陰陽師 (漫画)
舞台:平安時代,
以下はWikipediaより引用
要約
『陰陽師』(おんみょうじ)は、夢枕獏の小説『陰陽師』を原作とする岡野玲子の漫画。1993年から2005年に、『コミックバーガー』『コミックバーズ』(いずれもスコラ)、『月刊メロディ』(白泉社)で連載された。2006年、第37回星雲賞コミック部門を受賞している。2019年4月時点でシリーズ累計発行部数は600万部を突破している。
続編に『陰陽師 玉手匣』がある。
なお、夢枕の同小説の漫画化作品には他に、睦月ムンクによる『陰陽師 瀧夜叉姫』と伊藤勢による『瀧夜叉姫 陰陽師絵草子』がある(小説の記事を参照)。
概要
『コミックバーガー』1993年7月号から1996年4月号、『コミックバーズ』1996年7月号から1999年5月号、『月刊メロディ』1999年8月号から2005年5月号に連載された。単行本は全13巻が白泉社(ジェッツコミックス)から発行された。
なお、続編の『陰陽師 玉手匣』は『MELODY』2011年2月号から連載されている。
平安時代における希代の陰陽師・安倍晴明の活躍を描く。天徳から応和年間が舞台となっており、うち単行本第7巻から第11巻では天徳4年(960年)が描かれている。
流麗な絵柄による当時の平安京や怨霊たちの描写や、意図的な外来語の挿入、原作以外の独自の取材による創作で人気を博した。原作に忠実な漫画化というよりは、設定を同じくするリメイクとも言うべき作品であり、オリジナルキャラクターも登場する。後半からは原作から離れた独自のストーリーが展開されていき、登場人物の内面描写が顕著になっていった。原作者さえ知らなかった設定を巧みに利用しており、夢枕獏は「原作を超えた作品」と評価している。また、歴史上の人物が登場したり実在の出来事が関連するエピソードに関しても時代背景や史実に基いたものになっている。
あらすじ
平安時代。人と鬼とが共に生きた時代。まだ幼い安倍晴明は、師が居眠り中で感知することができなかった百鬼夜行の出現を発見し、禍を未然に防ぐ。そのことがきっかけで陰陽頭でもある師・賀茂忠行に認められ、最強の陰陽師としてその名を轟かせる。式神を操り、時に怨霊をも鎮めてしまう彼だが、公家や高僧からはしばしば嫌われることもあった。そんな彼が唯一心を許す男・源博雅。晴明は博雅と共に、都で起こる様々な事件を鮮やかに解決していく。 あるとき、晴明は、不老不死の体を持つ女・白比丘尼の鬼を払う。彼女は成仏したかに思われたが、実は、白比丘尼は秦氏である父・道満によって復活と、秦氏の政権樹立に利用された人物であった。後に晴明が源高明邸の塚から偶然発見した唐櫃の中より白比丘尼は復活、名を蘆屋道満と改め、藤原兼通専属の陰陽師・智徳と共にその名を轟かす。 折しも、宮中で射覆が執り行われようとしていた。安倍晴明は都の危機を救うため、道満と対決する。
登場人物
ここでは岡野玲子が漫画化した『陰陽師』に登場する人物や怨霊、物などを登場順に紹介する。
主要人物
安倍晴明(あべのせいめい)
本作の主人公で陰陽師。作中では大膳大夫・安倍益材(あべのますき)と橘文子(たちばなのあやこ)の子とされており、陰陽道、式神の達人。梵語をも操る。幼い頃から怨霊が見えるなど、特異な能力を持っていたためキツネの子と呼ばれ、周囲から恐れられていた。陰陽道の師匠・賀茂忠行にその才を愛され、弟子として仕え学ぶが、忠行の子である賀茂家の跡継ぎ・保憲との確執のため賀茂家を飛び出す。色白かつ長身、ポーカーフェイスが特徴でなかなか他人には本心を表さないが、唯一源博雅には心を開いており親交を深めている。朴念仁の博雅とは違い、男女の密かごとについては貴族のたしなみとして身につけている。非凡な知識と学識を誇り、博雅が始終持ち込む数々の奇怪な事件を解決する。
源博雅(みなもとのひろまさ)
晴明の親友。醍醐天皇の孫で克明親王の子。母は藤原時平の娘。村上天皇の年上の甥にあたる。管弦をこよなく愛し、また優れた才能を持つ。食事もせず、一日中、篳篥を吹くこともしばしばなほどである。性格は非常に誠実、純粋、真面目で(怨霊との約束を守る程)皆に好かれている。その風貌は痩身で奥目、鼻が高く、彫が深いので当時の感覚では美男とはいえない。当時の都の貴族には珍しく、男女の密かごとについてとても疎い。貴族のたしなみとされる恋の歌の意味も解せず、男女間の機微もわからないため艶やかなエピソードは殆どない。忠義な家臣・俊宏の策略で何も知らされないまま方違えと称して連れて行かれた先は、今まさに自分の婚儀が執り行われようと準備のすっかり整った、これから妻となる女性の住まう邸宅であったが、それでも気づかない体たらくであった。菅原文時に漢学や詩の師事をするが全く上達しなかった。自身は自覚がないが、本当は天に愛でられし楽の申し子であり、その笛の音は賊や怨霊の心を浄化するほどの美しさを秘めている。
実在の博雅も「今昔物語」などに伝奇的なエピソードが記されている人物である。
天皇家
安子(やすいこ)(藤壺(ふじつぼ))
藤原家
藤原成平(ふじわらのなりひら)
藤原兼家(ふじわらのかねいえ)
藤原基経(ふじわらのもとつね)
陰陽師、方士、 巫女
賀茂忠行(かものただゆき)
賀茂保憲(かものやすのり)
僧、行者
寿水(じゅすい)
怨霊、式神、人ではないもの
菅原道真(すがわらのみちざね)
藤原時平(ふじわらのときひら)
漢多太(かんだた)
インド出身の琵琶職人の怨霊で玄象の製作者。元はインドの小国の王子であったが、隣国との戦のため故国を脱出。唐に渡り、空海の船で来日する。平城の都で琵琶職人となったが、百二十八年前に盗人に殺害された。成仏できず犬に憑いていた。玄象を盗むために忍び込んだ宮中で亡き妻・スーリヤそっくりの女官・玉草に惚れ、羅城門の楼上にて玄象を弾くことで妻を偲び自身を慰めていた。博雅の玄象の返還要請に交換条件として玉草との一夜の契りを望む。翌日、その玉草に不意打ちを受け、怒り心頭に発し鹿島貴次を殺害。さらには名前を名乗った博雅を呪で縛り動きを封ずるが、偽名を名乗っていた晴明は縛れず、腹を刺される。最後は晴明の言葉で玄象に憑くことになる。
くちなしの女
祐姫(すけひめ)
藤原元方(ふじわらのもとかた)
広目天の邪鬼(こうもくてんのじゃき)
朱雀門の鬼(すざくもんのおに)
その他
蝉丸(せみまる)
玉草(たまぐさ)
鹿島貴次(かしまのたかつぐ)
兵衛の内侍の親御
赤毛の犬麻呂(あかげのいぬまろ)
菅原文時(すがわらのふみとき)
三善清行(みよしのきよつら)(善宰相)
Webアニメ
道具、物
玄象(げんじょう)
葉二(はふたつ)
直刀(すぐは)の霊剣
振り鼓(ふりつづみ)
桃の弓、葦の矢
場所
寺社
広沢 遍照寺
播磨国(はりまのくに) 西雲寺(さいうんじ)
比叡山延暦寺
貴船神社
鞍馬寺
東寺
高野山の天野の社
赤山禪院
平安京
羅城門
朱雀門
応天門
一条戻り橋
呪法・呪
九字の呪法
名
四神相応の呪
三種の祓(みくさのはらえ)
反閇(へんばい)
鏡魔法(きょうまほう)
追儺(ついな)