造物主の掟
以下はWikipediaより引用
要約
『造物主の掟』(ライフメーカーのおきて、原題 Code of the Lifemaker)は、ジェイムズ・P・ホーガンによるSF小説。1983年発表。続編に『造物主の選択』(ライフメーカーのせんたく、原題 The Immortality Option)がある。
あらすじ
遠い昔、地球外知的生命体によって建造された無人宇宙船が土星の衛星タイタンに着陸した。宇宙船には内蔵されたプログラムによって自己増殖し、鉱物資源を採掘・精練して故郷の星へ送り届ける任務を与えられたロボットが搭載されていたが、航行中に超新星のフレアを浴びた影響でプログラムに重大なバグが生じていたため、ロボットたちはひたすら採掘と自己増殖を続け、故障したロボットを解体するロボットは正常なロボットまで解体し始め、世代を重ねるごとに変異と淘汰を繰り返して「進化」していく。
21世紀、無人探査機によってタイタンに生物がいるらしいことを知ったアメリカとヨーロッパは共同で大規模な調査隊を派遣する。売れっ子の自称心霊術師ザンベンドルフも、学会に影響力を持つ信奉者の手配で調査隊に加わった。タイタンは機械生命の世界であり、人間に似た姿の「タロイド」たちが中世ヨーロッパと同じようなレベルの文明を築いていた。アメリカの利益のためにタロイドたちの宗教的迷信を利用しようとする調査隊上層部の考えや、科学の目で物事を見ようとしたために迫害される少数派タロイドの存在を知ったザンベンドルフと仲間たちは、彼らを助けるために一世一代の大ペテンを仕掛ける。
登場人物
地球人
カール・ザンベンドルフ
著名な心霊術師。50代で長身、やや太り気味で襟まで伸ばした髪と刺すような目に白く染めた顎髭と神秘的な雰囲気を漂わせる男。大衆や科学者の前で数多くの奇跡を実演してみせ人気を集めている。だが奇跡の真相はチーム全員で協力して行う情報収集やトリック、心理誘導の賜物であった。正直で勤勉な人間ほど損をしペテン師やいかさま師ほど得をする社会なのだと学んだ19歳の彼は、ならば自分も世間が望むものを演じてみせようと始めた心霊術師ビジネスで一躍成功を収めていった。GSCEから火星でのESP実験を提案されたが、それは実験の結果ではなく宇宙開発の広告塔としての役割を期待してのことだろうとチームは推測し宇宙船オリオン号に乗り込む。船内に積み込まれる装備や人員が火星を想定したものではないということに気づいたチーム達は情報を収集し推測を重ね、生放送でオリオン号の行き先はタイタンであり地球外生命の調査が目的だと暴露してしまう。タイタンに到着後はタロイド達とのファーストコンタクトで重要な役割を果たす。
オットー・アバカーン
ジェロルド・マッシー
オズモンド・ペリエラ
機械人/タロイド
( )内は地球人からの呼び名。 〈 〉内は機械人達の間で使われる役職のようなもの。
用語
タイタン
機械人《ロビーイング》/タロイド
クロアキシア王国
GSEC(総合宇宙計画公社、ゼネラル・スペース・エンタープライズ・コーポレーション)
NASO(北大西洋宇宙機構、ノース・アトランティック・スペース・オーガニゼーション)
オリオン号
書誌情報(日本語訳)
造物主(ライフメーカー)シリーズ 東京創元社 創元SF文庫 翻訳:小隅黎 カバー:加藤直之
- 造物主の掟 1985年9月13日 ISBN 4-488-66307-9
- 造物主の選択 1999年1月29日 ISBN 4-488-66320-6