香から知らされ、一時は冬香とともに駆真たちの前から去ろうとするも、駆真の強い決意と、在紗が女王の血脈であると知ってなお変わらぬ愛情に、駆真のもとに留まり続けることを決める。
アステナ・エリーウッド
異世界の国・レーベンシュアイツの若き宮廷盟術士。性別は女性。ウェーブのかかった長い金髪と碧眼に、いかにも魔法使いといったデザインのマントとローブを纏っている。魔王ルーン・ロヴァルツによる侵略に対抗するため、駆真を勇者として召喚した。しかし在紗以外の物事に興味がない駆真は、逆に魔王の力を利用してさっさと蒼穹園へと帰ってしまう。それ以降たびたび駆真の前へ現れ、魔王を倒すよう何度となく懇願するも、にべもなく断られるという日々を続けていた。だが第4巻において、駆真の代わりに在紗を勇者に仕立て上げ、結果的に魔王をレーベンシュアイツから排除することに成功する。基本的に気弱な性格だが、レーベンシュアイツがいよいよ滅亡するかという状況に陥った際には、駆真を無理やりにでも連れて行こうと彼女と戦闘になった。レーベンシュアイツに平和が戻った後もしばしば蒼穹園を訪れている。
地宮院 天由良(ちぐういん あまゆら)・地宮院 霊由良(ちぐういん たまゆら)
鳶一 槙奈(とびいち まきな)
蒼穹園騎士団少尉で、鳶一小隊隊長。明るい茶色に染められた髪をツーサイドアップに括っている。気が強く嫉妬深いが真面目な性格で、周囲の個性的な人物たちに振り回されることもしばしば。駆真を一方的にライバル視しており、ことあるごとにつっかかっている。地道な訓練と勉強で現在の地位を手にした秀才タイプ。覇槍〈デウス・イクス〉を愛用しており、空戦の基礎に裏打ちされたその戦闘スタイルは「そのまま騎士学校の教科書に載せられるくらい」と駆真に称された。オタク趣味で中学時代はオリジナル小説を創作していた。また、その当時の彼女は現在の姿からは想像も出来ないほど地味で暗く、『排水溝』というあだ名をつけられいじめにあっていた。その頃からオカルトに興味があり、黒魔術や呪いといった妖しい術にのめり込むようになっていく。第3巻にて盟術に偶然触れてからは、アステナに盟術を教授してもらうようになる。作者が同じ『デート・ア・ライブ』の鳶一折紙との関係は不明。
草薙 音音(くさなぎ ねおん)
蒼穹園騎士団団長の影武者。一般には彼女が団長ということで通っており、本当の団長が沈音だということを知っているのは極々限られた者たちだけである。最高の『頭脳』の沈音と最強の『身体』のオトの2人によって成り立っていて、沈音が指示を出し、それを受けたオトが音音を演じている。
鷹崎 冬香(たかさき ふゆか)/フューゼシカ・アシュ・クーレィン
在紗の母で、当代の空獣の〈女王〉。性格はぶっきらぼうで不器用。在紗を出産してすぐに姿を消し、十年以上も行方不明だった。しかしそれは、空獣を引き寄せてしまう自分がいなくなることで在紗や夫の宗吾を守ろうとしてしたことだった。成長し空獣を誘引するようになった在紗を引き取ろうと現れるが、中身が駆真と入れ替わった在紗がホテルから逃げ出したのを、騎士団少将・佐間岡による拉致と勘違いし、蒼穹園騎士団本部を襲撃した。その後、駆真との戦闘において彼女の決意を目の当たりにし、最終的には半年以内に、女王種が身体から発する誘性物質の抑制方法を見つけるのを条件に、在紗を駆真のもとに留めておくことを認めた。普段は人間と同じ姿で過ごしているが、本来は身の丈ほどの翼と長い尾に頭部からは角を生やした、いわゆる悪魔のような姿をしている。現在は鷹崎家の隣家を購入し居住中。
主な用語
空獣(エア)
蒼穹園騎士団
天駆機関(てんくきかん)
そうきゅん
皇華栄禅(おうかえいぜん)
既刊一覧
タイトル | 発売日 | ISBN |
---|---|---|
蒼穹のカルマ | 2009年1月20日 | 978-4-8291-3372-9 |
蒼穹のカルマ 2 | 2009年4月18日 | 978-4-8291-3397-2 |
蒼穹のカルマ 3 | 2009年10月20日 | 978-4-8291-3447-4 |
蒼穹のカルマ 4 | 2010年2月20日 | 978-4-8291-3494-8 |
蒼穹のカルマ 5 | 2010年6月19日 | 978-4-8291-3533-4 |
蒼穹のカルマ 6 | 2010年10月20日 | 978-4-8291-3576-1 |
蒼穹のカルマ 7 | 2011年2月19日 | 978-4-8291-3614-0 |
蒼穹のカルマ 8 | 2012年2月18日 | 978-4-8291-3732-1 |
参考文献
- 『このライトノベルがすごい!』編集部『このライトノベルがすごい!2010』宝島社、2009年12月5日。ISBN 978-4-7966-7490-4。
- 『このライトノベルがすごい!』編集部『このライトノベルがすごい!2011』宝島社、2010年12月3日。ISBN 978-4-7966-7963-3。