食卓のない家
以下はWikipediaより引用
要約
『食卓のない家』(しょくたくのないいえ)は、円地文子の長編小説、及びそれを原作とした映画。
小説は1979年から1980年にかけて新潮社から上下巻で刊行された。1970年代の連合赤軍のメンバーによる山岳ベース事件・あさま山荘事件、日本赤軍による日本航空ハイジャック事件を材料としている。
あらすじ
電機メーカーに研究員として勤務する鬼童子信之は、妻と3人の子どもを持つ平凡な男であった。長男の乙彦は優秀であったが、進学した大学で、学生運動に熱中する。やがてセクトのリーダーとなった乙彦は、八ヶ岳の山荘で人質・籠城事件を起こして警察に逮捕されてしまう。逮捕の後、セクト内では同志殺人を起こしていたことが判明し、逮捕された学生たちだけでなく、その親たちにも世間の非難が集中した。彼らの中には退職したり、ついには自殺に追い込まれるものも出た。しかし、信之は「成人となった子どもの責任を負う理由はない」という姿勢を貫き、頑なに乙彦との面会を拒否し、謝罪も行わないことを明言した。そうした態度により信之はさらに激しい批判を受けることになる。
映画
MARUGENビル製作で1985年11月2日に松竹富士系で公開され、劇映画作品としては小林正樹監督の遺作となった。現在では作品そのものの版権と原盤のありかが不明確で、そのためソフト化はもちろん上映も困難だという。
キャスト
- 鬼童子信之:仲代達矢
- 鬼童子由美子:小川真由美
- 鬼童子乙彦:中井貴一
- 鬼童子珠江:中井貴恵
- 鬼童子修:竹本孝之
- 沢木香苗:真野あずさ
- 川辺弁護士:平幹二朗
- 中原喜和:岩下志麻
- 朝野みよ子:大竹しのぶ
- 沢木朗:隆大介
- 看守:浜田寅彦
- 右門青寿
スタッフ
- 監督・脚本:小林正樹
- 制作:川本源司郎
- 原作:円地文子
- プロデューサー:岸本吟一、大志万恭子
- 企画:佐藤正之、原正人
- 撮影:岡崎宏三
- 音楽:武満徹
- 美術:戸田重昌
- 編集:小川信夫
- 録音:西崎秀雄
- 助監督:吉富友也
- 照明:下村一夫