高校事変
以下はWikipediaより引用
要約
『高校事変』(こうこうじへん、The High School Incident)は、KADOKAWAにより2019年5月24日から刊行開始された小説シリーズ。著者は松岡圭祐。
オオイシヒロトにより漫画化され、『ヤングエース』(同社)2020年2月号(同年1月4日発売)から2023年1月号(2022年12月2日発売)まで第一部を連載。
概要
平成の凶悪犯として知られた半グレ集団リーダーの次女、高校2年生の優莉結衣を主人公とした物語。
第1巻では内閣総理大臣が訪問視察中の公立高校を、武装勢力が急襲し占拠。だが人質の女子生徒の一人が優莉結衣で、幼少のころに父から教わった技能を駆使し、武装勢力に反撃していくという内容。舞台を実在しない神奈川県立武蔵小杉高校とし、物語の時期は刊行から5か月ほど後の2019年10月ごろ作中では令和の元号が登場している。2巻目以降は武蔵小杉高校事変に秘められた謎が解明されていく展開になっている。
現実世界での甲子園校出場校に配慮するため大会の設定を現実と変えるなど、配慮がみられる(『備考』の欄を参照)。
同著者の『万能鑑定士Q』『探偵の探偵』シリーズなどと同様、9巻まで隔月刊のペースでの刊行がなされ、10巻から最終12巻までは半年に1冊ペースで刊行
2023年3月、新章開始として『高校事変13』刊行。ローマ数字からアラビア数字となる。
国内配給大手映画会社が映像化企画中と報じられる。
あらすじ
高校事変
矢幡総理は教育問題に取り組む姿勢を有権者にアピールするため、都心からもアクセスの良い神奈川県の県立武蔵小杉高校を訪問する。同校にはベトナムから帰化した、バドミントンの有望選手、田代勇次が在籍していることで有名になっており、話題になる事も狙っていた。ただしその目論見は、正体不明のテロリストが学校を占拠し、無差別に生徒や教職員を殺害し始める事件が発生し、無残にも外れてしまう。
だが武蔵小杉高校には田代以外にもう一人、全国にその名を知られた女生徒がいた。2年C組の優莉結衣、17歳。彼女は平成最大のモンスターと恐れられた優莉匡太の次女であり、公安警察から常にその行動を監視されるほどの危険人物であった。
テロリストの銃口が、結衣を気にかけてくれたクラスメイト・濱林澪に向けられた時、その隠していた闘争本能が牙をむき、首相のSPである錦織を巻き込みながら、テロリストも予想だにしなかった反撃を開始する。
高校事変II
児童養護施設で暮らしながら葛飾東高校へ通う嘉島奈々未は、父親からの途絶えた生活費を賄うため、人に言えない仕事に手を染めていた。派遣元からタカダと名乗る客を相手にするよう命じられるが、ホテルに入室したあと連絡は途絶え、行方不明になってしまう。一緒に施設で暮らす奈々未の妹、理恵は心配になり警察に相談するが、まともに取り合ってもくれない。追いつめられた理恵は、同じ施設で暮らし、姉と同じ高校に通う謎めいた少女、優莉結衣に助けを求める。
理恵の悲痛な願いを聞き入れた結衣は、奈々未が出入りする店のポン引きを締めあげ、奈々未の客であるタカダの連絡先を吐かせる事に成功する。警察の情報力をしたたかに利用しながら、タカダと名乗る男、辻館槌狩の正体へと近づいてゆく。
しかしその一方では姉の身を案じるあまり不用意に単独行動を起こした理恵は、接触を図ったポン引きに騙され、牛頭組の傘下にある暴力団に売られてしまう。その暴力団は、輪姦、死姦を楽しむ富裕層を相手に、魚の餌に見立てた少女を提供する、悪趣味な“生け簀”というパーティを催していた。
理恵を助け、奈々未を見つけることができるのか
結衣の戦いが今始まる
高校事変III
神奈川県にある非行・引きこもりの少年少女を受け入れる矯正施設・塚越学園。理事長で精神科医・脳外科医の医師でもある角間良治が、優莉結衣に転入を勧めるために接触してきた。学園の見学を了承した結衣が用意された車に乗車すると、車は学園とは違う廃工場の中に停車し、外国語で会話する武装した謎の一団に襲われる。激しく抵抗する結衣であったが、投げ込まれた吸入睡眠薬の効果で、気を失ってしまう。
結衣が再び目を覚ました場所は、そこはケシ畑や不法投棄されたゴミの山が広がる、国連の監視の目さえ届かない不毛の地、チュオニアンという学校村落であった。
監視カメラや武装した警備員、生徒を虐め抜く教員など、生徒たちを取り巻く環境は劣悪で、角間が語る学園像とは何もかもが違うことに、強烈な違和感を感じた結衣は、チュオニアンに自分が送り込まれた理由と、この学校の存在理由、真の目的について探ってゆく。
暴力と厳しい規律でチュオニアンを現場で支配する元傭兵の檜蘇斗眞と、角間良治の真の目的とは一体何なのか。
その中で、結衣と彼女に同調する生徒達は、生き残るために銃を手に取り、命がけのサバイバルゲームに挑んでゆくことになる。
高校事変IV
優莉結衣のもとに、離れて暮らす弟、優莉健斗が死亡したとの知らせが届いた。死因はライフルによる自殺。健斗の性格をよく知る結衣は健斗が自殺するとは思えず、事件の裏にある真相を探り始めるが、それは結衣と別れて過ごした健斗の8年間という長い時間の、孤独と秘めた想いに向き合ってゆく事でもある。
一方で事件を重くみた公安警察は、テロリスト優莉匡太の子供らが接触を図り、かつての反グレ集団の再集結を企てているのではないかと、より警戒を強めてゆく。
弟の自殺と原因となる観光バスの横転事故、そのバスの運転手の殺害容疑、そこにあった事件の鍵を握るライフルの謎。浮かび上がってきたのは、亡き父親とかつて抗争を繰り広げた韓国系の半グレ集団“パグェ“である。パグェのアジトである清墨学園に正面から飛び込む結衣と、その後を追う公安警察の監視役、梅田と綾野。パグェと結衣たちとの避けられぬ闘いの火蓋は切られる。
高校事変V
濱林澪は、武蔵小杉高校における武装グループの襲撃事件(いわゆる高校事変)以降、ショックで学校に通えず苦しんでいた。両親が経営する美容室も、娘が優莉結衣の親しい友人であるとして、風評被害により経営が悪化し手放さざるをえない状況にある。濱林家は藁をもすがる思いで高校事変被害者救済基金の援助を受け、千葉県富津市に転居し、澪は学費免除の制度を受けられる与野木農業高校への転入することとなった。
澪は転入試験で梶沙津希と出会う。意気投合した彼女と過ごせるならば、農業高校での生活も悪くはないかな。と思い始めるが、実は沙津希は、優莉結衣の父・優莉匡太が起こした銀座デパート事件で両親を失った被害者で、澪と同様に心に深い傷を負っていた。
校内を案内される途中、突然沙津希がめまいを起こして倒れてしまう。彼女の身を案じた澪は診療所に付き添うが、診療所の医師や派出所の警官の態度から、学校を取り巻く環境に不気味さを憶えた澪は、“吹奏楽部の佐藤さん“と登録してある親友の結衣にむけてスマホから助けを求めるメッセージを送る。
高校自変VI
暴力団・権晟会は優莉結衣の父、優莉匡太もかつて取引をしていた銃器の密売元であった。しかし時代は流れ、そのシノギを沖縄に展開する民間軍事会社ラングフォード社に奪われて久しい。今はかつての顧客をラングフォード社に繋げる窓口業務と、貧しい家庭とその子女を食い物にする貧困ビジネスを主なシノギとして糊口を凌いでいた。
一方でラングフォード社の不穏な動きを察知した米軍の犯罪捜査局・クレア・アシュバートンはラングフォード社に査察に入る。当初クレアの行動を受け入れるような姿勢を見せたラングフォード社の重役ヘンリー・フィッツシモンズであったが、基地の中にある兵器試験場を調査中に、部下に命じてクレアの命を奪おうとする。銃を向けられ絶体絶命の危機に陥ったクレアだったが、窮地を救ったのは高校の制服を着た優莉結衣と名乗る少女だった。結衣は権晟会との繋がりから、田代槇人とその配下に銃器を売るラングフォード社に近づくため、米軍基地に潜入していた。
結衣とクレア、そしてなりゆきから結衣と行動を共にしていた権晟会の下っ端、金城庄市の三人は、異なる立場ながらも協力し、敵陣へと乗り込んでゆく。
高校事変VII
権晟会、ラングフォード社が壊滅し、田代ファミリーは銃器を安全に仕入れるルートを失った。事件がスキャンダラスに報じられ、田代槇人・勇次親子は世間から反社会的勢力との蜜月な関係を疑われ始め、田代ファミリーの首領・田代槇人は焦り、法の網をかいくぐり、海外から呼び寄せた大型ヘリコプターに銃器やテロ要員を乗せ、甲子園球場に着陸させるという強硬策に打って出る。
警察官を買収し雇い入れ、甲子園球場から警備権を奪って封鎖、コロナ対策の救援物資として大量のマスクに偽装した物資と人員をトラックに積み変えて搬出する手筈だったが、優莉結衣がその計画を嗅ぎつけ、田代家長男・田代勇太、田代ファミリーとの総力戦へと向かっていく。
高校事変VIII
田代ファミリーに疑惑の目が向けられ、世間の風向きが変わるなか、かつて学んだ栃木県・泉が丘高校に再編入となった結衣に、田代槇人が殺人指令を下す。
懸賞金は6億3500万円。辱めて殺した場合は、その手口の残忍さ、猟奇さの度合いによって倍額の12億7000円まで加算すると伝えられ、一攫千金、金に目がくらんだ田代ファミリーの配下が一斉に動きを活発化させる。
一方、インターネットで原爆の材料となりえるイエローケーキを入札し、警察にマークされた米谷智幸という少年がその身柄を拘束されていた。結衣と同じ、泉が丘高校の3年生であった。入札したイエローケーキは純度が低く、危険物になるとは考えられなかったため、化学の教師伊賀原を含む学校と警察との話し合いの結果、事件は表沙汰にはなることなく、彼が学校の備品で組み立てたとされる精巧な広島型原子爆弾の部品は、本来の実験用器具の材料・備品として、学校の伊賀原の元に返却されてしまう。
行方不明になった米谷と伊賀原の行動を不審に感じた教師・普久山(VI巻では警察の事情聴取に応じるため、生徒、保護者らと共に甲子園に呼び出され、事件に巻き込まれている)との会話の中から、結衣は田代家の長男・勇太が甲子園で命をかけて死守した密輸品の一つが、プルトニウムであり、それを受け取ったのが伊賀原である事実にたどり着く。
結衣は賞金稼ぎの刺客をかわしながら、完成した原爆と、米谷、そして生存がほのめかされた妹・詠美の行方を追う。
高校事変IX
元・武蔵小杉高校の英語教師、三井和美(旧姓・敷島)は、高校事変後に体調を崩し、新たに赴任した学校にも通えずにいた。それでもまた以前のように教壇に立つ事を心の支えに、悪夢のような記憶と闘っている。
そんな彼女の前に、フェリーでの事件後、行方をくらましていた田代勇次が姿を現す。家族、富と名声、バドミントン選手としての輝かしい未来の全てを失った勇次は、冷酷な復讐の殺人鬼と化し、和美と優莉結衣を殺すために動き出したのだ。勇次は田代ファミリー再興の望みを賭け、生前に田代槇人が自宅に隠したとされるMENPAS(メンパス)と呼ばれる謎のデータを探すため、リスク承知でかつての戦場、すべての始まりの地・武蔵小杉高校の跡地で結衣と勇次によるメンパスをめぐる攻防戦が繰り広げられる。
高校事変X
ホンジュラスへ国際交流の一環として訪問していた東京の名門校・慧修学院高校の生徒、教職員がシビック配下の武装集団・ゼッティウムに捕らえらた。
生徒らの身柄を開放する条件として、シビックを興した諏訪野猛は、前首相・矢幡との間で交わした「国家の安全保証に関する裏取引」の存在を仄めかし、
日本政府に対し、未払いとなっている代金の催促を行う。その金額は2000億円。
そんな最中にシビックを興した諏訪野猛の正体が、優莉匡太逮捕後に行方不明になっていた優莉家の長男・優莉架禱斗であることが明らかとなる。
裏取引の存在を知らされぬまま、新首相となった宮村は、苦渋の決断として、架禱斗を良く知る結衣に、関わったすべての事件の罪を不問にする条件と引き換えに、陸上自衛隊・特殊作戦群主導の人質救出作戦に参加させる。
優莉匡太が描いた夢の実現を目指す架禱斗。凛香、篤志と接触し、半グレ同盟の再興に暗躍する市村凛。そして姉・智佐子の存在。引き離されていた兄弟は更なる闘いの渦の中に巻き込まれてゆく。
高校事変XI
ホンジュラスから日本へ帰国した優莉架禱斗は、宮村首相に、緊急事態庁を発足させる。警察組織さえ手出しが出来ぬその組織に、公安は警戒を強めるが、架禱斗の操り人形と化した宮村は、そこに架祷斗の息のかかった人間が送り込まれることを黙認する。
その見返りとして架禱斗は内外政の諸問題を鮮やかに解決してみせ、宮村は政権の支持率を回復してゆくが、その影で架禱斗の配下の半グレ組織が秘かに勢力を拡大してゆく。
今は亡き優莉家の三男・優莉健斗が通った葉瀬中学校に、武装した少女が現れ、補習授業に参加していた、バス事件の生き残りである生徒らを殺害する事件が起こる。以前、結衣と会話をした事がある生徒・枝沢美佳は、武装した少女が、結衣ではなく智沙子である事を見抜き、難を逃れるが、智沙子を差し向けた架禱斗は、卑劣な方法で健斗を孤立させ、死に追いやった同級生や学校の姿勢を決して許す事は無かった。
一方で、市村凛は自分にかつて大怪我を負わせた、「探偵の探偵」沙崎玲奈に復讐するため、娘の凛香に命じて、その行方を探させる。
結衣不在の日本で、架禱斗がその凶暴な素顔をあらわにしてゆき、最終決戦の幕が上がろうとしている。
高校事変XⅡ
圧倒的な武力と交渉術で、在日米軍を黙らせ日本の実効支配を強めてゆく優莉架禱斗。盟友とも言うべきゲリラや反政府組織のリーダーらも続々と入国し、日本はテロリストの一大拠点へと変貌しつつあった。国の全てを手に入れ、政治も意のままに操れる。しかしそんな状況の中でも、架禱斗には一つ気がかりがあった。姿をくらませたままの結衣ら兄弟の行方だった。
結衣と関わり合いを持った生徒らが中心となり、SNSを通じて連絡を取り合い、集会を開く計画がある事を察知した架禱斗は、スパイを巧みに利用しながら彼等を誘導し、餌として罠を仕掛け、結衣ら兄弟をおびき寄せようとする。
一方で逃亡中の結衣は、抱かれた記憶も無い亡き母が残した遺産を受取るため、富津市の東京湾観音へ向かった。
架禱斗と結衣の最終戦。その戦場に選ばれたのは、かつて矢幡元総理夫妻の関与が取り沙汰され、疑惑の中心として世間を賑わせ、開校されないまま放置された茅ヶ崎の森本学園。罠が仕掛けられている事を承知で、その中に飛び込んでゆく結衣ら兄弟。何の因果か?運命のいたずらか?そしてその最終ラウンド試合のゴングは高らかに鳴らされた。「結衣だけど。森本学園で待ってる」と。
高校事変13
優莉凜香は無事に中学を卒業。進学先として選んだ高校は、東京の日暮里高校。公立にしては制服が可愛らしい。ただそれだけのはずだった。
しかしその日暮里高校には、ホンジュラスでの人質救出作戦で、姉の優莉結衣によって救われた慧修学院高校の元生徒・雲英亜樹凪が三年生として在籍し、 その救出作戦で大勢の仲間を失った陸上自衛隊・特殊作戦群の元隊員・蓮實が教員として着任していた。 だがなによりも大問題なのは、成人するまでは会えないはずの妹・杠葉瑠那が同級生となってしまったこと。 しかも、自分に執拗に張り付く警察官は、かつて母・市村凛に殺害を命じられ、凜香自身が家族もろとも始末する予定だった坂東である。
優莉架禱斗の野望が潰え、かつての平穏を取り戻したかのように思える日本。しかしその一方では、女子高生の失踪・死体遺棄事件が多発していた。 その手口は残虐で、かつて悪名をとどろかせた優莉匡太の半グレ同盟の手口と似ているため、警察もその残党の仕業と捉えているが、 犯人が残虐行為を女子高生だけに行う意図がわからずにいる。
そんな中、亜樹凪と瑠那が誘拐されたことにより、凜香も失踪・死体遺棄事件に隠された陰謀の渦の中へ巻き込まれてゆく。 可愛らしい制服に身を包み、退屈で眩しくもある高校生活。そんな日常を過ごすことを、凜香が許される日は来るのか?! 高校事変、衝撃の新章がスタートする。
優莉凜香 高校事変 劃篇(かくへん)
コロナ禍の中、クラスターで祖父、両親、親戚を一度に失い、日本円にして11兆円という巨額な遺産を受け継いだ幼い留学生、キム・ハヌル。
彼を誘拐した北海道の武装勢力であるヤヅリは、その財産を、資金的に窮地に追い込まれた田代槇人に献上することで、ファミリー内での存在感を増そうと画策するが、ハヌルは財産の引き出し方については一切の口を噤み、黙秘を貫いていた。
千葉県佐倉市の児童養護施設”あしたの家”に転居後、矯正プログラムとして春休み期間中に帯広の矯正施設、帯広練成校に通う事になっていた凛香に、パグェのメンバーで、かつて姉の優莉結衣とやり合ったパク・ヨンジュが接触を図ってくる。目的は、「北海道の武装勢力であるヤヅリに誘拐され、帯広練成校に拘束された韓国からの留学生であるハヌルを見つけてくること」 提示された成功報酬は、ハヌルに受け継がれた遺産の10パーセント。
金さえ手に入れば、ヤヅリもパグェもハヌルの命なんて興味は無い。頼れる者など、どこにもいない孤独な少年と、誰からも愛を注がれることなく育った凛香が出会った時、凛香の凍てついた心に、いまだつて感じたことが無い、不思議な感情が芽生えてゆく。
春がまだ来ない雪深い北海道を舞台に、「高校事変VII」の裏で起きていた、知られざる事件を描いた「高校事変」シリーズ初のスピンオフ作品。
優莉結衣 高校事変 劃篇(かくへん)
慧修学院高校の生徒に紛れ込みホンジュラスから日本への入国を試みるものの、戦闘に巻き込まれ目的を果たせず、港で亡くなった山本寿美怜を名乗る北朝鮮の工作員、チェ・ユンスル。彼女の偽造された生徒手帳を手に入れた優莉結衣は、チェになり済まし、ホンジュラスから北朝鮮への入国に成功する。
彼女が送り込まれた先は、国外でスパイ活動を行うための人材を育成するエリート養成所・黄州選民学校特務課。弥勒院結衣という新しい偽名を手に入れた結衣は、日本語教育や、模擬戦闘などの分野で目覚ましい活躍を見せてゆく。
ソヌ少将から、特務課から選抜した生徒をK-POPのガールズ・グループのメンバーとし入国させ、彼女らに優莉架禱斗を暗殺させるという、無謀な作戦を知らされた結衣は、自分の正体がチェ・ユンスルではないことを知る特務課の顧問テ・ギョンチョル上士に、無駄な犠牲を出さないために、自分の気持ちを正直に伝えた。
「自分を日本に送ってくれさえすれば、架禱斗を殺してみせる」と。
本編では詳しく語られる事が無かった北朝鮮での「高校事変」を描いたスピンオフ第二弾。
Ⅰ巻からXⅡ巻までの登場人物
著者の松岡が「極悪人の名が出来るだけ読者と一致しないようにしたい」と、登場人物の多くに、本来なら姓名に用いられない旧字体の難読漢字を当てている。松岡は、啻山理緒子の姓にも難読漢字を当てているが、啻山には“相手が自分の姓を読めるかどうかで、進学先の大学のランクを決めつけるクセがある人物”として個性が付加されている。これは著者の松岡が自分の“難読漢字をあえて選ぶ方針”を物語の中でネタとしたためである。
優莉家
優莉 結衣(ゆうり ゆい)
父の優莉匡太が逮捕された後は児童養護施設で暮らす。凶悪な半グレ集団のリーダーの娘ゆえ、下校後に単独で外出する自由はなく、公安警察からマークされている。いらぬトラブルに巻き込まれぬよう、常に高校の制服を着用し、化粧気のない素顔で過ごしているが、本来は小顔で黒髪ロングのストレート、つぶらな瞳の持ち主で、美少女である。一見華奢にみえる体型も、制服の下に無駄なく鍛え抜かれた抜群のプロポーションを隠している。左利き
父親たち大人のテロ計画を間近で見ており、しかも一部手伝った事がある経験から、格闘技、銃器の扱いや薬品の知識、情報収集や分析、戦術などの計画立案にまで、幅広く戦闘に関する高い専門知識を有する。また英語と中国語が得意で、それらを情報収集に役立てる事もある。高い知能指数を有する一方で、透明マニキュアのトップコートとベースコートの区別ができていなかったり、得意とする楽器のサックスを金管楽器と勘違いをしていたり、年相応のうっかりした一面ものぞかせる。
善意の持ち主か否か曖昧なまま物語が進む。
優莉 匡太(ゆうり きょうた)
優莉結衣の父親。7つの半グレ集団のトップにして、平成を震撼させたテロリスト。暴走族およびその傘下にいたチーマーやイベントサークルのメンバーから組織を作り、震災の被災地を標的とした略奪や振り込め詐欺、それら犯罪を元手としたクラブ経営、ドラッグの売買で財を成す。関係を持った女性らとの間に結衣など複数の子供がいる。暴力団や警察とも非常に好戦的な姿勢を見せ、3Dプリンターで製造した拳銃や化学兵器で手下に命じて襲撃させた上、弁護士や公証人役場事務長をも殺害。警察の捜査を誤魔化すために銀座のデパート内にてサリンを散布させ、死者18名、負傷者7000人もの犠牲者を出した末に逮捕。死刑判決が下り、平成最後である7年後に執行される。享年49。
優莉 篤志(ゆうり あつし)
優莉 架禱斗(ゆうり かいと)
その他、犯罪よりオカリナ作りが好きだった三男の健斗(けんと)、犯罪を学べず虐待により死亡した三女の詠美(えいみ)、凛香に「意地悪な女」と評された五女の弘子(ひろこ)が登場する。
田代家
田代 勇次(たしろ ゆうじ)
ベトナム籍当時の名はグエン・ヴァン・チェット。両親とともに日本に帰化した。武蔵小杉高校に受け入れられてからはバドミントンで才能を発揮、全国大会優勝を成し遂げ、東京オリンピック出場が確実視されるなど、一躍時の人となる。
爽やかな印象で幅色い世代の女性から人気を集めるが、その素顔の下には、父親の槇人から戦闘訓練を受け、銃、ナイフなどの扱いの他に、母国ベトナムの総合武術ボビナムを習得するなど、高い戦闘能力を備えている。
「高校事変」発生時に、いち早く校外へ脱出する。本来ならばマスコミの取材陣の前で、同級生を含め校友や恩師を一度に無くした悲劇のヒーローを演じる予定だったが、結衣の活躍により、テロは完遂されることなく制圧され、そのシナリオは大幅に修正を余儀なくされる。それによって彼のその後の人生は、最初に思い描いた予想とは全く異なる結末をたどる事となる。
I巻には、早くも国民栄誉賞の呼び声が上がるなど、勇次に人気があることを示す事実が示されていたが、後にそれは試合の勝敗も含め、父親の槇人が裏から手を回した工作の結果に過ぎず、勇次本人を深く傷つけるとともに、一枚岩であった田代家の家族関係を壊す一因ともなった。
田代 槇人(たしろ まきと)
パグェ構成員
カン・グァンス
ソン・インググ、イム・イングク
その他敵対する人物
柚木 若菜(ゆき わかな)
女性閣僚で国務大臣。無任所大臣となっている。物語中では内閣の国務大臣中の優先順位で最上位にあることが示されている。62歳。民間登用ののち、さまざまな政党を転々とし、与党に移った後、閣僚に抜擢された。普段はショートカットをきちんと整えているが、複数の人間が彼女の厚化粧を意識している。有能だが男性閣僚からは差別されがちで及び腰。
矢幡総理が安倍現総理に基づくのと同様、経緯や外見は小池百合子現東京都知事を連想させるが、作中の役職自体が大きく異なる。矢幡総理から二人きりでいた時に有事の対処法を告げられ、困惑する立場に追い込まれる。I巻に登場するが、終盤にてその裏の顔が顕となる。
なお第1巻の登場時に『第一順位指定大臣だが、無任所大臣なのをからかう閣僚が多い。どの省庁も所管しない大臣を、新聞記事では大臣本来の意味である国務大臣と表記したりするが、それがいつしか柚木を指す言葉になった。誰も認めたがらないが女性蔑視だと淑子は思った。』とあるように、他の閣僚から軽視されているという意味で、あたかも肩書きのごとく国務大臣と呼ばれているのであり、柚木が本来大臣全般を表す国務大臣と呼ばれているのは本書の誤りではない。
角間 良治(かくま りょうじ)
檜蘇 斗眞(ひそ とうま)
伊賀原 璋(いがはら あきら)
結衣に影響を受ける人物
濱林 澪(はまばやし みお)
敷島 和美(しきしま かずみ)
嘉島 奈々未(かしま ななみ)
嘉島 理恵(かしま りえ)
醍醐 律紀(だいご りつき)
梶 沙津希(かじ さつき)
金城 庄市(きんじょう しょういち)
弥藤 貴則(やとう たかのり)、磨嶋 悠成(まじま ゆうせい)
雲英 亜樹凪(きら あきな)
政府ならびに警察、法曹関係者
矢幡 嘉寿郎(やはた かずお)
内閣総理大臣。総裁任期を連続2期6年から、連続3期9年に改正し、現在3期目。子供はおらず、妻の美咲と二人暮らし。山口県出身で、教育面に於いて吉田松陰と松下村塾に思い入れがある。政務秘書官の他、省庁から出向している5人の秘書官を抱えている。リオのオリンピック閉会式ではスーパーマリオに扮した。幹事長時代に、中東で人質になったフリージャーナリストについて自己責任論を展開した。憲法9条改正を目指しており、極左勢力に対し厳しい視線を向ける。『V』では刊行当時、国会で議論されていた桜を見る会についても言及された。
上記のように安倍晋三前総理をモデルにしているキャラクターだが、昭和30年生まれという設定は、安倍現総理より1歳若い。本作中ではSPの錦織清孝警部と信頼関係で結ばれ、優莉結衣にも理解を示すなど、情に厚い人物として描かれている。I巻に登場。
錦織 清孝(にしきおり きよたか)
星野 淑子(ほしの としこ)
神藤 光昭(しんどう みつあき)
他の作品からのクロスオーバー
友里 佐知子(ゆうり さちこ)
13巻以降の新章より加わる登場人物
優莉家
その他敵対する人物
結衣・凛香・瑠那に影響を受ける人物
政府ならびに警察、法曹関係者
登場組織
優莉匡太半グレ同盟
出琵婁(デビル)
クロッセス
D5
首都連合
共和
死ね死ね隊
野放図
「初代野放図」は匡太の逮捕とともに解散したが、淀野らの世代が率いる「2代目野放図」はその後も存続し、パグェと並ぶ2大半グレ勢力として警視庁にマークされていた。
敵対勢力
「高校事変」グループ
チュオニアン
パグェ
Ⅳ巻の時点ではカン・グァンスが頂点であり、その他幹部としてフロント企業を経営する津郷隆治とスプキョク隊長のキム・ドゥイルが組織を率いていた。
田代ファミリー
8巻にてこのうちの紅豹隊が離反。クラギゾンはパンク系の薬物中毒者ばかりで、勇次からは戦力として役に立たないと評される。
シビック
ディエン・ファミリー
権晟会(ごんじょうかい)
ラングフォード・インターナショナル
ヤヅリ
ゼッディウム
登場兵器/航空機類
ユーロコプター EC 225
AH-1S コブラ
Mi-24ハインド
米空母ロナルド・レーガン
AH-64Eアパッチ・ガーディアン
CH-47チヌーク
F-15J
F-5F
CH-53シースタリオン
16式機動戦闘車
UH-60Jブラックホーク
Tu-95
F-35AライトニングⅡ
M1エイブラムス/K1
登場銃火器類
SIG SAUER P230
H&K HK416
6巻ではラングフォード社の警備員も使用。
H&K HK416F
グロック17
ベレッタ 92
コルト・ガバメント
54式拳銃
AKM
イングラムM11
S&W M360J "サクラ"
H&K MP5K
スマートライフル
20式5.56mm小銃
XM5
3Dプリンター銃
RPG-7
M4A1カービン
9mm拳銃
M67手榴弾
H&K G36C
FIM-92スティンガー
SNAWロケットランチャー
96式40mm自動擲弾銃
81mm(?)迫撃砲 L16
ルガー57
簡易即席兵器
電子レンジ兵器
電磁波爆弾
熱された茹で卵
パイプ
84ポンド無反動砲
塩ビ迫撃砲
その他
音響兵器
携行武器
フグ毒射出注射器
ガソリン火炎瓶
用語
ハム
ナス
キュウリ
尻マグニートー
高校事変
オズヴァルド
ラムッカ島
物語の舞台
高校事変
神奈川県立武蔵小杉高校という架空の公立高校。第一・第二校舎はそれぞれ4階建て。敷地は住宅街の中にあり、最寄り駅は武蔵小杉駅でなく新丸子駅。矢幡総理の乗ったヘリがNEC玉川ルネッサンスシティに着陸後、工事中の陸橋を渡って学校に到着している。峯森校長が校舎屋上から多摩川河川敷の野球場や丸子橋を見ている。偏差値は近隣エリア内に実在する神奈川県立住吉高等学校に劣ると記してある。
高校事変IV
目黒区の芳窪高校、豊島区芝谷濱本の外国人学校『私立清墨学園』、いずれも架空。新潟の小出警察署と三条警察署は実在する。
高校事変V
千葉県富津市櫻部の与野木農業高校は架空。クライマックスの舞台となる原宿竹下通りは実在。
高校事変VI
沖縄本島、中心部が舞台。宜野湾市普天間、コインランドリーのあった浦添市宮城の小湾川沿い、公営プールのあった宜野湾方面は実在する地名。権晟会本部のある北谷町は実在するが、その町内の殿貝一丁目という地名は架空。那覇空港、赤嶺駅、国際通りなどは実際にある。
高校事変VII
阪神甲子園球場。周辺施設のコロワ甲子園、広場、内部施設の甲子園歴史館、ココパークなどが登場する。
備考
『高校事変VII』の前半は2019年8月11日を舞台にしており、甲子園で栃木県代表の泉が丘高校が初戦敗退する。だが現実の同日、栃木の作新学院高校が初戦を勝利しており(後に2回戦も勝利)、失礼にならないよう大会を現実とは異なる形にアレンジし、予選を現実には存在しない『関東大会』とした。だが秋季関東地区大会と紛らわしい為、刊行直後の電子書籍から(これも現実には用いられない)『地方大会』という表現に改められた。
シリーズ一覧
高校事変(角川文庫)
タイトル | 発売日 | ISBN | 概要 | 主な舞台となる高校・施設 | |
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高校事変シリーズ | |||||
1 | 高校事変 | 2019年5月24日 | 978-4-04-108395-6 | 総理が訪問中の武蔵小杉高校を武装勢力が占拠 | 川崎市 武蔵小杉高校 |
2 | 高校事変II | 2019年7月24日 | 978-4-04-108396-3 | JKビジネスとシリアルキラーを追う | 葛飾区 葛飾東高校 |
3 | 高校事変III | 2019年9月21日 | 978-4-04-108734-3 | 学校村落チュオニアンからの集団脱出 | 葛飾区 葛飾東高校 三浦市 塚越学園 ラムッカ島 チュオニアン |
4 | 高校事変IV | 2019年11月21日 | 978-4-04-109009-1 | 弟の健斗が起こした事件 パグェとの対決 | 豊島区 清墨学園 |
5 | 高校事変V | 2020年1月23日 | 978-4-04-109010-7 | 濱林澪との再会 | 富津市 与野木農業高校 |
6 | 高校事変VI | 2020年3月24日 | 978-4-04-109313-9 | 沖縄修学旅行権晟会、ラングフォード社戦 | 目黒区 芳窪高校 |
7 | 高校事変VII | 2020年5月22日 | 978-4-04-109602-4 | 昨年夏と、今年春の甲子園で起きた事件 | 阪神甲子園球場 |
8 | 高校事変VIII | 2020年8月25日 | 978-4-04-109874-5 | 田代ファミリーの総力戦 | 宇都宮市 泉が丘高校 宇都宮市 石掛工業高校 |
9 | 高校事変IX | 2020年10月23日 | 978-4-04-110834-5 | 田代勇次との決戦 | 川崎市 武蔵小杉高校 |
10 | 高校事変X | 2021年3月24日 | 978-4-04-111070-6 | ホンジュラスで架祷斗と対決 | テグシガルパ市 ベアトリス・スクール |
11 | 高校事変XI | 2021年9月18日 | 978-4-04-111529-9 | 日本で架祷斗・市村凛が暗躍 | 墨田区 葉瀬中学校 国会議事堂 |
12 | 高校事変XII | 2022年3月23日 | 978-4-04-112334-8 | 架祷斗との決戦 | 富津市 東京湾観音 茅ヶ崎市 森本学園 総理大臣公邸 総理大臣官邸 |
新章 | |||||
1 | 高校事変13 | 2023年3月22日 | 978-4-04-113574-7 | 新章開始 杠葉瑠那は誰だ? | 日暮里高校 |
2 | 高校事変14 | 2023年5月22日 | 978-4-04-113780-2 | 魔の体育祭 | 日暮里高校 |
3 | 高校事変15 | 2023年6月13日 | 978-4-04-113781-9 | 夏期巫女学校 | 山梨県 日廻神宮巫女学校 |
4 | 高校事変16 | 2023年7月21日 | 978-4-04-113782-6 | 核搭載衛星墜落 | 日暮里高校 |
5 | 高校事変17 | 2023年11月24日 | 978-4-04-114480-0 | ||
劃篇 | |||||
1 | 優莉凜香 高校事変 劃篇 | 2022年10月24日 | 978-4-04-113185-5 | 甲子園で起きた結衣と勇太の死闘の前日譚。凜香を主人公としたスピンオフエピソード | 佐倉市 井野西中学校
帯広市 帯広練成校 |
2 | 優莉結衣 高校事変 劃篇 | 2023年1月24日 | 978-4-04-113409-2 | 『高校事変X』『高校事変XI』の間のエピソード。北朝鮮での死闘 | 北朝鮮 黄州選民高校 |
3 | 伊桜里 高校事変 劃篇 | 2023年9月22日 | 978-4-04-114224-0 | 『高校事変14』『高校事変15』の間、結衣と伊桜里 | 墨田区 武井戸建設 |
帯広市 帯広練成校
※文庫本のカバーは制服を着た少女のフォトであるが、主人公が転校を繰り返すために着用する制服がそれぞれ異なる。 ※『優莉凜香 高校事変 劃篇』は、書題表記の規制によりアマゾン等ネット書店や流通データでは「凜」が「凛」になっている。 ※第2部から巻数がアラビア数字表記。
漫画
オオイシヒロトにより漫画化され、『ヤングエース』2020年2月号(同年1月4日発売)から連載。小説『高校事変IV』『高校事変V』巻末にそれぞれ別の漫画3ページ半の描き下ろしダイジェストが掲載。小説『高校事変VI』『高校事変VII』巻末には漫画本編からのダイジェスト抜粋。
# | タイトル | 発売日 | ISBN | 概要 | |
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漫画:高校事変 角川コミックス・エース | |||||
1 | 高校事変 I | 2020年7月4日 | 978-4-04-109348-1 | 総理が訪問中の武蔵小杉高校を武装勢力が占拠 | |
2 | 高校事変 II | 2020年12月28日 | 978-4-04-109349-8 | ジン登場田代勇次と両親が総理官邸を訪問 | |
3 | 高校事変 III | 2021年9月3日 | 978-4-04-111804-7 | 結衣たちが第一家庭科室に籠城 | |
4 | 高校事変 IV | 2022年4月4日 | 978-4-04-112280-8 | タイチと対決 | |
5 | 高校事変 V | 2023年2月3日 | 978-4-04-113060-5 | 第1部完結 |
原作小説からの変更点
- 新沼亮子が肥満体ではなく痩せている。ダイエットのしすぎで健康を害している。
- 優莉結衣の前で新沼亮子が倒れた事件の、すぐ翌日に矢幡総理が学校訪問する。
- 公安が優莉結衣を尾行しながら撮影した映像に、結衣がひったくり犯を投げ飛ばすところがある。
- 地歴室の廊下に偵察の兵士が来た後、すぐ4人の敵が追加で来る。原作ではもっと後(4巻)に出てくる消火器ミサイルを武蔵小杉高校で使う。
- 武蔵小杉高校を占拠した武装集団の名称が「JING(ジング)」。原作では名称はない。ジンがリーダー、ケンキが攻撃隊長、タイチが索敵隊長になっている。
- 外階段で兵士と対決、ボビナム的な技を披露する。
類似の作品
- スケバン刑事 - 和田慎二による日本の漫画作品。制服を着用した主人公麻宮サキが、校内に巣食い、生徒らを食い物にする巨悪と対決する。
- 若き勇者たち - 1984年製作のアメリカ合衆国の戦争映画。のどかな田舎町に侵略軍が襲来。若者らが銃を手に取り、侵略軍に対しゲリラ戦を開始する。