鎌倉ものがたり
漫画
作者:西岸良平,
出版社:双葉社,
レーベル:アクションコミックス,
巻数:既刊36巻,
以下はWikipediaより引用
要約
『鎌倉ものがたり』(かまくらものがたり)は、西岸良平による日本の漫画作品。『漫画アクション』(双葉社)にて連載後、『まんがタウン』(同)にて連載されていたが、休刊に伴い『漫画アクション』へ移籍して連載。第38回日本漫画家協会賞大賞受賞作品。2017年12月に実写映画化された。
作品概要
- 『漫画アクション』で1984年2月9日号から月1回のペースで2000年8月22日号まで連載後、『まんがタウン』創刊に伴い移籍。創刊号の2000年12月号から再連載。2011年1月号(2010年12月4日発売号)で連載300回を迎えた。同誌の休刊に伴い『漫画アクション』へ移籍することが発表されている
- 神奈川県鎌倉市を舞台にしたミステリー作品だが、回によっては事件推理からかけ離れた人情モノや怪談に近い話もあり、他のミステリー系の漫画よりほのぼのムードが強いものとなっている。作品によっては一色先生がほとんど登場しないエピソードや、脇役を主役に置いたスピンオフ作品に近い体裁のものもある。
- 時間設定は連載時点と同じ現代で、直近の流行や時事ネタを題材にした内容も多い。スカイツリーなど固有のものを除き本編に登場するビルや乗り物(パトカーや鉄道車両)は1960年代 - 1970年代のそれに準じている。
- 連載初期は『漫画アクション』に連載されてきた著者の過去作品(『蜃気郎』『青春奇談』『ミステリアン』『ポーラーレディ』など)と同じく、ブラックユーモア寄りの傾向があり、殺害シーンなど残酷な描写もあったが、『まんがタウン』移籍後は事件の描写が説明を中心にするなど緩和されている。
- 単行本は連載順に収録されている通常の単行本以外に、近年ではコンビニコミック版や文庫版、テーマ別に再編集された傑作選なども刊行されている。
- 著者の体力低下から『三丁目の夕日』が月イチ掲載になった2013年以降は、本作の連載ページ数も減っており、一話完結から前後編の構成となっている。2017年からは前中後編の構成となり、さらに2019年からは5分割での構成となる回もある。
あらすじ
鎌倉に住むミステリー作家の一色正和。この町には、人間と魔物や妖怪が共存していた。正和は鎌倉で発生する怪事件の数々を、鎌倉警察署や愛妻・亜紀子と共に解決してゆく。
設定
- 作中の鎌倉は霊力に覆われ人間と魔物や妖怪が共存しており幽霊、地獄や魔界などが描かれる事もある。それらに対応するため鎌倉警察署には心霊課と呼ばれる部署があり魔物がらみの事件にも対応している。
- 鎌倉では、家族を残して死んだ者の強い思いが鎌倉の霊気により幽霊となり死後も家族の面倒を見ていることがある。事故死した娘が父の面倒をみるため、母が子供の面倒を見るため、寝たきりの配偶者の面倒を見るためなど。また、幼い我が子を残した死んだ親にかわって、ペットの動物が親に化けて子育てを引き継ぐことが時々あり、鎌倉警察署では年数回このような事例を取り扱っている。
- 葉山ではタヌキも戸籍があり、人間と同様に扱われている。このため葉山の動物保護法は、国の何十倍も厳しい。
- 作品の途中からは宇宙人や未来人なども登場し、SF要素も入っている。
登場人物
一色家
一色正和(いっしき まさかず)
趣味・嗜好
普段は着物や浴衣など和装が好み。
多趣味で、熱帯魚飼育や鉄道模型、絵画、音楽鑑賞、雑貨・観葉植物・骨董品収集などを行う。アウトドア派であり、オフの日は鎌倉周辺を散歩したり、父の残した愛車ベンツ・クーペ2/3でドライブすることが多い。なかなかの食通でもあり、美味しいお店によく亜紀子を連れて行っている。ギャンブルが嫌いで、株式投機ですらやらないほどだがパチンコだけは「運以外に技術も大事だから」とたまにやる。
冷房が嫌いで、夫婦ともども猛暑には悩まされている。亜紀子が欲しがると、必ず止める。
アナログ人間であり、パソコン関係には疎い(一応パソコンは持っているが、かなり旧式)。小説家だが、家にFAXがない。また、当初は携帯電話も所持しておらず、同級生からの連絡は固定電話(それも旧式の黒電話)を使っていたが、最近ではスマートフォンを使っている描写がある。
ミステリー作家として
本格的な心理トリックを好み、機械的なトリックを嫌ってなるべく使わない作風。代表作は『由比ヶ浜殺人事件』、『名探偵一色亜紀子』シリーズなど。爆発的にヒットしているわけではないが、作品がドラマ化されたり地元でイベントが行われるなどミステリー作家としてある程度の支持を得ている。一方、魔界では笑えるユーモア小説として人気があり、魔界の文学賞を受賞した時は喜びながらもユーモア小説としての評価に疑問を持っていた。やや遅筆であり、締め切りギリギリに原稿を出すことも度々ある。
地元の警察や噂を聞きつけた人物などに事件の解決を依頼されることが多く、小説のネタに困ると「取材」を兼ねて自ら事件に首を突っ込むこともある。そのため、人魔問わず命を狙われることも多いが、自身が強靭なのと運の良さで常に助かっている。
ネタ探しには毎度苦労しているが、亜紀子に「自分自身を小説にすれば良いのに」と言われた時、恥ずかしくてできないと言っている。代わりに書いたのが『名探偵一色亜紀子』シリーズであり、他人が主人公なら大丈夫らしい。
特技
文学的知識は相当なもの。作中では琵琶の一節を聴いただけで「平家物語第三巻の足摺だな」と即座に見抜いており、著名な作家に対しても一家言を持っている。
また、優男風な外見とは裏腹に武道を嗜んでおり、中でも剣道は三段を所持。高校時代は強豪剣道部の中でも主将を務め、個人戦・団体戦ともに全国大会を制覇するほどで、当時の「(剣道の)鎌倉四天王」の一人として数えられており、恐らく四天王中最も強いエース格。成人してからも時折修練しており、鎌倉警察署の剣道大会には必ず招待される他、ある人物に一時師事し「木の葉一刀流」の奥義を伝授されている。
ほかに柔道や合気道の腕前もあり、痴漢にあった小学生を自分の武術で助けたり、自らの命を狙われた際、返り討ちにし犯人を警察に突き出したこともある。
魔物などとの戦闘時に銃を装備することはあまりなく、戦闘時には「木刀」が主な装備品。人に対し相当な害を及ぼしたり、強敵であると分かっている場合は国宝である「鬼薙の剣」(魔物を打ち倒す力のある真剣)を鎌倉市から借り受けることが多い。
普段は腰が低く優しい正和だが武道、剣道に対しては誇りを持っており、学生フェンシング出身の警官に剣道を小馬鹿にされた時は怒りを爆発させ、この警官とフェンシング対剣道の異種対決を行った。
苦手・欠点
家族構成
祖父は民俗学者、父は大学教授だが、母を含めてそれぞれ早くに死別しており、そのことで苦労したことが今のしっかりとした人間性に繋がっている。幸い経済的には恵まれており、遺産や祖父の本の印税があったためそれほど不自由はなかった。それでも、かつて300坪ほどあった家の敷地を切り売りし、現在は70坪になってしまっている。家は祖父が建てて築40年で老朽化していたが、通りかかった丹沢の流しの大工(実は亜紀子を狙った魔物)が一晩で改築した。ヤモリや青大将、ガマガエルなどが家の内外に住み着いているほか、第252話からは屋敷稲荷の祠が出現し稲荷狐も加わった。
現在は妻の亜紀子と二人暮らしで、子供はいない。お手伝いのキンが頻繁に家に出入りしている。
友人関係
趣味・嗜好
普段は着物や浴衣など和装が好み。
多趣味で、熱帯魚飼育や鉄道模型、絵画、音楽鑑賞、雑貨・観葉植物・骨董品収集などを行う。アウトドア派であり、オフの日は鎌倉周辺を散歩したり、父の残した愛車ベンツ・クーペ2/3でドライブすることが多い。なかなかの食通でもあり、美味しいお店によく亜紀子を連れて行っている。ギャンブルが嫌いで、株式投機ですらやらないほどだがパチンコだけは「運以外に技術も大事だから」とたまにやる。
冷房が嫌いで、夫婦ともども猛暑には悩まされている。亜紀子が欲しがると、必ず止める。
アナログ人間であり、パソコン関係には疎い(一応パソコンは持っているが、かなり旧式)。小説家だが、家にFAXがない。また、当初は携帯電話も所持しておらず、同級生からの連絡は固定電話(それも旧式の黒電話)を使っていたが、最近ではスマートフォンを使っている描写がある。
ミステリー作家として
本格的な心理トリックを好み、機械的なトリックを嫌ってなるべく使わない作風。代表作は『由比ヶ浜殺人事件』、『名探偵一色亜紀子』シリーズなど。爆発的にヒットしているわけではないが、作品がドラマ化されたり地元でイベントが行われるなどミステリー作家としてある程度の支持を得ている。一方、魔界では笑えるユーモア小説として人気があり、魔界の文学賞を受賞した時は喜びながらもユーモア小説としての評価に疑問を持っていた。やや遅筆であり、締め切りギリギリに原稿を出すことも度々ある。
地元の警察や噂を聞きつけた人物などに事件の解決を依頼されることが多く、小説のネタに困ると「取材」を兼ねて自ら事件に首を突っ込むこともある。そのため、人魔問わず命を狙われることも多いが、自身が強靭なのと運の良さで常に助かっている。
ネタ探しには毎度苦労しているが、亜紀子に「自分自身を小説にすれば良いのに」と言われた時、恥ずかしくてできないと言っている。代わりに書いたのが『名探偵一色亜紀子』シリーズであり、他人が主人公なら大丈夫らしい。
特技
文学的知識は相当なもの。作中では琵琶の一節を聴いただけで「平家物語第三巻の足摺だな」と即座に見抜いており、著名な作家に対しても一家言を持っている。
また、優男風な外見とは裏腹に武道を嗜んでおり、中でも剣道は三段を所持。高校時代は強豪剣道部の中でも主将を務め、個人戦・団体戦ともに全国大会を制覇するほどで、当時の「(剣道の)鎌倉四天王」の一人として数えられており、恐らく四天王中最も強いエース格。成人してからも時折修練しており、鎌倉警察署の剣道大会には必ず招待される他、ある人物に一時師事し「木の葉一刀流」の奥義を伝授されている。
ほかに柔道や合気道の腕前もあり、痴漢にあった小学生を自分の武術で助けたり、自らの命を狙われた際、返り討ちにし犯人を警察に突き出したこともある。
魔物などとの戦闘時に銃を装備することはあまりなく、戦闘時には「木刀」が主な装備品。人に対し相当な害を及ぼしたり、強敵であると分かっている場合は国宝である「鬼薙の剣」(魔物を打ち倒す力のある真剣)を鎌倉市から借り受けることが多い。
普段は腰が低く優しい正和だが武道、剣道に対しては誇りを持っており、学生フェンシング出身の警官に剣道を小馬鹿にされた時は怒りを爆発させ、この警官とフェンシング対剣道の異種対決を行った。
苦手・欠点
家族構成
祖父は民俗学者、父は大学教授だが、母を含めてそれぞれ早くに死別しており、そのことで苦労したことが今のしっかりとした人間性に繋がっている。幸い経済的には恵まれており、遺産や祖父の本の印税があったためそれほど不自由はなかった。それでも、かつて300坪ほどあった家の敷地を切り売りし、現在は70坪になってしまっている。家は祖父が建てて築40年で老朽化していたが、通りかかった丹沢の流しの大工(実は亜紀子を狙った魔物)が一晩で改築した。ヤモリや青大将、ガマガエルなどが家の内外に住み着いているほか、第252話からは屋敷稲荷の祠が出現し稲荷狐も加わった。
現在は妻の亜紀子と二人暮らしで、子供はいない。お手伝いのキンが頻繁に家に出入りしている。
一色亜紀子(いっしき あきこ)
正和の妻。23歳(連載初期では21歳)であるが、童顔かつ小柄で性格も少々子供っぽいため、正和と親子あるいは兄妹、一色家のお手伝いさんに見られることが多い。ある事件で解決のために小学生に変装した時はまるで違和感がなかったほどで、正和は知人によく「ロリコン」とからかわれている。血液型B型。
旧姓は中村。実家は東京都練馬区大泉学園にある。父、祖母、母、妹の由美子、弟の政彦がおり、ノリのよい明るい家族。
正和とは短大在学中に文芸社という出版社のアルバイトで知り合った。正和を呼ぶときには「先生」と「正和さん」を使い分ける(第三者と話すときは「主人」とも呼ぶ)。料理の腕もなかなかで、亜紀子の作ったものは食通の正和も喜んで食べている。少女漫画とディズニーアニメが好き。注射が大の苦手。正和の主要作品「名探偵一色亜紀子」シリーズのモデル。
元々出版業界のアルバイトをしていたこともあり、小説家という職業にもある程度理解がある。原稿の上がりを待つ編集者の相手をするのは彼女の大切な役目の一つ。正和に無知ぶりを咎められることも多いが、それは主に人生経験の不足から来るもので、決して頭が悪いわけではない。短大卒業時の論文に「平家物語」をテーマとして選び、現在も暇を見つけては研究しているというインテリな一面も持つ。
小・中学生時は学校で劇を行う際、常にヒロイン役を割り当てられるほど人気者で、自身も演劇部に所属していた(高校からは外見のために子役ばかりだったらしい)。そのため演技についても人並み以上にこなせる。「名探偵一色亜紀子」のドラマ化の話が持ち上がった時、最初はエキストラとしての参加だったが(亜紀子役の女優が大根役者だったせいもあり)監督にいたく気に入られ、最終的には亜紀子を主人公で撮りたいとお願いされるほどだった。
夫婦仲は基本的にとても良好(おじんくさい、と愚痴を言ったり言い争ったりすることはあるが)で、正和と一緒にお風呂に入ったり、電話越しにキスをしたりとかなりのアツアツぶりである。結構人前で惚気ていたりもする。美人ゆえ、作中で異性に惚れられたり迫られたりすることも多いが、決して応じることはない。本人曰く「本当に好きになったのは正和さん」。
勝手に事件に首を突っ込んでトラブルになるなど、おっちょこちょいの点がある。
結婚してなお一層夫を愛し、鎌倉も第二の地元として愛する、正和にふさわしい妻である。
正和との愛は前世にまで及んでおり、前世は如月姫という北条家の姫君。幼馴染の北条秀行(来世は亜紀子の幼馴染の三島秀行)の許嫁で、比企正和という若武将と愛して「比企の契り」をかわしたが、比企氏の族滅とともに比企正和が討ち死にあったことから18歳の若さで自害している。その後怨霊として冥土から現世に甦り、比企正和の生まれかわりで名前もそっくりの一色正和をよりをもどしにとり殺そうとしていたところ、来世の亜紀子と対面する。おっちょこちょいの点と左手の平に3つのほくろが亜紀子と一緒。
ヘアースタイルは子供の頃からボブカット(おかっぱ頭)で、ほぼ変わっていない。
当初は自動車運転免許を持っている描写はなかったが、第359話にて取得。しかし正和のベンツを運転中、パトカーに停止を求められ(小学生みたいな女の子がベンツを運転していると通報された為)、更に駐車場や車庫入れが面倒とのことから、車を使う機会は少ない。
一色家の関係者
大河原キン(おおかわら-)
正和の祖父・信夫に雇われ、後述する文代が亡くなった翌年から一色家に出入りしている家政婦。家事万能。正和が子供の頃から知り合っている家族同然の人物。かつては住み込みで働いていた。信夫に雇われる以前は鎌倉に広大な屋敷をかまえた蛙川伯爵のもとで家政婦をしており、一色家に来たのも伯爵の紹介とのこと。陸軍中尉だった夫を日清戦争(映画版では日露戦争)で亡くした過去を持つ。年齢は142歳。(但し本人は82歳と言い張っている。)心身ともに健康で体力も亜紀子などよりは上。幽霊の姿が見え、顔なじみの妖怪が多い。一度、死にかけたことがあるが亜紀子に助けられた。鎌倉の郊外、十五所村在住。
一色宏太郎(いっしき こうたろう)
正和の父。高名な民俗学者の父を持ち、周囲の期待から大学教授になったが目立った業績は残せなかった。元々は作家志望で大学教授は肌に合わなかったらしく、妻以外には内緒で「湖南独伊留(こなん どいる)」のペンネームで小説家としても活動し、知る人ぞ知る天才幻想作家として名を残している。子供の頃の正和は父に可愛がられた記憶があまりなく、イタズラをすると鍵をかけた暗い物置に閉じ込められた(物置の鍵はそのために宏太郎がつけたのだと、キンが語っている)。真実が分かるまで正和は、湖南の姿をした父を母親の浮気相手と勘違いしていた。キン曰く、正和が中学生の時に表を散歩してくると言ってふらりと家を出て、横須賀線に投身自殺したらしい。
一色絵美子(いっしき えみこ)
正和の母。正和が8歳のころに病気で亡くなったが、現在でも正和を見守っており、送り火の際に亜紀子に「正和を頼みます」と話した。正和の前ではあまりそういうところを見せなかったが、夫婦仲は良好で確かな愛情があった。
一色信夫(いっしき しのぶ)
正和の祖父であり宏太郎の父。偉大で高名な民俗学者で、知る人には「民俗学の天才」と呼ばれ、特に古代呪術関連の研究では第一人者であった。キンを家政婦として雇った元雇い主で、正和が現在も住んでいる家を建てた本人でもあり、当初は300坪もあったことからかなり裕福であったことが伺える。キンからは大先生と呼ばれている。
風呂が大好きであったらしく、個人所有の浴室としてはかなり贅沢に作らせたらしい。丸型の浴槽は、正和と亜希子が縁に背中をつけながら脚を大きく伸ばして対面に座っても、身体が触れ合わないほど大きく、逆にスペースを持て余してしまうほど。
正和と同じく明晰な頭脳と不思議事象への理解力、そして穏やかな人柄を持つ。子供のころの正和はどちらかといえば父よりも祖父に可愛がられていたらしく、にこやかに歓談する回想シーンが何度か登場する。名前の由来とモデルは民俗学者で歌人、詩人としても知られる折口信夫。
一色文代(いっしき ふみよ)
信夫の妻。正和の祖母であり宏太郎の母。信夫が30代、宏太郎が2歳の頃に死亡している。享年27。
中村由美子(なかむら ゆみこ)
亜紀子の妹。東京の亜紀子の実家に住んでいる。鎌倉で魔物に翻弄されるが、明らかに魔物と分かっても物怖じせず、かえって鎌倉好きを増長させている。初期はオリジナルのキャラだったが、最近は『三丁目の夕日』の加藤ひろ子に酷似(鼻の下にそばかすがあるのが由美子)。
一色家の近所の住民
戸成(となり)
一色夫妻の友人・知人
千葉周作(ちば しゅうさく)
正和の高校時代の友人で当時の剣道部四天王の1人。職業はカメラマン。父を早くに亡くし、女手一つで自身を育てた母も癌で亡くなり、自身も末期癌にかかるが、ある事件で品種改良された特殊な洋ランを正和から見舞いで差し入れられた結果ガンが消えて回復した。夫人がいる(夫人とはお見合いで知り合ってから、33歳で結婚、自身の実家兼自宅で暮らしている)。
実母は周作の子供の頃に亡くなっていたが、その死に気づいた飼い猫のオミーが近所の猫や犬と協力して本当の母を桜の木の根元に埋め、母に化けて周作を大学卒業・就労ができるぐらいの社会人に育て上げて、その後失踪していた。周作は家の建て替えのため桜の木を掘り返し遺骨が発見され、母殺害容疑で誤認逮捕された事件までその事実を知らなかった。名前の由来とモデルは、北辰一刀流と玄武館の創設者千葉周作。
正和の高校時代の友人で当時の剣道部四天王の1人。職業はカメラマン。父を早くに亡くし、女手一つで自身を育てた母も癌で亡くなり、自身も末期癌にかかるが、ある事件で品種改良された特殊な洋ランを正和から見舞いで差し入れられた結果ガンが消えて回復した。夫人がいる(夫人とはお見合いで知り合ってから、33歳で結婚、自身の実家兼自宅で暮らしている)。
実母は周作の子供の頃に亡くなっていたが、その死に気づいた飼い猫のオミーが近所の猫や犬と協力して本当の母を桜の木の根元に埋め、母に化けて周作を大学卒業・就労ができるぐらいの社会人に育て上げて、その後失踪していた。周作は家の建て替えのため桜の木を掘り返し遺骨が発見され、母殺害容疑で誤認逮捕された事件までその事実を知らなかった。名前の由来とモデルは、北辰一刀流と玄武館の創設者千葉周作。
柳生十平(やぎゅう じゅうべい)
塚原卜伝(つかはら ぼくでん)
三島秀行(みしま ひでゆき)
宅間先生(たくませんせい)
警察関係者
鎌倉警察署関係者
大仏次郎(だいぶつ じろう)
恐山妖介(おそれやま ようすけ)
稲荷昆明(いなり こんめい)
鎌倉警察署特捜課(心霊捜査課)刑事。コックリさんを使って事件を解決する。父親は人間、母親は和泉国信田の森の白狐。狐みたいな顔をしている。事件の際には銃で応戦することが多いが、格闘術の腕前も相当なもので、チンピラ3人を苦もなくひねってしまうほどである。独身で、現在は恋人すらいない。過去に婚約者を結婚の半月前に亡くし、警察に自殺と断定されていたが、実は殺人事件であったことが発覚し、更なる犯行を重ねようとした犯人を自らの手で逮捕した。
この犯人はあまりにも身勝手な理由で人の命を奪っていたため、稲荷は怒りと義憤から「やはり殺す!」と銃の引き金を引きかけたほどだった。後に新聞に発表された事件の詳細を見て、正和や亜希子ですら「ひどい話」「そんな理由で殺されたらたまらない」と言っている。
恐山と共に『三丁目の夕日』に登場した事があり、茶川竜之介の知り合いであるヒロミに感謝状を渡すために夕日町を訪れた。
川原河太郎(かわはら かわたろう)
鑑識順吉(かんしき じゅんきち)
葉山警察署関係者
仁蛭京助(にひる きょうすけ)
鬼塚平蔵(おにづか へいぞう)
その他の警察関係者
古論坊(ころんぼう)
作家
松本清一(まつもと せいいち)
中森桃子(なかもり ももこ)
戸川静子(とがわ しずこ)
出版関係者
林串勝(はやし くしかつ)
本田健一(ほんだ けんいち)
月刊推理で正和の担当。元々は小説家を志していたが、夢叶わず日々の暮らしに窮屈を感じていた。後に70年前にタイムスリップし、円条寺君子と結婚し、小説家、有島育郎として生きる。
映画版では眼鏡はかけておらず、妻の里子と娘の浩子と暮らす家族思いな面をもつ。寿命が短かったため白昼の病院で亡くなると、死神に家族のため幽霊のままの実体化を望んだが、死神が提案した不人気の魔物転生を利用し、記憶を保ったままカエルとハチュウ類を合わせた背の低い魔物として復活、金に困っている里子へ陰ながら仕送りの援助を始める。その後新しい家族として妻が同僚を迎え入れたことに嫉妬し、その怒りから魔力が一時的に溜まって身体が大きくなり、龍人に近い状態になる。
宮島(みやじま)
小山(こやま)
宇刈ルミ子(うかり るみこ)
人間以外のキャラクター
その他
鎌倉ルパン(かまくら-)
主に鎌倉市内の高級品などを多数の部下と共に奪う怪盗。変装の名人で正和のライバル。部下は逮捕されたことがあるが(逃げられてしまうことが多い)、本人は未だに逮捕されたことがない。
プライドが高く「芸術的犯罪」にこだわり、乱暴な犯行を嫌う。警察関係者や正和とその関係者に対しても血を見るような凶行に及んだことは一度も無く、知恵比べで相手に打ち勝つことを望む愉快犯的な面を持つ。ただし、正和と亜希子はルパンの御蔭でかなり迷惑を被っており(正和に変装して品物を盗み出すことも多く、正和に邪魔されないために無理矢理外に連れ出し、犯行現場から遠く離れた場所に置き去りにすることも平気で行う)、本質的には紛れもない『犯罪者』である。
犯行前には予告状を送り、正和を犯行に利用する事もあるが、却って裏目に出てしまい失敗することもある。しかし見事に正和を出し抜いたこともあり、やられっぱなしではない。正和の小説も実は読んでおり、遅筆ぶりに苦言を呈した一人。
御成三太夫(おなり さんだゆう)
健(けん)
登場する主な企業
鎌倉テレビ(KTV)
鎌倉タクシー
鎌倉堂書店
映画
『DESTINY 鎌倉ものがたり』のタイトルで実写映画化され、2017年12月9日公開。同じく西岸良平作品を原作とする「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズの山崎貴が監督を務める(阿部総指揮・西岸原作者・山崎監督がかかわった映画としては第四弾となる)。主演は堺雅人、高畑充希。
11月21日、鎌倉の鶴岡八幡宮の境内にスクリーンを設営した、鶴岡八幡宮史上初の奉納上映会(鎌倉プレミア)にファン1,000人が参加した。
12月9日に全国401スクリーンで公開され、9日・10日の全国週末興行成績(興行通信社)では観客動員が23万1465人、興行収入2億9720万円を記録し、初登場第2位となった。ぴあ映画初日満足度は90.6となり、こちらも第2位の結果。12月23日までに興行収入が12億円、翌24日までに観客動員が100万人を各々突破した。12月31日までに興行収入17億6500万円、2018年1月7日には興行収入24億円に到達した。
この映画がTOHOシネマズ日劇スクリーン2でロードショー上映された最後の日本映画となった。
キャスト
- 一色正和 - 堺雅人(少年時代:生駒星汰)
- 一色亜紀子(旧姓:中村) - 高畑充希
- 本田 - 堤真一(魔物本田(小):水無月サリー、(中):山本勧、(大):村上和成)
- 死神 - 安藤サクラ
- 貧乏神 - 田中泯
- キン - 中村玉緒
- 本田里子 - 市川実日子
- 本田浩子 - 粟野咲莉
- ヒロシ - ムロツヨシ
- 稲荷刑事 - 要潤
- 川原刑事 - 大倉孝二
- 恐山刑事 - 神戸浩
- 大仏署長 - 國村隼
- 天頭鬼 - 古田新太(声の出演)(体:櫻井章喜)
- 甲滝五四朗(一色宏太郎) - 三浦友和
- 一色絵美子 - 鶴田真由
- 小料理屋「静」女将 - 薬師丸ひろ子
- 瀬戸優子 - 吉行和子
- 優子の旦那 - 橋爪功
- 金満麗子 - 瀬戸たかの
- 金満和夫 - 木下ほうか
- 恵子 - 池谷のぶえ
- 恵子の息子 - 小山春朋
- 偽亜紀子 - 高畑充希(二役)
- 偽亜紀子の亭主 - 中村靖日
- 偽亜紀子の子供 - 後藤由依良
- 大家 - 稲川実代子
- 駅員 - 飯田基祐
- 赤い手の魔物 - 中台あきお
- 豚頭鬼 - 神原哲
- 象頭鬼 - 村上和成
スタッフ
- 原作 - 西岸良平『鎌倉ものがたり』(双葉社「月刊まんがタウン」連載)
- 監督・脚本・VFX - 山崎貴
- 音楽 - 佐藤直紀
- 主題歌 - 宇多田ヒカル「あなた」(エピックレコードジャパン)
- 製作 - 今村司、市川南、加太孝明、船越雅史、戸塚源久、谷和男、永井聖士、弓矢政法、中西一雄、堀義貴、島村達雄、牧田英之、安部順一、三宅容介、阿部秀司
- エグゼクティブプロデューサー - 阿部秀司
- Coエグゼクティブプロデューサー - 伊藤響
- プロデューサー - 飯沼伸之、守屋圭一郎
- アソシエイトプロデューサー - 櫛山慶、鈴木健介
- 企画協力 - 奥田誠治
- 撮影 - 柴崎幸三
- 照明 - 上田なりゆき
- 美術 - 上條安里
- 録音 - 藤本賢一
- VFXディレクター - 渋谷紀世子
- 編集 - 宮島竜治
- D・Iプロデューサー - 齋藤精二
- 音響効果 - 岡瀬晶彦
- 特機 - 奥田悟
- コスチュームデザイン - 竹田団吾
- 衣装 - 水島愛子
- ヘアメイク - 宮内三千代
- 特殊メイク - 吉田茂正
- キャスティング - 緒方慶子
- スクリプター - 阿保知香子
- 助監督 - 安達耕平
- 制作担当 - 桜井紘史
- ラインプロデューサー - 阿部豪
- ドルビー・サウンド・コンサルタント - 河東努(コンチネンタルファーイースト株式会社)
- 撮影機材協力 - ARRI(capted with ALEXA Mini)
- 特別協賛 - 豊島屋
- VFXプロダクション - 白組
- 配給 - 東宝
- 制作プロダクション - ROBOT
- 制作協力 - 阿部秀司事務所
- 企画・製作幹事 - 日本テレビ放送網
- 製作 - 「DESTINY 鎌倉ものがたり」製作委員会(日本テレビ放送網、東宝、ROBOT、バップ、双葉社、読売テレビ放送、電通、ジェイアール東日本企画、カルチュア・エンタテインメント、ホリプロ、白組、ニッポン放送、読売新聞社、ポニーキャニオン、阿部秀司事務所、札幌テレビ放送、宮城テレビ放送、静岡第一テレビ、中京テレビ放送、広島テレビ放送、福岡放送)
- アイパートナー(解説放送ナレーション) - 山下大輝
DVD/BD
規格 | 発売日 | 発売元 | 品番 | チャート最高順位 |
---|---|---|---|---|
DVD豪華版 | 2018年6月6日 | バップ | VPBT-14701 | 9位(オリコン) |
DVD通常版 | VPBT-14702 | 1位(オリコン) | ||
Blu-ray Disc豪華版 | VPXT-71589 | 7位(オリコン) | ||
Blu-ray Disc通常版 | VPXT-71590 | 9位(オリコン) |
参考文献
- 西岸良平/まんがタウン編集部『鎌倉ものがたり読本』双葉社、2013年6月12日。