鑑識・米沢の事件簿
以下はWikipediaより引用
要約
『鑑識・米沢の事件簿』(かんしき・よねざわのじけんぼ)は、ハセベバクシンオーによる日本の小説。
テレビ朝日のテレビドラマ『相棒』の劇場版『相棒 -劇場版- 絶体絶命! 42.195km 東京ビッグシティマラソン』から生まれたオリジナルのスピンオフ小説である。
2009年3月には第1作「幻の女房」を原作とした映画『相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿』(あいぼうシリーズ かんしき・よねざわまもるのじけんぼ)が公開された。また、映画とのコラボレーションとして、第2作「知りすぎていた女」が刊行された。
登場人物
警視庁鑑識課
米沢 守(よねざわ まもる)
警視庁刑事部鑑識課。階級は巡査部長。バツイチ。所轄署地域課にいたこともあるが、結婚後に鑑識技能検定を取得し、所轄署での働きを認められ、本庁へ栄転した。これまでに何度か警視総監賞を受けている。事件が解決した夜は、一人焼き肉と一人カラオケを楽しむ。捜査会議の時などに、所轄署の刑事に勝手にあだ名を付ける癖がある。
周囲には、離婚の原因は酒だと吹聴しているが、本当は、仕事にかまけるうちに家庭を顧みなくなり、愛想を尽かされた。
微妙に形状の異なる黒縁の眼鏡を10個以上所有しており、勝負眼鏡もある。新しいテクノロジーには目がなく、カメラ付き携帯電話が発売された時もすぐに購入した。熱狂的なタイガースファン。時々趣味のギターで路上ライブを行っており、同じく路上でダンスの練習をする高校生くらいの若い友人もいる。彼らには「ヨネ」と呼ばれている。
1LDKの自宅マンションには、壁一面に2000冊を超える漫画がぎっしり詰まっている。落語も好きで、特に好きな古今亭志ん生の落語はiPodに入れ、携帯電話の着信メロディも志ん生の出囃子(「一丁入り」)に設定している。
カップラーメンにかけるほどマヨネーズが大好物で、自宅の冷蔵庫には業務用サイズのもの(1瓶1キロ入り。家庭用は450グラム)が常に5本以上買い置きされている。自他共に認める鉄道オタクで、車両テツ。まとまった休みが取れると、地方の鉄道に乗りに行くこともある。昼食は常にカップ麺(種類はラーメン・うどん・焼きそばなど様々)。
広田 幸彦(ひろた ゆきひこ)
五十嵐 真弓(いがらし まゆみ)
その他
シリーズ一覧
鑑識・米沢の事件簿〜幻の女房〜
- 2008年4月26日発行、宝島社文庫、ISBN 978-4-7966-6312-0
あらすじ
3万人のランナーと15万人の観客を狙った、東京ビッグシティマラソン爆弾テロ事件。特命係の杉下右京と亀山薫が犯人追跡に奔走する中、鑑識課員の米沢守は、マラソン参加者の映像の中に、別れた妻・知子の姿を見つけてしまう。会わなければ後悔する、そう直感した米沢は、自宅アパートの前まで来るが、結局呼び鈴を押せないまま帰ってしまう。
それから2日後、女性の変死体が発見され、米沢に出動要請がかかる。場所は知子のアパート。嫌な予感は的中した。死んでいたのは知子だった。側には「悔しいです。こんな結果に終わって、残念でなりません。」と書き残された紙片。だが米沢は、知子の体にあるはずの二つ並んだほくろがないことに気づく。「真鍋知子」は元妻・知子ではなく、瓜二つの別人だった。
事件は自殺と断定されるが、腑に落ちない米沢は、知子の元夫で所轄署の刑事・相原と、事件の真相を探っていく。
登場人物
真鍋 知子(まなべ ともこ)
相原 誠(あいはら まこと)
天野 充明(あまの みつあき)
設楽 源太(したら げんた)
桑田(くわた)
高橋 早苗(たかはし さなえ)
鑑識・米沢の事件簿2〜知りすぎていた女〜
- 2009年4月18日発行、宝島社文庫、ISBN 978-4-7966-7048-7
あらすじ
中野区中央のマンションの一室で、無理心中と思しき事件が発生する。男は近くの交番の巡査・相楽だった。部屋は密室状態、女性の体にはスタンガンの跡が残されていた。鑑識作業でも、硝煙反応は陽性、線条痕も一致したため、相楽による無理心中かと思われたが、2人の接点がまるでなく、無理心中ではなく、相楽による一方的なストーカー行為の末の犯行、殺人では、との推測が成された。
非番の日、私用で中野を訪れていた米沢は、相楽の妹・春香と知り合う。彼女は、「兄は亡くなった恋人をずっと想い続けていた、心中などするはずがない」と断じた。
現場にあった、焼けた髪と犬の毛が気になる米沢。さらに、事件のあった部屋の隣室から不審な点がいくつも見つかる。内村刑事部長の思惑で「特命」を受けた米沢は、果たして事件の真相に辿り着けるのか……。
登場人物
相楽 稔(さがら みのる)
海野 ゆかり(うみの ゆかり)
今野 浩伸(こんの ひろのぶ)
仲瀬 康之(なかせ やすゆき)
藤田 実(ふじた みのる)
相楽 春香(さがら はるか)
木島 譲治(きじま じょうじ)
斉藤 美奈子(さいとう みなこ)
映画
『相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿』(あいぼうシリーズ かんしき・よねざわまもるのじけんぼ)は、「幻の女房」を原作とした、2009年3月28日公開の映画化作品である。
『相棒』シリーズの劇場版としては、『相棒 -劇場版- 絶体絶命! 42.195km 東京ビッグシティマラソン』(以降、『劇場版I』)以来、約1年ぶりとなる。
2008年7月9日に製作が発表され、監督を原作者の父・長谷部安春、脚本を飯田武(櫻井武晴)が担当した。米沢守役の六角精児はこの作品が初主演作である。
杉下右京・亀山薫などの主要登場人物が登場するほか、米沢の相棒となる相原誠刑事役として萩原聖人も出演した。時系列としては、『劇場版I』と同系列での出来事となる。
キャッチコピーは「私も「相棒」をみつけました。」「私が今、亡き妻にしてやれることは、<真相>を暴くことだけです。」「これは私の事件(ヤマ)なんです。」。
なお、監督の長谷部安春は2009年6月14日に死去し、本作が遺作となった。2枚組DVDのボーナスディスクに収録されたメイキングの冒頭に追悼のテロップが入っており、付録のブックレットには長谷部に関する松本基弘へのインタビューが「松本基弘が語る制作の舞台裏」として掲載されている。
公開後のシリーズではSeason10 第15話『アンテナ』では本作での出来事が後日談として触れられており、本作で米沢の相棒となった相原誠刑事が再登場した。脚本は本作同様、櫻井武晴が担当している。
2010年12月26日に『日曜洋画劇場特別企画』として地上波初放送された。視聴率は15.5%。そして2013年6月2日にも『日曜エンタ・日曜洋画劇場特別企画』として放送された。
キャスト
- 米沢 守 - 六角精児
- 相原 誠 - 萩原聖人
- 米沢 知子 - 紺野まひる
- 真鍋 知子 - 紺野まひる(二役)
- 天野 達之 - 市川染五郎
- 設楽 光治朗 - 伊武雅刀
- 高橋 早苗 - 片桐はいり
- 広田 努 - 半海一晃
- 早乙女 美穂 - 奥田恵梨華
- 亀山 美和子 - 鈴木砂羽
- 宮部 たまき - 益戸育江
- 伊丹 憲一 - 川原和久
- 三浦 信輔 - 大谷亮介
- 芹沢 慶二 - 山中崇史
- 角田 六郎 - 山西惇
- 大木 長十郎 - 志水正義
- 小松 真琴 - 久保田龍吉
- 内村 完爾 - 片桐竜次
- 中園 照生 - 小野了
- 大河内 春樹 - 神保悟志
- 亀山 薫 - 寺脇康文
- 杉下 右京 - 水谷豊
スタッフ
- 監督 - 長谷部安春
- 原作 - ハセベバクシンオー『鑑識・米沢の事件簿 〜幻の女房〜』
- 脚本 - 飯田武
- 音楽 - 池頼広
- 製作 - 上松道夫、鈴木武幸、水谷晴夫、亀井修、水野文英、吉田鏡
- 企画 - 梅澤道彦、中曽根千治
- エグゼクティブプロデューサー - 亀山慶二
- プロデューサー - 松本基弘・上田めぐみ(テレビ朝日)、香月純一・西平敦郎(東映)
- 撮影 - 上林秀樹(J.S.C)
- 照明 - 大久保武志
- 美術 - 伊藤茂
- 録音 - 高野泰雄
- 整音 - 室蘭剛
- 編集 - 只野信也
- 助監督 - 安養寺工
- スクリプター - 菅真彩子
- 音響効果 - 佐々木英世(東洋音響)
- 選曲 - 藤沢信介
- 制作担当 - 大沢忠生
- ラインプロデューサー - 今村勝範
- アソシエイトプロデューサー - 伊東仁、遠藤英明、土田真通
- 音楽プロデューサー - 津島玄一
- 宣伝プロデューサー - 出目宏
- 製作プロダクション - 東映東京撮影所、東映テレビ・プロダクション
- 製作委員会 - 「鑑識・米沢守の事件簿」パートナーズ(テレビ朝日、東映、トライサム、小学館、朝日放送、メ〜テレ)
- 配給 - 東映
主題歌
- エレファントカシマシ「絆」(作詞:宮本浩次、作曲:宮本浩次・YANAGIMAN、編曲:YANAGIMAN・エレファントカシマシ)
- 『相棒』シリーズとしては初めて主題歌がつけられている(Pre seasonでの「promised you」(ZARD)は「土曜ワイド劇場」として当時の共通エンディング曲である)。
『相棒』シリーズとしては初めて主題歌がつけられている(Pre seasonでの「promised you」(ZARD)は「土曜ワイド劇場」として当時の共通エンディング曲である)。
劇中歌
- 米沢守(六角精児)「生活の柄」(作詞:山之口貘、作曲:高田渡)
- 米沢守(六角精児)「ほんとうの歌」(作詞:長岡毅、作曲:野田晴彦)
映像ソフト化
2009年10月21日発売。
- 相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿 DVD(2枚組)
- ディスク1:本編DVD
- ディスク2:特典DVD
- メイキング“鑑識・米沢守の事件簿 撮影現場 鑑識レポート”
- キャストインタビュー集
- イベント映像集(製作発表、完成披露イベント、初日舞台挨拶、凱旋舞台挨拶)
- 劇場予告編集・TVスポット集
- 相棒7.5
- 初回限定特典
- デジタル特典(オリジナル携帯コンテンツ)ダウンロード用シリアルナンバー封入
- ブックレット(10P)
- 特製アウターケース
- ディスク1:本編DVD
- ディスク2:特典DVD
- メイキング“鑑識・米沢守の事件簿 撮影現場 鑑識レポート”
- キャストインタビュー集
- イベント映像集(製作発表、完成披露イベント、初日舞台挨拶、凱旋舞台挨拶)
- 劇場予告編集・TVスポット集
- 相棒7.5
- 初回限定特典
- デジタル特典(オリジナル携帯コンテンツ)ダウンロード用シリアルナンバー封入
- ブックレット(10P)
- 特製アウターケース
- メイキング“鑑識・米沢守の事件簿 撮影現場 鑑識レポート”
- キャストインタビュー集
- イベント映像集(製作発表、完成披露イベント、初日舞台挨拶、凱旋舞台挨拶)
- 劇場予告編集・TVスポット集
- 相棒7.5
- デジタル特典(オリジナル携帯コンテンツ)ダウンロード用シリアルナンバー封入
- ブックレット(10P)
- 特製アウターケース
漫画
「幻の女房」は、映画の公開に合わせて漫画化もされ、『相棒番外編 鑑識・米沢守の事件簿』のタイトルで『ビッグコミック増刊』2009年4月17日号(小学館)に掲載された。作画は『相棒』漫画版(『ビッグコミックスペリオール』連載)と同じく、こやす珠世である。
単行本は刊行されていないが、小学館の電子コミック配信サイト「コミック小学館ブックス」で配信されている。