小説

透明な螺旋




以下はWikipediaより引用

要約

『透明な螺旋』(とうめいならせん)は、東野圭吾の推理小説である。2021年9月10日に単行本が文藝春秋から刊行された。ガリレオシリーズの第10弾となる。

単行本帯や作品紹介に「シリーズ最大の謎が明かされる」、「今、明かされる『ガリレオの真実』」とあるように、殺人事件の犯人捜しと逃亡を続ける被害者の恋人の追跡と併行して、本シリーズにおける主要登場人物の謎が明らかになる。

登場人物

湯川学、および捜査一課の登場人物についてはガリレオシリーズ#登場人物を参照

島内園香(しまうち そのか)

上野の生花店に勤務する女性。綾瀬駅からバスという立地にあるアパート「いるかハイツ」に在住。2人暮らしをしていた母を亡くした後、上辻亮太と同棲するも激しいDVの被害に遭っていた。事件発生後警察に上辻の行方不明者届を提出したが、3日後に休職願いを出して以降行方不明となる。
上辻亮太(うえつじ りょうた)

島内園香の交際相手。フリーで映像制作の仕事を行っている。群馬県高崎市出身。33歳。南房総沖で漂流している身元不明の遺体として発見され、何者かによって銃殺されたと判断される。
アサヒ・ナナ

絵本作家。本名・松永奈江(まつなが なえ)。園香や千鶴子に慕われていた。湯川のモノポールに関する著書を参考文献に1冊の絵本を描いている。
根岸秀美(ねぎし ひでみ)

銀座のクラブ「VOWM」経営者兼ママ。上辻亮太の携帯に発信記録が残っており、園香をスカウトしようとしていたことに関しての通話だったと供述するが、内海はそれに違和感を抱く。約50年前の過去を抱えている(#プロローグ登場人物の項を参照)。
島内千鶴子(しまうち ちづこ)

園香の母。園香と2人暮らしだったが1年半前にクモ膜下出血で急死している。児童養護施設「あさかげ園」の出身で、園香の就職に伴って転居するまでは「あさかげ園」で働いており、その後は給食センターに勤めていた。
岡谷真紀(おかたに まき)

園香の親友で高校時代の同級生。事件発生時、園香と1泊2日の京都旅行に出かけていた。
野口(のぐち)

園香が通っていた、千葉県の小さな町にある高校の社会科教師。園香と旅行に出かけるような友人として、美術部で仲が良かった岡谷の名を挙げる。
青山(あおやま)

園香が働く生花店の店長。
田村(たむら)

「いるかハイツ」の大家。
藤崎(ふじざき)

ナナを担当していた編集者。
金井(かない)

「あさかげ園」の園長。
関根(せきね)

「あさかげ園」の職員。千鶴子とは10年近く一緒に働いていた。
松永吾郎(まつなが ごろう)

ナナ(奈江)の夫。約20年前に肺癌で死去。飲食店をいくつか経営している実業家だった。
児島(こじま)

松永夫妻と親交があった隣家。吾郎のスキー部仲間が所有するリゾートマンションを自由に使えると奈江が言っていたことを覚えていた。
横山(よこやま)

「いるかハイツ」所在地域所轄署の生活安全課刑事。殺人遺体遺棄事件として担当することになった草薙を案内する。園香が上辻の行方不明者届を出したときに対応していた。
湯川晋一郎(ゆかわ しんいちろう)

湯川学の父。横須賀のマンションに在住し、認知症と多機能不全を患う妻(湯川学の母)の介護をしている。

プロローグ登場人物

根岸秀美(ねぎし ひでみ)

戦争が終わって3年が過ぎたころに秋田県にある小さな村で出生し、高校卒業後は千葉の紡績工場に就職する。矢野の子を妊娠して工場を退職するが、そのことを両親に言えないまま矢野は急死、直後に生まれた娘を育てきれず「あさかげ園」の門前に置き去りにする。
矢野弘司(やの ひろし)

ひったくり犯の逃走を妨害して盗品のハンドバックを取り返したことをきっかけに秀美と交際するようになる。銀座のバーでバーテンとして働いていて秀美が妊娠してからは新聞配達のバイトも始めるが、配達中に脳出血で急死する。

書誌情報
  • 単行本 2021年9月10日、文藝春秋、ISBN 978-4-1639-1424-4