裁判員法廷
以下はWikipediaより引用
要約
『裁判員法廷』(さいばんいんほうてい)は、芦辺拓による日本の連作推理小説。
概要
2009年に導入される裁判員制度をいち早く小説の題材として取り上げた作品であり、あとがきでも作者が「おそらく本邦初」と語っている。裁判の開始から弁護士と検事の応酬など、制度に細かく触れながら、読者である“あなた”の目線で物語は進む。
『オール讀物』(文藝春秋)2006年4月号に掲載された「審理」と、『J-novel』(同)2006年10月号・11月号に掲載された「評議」、書き下ろしの「自白」から成る。雑誌掲載時のタイトルは「裁判員法廷二〇〇九」。
2009年にはテレビ朝日系列『土曜ワイド劇場』でテレビドラマ化され、中村梅雀が森江を演じる。
制度の導入が決定する前の1998年に作者は、陪審員制度が導入されると仮定して執筆された作品『十三番目の陪審員』を刊行している。
主要登場人物
各話あらすじ
審理
コンサルティング会社社長の殺人事件。現場で発見されたサバイバルナイフは、被告人・有賀が威嚇のために持参した自分のものであることを認めている。柄からは有賀の指紋が、刃からは被害者の血液が検出された。しかし、有賀の弁護人・森江は無罪を主張する。
有賀誠彦(ありが まさひこ)
鷺坂太一(さぎさか たいち)
磐田隆平(いわた りゅうへい)
菱山治(ひしやま おさむ)
伍島久郎(ごじま ひさお)
村内乃梨(むらうち のり)
祐天光弘(ゆうてん みつひろ)
評議
ある男性の死亡事件の法廷。弁護側最後の証人が出廷しないまま、裁判は評議へと移る。職業裁判官3名と1人の裁判員以外はまだ有罪と判断を下せない。“あなた”たち裁判員は、森江の意志を汲み、不在の証人が法廷で何を語る予定だったかを勘案していく、まるでミステリーもののドラマのように。
福中郁代(ふくなか いくよ)
野々内信人(ののうち のぶと)
浅葉理佳(あさば りか)
音川洋彦(おとかわ ひろひこ)
佐橋薫(さはし かおる)
平戸澪(ひらと みお)
鱚浦治朗(きすうら じろう)
沢尻晋(さわじり すすむ)
楢島喬次(ならしま きょうじ)
自白
検察官が読み上げた公訴事実を全て認め、自分は有罪だと主張する被告人。しかし、彼の無実を信じる友人らのカンパによって雇われた弁護人・森江は、“真実を追求する立場から”彼の無罪を主張すると言う。被告人と弁護人が真っ向から対立するという異様な状況はどのように展開するのか。
桐石響樹(きりいし ひびき)
藁山花俊(わらやま はなとし)
朝浜高弥(あさはま たかや)
千家江礼禰(せんけ エレーネ)
来栖綴(くるす つづる)
豊幌元雄(とよほろ もとお)
テレビドラマ
詳細は弁護士・森江春策の事件を参照
原作の内、書き下ろしの「自白」を基としている。
主な変更点
- 森江と菊園が司法修習の同期という設定になっている。
- 森江の助手が町田澄代というおばさんになっている。
- 新島ともかが派遣社員で、裁判員の1人として登場、裁判終了後に森江法律事務所に転職する。