邪眼は月輪に飛ぶ
漫画:邪眼は月輪に飛ぶ
出版社:小学館,
掲載誌:週刊ビッグコミックスピリッツ,
レーベル:ビッグコミックス,
発売日:2007年,4月27日,
発表期間:1月8日,2月19日,
巻数:1,
話数:7,
以下はWikipediaより引用
要約
『邪眼は月輪に飛ぶ』(じゃがんはがちりんにとぶ)は、藤田和日郎作、床井雅美協力による漫画。『週刊ビッグコミックスピリッツ』(小学館)に2007年2号から同年9号まで連載された。
概要
『からくりサーカス』連載終了後、初の連載作品であり、藤田にとって初の『スピリッツ』掲載作品となる。連載回数は「5回くらい」を予定していたが、第4回掲載時には「あと2回、奇声をあげて描いて」いると語り、最終的には7回で完結した。銃の専門家である床井雅美が協力しており、兵器や銃火器が丹念に描写されている。
あらすじ
むかしむかし……。
座礁した米空母が東京に持ち込んだフクロウ、“ミネルヴァ”。その眼で見られたものは、たとえモニター越しであっても死ぬ。死の街と化した東京に“ミネルヴァ”殲滅の命を受けた米軍特殊部隊が派遣される。その中には老マタギ・杣口鵜平とその娘で巫女の、輪の姿があった。鵜平はかつて“ミネルヴァ”を仕留めたただ一人の男であった……。
登場人物
杣口 鵜平(そまぐち うへい)
輪(りん)
「圓市」、「拝み屋」と呼ばれる祈祷師、巫女。智恵子の養女。智恵子の死後はその知人に養われていた。鵜平のことは養母の元夫としかみておらず、しかもその死の原因であると思っており、名前を呼び捨てにするほど攻撃的な態度を取るが、後に彼の思いを「観た」ことで和解する。鵜平に言うことを聞かせられる唯一の人間。某大学英文科出身。拝み屋だった智恵子の跡を継ぎ、地元の住民の依頼に応じ祈祷している。鵜平を説得し、ミネルヴァのいる東京に連れ出す。
人や持ち物に触れることでその人の心や記憶を読み取る「観る」という能力がある。ミネルヴァの羽毛を「観る」ことで、ミネルヴァの居場所を突き止めたり、ケビンを「観る」ことでその真の目的や彼のトラウマを読み取った。
智恵子(ちえこ)
チーコ
マイケル・リード
ケビン
ドーキンズ
フランク
アメリカ合衆国大統領
ミネルヴァ
外見は、翼長150センチメートルに満たないシロフクロウ。可動範囲が大きくすばやく動く首、可視範囲の広い眼などフクロウの特性を多く備える。しかし昼でも活動し、その飛行時の瞬間速度は340キロメートル毎時に達する(これは鳥類でも最速にあたるハヤブサの落下速度に匹敵する)など、その生態は一般的なフクロウのそれから大きく逸脱している。
その最大の性質として、「ミネルヴァに見られた生物は死に至る」。また、原理は不明であるが、テレビなど映像を通してその視線に晒されただけでも、ヒトが死亡することが確認されている(ミネルヴァの映るテレビ画面を撮った写真であれば害はない)。カーテン、スモークガラスなどで遮断すれば安全であるので、生き残った人々は家に閉じこもっており、ライフラインは分断されている。
輪の説明によれば、ミネルヴァに見られた生物は目から「呪毒」という「目に見えないなにか」が浸入し死に至るが、「圓市」と呼ばれる祈祷師が「荒神祓い」を行えば呪毒を散らすことができ、浸入を一瞬食い止めることができるとされる。
鵜平に右の翼を撃たれアメリカ軍に捕獲されたが、その13年後、東京湾にてアメリカ海軍所属の空母「ジョン・スチュールズ」から逃亡し、マスコミの報道によりテレビ中継されたことで、東京都都民をはじめ全国で420万名が犠牲となった。駆除を図った陸上自衛隊中央即応集団にも甚大な被害を与え、自衛官は2000名が犠牲となった。
その名前「ミネルヴァ」は、捕獲された際にアメリカ軍によって名づけられた。
また、体内に発信器が埋め込まれているため、GPSで位置の特定が可能。
各話タイトル
各話の話数は、「第壱回」、「第弐回」、「第参回」のように、大字での表記となる。
その他
- 当作品第壱回が載った「週刊ビッグコミックスピリッツ」(第28巻第2号)と同じ号に掲載された『日本沈没』(小松左京原作、一色登希彦作画)に、藤田和日郎をモデルにしたかのような男性が描かれている。ピエロの付け鼻のような鼻、ボーダーの服、薄い髪、眼鏡等、外見的な特徴が『からくりサーカス』連載時の藤田による自画像に酷似している。しかし、作中では特に藤田とは明記されておらず詳細は不明。ただ、巻末に「今週号は、宝モノとして永久保存」、「フクロウが…フクロウが怖い」」との一色のコメントがある。