銀平飯科帳
漫画
作者:河合単,
出版社:小学館,
掲載誌:ビッグコミックスペリオール,
レーベル:ビッグコミックス,
発表期間:2015年2月13日 - 不明,
巻数:既刊11巻,
話数:106話,
以下はWikipediaより引用
要約
『銀平飯科帳』(ぎんぺいはんかちょう)は、河合単による日本の漫画作品。『ビッグコミックスペリオール』(小学館)にて、2015年第5号から連載開始。同誌2020年3号(106話)を最後に中途半端な状態で突然一時休載が告げられた。その際、エピソードの最後に「またのお目見えは来春の頃かと。」としていたが、再開の見通しは不明。100話以降の7話については、2020年2月時点で単行本第12集として同年「夏頃発売予定!!」と予告されていたが、話数が若干不足している(それまで一集につき9話収録)ことを理由にこれも実現していない。
あらすじ
武藤銀次が東京の神田で営む居酒屋は、幼馴染の平賀と葉瑠以外に常連客がなく、閑古鳥が鳴いていた。銀次はある日通りかかった馬喰町の孤穴稲荷に参拝し、「楽して儲かりますように」などと祈願した。すると一天にわかに掻き曇り、激しい雷雨に見舞われる。拝殿内に避難したが、雷鳴に驚いて中にあった井戸(と言っても水はなく、大人なら底に立つと顔が出る程度の深さ)に落ちてしまう。出てみると、そこは西暦1820年当時(約200年前)の江戸だった。
馬喰町の住人達から不法入国者(南蛮人)と疑われ逃走。その最中焼き鳥の匂いに誘われて本所菊川の長谷川邸に無断で立ち入り、焼き鳥を盗み食いしたところを平蔵に取押えられる。平蔵の兄主税(幕府筆頭膳奉行)は、祖父宣以(鬼平)が作った「飯科帳」(江戸市中の料理屋の番付表)の改定作業を将軍から直々に命じられ困っていたため、盗み食いの罪を許す代わりに「飯科帳」作りに協力して欲しいと銀次に依頼(脅迫)し、銀次と平蔵の江戸市中食べ歩き紀行「銀平飯科帳」が始まった。
登場人物
東京の人々
武藤 銀次(むとう ぎんじ)
主人公(登場時は30歳くらい)。大学受験を投げ出し、バックパッカーになるが辛くなり間もなく帰国。和食、フレンチ、イタリアン、中華の店で修業するもすべて途中で投げ出し、飲食店の激戦区神田で「居酒屋 銀次」を開業した。料理人としての腕はそこそこだが、駅前で食べたラーメン屋の味を再現したり、彼が修行先に選んだ店がのちにどの店も予約困難な繁盛店になるなど、鋭い味覚が取柄。ある時立ち寄った馬喰町の狐穴稲荷の井戸から200年前の江戸にタイムスリップし、幕閣の長谷川兄妹と出会う。江戸時代の人が知らない料理を作ったことで高い見識と腕を持っていると見込まれて「飯科帳」作りを手伝うことになり、以後長谷川平蔵と共に情報収集のため江戸市中の様々な店を食べ歩く。江戸で学んだ知識と技術を活かして「銀次」で提供し、店も以前より賑わうようになった。
平賀(ひらが)
設楽(したら)
写野(まの)
初登場時は江戸の蔦屋重三郎の店「耕書堂」の使用人だったが、実は現代人。20年以上前に当時美大の学友だった設楽・百合と共に馬喰町の孤穴稲荷の井戸を発見し、三人でしばしば江戸に遊びに行き、そこで浮世絵の版元蔦屋(唐丸)と知り合う。設楽が描いた絵が彼の目に留まり、設楽が絵を、写野が版彫りを、百合が彩色を担当した浮世絵が、写野の「写」と設楽の「楽」をとって「東洲斎写楽」の雅号で販売された。百合に思いを寄せるも彼女の心が設楽に傾いていると感じ、それを阻止すべく彼女を蔵に監禁したが、偶然近所で発生した火災で彼女は焼死した。江戸で一晩を明かしたため現代に帰れなくなり、以後百合を弔って暮らす。罪が露見することを恐れ、放火の罪を設楽に着せて彼を江戸に来られないようにした。その後知り合った銀次に「写楽」の正体を明かすが、江戸・東京間を自由に往復する銀次を危険視し、更に都市部で流行した奇病「江戸わずらい」(正体は脚気)に乗じて一儲けを企むが、結果的に銀次によって頓挫したことで彼に対し殺意を抱く。その後銀次を江戸時代から帰れないようにするために一晩泊まっていく様に勧めるが目論見を察した家斉に阻止される。逆上して家斉に襲いかかるも忠成によって返り討ちにあい気絶してしまう。以降の動向は不明。
江戸時代の人々
長谷川平蔵宣茂(はせがわ へいぞう のぶもち)
長谷川主税(はせがわ ちから)
徳川家斉(とくがわ いえなり)
平山堅衛門(ひらやま かたえもん)
旗本で幕府賄頭。本来膳奉行の配下だが、なぜか食材調達の全権を掌握している。「下賤」と「前例」を盾に度々平蔵の邪魔をするが、実はそれらを口実として諸大名からの献上品などを横領するのが目的で、将軍への忠義心は欠片もない。いつも銀次とつるんでいる家斉を下級役人だと思い「どこぞの耳でかオヤジ」などと呼ぶ。酒乱で酒が入ると本性を現す。狐穴稲荷の井戸から東京にタイムスリップした際、一夜明かしたことで江戸に戻れなくなった。その後「居酒屋 銀次」の従業員となる。現代の生活にはすぐに馴染みインターネットをも使いこなすようになるが、チョンマゲだけは習慣から止められずに続けている。また江戸に残した母親のことを内心では思っている。東京に来た当時は数えで19歳。江戸では弟の鯵衛門(あじえもん)が幕府賄頭を継いでいる。
水野出羽守忠成(みずの でわのかみ ただあきら)
島津重豪(しまづ しげひで)
ハンス
大久保加賀守忠真(おおくぼ かがのかみ ただざね)
書誌情報
- 河合単 『銀平飯科帳』 小学館〈ビッグコミックス〉、既刊11巻(2021年6月8日現在)
- 2015年7月30日発売、ISBN 978-4-09-187138-1
- 2015年11月30日発売、ISBN 978-4-09-187345-3
- 2016年5月30日発売、ISBN 978-4-09-187618-8
- 2016年12月28日発売、ISBN 978-4-09-189266-9
- 2017年5月30日発売、ISBN 978-4-09-189515-8
- 2017年11月30日発売、ISBN 978-4-09-189691-9
- 2018年3月30日発売、ISBN 978-4-09-860004-5
- 2018年8月30日発売、ISBN 978-4-09-860068-7
- 2019年1月30日発売、ISBN 978-4-09-860210-0
- 2019年6月28日発売、ISBN 978-4-09-860324-4
- 2020年1月30日発売、ISBN 978-4-09-860491-3