陰陽探偵少女遊RANTO☆魔承録
漫画
原作・原案など:あかほりさとる,
作画:奥田ひとし,
出版社:角川書店,
掲載誌:月刊コミックドラゴン,
レーベル: Tong Li Comics,
巻数:全5巻,
小説:陰陽探偵RANTO☆魔承録 ZERO
著者:あかほりさとる,
出版社:富士見書房,
レーベル:富士見ファンタジア文庫,
以下はWikipediaより引用
要約
『陰陽探偵少女遊 RANTO☆魔承録』(おんみょうたんていたかなしらんとましょうろく)は、『月刊コミックドラゴン』1999年1月号から2001年12月号にかけて連載された、あかほりさとる原作、奥田ひとし作画による漫画。角川書店から単行本が発行、全5巻。
なお本項では、ライトノベル『陰陽探偵RANTO☆魔承録 ZERO』(おんみょうたんていらんとましょうろく ゼロ)についても併せて解説する。
概要
妖怪などと対峙するシーンではシリアスに描かれるが、その他の日常の描写はギャグ風に描かれることも多い。
登場する道具や、対峙する妖怪などは、日本の伝承からの引用が多い。
作品発表においては漫画作品である『陰陽探偵少女遊 RANTO☆魔承録』が先行し、遅れてライトノベル版の『RANTO☆魔承録 ZERO』(以下「ZERO」と表記する)が書き下ろし長編小説の形で富士見ファンタジア文庫より発表されている。なお、ZEROについては、さらに後ドラゴンマガジンにて短編連載が行われ、これをまとめた短編集も発刊されたが、後述の事情により、その後の展開が存在していない。
このことから解るように、本来はあかほりの原案・企画による富士見書房のメディアミックス企画作品とすることを主眼に置いた作品であった。しかし、小説版の立ち消えを原因として、その後の各種企画は凍結され、結局漫画作品のみが最後まで執筆・完結されるに至る。
あらすじ
陰陽探偵である少女遊乱人は、許嫁である吉祥天子を巡って起きる数々の怪事件を、相棒の村正、四鬼、千早らと共に解決していく。
登場人物
主要人物
少女遊乱人(たかなし らんと)
四鬼(しき)
吉祥天子(きっしょう てんこ)
15歳。乱人の許嫁。14歳の誕生日に吉祥天あるいは荼吉尼天に覚醒するとされる。8歳の頃に遊園地で遭遇した惨劇を思い出して荼吉尼天に覚醒しかけるも乱人に救われるが、飯綱法幻によって乱人と天海のやり取りの“一部のみ”を見せられて、悲しみの末に荼吉尼天として覚醒してしまった。その後、乱人の決死の覚悟により再度救われる。
乱人の母・彼方と接触した際に心を散らせてしまうが、その際に彼方の心を感じ取る力と、少女遊を取り込んだ妖の力を封じる“昇火”を身に付ける。乱人が殺され、封霊寺に移ってからは吉祥天の守護者不動明王に語りかけ、その力を借りる。圧倒的な力で「名無し」の鬼を追い込むが、「名無し」の鬼が天使のような姿になって以降は逆に追い込まれる。ピンチに追い込まれたところで乱人が帰還し救われる。
ZEROでは、友人たちとキャンプに行った先で乱人と知り合う。乱人を単なる変人と思っていたところに怪しげな殺人事件に巻き込まれる事に。さらに乱人が暴いた殺人犯は自ら親友と認めていた友人であり、しかもその理由が、その友人が荼吉尼衆の末裔であったがためで、その目的は天子の荼吉尼天としての覚醒を促すためだった。結果として乱人の推理の結果は友人たちの死の原因となり、天子は親しかった友人すべてと、それまでの平和な暮らしのすべてを失うことになる。そのため、結果的に友人たちの命を奪い、自らの平和な暮らしを奪い去った乱人と、彼の提唱する陰陽の世界を心の底から否定・憎悪している。ただし短編版では乱人が自分を守ってくれることに、少しだけではあるが恩義を感じるようになる。
村正(むら ただし)
麗野千早(うるわしの ちはや)
吉祥家
陰陽寮・裏陰陽寮
警視庁特異課
ろくビル
一般人
荼吉尼衆
霊獣・妖怪・鬼
大天狗(おおてんぐ)
桃太郎(ももたろう)
大百足(おおむかで)
特技
解卦身魂(わけみたま)
玉響(たまゆら)
~之陣(~のじん)
天地八之陣(てんちはちのじん)
鏡(かがみ)
鏡結(かみゆい)
囚(しう)
真言“金剛鎖”(しんごんこんごうさ)
用語
陰陽寮(おんみょうりょう)
裏陰陽寮(うらおんみょうりょう)
玉造部(たまつくりべ)
剣部(つるぎべ)
鏡部(かがみべ)
吉祥天(きっしょうてん)
荼吉尼天(だきにてん)
陰陽探偵RANTO☆魔承録 ZERO
前述のとおり、あかほりさとるの執筆によって富士見ファンタジア文庫より発刊された本作のライトノベル版。全2巻。挿絵イラストは漫画と同じく奥田ひとしが担当した。
冒険能力バトルもの的なテイストを前面に押し出した漫画と違い、いわゆるミステリ的なメソッドとサスペンス性を前面に押し出した作品として執筆されているが、これが読者の不興を招くこととなった。
結果としてあかほりは本作の展開を中断させて、封印同然の作品とし、漫画以外の企画を凍結した。以降、公の場での言及は行われず、あかほりの作品履歴における黒歴史的作品のひとつと化す。この作品以降、あかほりは徐々にその活動の場をライトノベルから一般小説へと移していくこととなる。