鏖殺の凶鳥
以下はWikipediaより引用
要約
『鏖殺の凶鳥』(おうさつのフッケバイン)は、佐藤大輔による日本のSF小説。富士見書房より2000年に新書版で刊行された。副題は『1945年ドイツ・国籍不明機撃墜事件』。2003年に角川文庫から『凶鳥〈フッケバイン〉 ヒトラー最終指令』(フッケバイン ヒトラーさいしゅうしれい)のタイトルで文庫化されている。2023年3月8日に、中央公論新社より同じ作者の『黙示の島』と本作を収録した『凶鳥〈フッケバイン〉/黙示の島』(フッケバイン/もくしのしま)が刊行されている。
ストーリー
第二次世界大戦末期の1945年4月12日、崩壊しつつあるドイツ第三帝国に、正体不明機が墜落する。それはドイツ空軍が「フッケバイン」と呼称し、アメリカなどでは「フー・ファイター」と呼ばれている謎の円盤状の航空機だった。
第三帝国総統アドルフ・ヒトラーは不明機の回収を命令。回収部隊には東部戦線でソヴィエト軍と交戦していたドイツ国防軍のグロスマイスター大尉率いる降下猟兵中隊が選ばれ、不明機の墜落地点に近い田舎街、カッツェンボルンへと派遣される。
一方、カッツェンボルンではユダヤ人の科学者と技術者をトラックで移送中に道に迷った親衛隊がやって来る。元国防軍伍長でカッツェンボルンの民間防衛隊長であるバウルは、ガソリンを提供することを対価に、先日街の東に墜落した不明機の調査を親衛隊に依頼する。親衛隊は町役場にユダヤ人らを収容後、バウルとともに不明機の墜落地点に調査へ向かったが、それきり行方不明となってしまう。
後日、グロスマイスター大尉が率いる回収部隊はカッツェンボルンへと到着し、街で情報収集をした後に墜落地点への調査へと向かった。だがそこで回収部隊が遭遇したのは、既存の航空機とは異なる奇妙な見た目をした円盤状の不明機と、異常な状態と化して自我を失い、「異形者」とも表すべき存在に変貌した親衛隊の隊員たちの姿だった。
異形者たちと交戦した回収部隊はカッツェンボルンへと撤退し、民間人の避難と異形者迎撃の準備を進める。しかし市内に入り込んだ異形者たちは住民を襲い、襲った住民を仲間にすることで瞬く間にその数を増やしていく。カッツェンボルンの街は地獄と化し、回収部隊の兵士たちも一人、また一人と減っていった。
街の外れにある修道院へと避難した回収部隊と住民、そして親衛隊により町役場へと収容されていたユダヤ人たちは、不明機回収のために遅れて到着する予定の増援部隊の到着を待って籠城戦を始める。
主要登場人物
マクシミリアン・フォン・グロスマイスター
ハラルト・オスター
レイラ・ウィンターボーン
ヨセフィーヌ・クニッケ
フランツ・ブライエル
ヴェルナー・バウル
リスル・ヘニケ
ルーパート・キャロウェイ・ジュニア
オットー・スコルツェニィ
用語
フッケバイン
カッツェンボルン
異形者
聖オルカンナ十字会
ティーゲル戦闘団
マジェスティック部門
ノイホルスト会議
秩父山中で発生した奇怪な事件
登場兵器
歩兵火器
MP44突撃銃
MG42機関銃
モーゼルHSc
MP40短機関銃
Kar98ライフル
パンツァーファウスト対戦車擲弾
フリーゲルファウスト対空ロケット
パンツァーシュレック対戦車ロケット砲
ヴァムパイア歩兵夜戦機材
ティーゲル戦闘団
E-100試作超重戦車
マウス試作超重戦車
ヤークト・ティーゲル重駆逐戦車
ケーニクス・ティーゲルⅥ号b型重戦車
パンテルF試作中戦車
シュトルム・ティーゲル突撃砲
ケッチェン試作兵員輸送車
対空戦車
キューベルワーゲン
タンク・トランスポーター
SdKfz9重牽引車
航空機
Me262ジェット戦闘機
Fa223ドラッヘ輸送ヘリ
P51ムスタング
モスキート
B17爆撃機
シュトゥルモビク
その他
シュヴュムワーゲン
ベンツSL3000四輪トラック
T34/85
シャーマン中戦車
エレファント重駆逐戦車
パンテル中戦車
国防軍重トラクター - マウルティア
III号突撃砲
V2号ミサイル
既刊一覧
新書版
富士見書房
文庫版
角川文庫
愛蔵版
中央公論新社