飢えて狼
以下はWikipediaより引用
要約
『飢えて狼』(うえておおかみ)は、日本の推理作家・志水辰夫による長編冒険小説。
概要
- 志水辰夫のデビュー作。志水は出版社勤務、フリーライターを経て作家となった。
- 本作は刊行前から読書界で噂になっており、北上次郎はストーリーの概要を聞いただけで「ワクワクした」と語っており、「驚異のデビュー作」として著書『余計者文学の系譜』で紹介している。
- 本作の発表された1981年は北方謙三、谷恒生らがデビューし、大沢在昌は処女長編『標的走路』を発表している。1979年には船戸与一と大沢在昌がデビューしており、西村寿行は著書『化石の荒野』のあとがきにて「冒険小説宣言」を表明している。これらの出来事からこの時代は俗に「冒険小説の時代」と呼ばれている。
出版経緯
- 1981年 - 講談社から『飢えて狼』刊行
- 1983年 - 講談社文庫から『飢えて狼』刊行
- 2004年 - 新潮文庫から『飢えて狼』刊行
あらすじ
ある日、わたしのボート専門店に二人の男が現れた。ひとりはシュタインと名乗る外人、もうひとりは樋口と名乗る。わたしは彼らにある岩壁に登頂してほしいとの依頼を受ける。断るわたしだったが、愛用のボートで海に出ると大型船に襲撃され、命からがら陸へと上がると、自分の店が炎上しているのを発見する。その炎は、わたしの店だけではなく店員の北原をも灰にしていた。
すべてを失い、絶望するわたし。しかし、再生のチャンスが。樋口とシュタインが、ソ連人大佐を亡命させる作戦に加担するため、択捉島へ潜入してほしいとの依頼を持ちかけてきたのだ。かくしてわたしは、CIAとKGBの熾烈な謀略戦の渦へと身を投じることになった。
登場人物
- 渋谷
- 刑部順子
- 樋口佑成
- オスカー・シュタイン