電光オズマ
以下はWikipediaより引用
要約
『電光オズマ』(でんこうオズマ)は、松本零士(連載当時は松本あきら名義)による日本のSF漫画。1961年から1962年にかけて『ぼくら』(講談社)にて連載された。
本作の単行本は1971年に虫プロで全2巻。1975年に若木書房で全3巻。1983年に大都社から全3巻。2010年に小学館『松本零士 初期SF作品集限定BOX』内に上下巻が発売されているが、本項では主に若木書房版を取り扱う。
作品解説
本作は、侵略者の脅威にさらされる日本に対して、どこからともなく現れた「電光オズマ」を名乗る謎の男と、その配下の戦闘部隊によって日本や地球が危機から救われる様子を描いたSF冒険活劇である。
作画は後の松本が得意とする劇画調ではなく、手塚治虫の影響が抜けきっていない漫画調の丸いタッチであるが、背景の一部は後の『潜水艦スーパー99』や、『ミステリー・イヴ』などの青年誌に見られる緻密な物(いわゆる「レイジメーター」などの計器類やススムの拳銃、ノバの北極基地に見られる兵器類。更に日本航空宇宙局の建物やロケット類は、『セクサロイド』のメガロポリストーキョー風に描かれている)として作画されていて、絵柄が移行する過渡的な時期を見られる貴重な物となっている。
なお、松本零士は1980年代に『超兵器オズマ』(仮題)なる未公開シナリオを書いているが、少なくとも「オズマ」の名を持つキャラクターは登場せず、謎の移動物体の名としてだけ登場する。この未公開シナリオは2012年に『松本零士「オズマ」』のタイトルでTVアニメ化されている。
ストーリー
ストーリーは三部作で、それぞれが独立している。最初の時代設定は架空の日本で、貨物船・三郎丸が被雷する昭和4X年10月30日、午前0時1分30秒から始まる。
侵略者ノバ帝国の巻(インベーダーノバていくこのまき)
だが、ガンモスは生きていた。ノバ帝国は北極に新たな拠点を築き、地球人の科学者を使って開発した「地球はかい機」を作動させようとする。オズマとススムは新兵器を携えて、北極へと出撃する。
なぞの化石円盤の巻(なぞのかせきえんばんのまき)
宇宙戦艦大和の巻(うちゅうせんかんやまとのまき)
キャラクター
主な登場人物
塚森ススム(つかもり ススム)
電光オズマ(でんこうオズマ)
塚森夫妻(つかもりふさい)
南 洋一(みなみ よういち)
侵略者ノバ帝国編
ガンモス
黒川聖二(くろかわ せいじ)
谷口 守(たにぐち まもる)、村本 清(むらもと きよし)、阪井六郎(さかい ろくろう)、石坂五郎(いしざか ごろう)
なぞの化石円盤編
宇宙戦艦大和編
エルムーン
火野原十郎(ひのはら じゅうろう)
メカニック
戦闘機
機首にデルタ型の先尾翼を持った後退翼機で、ほぼ全編に渡って活躍する。基本的に単座だが、複座機にもなる。塗装は尾翼に加藤隼戦闘隊風の矢印が入っているだけであったが、「なぞの化石円盤の巻」からは機体に日の丸が描かれるようになった。
初回登場の際には「あらゆる動力をストップさせる装置」が積まれていたのだが、この設定はない物とされて後に反映されていない。
侵略者ノバ帝国編
日本丸、三郎丸
海上自衛艦
水陸両用車
ゼロ
ノバ帝国の戦闘機よりも高速で追撃機を振り切っている。しかし、ススムが東京で重傷を負ったため、戦闘で活躍することなくノバ帝国に鹵獲されてしまう。以後、ススムは練習機、戦闘機に搭乗したため、劇中での再登場はなかった。
オズマ部隊各種航空機
オズマ部隊戦車
航空自衛隊戦闘機
F二〇九
練習機
日航機
ミサイル戦艦
巨大ロボット
双発機
ノバ帝国潜水艦Aタイプ
ノバ帝国潜水艦Bタイプ
ノバ帝国潜水艦Cタイプ
戦闘航空母艦
ノバ帝国戦闘機
原子力爆撃機
ノバ帝国戦車
空中戦車
ゴロン
ノバ帝国ロケット機
宇宙艇
なぞの化石円盤編
化石円盤
ズーラの死後、ペガン星人は新たな安住の地を目指し、化石円盤に乗って地球を去る。
ジャングル戦車
黒いジャングル戦車
ペガン星ロケット
マンモス号
潜水艇
オズマの潜水艦
宇宙戦艦大和編
宇宙戦艦大和
エルムーン機
火野原機
エルムーンのロボット
こうてつのみみず
オズマ戦車
300ミリとつげきほう
サタン星ロケット
エルムーンの宇宙艇
用語
電光オズマ部隊
ノバ帝国の日本襲来と共に公式に姿を現し、日本政府と協力して侵略の脅威に立ち向かう組織となった。
少年オズマ部隊
「宇宙戦艦大和の巻」では身体の鈍ってしまった大人と違い、少年は宇宙環境に柔軟に対応できるので、少年オズマ隊員は宇宙戦士として大和乗り組みの主力になると説明がされている。
ノバ帝国
本国壊滅後、北極でノバ人のみを中心とした勢力として再起を図るも、塚森博士考案の新兵器によって全滅した。
ゼロ線砲
地下都市
ノバ人
地球はかい機
新兵器
ペガン星人
元々のペガン星人は平和で友好的な種族であったが、地球人と共存を拒否するズーラ以下数名の悪党がクーデターを起こし、化石円盤の権力を簒奪(さんだつ)。ズーラは失った故郷の代わりにせんと地球侵略を開始したが、電光オズマの活躍と和平派ペガン星人の蜂起によってそれは阻止された。
姿形はヒューマノイドタイプ。側頭部から触角が左右に二本生えており、透明なヘルメットを被っている。大気組成は地球とは異なり、地球の大気が触角に触れる分には問題ないが、地球の大気を吸うと死んでしまう。
大地底国
放射能
地球の機械に関しては致命的な影響があり、放射能によって全ての機能が狂ってしまう。水に遮断されるので、海中には影響は届かない。
どれいロボット
小わくせいばくだん
サタン星
なお、サタン星とは地球側科学者の命名で、彼ら本来の名称は不明であるが、劇中では敵味方共に「サタン星」の名を使用していた。
サタン星人そのものは劇中に登場しない。エルムーンによると「本当はとても臆病で、少しでも自分が傷付くのを恐れる」性格らしい。地球人の強さを知って、侵略を諦めてサタン星をUターンさせた。
大銀河連邦
単行本
『電光オズマ』虫プロ〈虫コミックス〉全2巻。
『電光オズマ』若木書房〈コミックメイト〉全3巻。
『電光オズマ』大都社、全3巻。
発行日他、詳細不明。
『電光オズマ』小学館、『松本零士 初期SF作品集限定BOX』内に収録。上下巻。
初版発行、2010年12月13日、ISBN 978-4-77803-173-2
脚注・出典
戦場まんがシリーズ |
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OVA | |
その他 |