闘神都市
題材:美少女ゲーム,
以下はWikipediaより引用
要約
『闘神都市』(とうしんとし)は、アリスソフトから発売されたアダルトゲーム、およびそのシリーズ作品。
本項目では、本作のシリーズ作品や関連作品についても併せて記述する。記述については、ニンテンドー3DS版の特記がない場合、PC版によるものとする。
解説
年に一度、闘神都市で開催される武術大会「闘神大会」に出場し優勝を目指すというコンピュータRPG。『闘神都市』(以降『I』)、『闘神都市II』(以降『II』)、『闘神都市III』が発表されている。アリスソフトブランドの代表作の一つである。『II』には後日談を描いたデジタルノベル『闘神都市II そしてそれから…』がある。
世界設定は、同じアリスソフトブランドの『ランス』シリーズと共通である。ただし、『I』以外は設定のみを流用したパラレルワールドであり、各作品間にもストーリー上のつながりはない。
なお、『I』『II』は後に「配布フリー宣言」の対象作品となり、インターネットなどを通しての配布が許可されている。
2014年1月30日には『II』をベースにしたニンテンドー3DS用ソフト『闘神都市』(以降『3DS版』)がイメージエポックにより開発・発売された。
2016年3月29日には『III』をベースにしたDMM専用のオンラインゲーム『新訳闘神都市〜Girls Tamer〜』のサービス提供が開始されたが、ゲームバランスなどシステムが不評だったため、わずか半年足らずの2016年9月7日にサービス終了となった。
また、小説版や漫画版、アニメなどが発売されている(後述)。
ゲームシステム
ダンジョンと街を行き来してストーリーを進めるRPG。ダンジョン内の様々な仕掛けは、一度街へ戻らないとクリアできないものが多くある。また、『II』には自宅建設や召喚ドアなど、ゲームクリアに関係しない様々なサブイベントやボスモンスターが多く存在する。
闘神大会のルール概略
トーナメント形式で、1対1で戦う。死亡または戦闘不能にさせた場合、もしくは相手が降参した場合に勝利となる。
出場する選手は、見目麗しい女性をパートナーとして登録しなければならない。女性が参加する場合は、自分自身をパートナー扱いにしてもよい。
試合に勝った場合、賞金と賞品が贈られる。また、対戦者のパートナーの女性を1日自由にする権利を得る。さらに、優勝者には闘神(『I』では将軍)の称号が贈られ、闘神の館で暮らすことができる。
闘神都市(PC版)
ジャンル | RPG |
---|---|
対応機種 |
PC-9801/X68000 MSX2/FM-TOWNS |
発売元 | アリスソフト |
発売日 | 1990年12月15日 |
レイティング | 18禁 |
キャラクター名設定 | 可 |
エンディング数 | 1 |
セーブファイル数 | 4 |
画面サイズ | 640x400 |
BGMフォーマット | FM音源 |
キャラクターボイス | なし |
CGモード | あり |
音楽モード | あり |
回想モード | あり |
メッセージスキップ | あり |
オートモード | なし |
備考 | 要MS DOS3.1以降 |
『闘神都市』は、1990年12月15日にPC-9801用ソフトとして発売されたアダルトゲームであり、シリーズ第1作に当たる。
『闘神都市』の移植版としてX68000、MSX2、FM-TOWNS版がそれぞれ発売された。このうちMSX2版は、オートマッピング機能とBGMがカットされており、インターレス機能で他機種版の400ラインのCGを表現している。この他、Windows 95版が『ALICEの館4・5・6』(1997年12月18日発売)に収録されている。また、一般向けとして『闘神都市υ(ユプシロン)』の開発が進められていたが、この計画は没になった。ただし、『ALICEの館3』の「ゲームの墓場」にCGが収録されている。また、『υ』はのちに『 Rance IV -教団の遺産-』のベースとなった。
ストーリー
主人公・カスタムは、ある日モンスターに襲われているクミコという女性を助ける。5年前に闘神大会に出場してから行方が分からなくなった父親の手掛かりを探しているというクミコはカスタムの腕を買い、自分をパートナーにして闘神大会に出場してくれと依頼する。カスタムは了承し、クミコとともに闘神都市へ向かう。ランスシリーズと同一世界の話であり時系列的にはランス10の後となる。
開発
『I』は、没となった企画の代案を基にして開発されたため、後続の作品とは異なりコミカルな作風に仕上げられた一方、開発期間の短さゆえに導入が見送られた要素も存在する。 開発初期は、技術上の制約から『ローグ』のようにマップを外字フォントだけで表現し、迷宮の探索に合わせて全体図が描画される方式が予定されていた。だが、社内のプログラマーの反対を受け、キャラクターをマップで動かす方式が取り入れられた。スタッフの一人であるTADAは当時の様子について、「『これでもう、ちゃんとしたRPGが作れる』って、すごく嬉しかったですね(笑)。そういう転機になったことからも、『闘神都市』は自分たちにとっても、『やっとできたRPG』として印象深いです。(中略)できることが少ないなかで頑張ろうとしたから、新しいこと、変わったことができたんだと思います。」と、電ファミニコゲーマーとのインタビューの中で振り返っている。
反響 (I)
TADAは前述のインタビューの中で、本作の発売によりブランドが市場で認知されていると実感できたと述べており、ブランドにとってのターニングポイントになったと述べている。また、本作がきっかけで美少女ゲーム業界に就職する者もいた。
アダルトゲームブランド・オレンジハウスに所属していたシナリオライターH・MIYABIは、雑誌『美少女ゲーム最前線パート5』内のインタビューの中で、本作の完成度を評価している。
闘神都市II
シリーズ第2作目である『闘神都市II』は、 1994年12月10日にPC-9801用ソフトとして発売され、翌年の1995年12月8日には、後日談に当たるPC9801/Windows 3.1/95向けビジュアルノベル『闘神都市II そしてそれから…』が発売された。 また、1997年6月20日にはWindows 95版が発売されたほか、同年7月から12月にはOVAがピンクパイナップルから発売されている。さらに、2014年1月には同作のリメイク版に当たるニンテンドー3DS版『闘神都市』が発売された。
闘神都市III
ジャンル | RPG |
---|---|
対応機種 | Windows XP/Vista |
発売元 | アリスソフト |
発売日 | 2008年11月28日 |
レイティング | 18禁 |
キャラクター名設定 | 不可 |
エンディング数 | 1 |
画面サイズ | 800×600 |
キャラクターボイス | 一部のキャラあり |
CGモード | あり |
音楽モード | あり |
回想モード | あり |
メッセージスキップ | あり |
オートモード | あり |
『闘神都市III』は、2008年11月28日に発売されたWindows XP/Vista用アダルトゲームであり、シリーズ第3作である。
ダンジョン・戦闘が基本的に全て3Dで表現されている。ただし、闘神大会で戦う相手や一部のボスキャラクターは一枚絵で表現されている。 戦闘はターン制であった『I』『II』とは異なり、リアルタイムで進行する。武器は固定で、そこに能力がアップするアイテムをスロットに「付与」することで強くなっていく。スロットは方眼紙のようなマス目で、そこにアイテムを乗せていく。物語が進むと、あるアイテムを用いてスロットを拡張することが可能。また、主人公は基本的に魔法を使えないため、「マポ」と呼ばれるアイテムを武器に付与することで魔法が使えるようになる。
発売前の2008年10月3日から11月3日の間、Leafの『君が呼ぶ、メギドの丘で』と合同予約キャンペーンを行っていた。
ストーリー (III)
とある田舎の村で生まれ育った少年ナクト・ラグナードは、5年前の闘神大会に参加し「優勝したので帰る」という手紙を最後に音信不通となった父親を捜して、闘神都市にやって来る。そして、父の消息を掴めないナクトは、後を追ってやって来た幼なじみの羽純をパートナーに闘神大会に出場する。
実力的には他の出場者に劣るナクトだが、ボーダーら他の出場者に助けられ、羽純の付与能力によって力をつけながら、優勝を目指して修行を積んでゆく。
スタッフ
- 原画:むつみまさと、MIN-NARAKEN、織音
- シナリオ:ふみゃ、イマーム
主題歌 (III)
オープニング「get the regret over」
アレンジ「Sword of colors」
反響
売り上げ・人気投票
部門名 | Getchu.com |
---|---|
総合 | 15位 |
シナリオ | 7位 |
グラフィック | 3位 |
ボーカル | 3位 |
音楽 | 3位 |
システム | 3位 |
ムービー | 4位 |
ボイス | 圏外 |
ネーミング | 圏外 |
『III』は、発売月であるGetchu.comの2008年11月分の売り上げランキングにて首位を獲得し、翌月にあたる2008年12月の時点の同ランキングにおいても10位にとどまっていた。 Getchu.comの美少女ゲーム大賞における、キャラクター部門以外の結果は右図の通りである。なお、同時点におけるGetchu.comの美少女ゲーム大賞では純愛主体のSide Whiteと、凌辱など暴力的な描写を主体とするSide Blackのサブカテゴリに分かれていたため、特記がない限りはすべてSide Blackカテゴリでのランクインである。 また、キャラクター部門へのランクインはなかったものの、投票者からはキャラクターを評価する声があった。
評価(III)
IGNの歐陽宇亮は『III』を2008年のベストゲームに選定している。
登場キャラクター
シリーズ共通のキャラクター
いずれも基本設定のみ共通で、同一人物ではない。
ボーダー・ガロア
I
ポウ
III
羽純・フラメル
闘神 レグルス・ラグナード
十六夜 幻一郎(いざよい げんいちろう)
十六夜 桃花(いざよい とうか)
声:榊原ゆい
幻一郎の妹でパートナー。兄にべったりで、さながらバカップルのよう。くのいちの修行のために処女を捨てようと思っており、最初の相手は幻一郎にしてほしいと思っているが、それだけは拒否されている。
ナミール・ハムサンド
マダラガ・クリケット
白井カタナ
カラーの少女
関連商品
カードゲーム
Lycee
小説
1999年5月10日にワニブックス〈CaRROT NOVELS〉から著:もやひなた、イラスト:田中ユタカで『闘神都市 紅の記憶編』が刊行されている(全1巻)。ゲームとは別物のオリジナルストーリーである。
- 『闘神都市 紅の記憶編』(ワニブックス、1999年5月10日発売)ISBN 4-8470-3310-8
また、『闘神都市III』の小説が2009年10月5日にハーヴェスト出版〈ハーヴェストノヴェルズ〉より発売された。著:高橋恒星、イラスト:あるぴーぬで、同社初の18禁指定のジュブナイルポルノである。
- 『闘神都市III』(ハーヴェスト出版、2009年10月5日発売)ISBN 978-4-434-13631-3
漫画
- 『闘神都市III コミックアンソロジー』(一迅社、2009年2月25日発売)ISBN 978-4-7580-0482-4
- 『闘神都市III コミックアンソロジー vol.2』(一迅社、2009年4月25日発売)ISBN 978-4-7580-0489-3
2010年から2016年にかけて電撃G's Festival! COMICにおいて作画:矢吹豪によって漫画版が連載された。単行本はアスキー・メディアワークス〈電撃コミックス〉から発売されている(全6巻)。
- 『闘神都市III (1)』2010年3月27日発売 ISBN 978-4-04-868513-9
- 『闘神都市III (2)』2011年1月27日発売 ISBN 978-4-04-870250-8
- 『闘神都市III (3)』2012年3月27日発売 ISBN 978-4-04-886507-4
- 『闘神都市III (4)』2013年4月27日発売 ISBN 978-4-04-891581-6
- 『闘神都市III (5)』2014年10月27日発売 ISBN 978-4-04-866952-8
- 『闘神都市III (6)』2016年2月27日発売 ISBN 978-4-04-865731-0
ゲーム攻略本
- 『闘神都市III SPECIAL PLAYING GUIDE BOOK』(TECH GIAN 2009年1月号付録)
- 『闘神都市III 攻略指南書 〜闘神への道〜』(電撃姫 2009年2月号付録)
ビジュアルファンブック
- 『闘神都市III ビジュアルファンブック』(エンターブレイン、2009年4月10日発売)ISBN 978-4-7577-4862-0
参考文献
雑誌記事
- 『美少女ゲーム最前線 パート5』辰巳出版、1991年11月1日。
- 「季刊ピ〜イング創刊号 開発秘話『ソフトハウスきらめきの日々』オレンジハウス、98-99頁。
- 「季刊ピ〜イング創刊号 開発秘話『ソフトハウスきらめきの日々』オレンジハウス、98-99頁。
闘神都市関連
- 『トクマ・インターメディア・ムック アリスソフト美少女アルバム』徳間書店
- メガストア編集部編『アリスソフト公式完全必勝ガイド』白夜書房
- アリスソフト監修『ALICEの館4・5・6オフィシャルガイド』ソフトバンク