風の七人
以下はWikipediaより引用
要約
『風の七人』(かぜのしちにん)は、山田正紀による日本の長編時代小説。『小説現代』(講談社)に、昭和56年(1981年)12月号から昭和57年(1982年)2月号まで掲載された。山田にとって初の長編時代小説である。山田の時代小説にはSF的な要素を含んだ作品が少なくないが、本作では才蔵や佐助の使う忍術や七宝の幻術などの超人的な技術が描かれるものの、人外や地球外の存在などは登場しない。
あらすじ
時は戦国の世。関ヶ原の戦いが徳川家康の勝利に終わり、世情がようやく静まったかに見えたものの、再び徳川と大坂との間の戦の噂できな臭くなってきたころ、きりの才蔵はかつて共に真田幸村の下に仕えていたましらの佐助と再会した。佐助が言うには、柬埔寨(カンボジア)に一緒に渡って、そこに巣食う日本人の浪人集団を退治しようという。真田幸村は浪人達に手を焼く暹羅(シャム)の王に恩を売り、徳川方との戦に敗れた際に豊臣秀頼をそこに落ち延びさせる腹積もりだというのだ。しかし、この話を受けた裏には莫大な金を得る算段があると見抜いた怪老人・七宝が、自らが軍師となってこの計画に乗り出した。
かくして七宝坊主の集めた7人、 軍師1人、忍び2人、槍働き3人、当地の道案内1人、が浪人の砦を落とすべく、柬埔寨へ向けて船出をした。待ち受けるのは、名将・天竜とその弟・水竜と地竜の3兄弟に率いられた50人あまりの浪人集団。東南アジアの柬埔寨の地で日本人同士が相争う、血戦が繰り広げられる。
登場人物
きりの才蔵(きりのさいぞう)
裏切り陣内(うらぎりじんない)
群青(ぐんじょう)、緑青(ろくしょう)
さら
柬埔寨の浪人衆
水竜
刊行本
- 講談社 1982年5月刊 ISBN 4-06-119119-5
- 講談社文庫 1984年11月刊 ISBN 4-06-183379-0