貧乏姉妹物語
漫画
作者:かずといずみ,
出版社:小学館,
掲載誌:月刊サンデーGENE-X,
レーベル: サンデーGXコミックス Ching Win Boy Comic,
巻数:全4巻,
話数:46話,
ドラマCD
発売元:フロンティアワークス,
販売元:フロンティアワークス,
発売日:4月21日,
話数:12話,
アニメ
原作:かずといずみ,
シリーズディレクター:貝澤幸男,
シリーズ構成:和泉鶴,
キャラクターデザイン:高村和宏,
音楽:小坂明子,
アニメーション制作:東映アニメーション,
製作:貧乏姉妹物語プロジェクト,
放送局:テレビ朝日,
話数:全10話,
以下はWikipediaより引用
要約
『貧乏姉妹物語』(びんぼうしまいものがたり)は、かずといずみの漫画作品。『月刊サンデーGENE-X』(小学館)で、2004年5月号より2006年11月号まで連載。
また2006年には東映アニメーションにてテレビアニメ化された。作者にとっての出世作である。
概要
東京都東京区という架空の下町が舞台。
主人公は山田きょう・あす姉妹。母(佳子)は、きょうの妹・あすを産んですぐに他界、父は膨大な借金を抱えて失踪してしまい、築40年のアパート(風呂なし1K・家賃2万6千円/月額)に2人きりで暮らしている。姉・きょうは新聞配達のアルバイトをしながら生計を立て、妹・あすは小学3年生ながら大人顔負けに家事をこなす。貧しいながらも周囲の人々に支えられながら強く、明るく生きる姉妹の姿を描く。
原作第2話では20XX年とされ数年前から法律が変わり、中学生(満13歳)から大人と同等に働けるという設定になっているため、そう遠くない近未来という設定であると考えられるが、作品中においてそうした解説がなされているわけではない。現行法でも早朝の新聞配達や牛乳配達といった軽作業等は例外として認められている。
作者いわく山田きょう・あす姉妹のモデルは知人の子供であるとのこと。また、きょう・あす姉妹が住むアパートは作者の実家がモデルであり、かつて借家として貸し出していたという。
作者によると、当作はタイトルを再改称したのだという。元々は『貧乏姉妹物語』のタイトルで同人誌として発表し、それが好評だったことから読み切りで発表することになり、『サンデーGX』に読み切り作品として発表する際に『強く貧しく美しく』というタイトルに改称した。その後、好評で連載化が決まった時に当時の担当者から「同人誌で使っていた『貧乏姉妹物語』にしましょう」という提案によって『貧乏姉妹物語』に再改称されたとのこと。
登場人物
各登場人物の担当声優はメディアにより異なるため、ドラマCDとテレビアニメの「声の出演」を参照のこと。名前の由来は、「時間」に関するものが多い。
山田家
山田 きょう(やまだ きょう)
姉。本作の主人公。15歳の中学3年生。朝夕に新聞配達、夜に小学生の家庭教師をしながら生計を立てるがんばり者だが、ドジで天然気味。授業中は寝ている(本人曰く「睡眠学習」)が、成績は常にトップクラス。日々の新聞配達で脚力が鍛えられているため、運動神経が良く、いろいろな運動部からスカウトが来る。妹思いの良い姉で時折度が過ぎるくらい妹のあすを溺愛しており、あすに嫌われたり、辛い思いをしていると思うと酷く落ち込む。1日会えないだけでも本人にとっては重大な問題らしく、仙台からヒッチハイクで東京に帰京する時に運転手の女性を呆れさせている。料理はできず、妹のあす以上に音痴である。4巻によると視力に自信があるらしいが、それ以上にあすの匂いを逸早く察知できる。仕事で何度も問題を起こした上にギャンブルで借金を作って蒸発した父親を嫌っていたが、母方の叔母である未来から真相を聴き知り、あすとともに待つことにした。栄養不足のため貧乳で、本人はひそかに気にしている。新聞配達や家庭教師以外にもいくつかのバイトを経験したが、新聞配達と家庭教師以外の業種はあまり向かないらしく、解雇されることが多い。自宅には風呂が無いため、近くの銭湯「ハワイ」をあすと共に利用している。現在のアパート「すずめ荘」には2年前の中学校入学の直後から住んでいる。名前の由来は「今日」。作者の同人誌『貧乏姉妹物語の本』に収録されている初期設定の山田今日のキャラクターデザインは現在のものとは大きく異なっている。現住所は「東京都東京区泉公園前1-2-3 すずめ荘202号室」、旧住所は「東京都東京区姫ヶ百合2-7-19」。なお、作中での雰囲気から、現住所と旧住所は徒歩でも行き来できるほどの近距離であると推測される。
山田 あす(やまだ あす)
妹。本作のもう一人の主人公。作者の同人誌作品『不思議の国の山田あす』の主人公でもある。9歳の小学3年生。在学先は「東京区立雪沢小学校」。しっかり者で大人顔負けに家事をこなす。姉思いでバレンタインの時、姉に好きな男子がいると思うと焼きもちを焼くほど姉を大切に思っている。麻雀が得意で、商店街の人気者。頭も良く、クラスの学級委員も務める。運動が苦手で歌も音痴であったが、一ノ倉正男による特訓により音痴を克服した。父親を嫌っているきょうとは違い、父親に対して信頼を抱いている。同人誌バージョンではクールかつ無表情なキャラで天然の姉にツッコミを入れるキャラであった。自身を産んですぐに亡くなってしまっているため、母親の記憶はほとんど無い。現在のアパート「すずめ荘」には2年前の小学校入学直後から住んでいる。名前の由来は「明日」。現住所は「東京都東京区泉公園前1-2-3 すずめ荘202号室」、旧住所は「東京都東京区姫ヶ百合2-7-19」。
山田 佳子(やまだ かこ)
年齢・享年不詳。山田姉妹の母。きょうが6歳の時、あすを産んだ年に亡くなった。身内にお金持ちの妹や妹の義母がいる。きょうの回想シーンでは、あすが生まれる前から既に病を患っていたようであるが、何の病気だったのかについては触れられておらず、夫である週との出逢いのエピソードなども特に描かれていない。山田家の墓に入っているが、かつて妹である未来と一緒に住んでいた家は、きょう・あす姉妹が現在のアパート『すずめ荘』に入居する前に住んでいた家であるなど、その出自については非常に謎めいており、山田家に嫁いだのか、それとも週が山田家に婿養子に入ったのか、詳細は一切不明である。未来と別れて暮らすことになった経緯は、両親が交通事故で他界し、加えて両家の仲が悪かったことから、佳子が父方の祖父に、未来が母方の伯母(高島トキ)に引き取られたことによる。少女時代の容姿はあすに似ている。アニメ版ではナレーションも担当していた。名前の由来は「過去」。
山田 週(やまだ しゅう)
山田姉妹を取り巻く人たち
林 源三(はやし げんぞう)
三枝 蘭子(さえぐさ らんこ)
?歳。山田姉妹の隣の部屋(203号室)に住む小説家(専門ジャンルは官能小説)。光に弱いため、四六時中サングラスをかけており、結婚式でもサングラスをかけているほど。夜型の人間であり、深夜に執筆活動をしていることから姉妹とは生活の時間帯が異なり、自身が落とした財布をあすが拾った際に出逢うまで、隣室に姉妹が住んでいることすら知らなかった。ペンネーム「森蘭子(もり らんこ)」で大木賞を受賞した。四六時中サングラスをかけていて素顔が見えないが、同人誌『貧乏姉妹物語の本』ではサングラス越しではあるものの、目が描かれている正面から見た描写が没画として収録されている。正面から見た時の見開いた目が描かれているのは、この没画が唯一である。とっつきにくいような印象だが、山田姉妹に親切である。サングラスを外した素顔は、きょう曰く「キレーイ!」であり、あす曰く「優しそう」である。作中で結婚をし、取材を兼ねた新婚旅行に出かけるために部屋を後にするが、転居する意思は無く「世界中廻っても帰ってくるのは此処」と伝える。現在のアパート「すずめ荘」には10年前から住んでおり、居住開始当初は後に結婚することになるカメラマンの恋人と一緒に住んでいた。なお『くろよめ』に登場する藤沙々とは友人同士という裏設定があり、2016年8月に発表された同人誌『貧乏姉妹物語 ~アニメ放送10周年記念本~』では奥小桃と共に蘭子の結婚式に出席している。現住所は「東京都東京区泉公園前1-2-3 すずめ荘203号室」。
一ノ倉 正男(いちのくら まさお)
越後屋 金子(えちごや きんこ)
15歳。中学3年生。大企業「越後屋コンツェルン」の跡取りで、きょうとは違う中学(私立の女子校『清蓮白澄学園』)の生徒会長。倹約が趣味で極端に節約を好むがゆえに他の事でお金を費やすこともしばしばある。山田姉妹との交流で節約を覚え始めただけでなく、銀子と一緒にいることの大切さを思い出す。実は幼い頃、いたずらで銀子を怪我をさせてしまった為、その責任感で彼女が真似ても平気な完璧人間になるために節約家になったらしい。容姿端麗、成績優秀、文武両道だが、きょうと同様に料理は苦手で自覚がなかった。しかし、クレープの試食をきっかけにプロの料理人の下で修行し腕前を上げた。父親はアメリカ人、母親は日本人のハーフであり、髪は金髪(父親がアメリカ人であることによる遺伝)。
山田家の親族
※ コミック版のみの登場である。アニメには登場しない。
高島 未来(たかしま みらい)
その他の人物
橋本用品店のおばさん
あすの担任教師
村田精肉店のおばさん
林 真美
電器屋の男性店員B
村田 ユキ
音楽の先生
大城志麻
一ノ倉正男の追っかけ3人組
海の家の店主
石田写真館の店主
きょうの担任教師
トラックの男性運転手B
トラックの女性運転手
観覧車に同席する女性
八百市の夫婦
中倉井菜子
きょうが家庭教師のバイトで教えている小学5年生の少女。身体が弱く、学校を休みがちなので補填のために家庭教師を雇い、きょうが担当することになった。成績優秀であるため、母親はランクアップを希望しているが、菜子自身はきょうの教え方が優しいので「きょう先生でなければ勉強しない」と言い放ち、担当の変更を拒否している。1人っ子であり、きょうが楽しそうに妹であるあすのことを話すため、あすのことをうらやましく思い、きょうに自分のお姉様になってほしいと伝える。きょうが姉妹で服を買いに行ったり、ケーキを焼いたり、芸能人の話をしたりして楽しく過ごしているのだろうと思っていたが、きょうを連れ出してあちこちと廻った末に河原で実はあすとは一緒にいるだけで楽しいのであり、特に何かをしたり話したりするわけではないという事実を知り、自身の理想と大きく異なっていたため、「妹さんとお幸せに・・・!」といって去ってしまう。その後、この一件が原因なのか、きょうの家庭教師のアルバイトが少なくなってしまう。初登場は第2巻「その23 とある貧乏姉妹のいちにち」であるが、この時は周辺状況キャラクターとして登場しており、氏名は明かされず、台詞もない。氏名は第4巻「その38 教えて!きょう先生!」で明かされる。
書誌情報等
単行本
小学館より「サンデーGXコミックス」として刊行されている。
ドラマCD
2006年4月21日にフロンティアワークスより発売。原作のエピソードをベースに全12話が収録されている。商品番号:FCCC-0053。
アニメ版の主人公格の登場人物を務めた声優はドラマCD版にも出演するのが通常であるが、当作は主人公格の登場人物を務めた声優が2名ともアニメ版とドラマCD版で異なっているという珍しい起用となっている。主な主要人物の中で、アニメ版とドラマCD版の両方に同役で出演しているのは、麦人(林源三)、平松晶子(三枝蘭子)、進藤尚美(越後屋金子)の3名のみ。
声の出演
テレビアニメ
2006年6月から9月にかけてテレビ朝日で放送された(他局での遅れ放送あり)。全10話。ハイビジョン製作。
声の出演
- 山田きょう - 坂本真綾
- 山田あす - 金田朋子
- 山田佳子 - 久川綾
- 林源三 - 麦人
- 三枝蘭子 - 平松晶子
- 一ノ倉正男 - 岸尾大輔
- 越後屋金子 - 進藤尚美
- 越後屋銀子 - 小桜エツ子
- 大城志麻 - 酒井香奈子
- 阿野かなえ - 白石涼子
- 小坂先生 - 小坂明子(第8話に友情出演)
スタッフ
- 原作 - かずといずみ
- 原案協力 - 都築伸一郎、久保田滋夫、小室時恵、夏目晃暢
- シリーズディレクター - 貝澤幸男
- シリーズ構成・脚本 - 和泉鶴
- キャラクターデザイン - 高村和宏
- 総作画監督 - 上野ケン
- 美術デザイン - 佐南友理
- 色彩設計 - 小日置知子、辻田邦夫
- 編集 - 麻生芳弘
- 録音 - 川崎公敬
- 音楽 - 小坂明子
- 制作編成 - 樋口宗久
- 制作担当 - 松坂一光
- プロデューサー - 太田賢司、浅間陽介、後藤政則、佐藤寛
- アニメーション制作 - 東映アニメーション
- 製作 - 貧乏姉妹物語プロジェクト(テレビ朝日、東映アニメーション、エイベックス・エンタテインメント、フロンティアワークス)
主題歌
オープニングテーマ「深呼吸」
エンディングテーマ「そよかぜらいふ」
各話リスト
話数 | サブタイトル | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 美術監督 | 放送日 |
---|---|---|---|---|---|---|
第1話 | 浴衣と花火とりんご飴の日 | 貝澤幸男 | 中野彰子 | 須和田真 | 2006年 6月29日 | |
第2話 | 大家さんとスイカとお見舞いの日 | 渡辺純央 | 竹内昭 | 杦浦正一郎 | 7月6日 | |
第3話 | にんじんと嘘と越後屋姉妹の日 | 桜井木の実 | みくりや恭輔 | 桜井木の実 | 保坂有美 | 7月13日 |
第4話 | 香水とあすと授業参観の日 | 藤原良二 | 杉山慶一 | 江上夏樹 | 杦浦正一郎 | 7月27日 |
第5話 | アパートと桜と引越しの日 | 岡佳広 | 村上直紀 | 須和田真 | 8月3日 | |
第6話 | さびしさと銀子とお姉さまの日 | 宇田鋼之介 | 田島直 | 杦浦正一郎 | 8月17日 | |
第7話 | ヤキモチとチョコとバレンタインの日 | 渡辺純央 | 渡辺奈月 | 保坂有美 | 8月24日 | |
第8話 | ギターと夢と歌の先生の日 | 桜井木の実 | 神原敏昭 | 桜井木の実 | 杦浦正一郎 | 8月31日 |
第9話 | 想いと不安と携帯電話の日 | 宇田鋼之介 | 杉山慶一 | 江上夏樹 | 須和田真 | 9月7日 |
第10話 | 風邪と約束とお母さんの日 | 貝澤幸男 | 上野ケン | 杦浦正一郎 | 9月14日 |
放送局
放送地域 | 放送局 | 放送期間 | 放送日時 | 放送系列 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
関東広域圏 | テレビ朝日 | 2006年6月29日 - 9月14日 | 木曜 26:40 - 27:10 | テレビ朝日系列 | 製作委員会参加 |
日本全域 | AT-X | 2006年9月22日 - 11月24日 | 金曜 11:30 - 12:00 | CS放送 | リピート放送あり |
東京都 | TOKYO MX | 2007年1月7日 - 3月11日 | 日曜 23:30 - 24:00 | 独立UHF局 | 東京都内では実質再放送 |
中京広域圏 | メ〜テレ | 2007年1月9日 - 3月13日 | 火曜 26:43 - 27:13 | テレビ朝日系列 | |
青森県 | 青森朝日放送 | 2007年1月24日 - 4月4日 | 水曜 16:00 - 16:30 |
DVD
何れもavex modeから全5巻で発売。表記は「発売日 商品番号」。なお、初回特典として「きょうとあすのメッセージCD」(全巻)などが付いてくる。
ネット配信
2023年7月4日から、YouTubeの「東映アニメーションミュージアムチャンネル」で第1話が配信されている。
テレビ朝日 木曜26:40枠 | ||
---|---|---|
前番組 | 番組名 | 次番組 |
貧乏姉妹物語
|
||
TOKYO MX 日曜23:30枠 | ||
貧乏姉妹物語
|
||
AT-X 金曜11:30/22:30、火曜16:30/2:30枠(30分1話) | ||
撲殺天使ドクロちゃん(先行放送版)
※30分2話 |
貧乏姉妹物語
|