静かなるドン
以下はWikipediaより引用
要約
『静かなるドン』(しずかなるドン)は、新田たつおによる日本の漫画。
1988年の11月15日号より2013年1月8日号まで実業之日本社の『週刊漫画サンデー』にて連載された。漫画サンデーの最終号に特別編として『賑やかなるドン』が掲載された。
第42回日本漫画家協会賞大賞受賞。2023年5月時点で紙の書籍の累計発行部数は4600万部を突破している。ストーリー全体は巨大暴力団の興亡を軸にシリアスに展開するが、絵柄や描写には新田の出身ジャンルであるナンセンスギャグマンガの手法がかなり混入されている。単行本は108巻が発行されており、週刊連載は1000回をこえている。
1991年からOVA・オリジナルビデオが制作され、1994年に日本テレビ系列でドラマ化された。2000年と2009年には映画版が公開、2010年にはドラマCDが発売されるなど様々なメディア展開が行われている。
連載完結後も電子書籍での売上が好調で、2020年だけで6億円に上る。新田はその売上で東京都世田谷区豪徳寺にある「世田谷イチ古い洋館」(旧尾崎行雄邸)の保存運動の支援を行った。
2022年、「世田谷イチ古い洋館に来た静かなるドン」のタイトルで、山下和美の『世田谷イチ古い洋館の家主になる』の特別編の位置づけとなる作品として、9年振りに本作の読み切りが制作され、『グランドジャンプ』(集英社)21号に掲載された。
2023年、「静かなるドン-もうひとつの最終章-」のタイトルで、『グランドジャンプ』(集英社)17号より連載。
あらすじ
主人公の近藤静也は昼間、下着会社プリティの冴えないデザイナーだが、実は1万人の子分を持つ広域暴力団新鮮組総長の一人息子。二代目総長が敵対組織に撃たれて、新鮮組内の二大勢力である肘方と生倉のどちらが継いでも内部抗争になることを恐れた母である近藤妙は静也を三代目総長とする。そんな近藤静也のカタギ人生とヤクザ人生の奮闘を描いていく。
登場人物
登場人物の名前は有名人、歴史人物など様々なものをもじったものが多い。特に近藤静也が総長を務める新鮮組のモチーフと思われる幕末の新選組に関係する人物の名前が使われることがある。また、登場人物の容姿についても有名人から着想を得たものが少なくない。なお、ここでの登場人物はごく一部を列記している。また、原作とテレビドラマ/オリジナルビデオ版では多少人物の設定が異なる場合がある(例:沖田寝多がオリジナルビデオでは猪首とともに総長を警護している場面が多くあるが原作には見られない)が、ここでは原作に従う。()内は該当キャラクターの名前および容姿のモデルとなった人物。
作品全般を通して、長く登場機会のあるキャラクターほどシリーズごとに時折性格や思考が変化することがある。
主人公
近藤静也
本作の主人公。下着会社「プリティ」に社員として働くデザイナー。そして新鮮組の三代目総長でもある。新田たつお作品の主人公の典型である、背が低い小太り体型で子供っぽい風貌が特徴。初期は小さい垂れ目をしており、覇気がない表情をしていたが、物語が進むに連れ徐々に会社ではお調子者の剽軽な三枚目的なキャラクターに変化していった。「静也」は作者の新田の敬愛する落語家、桂文枝(当時・桂三枝)の本名、河村静也から取られている。
サラリーマンをしていたが、父・近藤勇足が反目する鬼州組に殺された後、新鮮組の跡目を巡り、幹部の生倉と肘方が抗争を始める恐れがあったため、それを防ぐためやむを得ず新鮮組総長の跡を継いだ。ただし母・近藤妙は静也の極道の才能を見抜いており、適任は静也しかいないと考えていた。普段争いごとを好まず、そのため子分からは「静かなるドン」とも揶揄される。しかし、自身に流れる極道の血による抑えきれない凶暴性や、子供の頃から武芸、射撃を叩き込まれたこともあり、いざという時はとんでもない強さを発揮する。極道としての静也はアウトローな性格であり、人の死や殺害などには冷静に対応できるが、秋野に危害を加える者や人の道に外れた行動を取った者には怒りを露にする。
昼のサラリーマン生活は、うだつの上がらない状態である。彼のデザインする下着は奇妙なものが大半である。しかし、デザインへの熱意があり、多数のデザインを行うため、まれにヒット作を生み出しており、作中ではプリティの中でも一番多くヒットを出している。また、上司の川西や先輩の逃野などからは、バカにされたり無茶な行動をとるよう命令されるというパワーハラスメントを受けることもあるが、静也自身は「どこの組織でも上の者のいうことは絶対」という考えから反抗せずに従っている。会社の人間の大半は当然静也の夜の顔を知らないが、物語中盤以降の秋野を始めとして静也の夜の顔を知っている者もいる。なお、サラリーマンとしての給料は手取り20万円。
新鮮組総長として活動する時は、一貫してサングラスを着用する。服装は黒いワイシャツに白ネクタイ、白スーツというスタイルを好む。まれに黒スーツも着用する。この姿の静也は小柄ながらも威圧感を備え、かつトム・クルーズばりのハンサムに見える。
実は近藤勇足の息子ではなく、政治家の常盤金成の息子であるというストーリーがあったが、常盤を懐柔するため、妙のついた嘘だった。
物語での活躍
静也が三代目に就任してから鬼州組や海外マフィアの侵略に防衛を続けてきた新鮮組は、鬼州組を滅ぼそうと京都に攻めるが大敗してしまう。龍馬が鬼州組若頭になった後、鬼州組との最終決戦を前に会社を退職し、全ての退路を断ち、龍馬に自分がヤクザ解体を望んでいることなどを告白し、龍馬にわざと敗北して自分が死ぬことでヤクザ解体の夢を龍馬に託そうとしていた。だが自分が死ぬと秋野も死を選んでしまうことを知り、秋野のために全てに嫌われても生き続けることを決意した。
究極の下着がヒットしてからは、鬼州組に正体を隠すため昼間は「ボルドー権藤」として活動。函館戦争で鬼州組が集結しているにもかかわらず、本人は、プリティ河合社長と川西取締役に鉄槌を下すため東京に残る。函館での戦いに対しては、長期戦に持ち込み裏切った東北の親分達の心を疲弊させる作戦で勝利した。
その後東京に戻り、デザイナーを辞職する。イタリアンマンフィアに対して龍馬と共に戦うが龍馬が死亡する。イタリアンマフィアと和睦した後、世界を牛耳るドレイク一族に立ち向かうが捕らえられ、中東の収容所に入れられるも、秋野に助けられる。その後秋野とは別れて鬼州組八代目・骨手牛と五分の盃を結び全国統一を果たす。
女性関係
秋野には惹かれながらも、彼女には堅気として生きて欲しいため、自身が極道のままでは結婚できないが、自身が極道をやめると生倉と肘方が抗争を起こしてしまうためにやめられないというジレンマを抱えている。また、子供については自身の呪われた一族の血縁に嫌気がさして、作らないと決めている。三代目総長に就任する以前は女性との交際経験は無かったが、女を知らない静也のために鳴戸が紹介した一流の女5人(後述の理江も含む)を相手にして全員昇天させるなど、結構な絶倫でもある。女性キャラの多くが近藤の人柄や裏の顔に惹かれ、そのテクニックは敵対組織の女性すら落としてしまう(一度は婚約した彩子曰く、面白くて、強くて、カッコイイよくて女の人には無敵)。そのことから生倉には「下半身外交」と評されることもある。
極道について
極道を嫌っており、「ヤクザなんて怠けているだけ、カタギの方が偉い」などと公言している。また、敵対組織の極道にはもちろんのこと、自らの組織でも中村や高杉、西郷など昔ながらの極道者や、すぐ抗争を起こす血の気の荒い武闘派には冷たく、失脚や死亡させるまで追い込む事もある。一方でプリティの仕事で関係を持った極道や自分に忠義のある極道については重宝している。
争いを嫌い、自ら抗争を始めることはないが、新鮮組を狙う鬼州組や海外マフィアを何度も撃退してきた。また、抗争する部下は破門という厳しい処置を取る。最初の頃は幹部達から頼りないと言われていたが、話が進むにつれて内外に畏怖される存在になっていった。
鬼州組五代目姐については、共にヤクザを嫌っている事もあり、彼女の遺言である「極道組織を無くすこと」を夢見ている。
秋野明美
ヒロイン。元は下着会社プリティのチーフデザイナーであったが退職、起業し、その後は順調にキャリアアップし、ランジェリーメーカーの社長として業界に名を馳せている。連載当初は少女といった感じだったが、物語が進むにつれ、気丈な大人の女性に成長した。
連載初期は静也にとって「高嶺の花」のような片想いの相手だったが、危機に陥るたびに静也から助けられるうちに「ヤクザの静也」に好意を持つようになる。その後、静也の正体を知ると昼の静也も全力で愛するようになるが、静也に対しては静也の正体を知らないことにしている。静也も秋野にプロポーズされてからは、秋野が自分の正体を知っていることを悟っており、お互い知らないフリをしている。
近藤の母、妙からは「静也が覚醒しないのはお前のせいだ」と言われビンタされたが、逆に妙にビンタを張り返すなど芯の強さがうかがえる。また妙の策略により2度総長代理に就くことになる。また、ロシアンマフィアから洗脳された時に戦闘能力が付いた。
また、静也が怒りで暴走しかけた際には静也の暴走を止めた経緯が複数回あり、静也が秋野の前で土下座したこともあった。そのため生倉や肘方からは「(秋野は)実は新鮮組の影のドンなのでは」などと噂された。
静也が中東の収容所に囚われている事を聞くと、社長を辞職し助けに行く。その後静也とは別れ、近藤明美と名を変えてシンガポールで下着デザイナーとなる。
新鮮組
以下は新鮮組陣営に所属する人物である。新鮮組は関東一円を取り仕切る暴力団であり、構成員の数は1万人を数えるという設定になっている。現在では横浜を除く東日本全ての暴力団をその傘下にしている。近藤家は代々、犯罪者の家系であり静也の先祖は幕末の有名な侠客である。祖父は戦後の闇市で新鮮組の基礎を築き父は全国組織にまで発展させた。
本家及び最高幹部
近藤勇足(近藤勇)
新鮮組の二代目で先代総長。静也の父親。その強大な戦闘力とカリスマ性により、新鮮組を一気に関東最大の暴力団に発展させた。
大久保によると「重厚でカミソリのように切れる」男で、平気で子分を捨て駒に使い数々の抗争を勝ち抜いた。普段から凶暴だが、酒を飲むと更に手が付けられなくなり、数々の刃傷沙汰を起こしていた。しかし、泥酔して起こしたある事件の際に、当時中学生だった静也に、料亭の階段から突き落とされて頭を打ち、髪が真っ白になってしまった。その後は穏やかな性格となり、酒を一切辞め、代わりにペロペロキャンディを舐める甘党になるなど、少しボケた様子が伺われるようになっている。
物語は彼が敵対組織・鬼州組に射殺されたことにより始まる。写真嫌いであり、まともな写真が残っていなかっため、死後の遺影には、とぼけた顔でペロペロキャンディを持つ写真が使用されている。
近藤妙
先代、近藤勇足の正妻で静也の母親。現体制の新鮮組内においても、二代目姐として強い発言力を持つ。彼女の作画は劇画調に描かれている。
常にサングラスを着用。ニトログリセリンを携帯していることから「ニトロのお妙」と呼ばれるようになった。
静也の極道としての才能を見抜き、静也が幼い頃より極道の英才教育を施してきた。しかし、静也はその期待に反し、下着デザイナーという彼女から見れば「くだらない仕事」を選んだ。下着会社を辞めて、ヤクザ家業に専念して欲しいと願い、これまで何度か会社を辞めさせる工作をしている。しかし、静也がデザイナーとして表彰をされた時には密かに授賞式を見に行ったりするなど、サラリーマンとしての静也をある程度認めている節もある。
新鮮組幹部たちを駆け出しの頃から面倒見てきたため、「姐さん」と呼ばれ一目も二目も置かれている。還暦を迎えるような高齢だが、年齢を全く感じさせない美貌を保っている。
様々な事情により静也が指揮を取れないとき、秋野の姐としての才能を見抜き、総長代行に据えたことが2度ある。
序盤から中盤までは息子の幸せは二の次で組の存亡を第一とし、失態を繰り返す静也を殺して心中しようとすらする、非情で冷酷な「姐さんの鑑」として存在感を放っているが、物語終盤では、静也の遺書の内容を知ったあと秋野の両親に土下座までして2人の結婚を認めて欲しいと直談判しに行ったり、表では厳しい発言をしつつも秋野を認めて守ってやろうとしたり、静也が中東S国の捕虜収容所にいるとの知らせを受けて影で泣くなど、誰よりも息子を愛し幸せを願う一人の母としての描写が増える。
2008年の読者アンケート「近藤静也以外の登場人物で『描いてほしいキャラ』」の1位を獲得し、スピンオフ作品『静かなるドン エピソード0 妙の眼鏡』(20ページ読み切り第97巻末収録)が描かれた。
鳴戸竜次
新鮮組ナンバー2の貸元頭。
静也の父の代に精鋭の武闘派集団『鳴戸組』を率い数々の抗争を勝利に導いた。
破天荒かつお茶目な性格で、当初は組の金を持ち逃げしたことにより命を狙われていたが、それを元手に競馬で大勝ちして増やしたため組に戻ることを許される。その際、初対面の静也とたちまち意気投合し、忠誠を誓うようになる。その理由として、拡大主義・抗争を好む先代と違い、平和主義で守りに徹する静也に共感を覚えたこと、静也が三代目を継いで以来、自分の組員が死亡していないことに気付き「本当の親分は戦いを避ける親分じゃねぇのか」と語っていることなどが挙げられる。
なお、金に対する執着が強いのは、抗争で命を落としていった組員達の、残された家族を養うためであり、このことは誰にも告げていなかったが、静也にはあっさりと看破されている。
新鮮組内では静也に絶対的な忠誠を誓う数少ない人間であり、静也の危機を公私に渡り何度も救ってきた。しかしながら、その余りにいい加減な性格と規律を無視して自由奔放に行動する生き様が災いし、組織内における自身の評判は沖田などの一部の幹部を除いてあまりよくはない。
しかし、新鮮組最強と言われた実力の持ち主であり高い戦闘力を持つため、侮られると同時に他の幹部からは「恐怖」の対象でもある。鬼州組、沢木五代目の東京侵攻作戦の際、囚われの身になった静也を救うため、万間猛と相打ちになったと見られていたが、実は生きておりその後はドン・ファンと名乗り、理江と共にシシリアンマフィアのボス、コルネオーネのボディガードとして姿を現す(ドン・ファンとは「ドンのファン」という意味)、この時、覆面をしており正体を隠していた。
後のアメリカンマフィアとの抗争時に再度、静也の前に現れ窮地を救う。この時は正体を明かしたものの、助けの船を呼びにいったまま行方をくらませた。
白藤龍馬率いる鬼州組と新鮮組の抗争が本格化したのち、静也の前に現れ組に堂々と復帰した。最強の「鳴戸うずしお軍団」(ネタは鳴門の渦潮)の彼に対する忠誠は深く、鳴戸不在時に龍宝が鳴戸組を率いるようになっても、軍団長を始めとする軍団員達は鳴戸の言うことしか聞かない。
龍宝国光
鳴戸が出奔した後の貸元頭。
鳴戸の忠実な子分で、極道世界では「龍宝を手に入れるものは天下を制す」とすら言われた逸材。
物語当初は抗争の影響で刑務所に入っていたが、鳴戸亡き後(実は生きていたのだが)に出所し、鳴戸組の二代目を継ぐ。非常に高い戦闘力を持ち、特に射撃においては鳴戸すら上回る抜群の腕前。性格的には鳴戸とは少々異なり、生真面目で冗談の通じない性格。
最初は静也の資質とカタギの仕事に疑問を抱き、生倉のクーデターに協力、静也を退陣に追い込む。しかし生倉の正体を知り失望するとともに、静也の底知れぬ能力と人柄を知り、以後は静也に忠誠を誓い心強い味方となる。ただし静也が極道に専念しないことをよく思わないのは相変わらずで、未だに絶対服従するのは鳴戸のみである。
一見クールに見えるが熱い性格の持ち主で、しばしば静也の命に背き、破門や絶縁になってでも、己の信念を貫き通そうとする。最初の親分である鳴戸への敬愛の気持ちは強く、後に再会した時は涙を流していた。容姿、性格ともに男前であるため、ナナちゃん、アニーなど女性には非常にモテるが、本人は一向に気にしていない模様。
ピアスをしているが、これには自殺用に青酸カリが仕込まれている。実際に服用しようとしたケースは2度あり、1度目はドン・ファン(鳴戸)に叩き落とされ失敗、2度目は飲み込んだもののすでに青酸成分が酸化しており、いずれも死には至らなかった。のちに鳴戸から新しいピアスをプレゼントされ窮地で役立つことになる。
自身が助命嘆願し舎弟となったイゴールを連れ、ギャンブラーになると言い組を畳み出ていった鳴戸を探す旅に出る。その先で「当方、腕利きの用心棒リュウ」と広告を出したところ、雇い主として現れた鳴戸、理江と再会する。
猪首硬四郎
新鮮組の突撃隊長。
新鮮組最古参の化石組出身で、静也が子供の頃から部屋住みとして本家に務めており、静也の教育係を任されてきた。静也のことを初期は「若」と呼んでおり、新鮮組よりも静也個人に忠誠を誓う組員である。
作中でも屈指の巨漢で、ゴツい外見のとおり抗争になるとそのパワーを活かしてバルカン砲などの重火器を用いる。
一見すると暴力だけの粗暴な組員と見られるが、根は穏やかな性格で人の気持ちを察することも多い。秋野との初対面で静也が本気で惚れている女性と見抜いて気づかったり、彩子の復讐に血迷って一人で鬼州組本家へ突撃しようとする静也を鳴戸の件を持ち出して冷静に諫めたりするなどの場面もある。
女の色気に弱く、保毛田兄弟やムッチリーナなどオカマにモテる。ぬいぐるみを抱いて寝ていることがある。
なお、別れた女房との間に一人息子の硬太がいて、父親であることを隠して会いに行くなど子煩悩な性格でもある。
生倉新八(永倉新八)
新鮮組のナンバー3。
新鮮組系の組織で最大最弱の『生倉会』の会長。奸智に長け、上昇志向が強く、常に総長の座を狙っているものの、その強面や野望に反して非常に臆病かつ小心者。自身または新鮮組が危機的な状況に陥ると、すぐに精神錯乱を引き起こす。本作におけるギャグ担当要員として欠くことのできない人物でもある。
静也が総長であることに不満を抱いており、暗殺・失脚など様々な策を用いて何度も総長の座から下ろそうと画策するが、そのたびに失敗してきた。一度だけクーデターに成功し新鮮組総長に就任するが、早とちりから鬼州組組長、海腐の娘を100円で売り飛ばしたことによりたちまち失脚、処刑されるところを静也に罪を許され、その後も新鮮組幹部として活動する。が、全く懲りておらず、その後もありとあらゆる策謀を用いて総長の座を狙い続ける。
弱者や格下の相手に対しては傲慢に振舞うが、暴力による脅迫にはほとんど無抵抗に従う。またその場その場で有利な方に寝返ることを繰り返しているため、肘方からは「お前の人格はめちゃくちゃ」と評された。また子分の小林から「あいつは日本一喧嘩の弱いヤクザじゃ」と評されるほど戦闘力は低く、年寄りに一発でノックアウトされたこともある。また、静也が暴走と化した時に戦闘力0の赤子同然と評された。しかし薬物催眠によって理性を失った時には肉弾戦で妙を押さえつけるほどの身体能力を見せており、身体能力はそれなりに優れているが、その「気の小ささ」が災いして実力を発揮できないものと思われる。
政治力(?)に長け、ほぼ全ての幹部に付け届けを行っている。その範囲も幹部本人だけでなく、幹部の家族の誕生日などありとあらゆる祝い事にプレゼントを贈り、プレゼントの中身も相手に応じて宝石から子供の玩具までと非常に幅広く徹底している。別名『付け届けの生倉』。その付け届け気質が災いして、鬼州組の胡麻田と同盟を結ぼうと彼の家族へのプレゼントを贈ろうとした際、胡麻田は、同盟を断ったら家族を殺すという脅迫か、と疑った(生倉本人に全くそんな気はなかったのだが)。その交友関係の広さは静也すら認めるほどの物で、病院や政治家なども深く関わっている。自身が会長を務める『生倉会』を先代の頃に上手く立ち回り、抗争の矢面に立つの避けて組を拡大させた。数は力、というと聞こえはよいが、実際は生倉会は結束力も弱く組員の質も低い数だけの弱小組織である。
「完全卑劣知性体」を自称し自ら進んで戦闘に出る事は一切なかったが、銀座のマフィア抗争の際は機銃掃射により片足を失ってもなお新鮮組の勝利を見届けるために病院に行くことなく前線を見守り続ける肘方の姿に感銘を受け奮起、鳴戸に烏合の衆と称された大量の子分達を引き連れて突撃した。
非常に愛妻家。娘の豊美はヤリマンで、フェラチオの練習のために舌をペロペロ動かす癖があり、その下劣振りには父親の生倉ですらドン引きするほど。
肘方年坊(土方歳三)
新鮮組のナンバー4。
新鮮組内では生倉会と勢力を二分する肘方組の組長で、禿頭に小さなサングラスが特徴。生倉とは跡目上のライバル関係にあり、ことあるごとに対立している。連載開始当初は「鬼の肘方年坊」といわれていたが、全くそれらしい活躍がない。
当初は生倉と同様に静也が総長であることを快く思っておらず、自分が総長になることを夢見ていた。しかしどちらかと言うと組内の序列を重んじる律儀な性格であり、積極的に静也を引きずり下ろそうとするのではなく、他の人間が静也に対する不満を持ちだした際(主に生倉)に、その尻馬に便乗する形で総長退陣の姿勢を持ち出す。また静也が死んだと思われたときには総長代行として鬼州組と手打ちをしようとする幹部を一喝したりと、多少気弱ながらもオーソドックスなヤクザの幹部とも言える。
初めは軽視していた静也の能力に徐々に畏怖するようになり、龍宝を取り込んだ生倉の猛攻から救ってもらった以後は反抗する姿はめったに見られない。金を借りている子分に頭が上がらないなど、親分としての器には若干問題があり、結果、総長職を譲られた時には辞退し、静也に忠誠を誓っている。
丸禿で髪が1本もないが1度だけ1本生えたことがあり「お毛々様」と呼んで我が子のように慈しんでいた。しかし生倉との抗争でその髪の毛は焼けてしまった。この時、自分の体よりも髪の毛の心配をしている。
一人娘の沙也加を溺愛している親バカであり、そのせいで沙也加はわがままな性格に育っている。とある正月に、新年の挨拶で静也に沙也加を引き合わせ、二人に交際関係を結ばせ、自分は義父とし静也を影から操る「院政」を組に敷こうと企んでいた。しかし、静也がサラリーマンの仕事のために、どんな下着を着用しているのかを聞いたところ、沙也加が激怒してビンタを喰らわしたことで破談した。
沖田寝多(沖田総司、''起きた寝た'')
引田(沖田総司)
泥沼
清川一郎(清河八郎)
大久保竜造
関東に隠然たる勢力を持つ関東正気会の会長。容姿が「ゴルゴ13」のデューク東郷に酷似する。
新鮮組の先代近藤勇足の兄弟分であり、静也が三代目を襲名する際に後見人になった。かなりの短気で居合い斬りの達人でもある。
仕込み杖で「斬る!!」というのが口癖(というより本当に斬ってしまう危ない人物である)。初期は一向に極道稼業に専念する気のない静也に対して苛立ちを表しており、何度も「斬る!」を連発していたが、そのたびに静也に切り替えされる。また、妙から静也によって勇足の人格が変わった逸話を聞かされるなどして、次第に静也の非凡さを認めるようになる。しかしカタギの仕事を認めたわけではなく、一度プリティに押しかけたことがあるが、その時高名な下着評論家と間違えられ、恥ずかしい写真を静也に撮られてしまう。年頃の娘がいる。
初期は関東正気会は新鮮組とは別の独立した組織(その証拠に幹部会に大久保は出席していない)だったはずだが、現在は『新鮮組内関東正気会』などとTVで紹介されるなど、新鮮組の内部に組み込まれたようである。鬼州組東京侵攻後、暴利組達に新鮮組本家を襲われ、近藤妙を守り死亡。最後は感動の最期を見せるが、乳栗に台無しにされる。
勝魁舟(勝海舟)
榎本武明(榎本武揚)
幹部及び構成員
生倉会
新鮮組最大派閥だが、結束力も弱く組員の質も低い数だけの弱小組織。主に地上げや脅しなどがシノギであり、たまに政治家から政敵を貶める依頼を受ける。
吝井
小林秋奈(小林旭)
大林一穴
乳栗一角
生倉会系・緋具味一家の組員、隻眼で凶悪な人相を持つ。しかし下着集めが趣味で静也の下着の数少ないファンでもある。生倉会では唯一の親総長派でもある。
一時期生倉会の戦闘隊長を務めていたこともあるが、生倉邸において温泉を掘り当てたことにより独立し、関東温泉一家初代組長となる。上記の二人とは違い特殊能力を持たないが、ギャグ要員として欠かすことができない人物である。必殺技は工具による乳首つねり(乳栗は乳首が弱点だと思っている)。
頭はアホと思われていたが、実は切れ者で利口者を嫌う生倉の性格を見抜いた上での演技だったという衝撃の事実が判明。直感、行動力だけでなく知性も含めた実力で主である生倉や静也の危機を救っていたことがわかる。
また生倉の嫡子、虎太郎の養育係も務める(当初はアホながら子育ての素質があったと思われていたが、その優れた能力で優秀な虎太郎が道を踏み外さないよう善導している)。
近藤静也記念館建設のために静也のデザイナーとしての足跡を一つ残らず集めていた。
近藤静也記念館初代館長でもある。
遠山陰吾(遠山景元)
雄琴冬次(雄琴温泉ソープ街、湯治)
若本広美
中村半五郎(中村半次郎)
ダンジョン・松永(松永弾正)
蒲井継之助(河井継之助)
板子(''イタコ'')
生倉志乃
肘方組
生倉会に匹敵する対抗勢力だが、中身も五十歩百歩の組織。
上田河馬吉
鮴山(日光猿軍団)
鳴戸組
新鮮組最精鋭の武闘派集団。組長への忠誠が厚く結束力も強い(ただし最強の「鳴戸うずしお軍団」は鳴戸の言うことしか聞かない)。数々の抗争で組員は全滅した。
その他
黒悶一発
蛇川軍次
雷電 豪
岩倉(岩倉具視)
くすぶり
座王
斎藤 始(斎藤一)
深川の幕臣組の客分で鳴戸の親友。
鳴戸同様、豪快で軽妙な性格だが高い実力を持つ。元々は静也の父である勇足から盃を進められたが、断って幕臣組の客分となった(断った理由は「(静也の父は)頭がいかれている」ため)かつて撫子という美人の妻を持っていたが対立組織によって殺されたという過去を持っている。
静也の人柄に惚れて杯をもらいたいと申し出たが自由人を束縛したくないという静也の考えから新鮮組の客分となっている。視力は両目共に2.0であり龍宝すら上回る戦闘力の持ち主。
自分が死んだ時唯一泣いてくれる女だという理由で、撫子という妻と同名の醜女の漫画家を彼女にしている。
鬼州組の東京侵攻の際に本家に殴りこんできた山野のヒットマンによって撫子が殺されたと思い込み在日米軍から武器を調達し、大阪へ帰る途中の鬼州組を待ち伏せし、多数の組員達を道連れに死亡した。
デザイン業界
プリティ
以下は近藤が勤める下着会社プリティに所属する人物である。プリティは単行本41巻にて、ライバル社の社員から「東証二部にも上場していない会社のくせに」と言われる。ラムール・エテルネル社と合併し秋野が社長に就任した。
河合
河合政子
川西
プリティの元取締役。
静也の直属の上司で、部下には厳しく上司にはへつらう典型的な中間管理職。元々下着デザイナーで、社内コンペで最終選考まで残るなど腕は衰えていない模様。管理職になってからはゴマすりで現在の地位まで出世したある意味努力の人。
遠距離通勤や、上司からの無茶難題に堪え忍び、長い住宅ローンなど、その生き方は静也にも少なからず感動を与え「ヤクザより強い」と言わしめている。
一向に給料が上がらず、家庭の状況はかなり厳しいようである。静也に対しては遅刻や欠勤が多くデザイナーとしての実力に疑問を抱いていることから、説教にとどまらずパワハラを行うこともあるが、一方で静也が大量に作ったデザインを残業して審査したり、ビールを奢ったりなど上司らしい面倒見の良さを見せることもある。河合社長の腰巾着だが、身代わりにヤクザに殴られ、リストラの一環として人間監視カメラにされてしまうなどロクな目にあっていない。
プリティの乗っ取りを企てた理江に唆され、役員を失脚させ自らが社長になろうと目論むも理江が手を引いたことで野望は水泡に帰す。逆に役員たちから糾弾されたものの副社長の温情によって処罰を受けることはなかった。
茨城に自宅を持ち、妻、高校生の息子、小学生の娘の四人家族で、「女房子供を食わせるためなら悪魔にだって魂を売る」と言い放つほどの家族思いであり、そのせいか、監視カメラ事件の時は帰宅出来ない彼のため、家族が深夜会社のロビーで誕生日を祝うほど家族の絆は強い。
リストラ危機を乗り越えたあと自分史を書いて出版社に持ち込んでいるが相手にされておらず、編集者との意見の相違で文豪の道を諦めたものの、文学的な表現を時折見せるようになる。
その後、長らく出世より遠ざかっていたが、ようやく取締役に出世。文句を言いながらもまんざらではない様子。
静也の慰留パーティの席では「無用の用」という言葉を用いて静也を会社に留めようとした。しかし、静也がデザインした究極のランジェリーを没にしそうになり河合社長や倉越専務から叱責されると静也に八つ当たりした。究極のランジェリーがヒットしたおかげで社内に居場所がなくなり、社長や馬場花子と組んで暗躍するが、内心では疑問を抱いている。プリティとラムール・エテルネル社の合併により取締役を解任され、元の部長に戻ったが給料は上がったために文句は無い模様。
逃野(''逃げろ’’)
馬場花子
プリティの経理課に所属する女性社員。
経理としては有能でプリティの経費を一身で管理している。警視庁の刑事である兄に溺愛されている。
当初は静也にアタックしたこともあるが、静也には迷惑がられている。兄の介入もあり山本勘美と結婚するが、結婚したとたんにデザイナーとして低迷させてしまうなど恐るべきさげまんである。後に兄の部下である案条刑事と再婚するが、再び離婚。会社側の人間のギャグキャラクターとして欠かすことの出来ない人物でもある。
一万人に一人と言われるバンパイア破りの血を持っている女性でもあり、ウィザードをあっという間に老化させた。子供が生まれたことをきっかけに退職したが、経理主任が定年退職したために後継者の育成という仕事を与えられて会社に戻った。しかし、迫っていた若い社員がプレッシャーに耐え切れず辞めてしまい、また夫にも相手にされていないことから河合社長や川西の悪巧みに乗り、静也の究極のランジェリーのイメージを壊すため、モデルの馬場クリステルとしてデビューしようとしていたが明美の説得により翻意、会社の金庫番としてやり直すことになる。
石田菜々
井伊直子(井伊直虎)
倉越
黒江並子
一条寺由紀
ラムール・エテルネル社
愛倫(あいりん)
岬由里亜
千代田
ダイオー
根本遼平
その他
山本勘美(山本勘助、山本寛斎、藤山寛美)
青田真久里(鈴木亜久里)
安井京子
佐々辺晋作
忌中
鬼州組
以下は鬼州組陣営に所属する人物である。鬼州組は作中では関西の暴力団であり、勢力は3万人の組員を擁するという設定になっている。東西戦争前では横浜を含め西日本全ての暴力団を傘下におさめている。敵対組織は傘下にしないという方針があるが、龍馬はその慣例を破った。
歴代組長
坂本健(高倉健)(四代目)
鬼州組の四代目にて中興の祖、海腐によると「天下を支配する覇王」の器を持ち、その統率力で曲者ぞろいの鬼州組を一手にまとめ上げ着々と勢力範囲を広げていた。
しかしその体は末期癌に犯されており、先の長い命では無かった。静也の器量に脅威を感じており、自分の存命中に静也を倒そうと、自ら大軍団を率いて東京遠征を強行するも、無理がたたりその道中にて病死する。
後述する白藤龍馬の父親である。こちら凡人組にも少しだけ登場しており、そこでは彼がいかにして四代目になったかが描かれている(ただし龍馬のエピソードで凡人組のストーリーと決定的な矛盾が生じていることから、その経緯も別のものになっており、パラレルな扱いとなっている)。
沢木全次郎(沢木耕太郎、沢木千太郎)(五代目)
海腐雄二(志村喬)(六代目)
沢木の死後、鬼州組の六代目を務める。沢木時代に刑務所より出所、その後は若頭として辣腕を振るう。
剣の腕はずば抜けており、超一流の殺し屋であるMrJすら切り捨てたこともある。頭もきれる男で登場当初はカタギを大切にする、迷惑を掛けないという性格だったが、有能な後継者や組員が抗争で次々に死亡していく中、新鮮組を倒すために手段を選ばなくなった(静也の会社に電話してきたり、直接乗り込んできたこともあった)。左手が義手になっているがこれは、ホテルにおいて大村鬼次郎の手下に襲われたときに少女を庇ったときに負傷した物である。
連載開始以来、最も長く鬼州組組長を務めていた。
マフィアとの抗争終了後に自分では静也に勝てないことを痛感、自分の跡目を龍馬に譲ろうと考えている。
物語後半では肺がんに冒されていることが明らかになり、白藤龍馬の指揮の下鬼州組が関東侵攻を開始した際には肉体的には別人のように衰えてしまった。しかし気力は衰えておらず、自分の命を掛けて静也を倒そうと考え、糜爛ガスを原料に使った細胞毒を体に投与してまで生きながらえようとした。最終的に静也の首を求めて函館まで大軍を率いて遠征を強行する。龍馬が法王幻一郎を殺害してマイクロチップを奪い闇の権力者達のことを知って戦いを挑もうとしていることなど、自分がヤクザに引き込んだために龍馬が変わってしまったことを聞かされ、静也から「お前が龍馬の海を腐らせた」(海腐)と罵られ、悲しみの中死亡した。
海腐組若衆→海腐組若頭補佐→海腐組組長兼鬼州組若頭補佐→鬼州組若頭→鬼州組七代目
鬼州組四代目の妻坂本龍子の息子。
元は自分の出自を知らなかったが、後に知ることになる。暴走族の総長だったのだが、敵対していた暴走族に彼女が輪姦され子供のできない体にされてしまう。それ以来更生し、大手建設会社の営業社員になる。しかし一本気な性格ゆえ上司とはそりが合わず、さらに上司が新鮮組の沖田組引田と釣るんでおり龍馬の彼女を脅し龍馬の前で肉体関係を見せ腕を切り落とされそうになる所を海腐に助けられ会社を辞める、後に海腐に誘われヤクザの道を歩むことになる。九州と広島を傘下に治めた功績で若頭に出世した。出世した後は殺人命令も出来たり、秋野を利用して法王幻一郎から秘密ファイルを見せてもらおうとするなど、計算高く打算的な、非情な一面も見られる。
鬼州組のトップとして東京侵攻・新鮮組との抗争を指揮している。しかし、彼の出自を知る静也との関係は単なる敵味方の関係を超えて複雑である。
明美が法王幻一郎と交わした会話から、チップが法王の体内に隠されていると確信。法王を殺害してチップを奪った。闇の権力者たちの秘密をつかんだようでチップの内容を利用して、闇の権力者たちに復讐しようと考えておりバベル・ザ・ドバイに時限爆弾を仕掛け爆破、報復に来たアレキサンダーを返り討ちにした。だが、秋野に諭されてからは暴力で立ち向かうのをやめ政治家の後ろ盾となって日本を変える決意をする。しかし、シシリアンマフィアに攻め込まれ苦境に陥る。銀座の戦いで静也と共闘を果たすもののプレデターのミサイル攻撃により生死不明となってしまう。
骨手牛昇(島木譲二)(八代目)
獅子王連合若頭。武闘派。人間嫌いの愛牛家。得意技は両こぶしから繰り出されるブレーンクロー「頭ぎゅー(神戸牛)」。
並外れたスタミナ耐久力の持ち主でピストルで撃たれたり石などで殴られても動じない。異蔵、静子、鳴戸を相手にもしない強さを誇った。また耐久力の高さから新鮮組の鳴戸を生け捕りすることに成功する。頭もよく回る(単行本第98巻カバー折返で作者は「文武両道の英傑」と述べている)。幼少期には親に虐待され家出し牧場の牛の乳を飲むことによって生き延びた。成長するとヤクザから金を恐喝して生活していたが大勢のヤクザに囲まれていたところを獅子王に拾われる。ホルスタインの牝牛である花子を飼っているがメタボーニの配下の手によって誘拐された挙句焼肉にされて食べられてしまった。そのときに誤解から馬場花子に惚れられてしまうが、兄の馬場警部に対して自分のヤクザ家業ゆえ家族を持つつもりが無いことをはっきりと宣言して別れた。なお、彼自身は馬場花子に対しては「彼女ほどかわいい女はいない」といっており少なからず思っている。最終回で静也からメモリーチップのマスターを受け取り正式に八代目に就任、静也と兄弟分の杯を交わして東と西の大同団結を成し遂げた。
最高幹部
獅子王一徹(稲葉一鉄、星一徹)
獅子王連合総裁。関西極道界の御意見番的な存在で龍子の父親でもあり、鬼州組の当代もこの人の意見にだけは耳を傾けなければならないほどの超大物。組員達が全滅して戦力の無くなった海腐や龍馬達の前に現れ龍馬の盃を受けると宣言し龍馬の配下となった。龍馬専用の特注リムジンを用意するなど、口では言わないものの人の親的な部分も覗かせている。
普段は神戸の城のような要塞の自宅でほとんど動かないが有事の際には表に出てくることもある。龍馬の祖父に当たる人物。アレキサンダーが再び攻めてくると老いを自覚するようになり骨手牛に獅子王連合を継がせ相談役に退いた。シシリアンマフィアとの戦闘が始まると死に場所を求め単身、イタリアのメタボーニを狙うが返り討ちにされる。遺体は棺に入れられ神戸の自宅まで送りつけられた。
坂本(白藤)龍子
鬼州組四代目坂本健の正妻。五代目姐。獅子王総裁の娘で龍馬の母。
坂本亡き後、鬼州組五代目姐となる。静也に思いを寄せ、プリティの社員が社員旅行で香港に行ったときに静也を追いかけ香港に渡る。その際、静也を一晩を共にした。しかし、静也は秋野と間違えており、後にその事に気がついて激怒。それが原因となって新鮮組掃討の命令を出す。個人的な恨みで組同士の抗争を煽ったことが明らかになると、その責任から鬼州組におきる権力を失った。
後に囚われた秋野を服を取り替えて逃がした際、人違いされたまま子分たちに捕まる。大量に麻薬を打たれたうえで全身に金粉を塗られてストリップに立たされ悲惨な死を遂げた。せめてこの世を去ってからは堅気に戻りたいとの思いから、母方の白藤姓を名乗ると遺言状にしたためていた。
胡麻田(植木等)
四代目時代からの鬼州組の幹部。その名の通りゴマスリだけで成り上がった人間で、非常に臆病。生倉と同様のキャラであり、生倉の鬼州組バージョンといったところ。ただし悪知恵には長けており海腐が六代目に就任した頃は良く思っておらず、度々暗殺しようとしたこともある。モデルは植木等の日本一のゴマスリ男シリーズから来ている。
坂本時代は序列は下から数えた方が早かったが、失脚した天王寺の組員を吸収し勢力を伸ばし、六代目海腐時代には鬼州組で最大の派閥を持つ。
また一時期、生倉と兄弟分の契りを交わした事もある上、組内での立場が危うくなった時は新鮮組に身売りしようとした。また浪費家の嫁と幼い息子がいる。
アレキサンダーとの抗争の際に組長代行の座に付くがその臆病さで自分には務まらないということで、すぐに辞退した。
その後は七代目を狙いと色々画策を行うものの、龍馬の台頭で完全に勢いを無くし、最後は和平策を阻止しようとする海腐の策謀で井上共々殺害されてしまう。
大村鬼次郎(大村益次郎)
影虎(長尾景虎、上杉景虎)
不渡哲也(渡哲也)
山野穴太("山のあなた")
登場当初は鬼州組の幹部としては低幹部だったが、連載が進むにつれ順調に勢力を伸ばしている。
静也の妹、静子に顔をやけどさせられ、額に尻の皮を移植した。だが山野穴太はそら怖く災い為すと人は言う。長らくサングラスを取った顔を見せなかったが、龍馬登場時からは外すようになってきている。
当初は胡麻田とつるんでいたが死後は完全に龍馬にしたがっていた。しかし世界を支配する二つの一族に戦いを挑んでいることを告白されると見限り他の幹部とともに鬼州組を割って出て行こうとした。だが、直後にアレキサンダーたちに襲撃され止む無く留まる。自宅をシシリアンマフィアに襲撃されるが戦後処理係として生かされる。行方不明になった龍馬の跡目を継いで、新鮮組との抗争継続を表明するが、静也に骨手牛にメモリーチップを渡したことにより七代目代行を追い落とされる。
芹澤鴨次(芹澤鴨)
四代目鬼州組若頭補佐。組員5000人を抱える芹澤組の組長でその戦闘力と統率力の高さから坂本から五代目の器と目されていた。
坂本に命じられ静也打倒に赴き、新鮮組を苦しめるが静也の「瞼の母作戦」に引っかかり精神を破壊されてしまった。その後の芹澤組は胡麻田の作戦で海腐襲撃の容疑を掛けられて破門させられるなど完全に落ち目になってしまった。好物はメロン。実家は夕張のメロン農家だったが、少年期に商品として出荷するメロンを盗み食いした事が父にバレて叱られていた際に仲裁に来た母にまで父が手を挙げた事に立腹し、父の頭部を包丁で切りつけて少年院送りになった過去がある(事件後母は行方不明になった)。常にサングラスを外さないが、その下の瞼には生き別れの母親の写真が張ってある。
天王寺亀之助(天王寺虎之助、''天王寺の泥亀'')
鬼神虎征
鬼神藤乃
参念尼組組長(''3年2組'')
暴利元成(毛利元就)
高取
森勢
幹部及び構成員
長州金五郎(長州金持込一件、桂小五郎)
駒田狛史(''困った'')
万間正造(島木譲二)
天王寺組の若頭。別名「イケイケのいったまんま」と言われる武闘派で天王寺が最大勢力を誇るのも彼の存在による所が大きい。
高校時代に憧れていたミヨちゃんを東京からの転校生に奪われた事で、東京に激しいコンプレックスを持っている。
龍子が秋野とすり替ったことに気づかず、麻薬を打ってストリップに立たせた上、殺してしまう。それにより親分の天王寺が失脚し、自身も同時に破門されるが単独で静也の命を狙い続け、東京に行ったところミヨちゃんと再会した。
目玉を串刺しにされたうえ肩を銃で撃たれ、さらに車で轢かれても生きている脅威の男。最後はMrJによって頭部にナイフをつきたてられ、ウルトラマンのスペシウム光線のポーズをとったままミヨの元へ戻り死亡という壮絶な最期を迎える。双子の兄に呉を支配している猛がいる。
万間猛(島木譲二)
銀次(泣きの銀次)
岡羅異蔵(岡田以蔵)
元々は坂本四代目によって破門された大村鬼次郎の子分だった男で、かつての戦争で対立組織の人間を20人以上殺害。死刑判決を受けて執行されるものの、蘇生して看守を殺害。フィリピンに逃げていた。
全身の急所に鉄板を埋め込んでおり、心臓の位置も左右逆で、15分の呼吸停止に耐える強靭な心肺機能を持っている男。かつては北新地の恐怖と呼ばれており、あの万間正造でさえ避けて通ったと言われていた。
新鮮組との抗争の後、静也の妹静子に命を救われて静子を愛するようになる。関東正気会の座敷牢に幽閉されていた静子を奪還したのち、上海に逃げていたが窮地に陥っていたところを龍馬に助けられ、「新蔵」と名前を変えて龍馬の子分になる。
かつて大阪戦争の際に自分のために働かせながら、あっさり死刑執行書にサインした元法務大臣の法王幻一郎を恨んでいた。後に龍馬とともに法王の住居を襲い殺害、その後、白藤の命令により、静子と共にバベル・ザ・ドバイに時限爆弾工作で成功に収めるが、得体の知れない組織に追われることを恐れた獅子王の命令により、骨手牛率いる親衛隊組織に蜂の巣にされ、絶命した。
汚田信長(織田信長)
値張納堂(''ねばる納豆''''水戸納豆'')
土手正宗(伊達政宗)
御影倒志
猪口才才志
中岡豪太郎(中岡慎太郎)
岩崎与太郎(岩崎弥太郎)
木戸荒淫(木戸孝允)
朝辰
海外マフィア
チャイニーズ
九竜
台湾、香港、中国などのマフィアを吸収しアジア全土に構成員50万人のもつチャイニーズマフィアの巨大組織。幹部のジュチ・ヨンピルがクーデターをおこして長老たちを皆殺しにし実権を握ろうとするが組織を掌握できず群雄割拠状態になった。
ジョン・ロン(ジョン・ローン)
世界的ファッションデザイナーとしての顔を持ち、秋野の憧れでもある。組織では資金洗浄を担当。
そのイケメンぶりから静也が嫉妬したが若い頃這い上がるために、金持ちのマダムたちに体で奉仕してきた結果、その後遺症として女性を愛せなくなってしまった。
九竜と鬼州組による策略から静也を救うために密告した事が仇となり胡麻田によって利き腕を潰され、デザイナー生命を絶たれてしまう。自暴自棄となっていたところを秋野の助けで持ち直し彼女への愛を自覚する。マフィアとして失脚し組織から命を狙われ逃亡を図ろうとした矢先、静也が鬼州組によって囚われの身となった事を知る。秋野の想い人である彼を窮地から救う為、マフィアの戦闘部隊を道連れに壮絶な爆死を遂げた。その死はマスコミによって大々的に報じられるが、静也と馬場警部の計らいによりマフィアとしての裏の顔は伏せられファッションデザイナー、ジョン・ロンの名誉は守られた。
ジュチ・ヨンピル(ジュチ、チョー・ヨンピル)
ロケットマン・漢(ホン)
クリス
上海
シシリア
作中では、シシリア島民500万人の半数がマフィアに関係するとされ、無限に戦闘員を補給できるためどの犯罪組織も抗争を避けている。世界皇帝リチャード・ドレイク5世の陰謀によって鬼州組と全面戦争に突入する。
ロベルト・コルレオーネ(ヴィトー・コルレオーネ - マーロン・ブランド)
マイケル・コルレオーネ(ソニー・コルレオーネ - ジェームズ・カーン)
ジュゼッペ・メタボーニ(''メタボリック症候群'')
アポロニア(アポロニア・コルレオーネ)
メタボーニの年老いた愛人にしてアレキサンダーの実母。世界皇帝の手の者によってアレキサンダーの死体が送られてきたことで鬼州組との抗争を決意、都心での新鮮組も含めた戦争を行ってしまう。最終的には、世界皇帝に騙されていた事実を知り、メタボーニとともにマフィアから足を洗って2人で静かに暮らすことを決断する。
表向きはメタボーニがシシリアンマフィアのドンとなっているが、実際は彼女こそが真の組織のボスで、若い頃ナチスドイツに対して抵抗運動を行っていた際に、ナチス親衛隊に捕らえられ暗殺者として肉体改造され、逃走したという過去を持つ。
そのため、単身で龍馬や龍宝はおろか、秋野が殺害された際(結果的に非常装置作動で助かったが)に完全暴走状態に陥った静也とも互角に戦える程の実力を持っている。
ムッチリーナ
ベッピーノ
イタリアの種馬
アントニオーニ
ルカ・ウィザード
ブルーノ
シミッターレ
レオナルド・ダビンチ(レオナルド・ダ・ヴィンチ)
フランス
ペペル・モッコリ("ぺぺルモコ"、ジャン・ギャバン)
ファルコン
アメリカ
作中に登場するアメリカンマフィアは、シシリアにルーツを持つイタリア系アメリカ人の犯罪組織。構成員は全米で二千人ほどだがアレキサンダー全盛期には、コロンビアマフィア、チャイニーズマフィアを従えて小型核兵器を自力で開発し軍隊並みの装備を持つ武装勢力だった。
ビトー・アレキサンダー(アレクサンドロス3世、マイケル・コルレオーネ - アル・パチーノ)
アメリカンマフィアのボス。コルレオーネの葬式を利用して、アメリカ各地のマフィアのドンを殺害し権力を握った。コロンビアマフィア、チャイニーズマフィアのボスも従えておりロシアンマフィアを制圧して核ミサイルを手に入れようとしていた。
人外のものに守られており正面からの攻撃はいかなるものでも通用しない。そのため「神に護られた男」の異名を持つ。
表向きは豪華客船のオーナーとして来日し日本のヤクザたちに軍門に下るように威圧した。唯一、応じた静也を信用し生倉の用意したビルで羽を伸ばそうとするがそこで静也の裏切りを知り激昂。持ち込んでいた核爆弾を使って東京を壊滅させようとした。ビショップ、ジェネラル、ウィザード、スペルエンペラーの四天王を率いて日本極道界の制圧に動いたが、新鮮組と鬼州組の力の前に敗北した。最後は、ゴール島にある処刑用の脱出不可能な穴の中へウィザードとともに落ちてしまうが、異名どおりの力によって彼だけは脱出に成功して事なきを得た。
その後、秘密興行組織「死神クラブ」に救出され金持ち相手の見世物としてロシアンルーレットをさせられていたが、リチャード・ドレイク5世により白藤龍馬抹殺のため力を与えられ日本に再び現れる。各国マフィアと協力して鬼州組を攻撃する。
「神に護られた男」の異名は健在でバズーカ砲や骨手牛のブレーンクローも全く効かなかった。本人は女神アルテミスに守護されていると思い込んでいたが、実際は若い頃、世話したゴキブリの生霊に守られておりそのためかゴキブリのような習性になっていた。
アジトに訪れた龍馬からロシアンルーレット勝負を挑まれる。一度目は神に護られ引き分けるが二度目ではゴキブリの本体の死と同時に効力を失い敗北、死亡する。遺体は死神クラブの使者に回収されていったが、実は世界皇帝の手の者であり棺おけに入れられシシリアの母親の元へ送られる。
ビショップ
ウィザード
スペルエンペラー
オリパー・ハーン(オリバー・カーン)
ホアンとミロ
ロシア
作中に登場するロシアンマフィアは、世界中に犯罪ビジネスのネットワークを築き、麻薬、武器、人身売買、殺人などなんでもする犯罪者集団。
イワン雷帝(イヴァン4世)
ラスプーチン(グリゴリー・ラスプーチン)
ドストエフスキー(フョードル・ドストエフスキー)
独立組織
氏村泰造
氏村二郎
金原
高杉金作(高杉晋作)
草加千兵衛(久坂玄瑞)
岡倉正宗
無所属
MrJ
警察
馬場道山(斎藤道三、力道山、ジャイアント馬場)
FBI
政財界
法王幻一郎(''法王'')
世界皇帝及びその関係者
実質的に世界を支配する二つの一族、グリードキン家とドレイク家の指導者の称号。グリードキン家は、アメリカを拠点に多国籍企業群をもち、海賊が先祖のドレイク家は、イギリスを拠点に世界の金融を支配している。両家とも何世紀も続く大財閥であり自らの利益のために戦争をおこし国家元首ですら抹殺する。
ジョン・グリードキン(''強欲(greed)+金'')
リチャード・ドレイク5世(フランシス・ドレーク)
ドレイク家の嫡男。ジョン・グリードキン死後、世界皇帝になる。沈着冷静、頭脳明晰な青年で物事の本質を瞬時に見抜く「叡智の目」をもち、初対面のアレキサンダーですら震え上がらせ、静也に旧人類が新人類にであったような人間としての根源的な違いを思い知らした。生き残りのグリードキン一族を牽制し、静也を利用して世界中のマフィアを殲滅させようと、龍馬とのロシアンルーレットに敗れたアレキサンダーの遺体を実の親であるシシリアンマフィアのメタボーニの組織のもとへ運ばせて実の母親であるアポロニアに復讐心を抱かせて組織を動かし、都心での新鮮組・鬼州組連合軍との血で血を洗う戦争を画策した。だが、この戦争の最中のほかの一族によるミサイル発射での龍馬殺害という妨害を機に、ドレイク家親族やほかの支配者たちに対してあまりにも正論を言い過ぎたことで睨まれてしまい、世界皇帝の座を追い落とされた上にドレイク家のすべての権力を剥奪されてしまった。その後は再起を図るためにやけ気味で自ら家を出るが、ある偶然から妻のマーガレット・ドレイクが彼の子供を妊娠している事実が発覚し、本当の意味で彼女と結ばれた。
マーガレット・ドレイク
その他
理江
銀座ナンバー1のホステスだった女で、鳴戸の頼みにより静也の初めての女となった。
その後は静也の愛を勝ち取ろうと色々努力するものの、結局秋野に勝つことが出来ず、地元の水戸に帰った所、水戸を根拠とする水戸天狗組の二代目値張納堂と恋に落ちる。納堂が新鮮組に殺害された後は三代目を継ぎ、新鮮組と対立した。理江は源氏名であり、三代目襲名の際に「相続 後藤江理」の文字が見える。
海外に出て行った鳴戸に一時同行していたが、終盤、日本で小料理屋を経営している。
その描写が出てからはしばらく登場していなかったが、静也が別れを告げにきた際に再び登場した。経営は上手く行っていないが、それが自分の料理のひどさにあるとは気がついていない。小料理屋の後、銀座でバーを開いている。
最終回、ギャンブラーになると組を畳んだ鳴戸とともに海外へ。
大河内康成(川端康成、川内康範)
立木美佐子
彩子
海腐の一人娘。極道である父親の分まで生き物に対して優しくあろうという考えを持っており、動物や魚を食べない。
最初は静也のことを組の若い衆と間違えて親しくなり後に一目ぼれした。静也を追いかけて新鮮組事務所を訪れ、生倉に100円で売り飛ばされかけたが、静也に助けられた。その後妙の画策もあり静也と相思相愛になるものの、あくまで新鮮組との闘いにこだわる海腐の手で連れ戻され、その後は北海道の教会で修行しシスターとして再登場したものの、大村の命を受けた異蔵に人質として利用されてしまった。
マフィアの薬物催眠により影虎でさえも止めることができない状態に陥った海腐を正気に戻したこともある。
海腐が新鮮組との決着をつけるために流した死亡のニュースを見て、葬儀の席に久々に姿を現した。富士山麓の葬儀に出られないことに疑問を抱いている。その後は函館の最終決戦に現れ父の遺体を引き取った。
星撫子
石田静子
静也の異母妹で、幼いころから凶暴な性格を現し、静也をカミソリで傷つけたため、義母の妙によって少年院に送られ、かなりの凶悪犯でない限り入ることがないとされる独房に入っていた。登場時は少年院を出て高校に通っていたが、恋人の岡倉正宗と共に暴力で校内を支配していた。正宗やその家族に対しては優しい一面も見せていたが、正宗が殺された後、優しい面は見られなくなり、正宗の仇を殺害し、逮捕される。再登場後は、正宗に似たマサシとの交際したこともあったが、最終的に静也と決裂し、異蔵と共に警察から逃亡する生活を選ぶ。逃亡先の上海で出産時に脳の血管が破裂し、記憶を無くして龍馬を夫だと思い込んでしまう。異蔵の手引きによりマニラのM機関なる暗殺組織に行き、異蔵と共に凄腕のアサシンとして龍馬をガードしている。龍馬のことは神と呼んだりするなど依存している。最後は骨手牛のブレーンクローにより記憶が戻るが、異蔵と共に、骨手牛率いる親衛隊に銃弾を浴び絶命した。
マサシ
秋野年彦
芽高学(''めだかの学校'')
平手敏太(''平手ビンタ’’)
書誌情報
単行本
- 新田たつお 『静かなるドン』 実業之日本社〈マンサンコミックス〉、全108巻
- 1989年4月6日発売、ISBN 4-408-16034-2
- 1989年7月29日発売、ISBN 4-408-16035-0
- 1989年9月29日発売、ISBN 4-408-16036-9
- 1989年12月14日発売、ISBN 4-408-16037-7
- 1990年2月27日発売、ISBN 4-408-16103-9
- 1990年4月19日発売、ISBN 4-408-16109-8
- 1990年7月27日発売、ISBN 4-408-16119-5
- 1990年9月28日発売、ISBN 4-408-16125-X
- 1990年12月20日発売、ISBN 4-408-16134-9
- 1991年2月27日発売、ISBN 4-408-16140-3
- 1991年5月29日発売、ISBN 4-408-16149-7
- 1991年8月29日発売、ISBN 4-408-16158-6
- 1991年10月29日発売、ISBN 4-408-16164-0
- 1992年2月4日発売、ISBN 4-408-16173-X
- 1992年4月27日発売、ISBN 4-408-16182-9
- 1992年6月29日発売、ISBN 4-408-16188-8
- 1992年9月29日発売、ISBN 4-408-16198-5
- 1992年11月28日発売、ISBN 4-408-16204-3
- 1993年2月27日発売、ISBN 4-408-16214-0
- 1993年4月7日発売、ISBN 4-408-16221-3
- 1993年6月29日発売、ISBN 4-408-16229-9
- 1993年9月29日発売、ISBN 4-408-16239-6
- 1993年12月17日発売、ISBN 4-408-16248-5
- 1994年2月28日発売、ISBN 4-408-16255-8
- 1994年5月27日発売、ISBN 4-408-16264-7
- 1994年7月29日発売、ISBN 4-408-16270-1
- 1994年11月29日発売、ISBN 4-408-16282-5
- 1995年2月28日発売、ISBN 4-408-16292-2
- 1995年5月29日発売、ISBN 4-408-16301-5
- 1995年8月29日発売、ISBN 4-408-16313-9
- 1995年11月29日発売、ISBN 4-408-16325-2
- 1996年2月29日発売、ISBN 4-408-16337-6
- 1996年5月29日発売、ISBN 4-408-16349-X
- 1996年8月29日発売、ISBN 4-408-16360-0
- 1996年11月29日発売、ISBN 4-408-16371-6
- 1997年1月29日発売、ISBN 4-408-16380-5
- 1997年5月29日発売、ISBN 4-408-16395-3
- 1997年8月29日発売、ISBN 4-408-16406-2
- 1997年11月28日発売、ISBN 4-408-16418-6
- 1998年1月29日発売、ISBN 4-408-16427-5
- 1998年4月24日発売、ISBN 4-408-16439-9
- 1998年7月29日発売、ISBN 4-408-16450-X
- 1998年10月29日発売、ISBN 4-408-16465-8
- 1998年12月18日発売、ISBN 4-408-16474-7
- 1999年3月29日発売、ISBN 4-408-16486-0
- 1999年6月29日発売、ISBN 4-408-16497-6
- 1999年9月29日発売、ISBN 4-408-16510-7
- 1999年12月16日発売、ISBN 4-408-16522-0
- 2000年2月23日発売、ISBN 4-408-16530-1
- 2000年6月29日発売、ISBN 4-408-16545-X
- 2000年9月29日発売、ISBN 4-408-16556-5
- 2000年12月18日発売、ISBN 4-408-16567-0
- 2001年3月29日発売、ISBN 4-408-16578-6
- 2001年6月29日発売、ISBN 4-408-16596-4
- 2001年9月29日発売、ISBN 4-408-16614-6
- 2001年12月21日発売、ISBN 4-408-16630-8
- 2002年3月29日発売、ISBN 4-408-16649-9
- 2002年6月29日発売、ISBN 4-408-16667-7
- 2002年9月27日発売、ISBN 4-408-16686-3
- 2002年11月29日発売、ISBN 4-408-16700-2
- 2003年1月29日発売、ISBN 4-408-16714-2
- 2003年4月28日発売、ISBN 4-408-16733-9
- 2003年7月28日発売、ISBN 4-408-16753-3
- 2003年9月29日発売、ISBN 4-408-16767-3
- 2003年11月29日発売、ISBN 4-408-16779-7
- 2004年1月29日発売、ISBN 4-408-16796-7
- 2004年4月28日発売、ISBN 4-408-16816-5
- 2004年6月29日発売、ISBN 4-408-16830-0
- 2004年8月28日発売、ISBN 4-408-16846-7
- 2004年11月29日発売、ISBN 4-408-16869-6
- 2005年1月29日発売、ISBN 4-408-16887-4
- 2005年4月28日発売、ISBN 4-408-16909-9
- 2005年7月29日発売、ISBN 4-408-16929-3
- 2005年9月29日発売、ISBN 4-408-16944-7
- 2005年11月29日発売、ISBN 4-408-16956-0
- 2006年1月28日発売、ISBN 4-408-16972-2
- 2006年4月28日発売、ISBN 4-408-16993-5
- 2006年7月29日発売、ISBN 4-408-17008-9
- 2006年9月29日発売、ISBN 4-408-17017-8
- 2006年11月29日発売、ISBN 4-408-17029-1
- 2007年2月26日発売、ISBN 978-4-408-17046-6
- 2007年5月29日発売、ISBN 978-4-408-17061-9
- 2007年7月28日発売、ISBN 978-4-408-17070-1
- 2007年10月29日発売、ISBN 978-4-408-17087-9
- 2008年1月29日発売、ISBN 978-4-408-17102-9
- 2008年4月28日発売、ISBN 978-4-408-17119-7
- 2008年6月28日発売、ISBN 978-4-408-17127-2
- 2008年9月29日発売、ISBN 978-4-408-17143-2
- 2008年12月25日発売、ISBN 978-4-408-17160-9
- 2009年2月10日発売、ISBN 978-4-408-17168-5
- 2009年5月29日発売、ISBN 978-4-408-17186-9
- 2009年8月29日発売、ISBN 978-4-408-17201-9
- 2009年12月25日発売、ISBN 978-4-408-17224-8
- 2010年3月29日発売、ISBN 978-4-408-17239-2
- 2010年6月29日発売、ISBN 978-4-408-17254-5
- 2010年9月29日発売、ISBN 978-4-408-17273-6
- 2010年12月27日発売、ISBN 978-4-408-17287-3
- 2011年3月29日発売、ISBN 978-4-408-17308-5
- 2011年6月29日発売、ISBN 978-4-408-17322-1
- 2011年10月25日発売、ISBN 978-4-408-17347-4
- 2011年12月27日発売、ISBN 978-4-408-17358-0
- 2012年3月29日発売、ISBN 978-4-408-17379-5
- 2012年6月29日発売、ISBN 978-4-408-17396-2
- 2012年9月29日発売、ISBN 978-4-408-17410-5
- 2012年12月22日発売、ISBN 978-4-408-17420-4
- 2013年2月26日発売、ISBN 978-4-408-17434-1
- 2013年4月24日発売、ISBN 978-4-408-17441-9
- 2013年6月29日発売、ISBN 978-4-408-17449-5
愛蔵版
- 新田たつお 『愛蔵版 静かなるドン』 実業之日本社〈マンサンコミックス〉、全13巻
- 1999年1月29日発売、ISBN 4-408-16480-1
- 1999年5月29日発売、ISBN 4-408-16495-X
- 1999年8月28日発売、ISBN 4-408-16505-0
- 2000年1月29日発売、ISBN 4-408-16527-1
- 2000年5月29日発売、ISBN 4-408-16542-5
- 2000年8月31日発売、ISBN 4-408-16553-0
- 2000年11月29日発売、ISBN 4-408-16563-8
- 2001年3月29日発売、ISBN 4-408-16574-3
- 2001年5月29日発売、ISBN 4-408-16590-5
- 2001年8月29日発売、ISBN 4-408-16608-1
- 2002年1月28日発売、ISBN 4-408-16636-7
- 2002年8月29日発売、ISBN 4-408-16679-0
- 2003年5月29日発売、ISBN 4-408-16740-1
文庫版
- 新田たつお 『静かなるドン』 実業之日本社〈実業之日本社漫画文庫〉、全16巻
- 「第1部 総長の恋 Part.1」2005年7月28日発売、ISBN 4-408-61244-8
- 「第1部 総長の恋 Part.2」2005年7月28日発売、ISBN 4-408-61245-6
- 「第1部 総長の恋 Part.3」2005年8月29日発売、ISBN 4-408-61246-4
- 「第1部 総長の恋 Part.4」2005年8月29日発売、ISBN 4-408-61247-2
- 「第2部 坂本上京 Part.1」2005年9月26日発売、ISBN 4-408-61248-0
- 「第2部 坂本上京 Part.2」2005年9月26日発売、ISBN 4-408-61249-9
- 「第3部 愛の救出劇 Part.1」2005年10月28日発売、ISBN 4-408-61250-2
- 「第3部 愛の救出劇 Part.2」2005年10月28日発売、ISBN 4-408-61251-0
- 「第3部 愛の救出劇 Part.3」2005年11月28日発売、ISBN 4-408-61252-9
- 「第4部 究極の殺人者 Part.1」2005年12月19日発売、ISBN 4-408-61253-7
- 「第4部 究極の殺人者 Part.2」2006年1月28日発売、ISBN 4-408-61256-1
- 「第4部 究極の殺人者 Part.3」2006年2月27日発売、ISBN 4-408-61257-X
- 「第5部 嗚呼!鳴戸!! Part.1」2006年3月27日発売、ISBN 4-408-61258-8
- 「第5部 嗚呼!鳴戸!! Part.2」2006年4月28日発売、ISBN 4-408-61261-8
- 「第5部 嗚呼!鳴戸!! Part.3」2006年5月26日発売、ISBN 4-408-61262-6
- 「第5部 嗚呼!鳴戸!! Part.4」2006年6月28日発売、ISBN 4-408-61263-4
- 新田たつお 『静かなるドン』 小学館〈小学館文庫〉、全54巻
- 2013年12月14日発売、ISBN 978-4-09-196301-7
- 2013年12月14日発売、ISBN 978-4-09-196302-4
- 2014年1月15日発売、ISBN 978-4-09-196303-1
- 2014年1月15日発売、ISBN 978-4-09-196304-8
- 2014年2月15日発売、ISBN 978-4-09-196305-5
- 2014年2月15日発売、ISBN 978-4-09-196306-2
- 2014年3月15日発売、ISBN 978-4-09-196307-9
- 2014年3月15日発売、ISBN 978-4-09-196308-6
- 2014年4月15日発売、ISBN 978-4-09-196309-3
- 2014年4月15日発売、ISBN 978-4-09-196310-9
- 2014年5月15日発売、ISBN 978-4-09-196311-6
- 2014年5月15日発売、ISBN 978-4-09-196312-3
- 2014年6月13日発売、ISBN 978-4-09-196313-0
- 2014年6月13日発売、ISBN 978-4-09-196314-7
- 2014年7月15日発売、ISBN 978-4-09-196315-4
- 2014年7月15日発売、ISBN 978-4-09-196316-1
- 2014年8月12日発売、ISBN 978-4-09-196317-8
- 2014年8月12日発売、ISBN 978-4-09-196318-5
- 2014年9月13日発売、ISBN 978-4-09-196319-2
- 2014年9月13日発売、ISBN 978-4-09-196320-8
- 2014年10月15日発売、ISBN 978-4-09-196321-5
- 2014年10月15日発売、ISBN 978-4-09-196322-2
- 2014年11月15日発売、ISBN 978-4-09-196323-9
- 2014年11月15日発売、ISBN 978-4-09-196324-6
- 2014年12月13日発売、ISBN 978-4-09-196325-3
- 2014年12月13日発売、ISBN 978-4-09-196326-0
- 2015年1月15日発売、ISBN 978-4-09-196327-7
- 2015年1月15日発売、ISBN 978-4-09-196328-4
- 2015年2月14日発売、ISBN 978-4-09-196329-1
- 2015年2月14日発売、ISBN 978-4-09-196330-7
- 2015年3月14日発売、ISBN 978-4-09-196331-4
- 2015年3月14日発売、ISBN 978-4-09-196332-1
- 2015年4月15日発売、ISBN 978-4-09-196333-8
- 2015年4月15日発売、ISBN 978-4-09-196334-5
- 2015年5月15日発売、ISBN 978-4-09-196335-2
- 2015年5月15日発売、ISBN 978-4-09-196336-9
- 2015年6月13日発売、ISBN 978-4-09-196337-6
- 2015年6月13日発売、ISBN 978-4-09-196338-3
- 2015年7月15日発売、ISBN 978-4-09-196339-0
- 2015年7月15日発売、ISBN 978-4-09-196340-6
- 2015年8月12日発売、ISBN 978-4-09-196341-3
- 2015年8月12日発売、ISBN 978-4-09-196342-0
- 2015年9月15日発売、ISBN 978-4-09-196343-7
- 2015年9月15日発売、ISBN 978-4-09-196344-4
- 2015年10月15日発売、ISBN 978-4-09-196345-1
- 2015年10月15日発売、ISBN 978-4-09-196346-8
- 2015年11月13日発売、ISBN 978-4-09-196347-5
- 2015年11月13日発売、ISBN 978-4-09-196348-2
- 2015年12月15日発売、ISBN 978-4-09-196349-9
- 2015年12月15日発売、ISBN 978-4-09-196350-5
- 2016年1月15日発売、ISBN 978-4-09-196351-2
- 2016年1月15日発売、ISBN 978-4-09-196352-9
- 2016年2月13日発売、ISBN 978-4-09-196353-6
- 2016年2月13日発売、ISBN 978-4-09-196354-3
新装版
- 新田たつお 『静かなるドン』 実業之日本社〈マンサンコミックス〉、全3巻
- 2011年10月25日発売、ISBN 978-4-408-17348-1
- 2011年10月25日発売、ISBN 978-4-408-17349-8
- 2011年10月25日発売、ISBN 978-4-408-17350-4
OVA版
1991年4月12日、OVAがリリースされた。本作の最初の映像化作品である。現在、DVD化はされていない。
スタッフ
- 原作:新田たつお(実業之日本社・マンサンコミックス刊)
- 脚本: 押川國秋
- 作画監督・キャラクターデザイン:鍋島修
- 音響監督:大熊昭
- 音楽:宮崎慎二
- 監督:亀垣一
- 製作:東宝株式会社、東京ムービー新社
声の出演
- 近藤静也:松本保典
- 近藤妙:松島みのり
- 秋野明美:冬馬由美
- 河合社長:大木民夫
- 川西部長:西川幾雄
- 逃野:鈴木清信
- 松平信玄:田原アルノ
- 肘方年坊:緒方賢一
- 生倉新八:佐藤正治
- 猪首硬四郎:渡部猛
- 長州金五郎:広瀬正志
- 大久保竜造:加藤精三
- 笹岡繁蔵
- 若本規夫
- 石野竜三
- 中嶋聡彦
- 渋谷茂
- 高木渉
- 坂東尚樹
- 山崎たくみ
- 林玉緒
- 麻見順子
オリジナルビデオ版
1991年 - 1996年、2000年 - 2001年まで映画版を間に挟む形で12作品、『新・静かなるドン』シリーズ(ケイエスエス、主演:竹下宏太郎)としてリニューアルされたものが1997年 - 1998年で6作品、『静かなるドン 新章』シリーズ(クロックワークス、主演:袴田吉彦)が2011年で2作品、それぞれ出されている。
キャスト(静かなるドン)
新鮮組
- 近藤静也:香川照之
- 鳴戸竜次:長谷川初範(1 - 4・7 - 10巻・MOVIE)
- 猪首硬四郎:倉田保昭
- 沖田寝多:飯山弘章
- 生倉新八:石井愃一
- 生倉志乃:美咲レイラ(6 - 12巻)
- 肘方年坊:市川勇
- 川地(肘方組No.2):飯田浩幾(2 - 12巻・MOVIE)
- 山波敬介:相原ひろし(1 - 10巻・MOVIE)
- 山波敬介:大高洋夫(11・12巻)
- 胴堂平助:新富重夫(1 - 10巻)
- 胴堂平助:大高洋夫(MOVIE)
- 胴堂Jr.:正名僕蔵(11・12巻)
- 原田左巻夫:深沢猛(1 - 6・8 - 10巻)
- 田原(原田組代理)→原田:荒木優樹(7 - 12巻・MOVIE)
- 大久保竜蔵:ばってん荒川(1 - 5巻)
- 新大久保打蔵:ばってん荒川(6 - 10巻・MOVIE)
- 近藤妙:野際陽子(1巻)
- 生真面目組長:平田満(9巻)
- 赤間静江:東てる美(10巻)
- 赤間良介:正木蒼二(10巻)
プリティの人々
- 秋野明美:喜多嶋舞
- 川西部長:笹野高史(1 - 4・6 - 12巻)
- 逃野:伊藤洋三郎
- 長嶋:サード長嶋(2 - 6・MOVIE・11・12巻)
鬼州組
- 坂本健:川野太郎(1 - 4巻)
- 坂本龍子:喜多嶋舞(3 - 6巻)
- 沢木全次郎:椎谷建治(2 - 6巻)
- 海腐雄二:池田成志(7 - 12巻・MOVIE)
- 牛成会会長:力也(2巻)
- 芹沢鴨次:長江英和(3巻・MOVIE)
- 鬼斬一(芹沢配下):二家本辰巳(3巻)
- 胡麻田:工藤俊作(5・6巻)
- 山野穴太:大阪百万円(5・6巻)
- 坂本鬼美(坂本久美):左幸子(6 - 8巻)
- 万満正蔵(海腐配下):井沢弘(7巻)
- 暁紅子:横須賀蓉美(8巻)
- 乗松(海腐配下):山田充(9・10巻・MOVIE)
- 毛締目(海腐配下):塚本耕司(MOVIE・11・12巻)
- ヤン:武発史郎(12巻)
- 春風宮美江:神保美喜(12巻)
キャスト(新・静かなるドン)
- 近藤静也:竹下宏太郎
- 秋野明美:田中ひろ子
- 近藤妙:草村礼子
- 大河内伝保:岡田眞澄
- 海腐雄二:黒沢年男
- 猪首硬四郎:菅田俊
- 龍宝国光:高杉亘
- 鳴戸竜次:古尾谷雅人
キャスト(静かなるドン 新章)
映画版(2009年)とオリジナルビデオ(2011年版)では、近藤静也:袴田吉彦、鳴戸竜次:永倉大輔、猪首硬四郎:勝矢が共通キャストとなっている。
- 近藤静也:袴田吉彦
- 鳴戸竜次:永倉大輔
- 猪首硬四郎:勝矢
- 秋野明美:和希沙也
- 坂本龍子:川村りか
- 理江:木口亜矢
テレビドラマ版
1994年10月21日 - 1995年3月17日に日本テレビ系列で放映。全19回、平均視聴率13.4%。1995年9月23日に「静かなるドンRETURNS」、1996年4月12日に「静かなるドンFOREVER」としてスペシャル版が放映。
番組開始時のキャッチフレーズは「昼は3枚目、夜は3代目」。
敵対組織との抗争など任侠作品の王道的展開も描きつつ、原作のアウトロー色は抑えられており、ヤクザの立場から市井の様々なトラブルや事件を解決する探偵ドラマの要素が盛り込まれている。静也が猪首以外の新鮮組幹部には全て敬語で話す、静也が成り行きで思い付いた「新鮮太郎」という偽名を名乗ったり、秋野が静也の正体に気付く場面が異なるなどのアレンジも加えられている。当時低迷状態にあった金曜8時連続ドラマ枠では久々のヒット作となったが、本作を最後に『太陽にほえろ!』から続いてきた同枠は終了となった。当時、主演の中山が司会を務めた同局の『TVおじゃマンボウ』(関東ローカル)では、前回のダイジェストと次回予告が放送されていた。
キャスト
- 近藤静也:中山秀征
- 秋野明美/坂本龍子:石田ゆり子
- 近藤妙:野際陽子
- 鳴戸竜次:鹿賀丈史
- 猪首硬四郎:阿藤海
- 生倉新八:なぎら健壱
- 肘方年坊:成瀬正孝
- 沖田寝多:須藤正裕
- 坂本健:美木良介
- 沢木全次郎:平泉成
- 大久保彦右衛門:宍戸錠
- 川西部長:石倉三郎
- 逃野:松澤一之
- 三浦:長谷部香苗
- 磯貝:高橋夏樹
- 隅田小夏(三代目の花嫁候補):中村綾
- 京子(鳴戸の昔の女) : 真行寺君枝
- その他レギュラー∶棟里佳、岩本宗規、樋口靖、ひろし、瀬川慶
- 近藤勇足/オープニングナレーション:小林完吾
- 蛭田部長:藤タカシ
- プリティの専務:石山雄大
- 理江:荒井乃梨子
- 沖田の妻:響野夏子
スタッフ
- 制作 - 日本テレビ
- 企画 - 鈴木光、小杉善信
- プロデュース - 田中芳樹、山本勉
- 音楽 - 大内義昭
- 撮影 - 稲垣久夫、内田清美、町野誠
- 照明 - 高柳清一
- 美術 - 小澤秀高、赤塚訓
- V.E. - 中塚政明
- 録音 - 稲田環、佐々木一雄
- 整音 - 小峰信雄
- 編集 - 田中慎二
- 助監督 - 山田敏久、隅田靖、東伸児
- 音楽協力 - 日本テレビ音楽
- 技斗 - 瀬木一将、森聖二
- 音響効果 - 中村佳央、伊藤進一(東洋音響カモメ)
- 選曲 - 石井ますみ、杉山篤、加藤大和
- カースタント - TA・KA
- ガンアドバイザー - BIG SHOT
- オープニング撮影 - ケネックジャパン
- 撮影協力 - ワコール、東京コンドルタクシー
- 協力 - にっかつ撮影所、にっかつスタジオセンター、ビデオフォーカス、東京美工、第一衣裳、高瀬道場、倉田プロモーション、悪役商会
- 制作協力 - トライアーツ
- 製作著作 - 光和インターナショナル
主題歌・挿入歌
- 主題歌 - 桑田佳祐:「祭りのあと」(タイシタレーベル)(スペシャル版のみ桑田佳祐のライブ映像)
- 挿入歌 - 衛藤利恵:「天使の微笑」
サブタイトル
話数 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | 監督 | ゲスト出演者 | 視聴率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1994年10月21日 | 極道サラリーマン誕生 | 西岡琢也 | 長谷部安春 | 福田佳弘 | 11.0% |
2 | 1994年10月28 | 新鮮組三代目総長の初仕事 | 岡芳郎 | 成田裕介 | 渡辺文雄、北原佐和子、平賀雅臣 ゆきこ(みるく)、あやこ(みるく)、 きよこ(みるく) |
12.4% |
3 | 1994年11月4日 | 狙いはパンティー | 西岡琢也 | 長谷部安春 | 山口仁、深見亮介、小倉雄三 | 12.3% |
4 | 1994年11月11日 | 三代目の身代金 | 柏原寛司 | 成田裕介 | 西野妙子、奥野敦士、谷村好一 | 14.6% |
5 | 1994年11月18日 | 総長の天国と地獄 | 峯尾基三 | 長谷部安春 | 広岡瞬、小川美那子、松井紀美江 三田村賢二、名和宏、信実一徳 |
11.6% |
6 | 1994年11月25日 | 三代目の怒り爆発 | 深沢正樹 | 椎谷建治、佐藤仁哉 | 10.6% | |
7 | 1994年12月2日 | 三代目のキスの味 | 岡芳郎 | 鈴木元 | 遊井亮子、鹿内孝、並樹史朗 | 13.5% |
8 | 1994年12月9日 | 宿敵!鬼州組四代目登場 | 成田裕介 | ハント・ケーシ、藤岡大樹、影山英俊 | 12.6% | |
9 | 1994年12月16日 | 激突!新鮮組VS鬼州組 | 峯尾基三 | 10.1% | ||
10 | 1995年1月13日 | 三代目の花嫁候補 | 小野喜世仁 | 中村綾、浜田晃、片岡弘貴 森聖二、山王丸和恵 |
14.3% | |
11 | 1995年1月20日 | 三代目の正体は? | 江守洋 | 鈴木元 | 宮下順子、高松英郎、山田辰夫、 | 12.7% |
12 | 1995年1月27日 | 秋野さんがレイプされた!? | 岡芳郎 | 成田裕介 | 大沢健、利重剛、崎山凛 | 13.0% |
13 | 1995年2月3日 | 三代目のバニーガール攻撃 | 小野喜世仁 | 藤得悦 | 真行寺君枝、丹古母鬼馬二、衣笠健二 | 12.6% |
14 | 1995年2月10日 | 一発勝負!三代目のお受験 | 深沢正樹 | 伊藤裕彰 | 大林丈史、山下容莉枝、佐野アツ子 | 11.6% |
15 | 1995年2月17日 | 三代目が買った1億円の指 | 江頭美智留 | 藤得悦 | 竹本孝之、渡辺哲、村上聡美 | 16.3% |
16 | 1995年2月24日 | 美女と野獣!恋の落とし穴 | 井上淳一 | 伊藤裕彰 | 木村栄、島村佳江、青島健介 | 15.2% |
17 | 1995年3月3日 | 三代目の禁じられた…キス | 古内一成 | 鈴木元 | 南条弘二、坂田雅彦 | 15.0% |
18 | 1995年3月10日 | 命がけの恋!
お前だけが死ぬ程好きさ |
山田吾一、南条弘二、坂田雅彦 志賀圭二郎、賀川黒之助 |
15.4% | ||
19 | 1995年3月17日 | 俺を本気で怒らせたな!
三代目、最後の大暴れ!! |
峯尾基三 | 長谷部安春 | 塩沢とき、片岡五郎、神威杏次、片桐竜次 | 16.7% |
世帯平均視聴率 13.2%(ビデオリサーチ 関東地方) | ||||||
SP1 | 1995年9月23日 | RETURNS | 小野喜世仁 | 伊藤裕彰 | 三浦理恵子、筧利夫、清水綋治 大河内浩、長江英和 |
17.0% |
SP2 | 1996年4月12日 | FOREVER | 鈴木元 | 田口トモロヲ、宮川一朗太、京本政樹、 | 12.5% |
きよこ(みるく)
岩崎ひろみ、崎山凛
お前だけが死ぬ程好きさ
三代目、最後の大暴れ!!
大杉漣早川雄三、飯島大介、角田久美子
原作とテレビドラマ版の違い
- 原作の近藤勇足はペロペロキャンディを持った写真が遺影に使われているが、ドラマ版ではキャンディを持っていない普通の写真が使われている。
- 静也が勇足の訃報を知る場面に関しては、原作では静也がプリティ社内で偶然接したニュース映像で勇足が銃撃されて重体 である事を知り、病室に駆けつけた際に居合わせた母の妙から勇足の死を知るが、ドラマでは帰宅途中の車内 で街頭の電光掲示板のニュース速報 で勇足の訃報を知り、新鮮組本部(静也の自宅)で安置された勇足の亡骸と対面している。
- 秋野年彦は原作では秋野明美の「弟」だが、ドラマでは「従兄弟」という設定に変わっている。
香川版・中山版の相違点
香川版
- 近藤静也のサングラスは、初めから変装用としてつけていた。
中山版
- 近藤静也のサングラスは元々猪首が使用していた物で、ヤクザに絡まれているプリティの仲間を助けるために猪首のサングラスを譲り受けた。
- なお、新鮮組二代目姐は、香川版・中山版共に野際陽子が演じている。
映画版
静かなるドン (2000年の映画)
2000年公開。監督・脚本は鹿島勤。配給はケイエスエス。
キャスト
- 近藤静也:香川照之
- 秋野明美/坂本龍子:喜多嶋舞
- 鳴戸竜次:長谷川初範
- 猪首硬四郎:倉田保昭
- 生倉新八:石井愃一
- 肘方年坊:市川勇
- 沖田寝多:飯山弘章
- 川西部長:笹野高史
- 逃野:伊藤洋三郎
- 坂本健:川野太郎
- 海腐雄二:池田成志
- 節内恋心:川島なお美
- 新大久保打蔵:ばってん荒川
- 都通激:畑山隆則
- 毛締目:塚本耕司
静かなるドン 新章
『静かなるドン 新章』のタイトルで2009年9月5日公開。監督は城定秀夫。配給はクロックワークス。映画版(2009年)とオリジナルビデオ(2011年版)では、近藤静也:袴田吉彦、鳴戸竜次:永倉大輔、猪首硬四郎:勝矢が共通キャストとなっている。
キャスト
- 近藤静也:袴田吉彦
- 株式会社プリティ 第3デザイン部:秋野明美:小林恵美
- 新鮮組貸元頭 鳴戸竜次:永倉大輔
- 新鮮組突撃隊長 猪首硬四郎:勝矢
- 新鮮組貸元 生倉新八:田之頭保弘
- 新鮮組貸元 肘方年坊:森羅万象
- 株式会社プリティ 第3デザイン部部長 川西:諏訪太朗
- 株式会社プリティ 第3デザイン部:千葉誠樹
- 石川伸一郎
- 近藤妙:真理アンヌ
- 理江:長澤奈央
- 東京 長州会会長 長州金五郎:坂田雅彦
- キムラ(理容師):松田章
- 新鮮組二代目総長 近藤勇足:仙波和之
ほか
DVD
- 静かなるドン 新章 Vol.1(2011年6月3日)
- 静かなるドン 新章 Vol.2(2011年6月3日)
- 静かなるドン 新章 Vol.3 頂上決戦!!鮮血の大阪抗争編(2011年11月)(オリジナルビデオ)
- 静かなるドン 新章 Vol.4 絶体絶命!!怒りの五代目姐編(2011年12月)(オリジナルビデオ)
静かなるドン (2023年の映画)
2023年5月12日より、『静かなるドン 前編』(第1章・第2章)『静かなるドン 後編』(第3章・第4章)として2週連続劇場公開。監督は山口健人。配給はティ・ジョイ。近藤静也を伊藤健太郎が演じる。
キャスト
- 近藤静也:伊藤健太郎
- 秋野明美:筧美和子
- 鳴戸竜次:深水元基
- 生倉新八:三宅弘城
- 肘方年坊:坪倉由幸(我が家)
- 猪首硬四郎:本宮泰風
- 坂本龍子:内田慈
- 近藤妙:筒井真理子
- 坂本健:寺島進
- ソープ店の店長:喜矢武豊
- 新鮮組幹部・宇田川:舘昌美
- 汚田組組員・江夏:本田広登
- 新鮮組幹部・久下:川崎健太
スタッフ
- 監督・脚本:山口健人
- 脚本:吉﨑崇ニ
- 製作:英田理志、人見剛史
- 総合プロデュース:本宮泰風
- エグゼクティブプロデューサー:前田利洋、鈴木祐介
- プロデューサー:河野博明、丸田順悟
- 制作プロデューサー:菅谷英一
- 制作プロダクション:ダブルフィールド、MinyMixCreati部
- 配給:ティ・ジョイ
- 製作:2023「静かなるドン」製作委員会
DVD
- 静かなるドン 第1章(2023年9月25日、ライツキューブ)
- 静かなるドン 第2章(2023年10月25日、ライツキューブ)
- 静かなるドン 第3章(2023年11月25日、ライツキューブ)
- 静かなるドン 第4章(2023年12月25日、ライツキューブ)
舞台版
月蝕歌劇団によって舞台化。脚本・演出:高取英、音楽:J・A・シーザー。
- 静かなるドン
- 2004年5月19日 - 5月24日、ザムザ阿佐谷
- 静かなるドン 魔界・天翔篇
- 2006年9月6日 - 11日、ザムザ阿佐谷
- 2006年9月15日 - 17日、一心寺シアター倶楽
- 2004年5月19日 - 5月24日、ザムザ阿佐谷
- 2006年9月6日 - 11日、ザムザ阿佐谷
- 2006年9月15日 - 17日、一心寺シアター倶楽
ドラマCD版
2010年1月28日発売。発売元はキャラモモ。販売元はアルドゥール。
キャスト
- 近藤静也:中村悠一
- 鳴戸竜次:平田広明
- 猪首硬四郎:森川智之
- 生倉新八:藤原啓治
- 肘方年坊:中田譲治
- 近藤妙:勝生真沙子
- 秋野明美:早見沙織
- 理江:朴璐美
モバイル版
2011年8月26日より配信。発売元はサイバード・実業之日本社。Mobageによるソーシャルゲーム。アイテム課金制。