黄金の艦隊
以下はWikipediaより引用
要約
『黄金の艦隊』(おうごんのかんたい)は、飯島祐輔の短編架空戦記漫画『北海の堕天使(ほっかいのだてんし)』・『GO!GO!ビスマルク(ゴー!ゴー!ビスマルク)』・『燃ゆる大海嘯(もゆるだいかいしょう)』の3作品を収録した単行本。
北海の堕天使
吉岡平の同題の架空戦記小説のコミカライズ作品。初出は『奇想艦隊』(徳間書店)の第4号から8号(1993年から1994年)まで連載。
ストーリー
193X年の夏。日本から北欧の小国・トルステイン公国に向かう途上にあった樫村城児と高垣進策が乗艦する軽巡・石狩は、国籍不明の戦艦による突然の砲撃を受け、撃沈されてしまう。海上に投げ出された2人は、国籍不明艦に引き上げられ捕虜となった。その戦艦の艦長はフレイヤという謎の女性であり、戦艦は行方不明となっていたトルステイン海軍のヨツンハイムであった。
登場人物
樫村 城児
高垣 進策
フレイヤ
カイネ
また、フレイヤの台詞から、彼女の父である先代の公王の暗殺犯でもあった模様。
また、フレイヤの台詞から、彼女の父である先代の公王の暗殺犯でもあった模様。
ピケ
キート
カールソン
サロネン
デスタン
バウマン
登場艦船
ヨツンハイム
フレイヤの乗艦する戦艦。日本が建造を担当したため、檣楼の形状は近代化改装後の長門型戦艦に、また艦体や副砲と高角砲の配置は大和型戦艦の新造時にそれぞれ類似している。日本からの回航中にフレイヤらによって奪取した後に改造され、電探が搭載され、夜間や濃霧下でも正確な測敵・精密照準射撃が可能。また機関は原子力機関に換装されており、原子力のエネルギーを利用した光線砲「グングニール」を搭載している。フレイヤ以外の乗員は全員仮面姿で、素顔を見せないまま戦死している。
姉妹艦にトルステイン艦隊旗艦「ビフレスト」があるが、主砲は40サンチ3連装砲4基12門と火力が劣っている。また、原子力機関や「グングニール」も搭載していない。
ブリシンガメーン
トルステイン艦隊の空母。艦影は蒼龍に酷似。
竣工して間もないため乗員の練度は低く、発艦は出来るが着艦は出来ないことから、攻撃後はトルステイン本国の飛行場に着陸する作戦だったが、出撃した41機中帰還できたのは8機のみ。しかもそれらは全て途中で爆弾や魚雷を投棄して逃げ帰った者ばかりで、攻撃を敢行した機体は命中弾を得られないまま全て撃墜された。
石狩
日本海軍の軽巡洋艦。樫村・高垣ら使節団を乗せトルステインに向かうが、北海でヨツンハイムに撃沈される。
オジュロー
フランス艦隊旗艦の戦艦。濃霧でヨツンハイムの位置がつかめぬまま、1発も撃てずに撃沈される。艦影はリシュリュー級戦艦に酷似。
ファーフナー
ドイツ艦隊旗艦の戦艦。ヨツンハイムからの至近射撃を受け撃沈される。艦影はビスマルク級戦艦に酷似。
ベンボー
イギリス艦隊旗艦の戦艦。ドイツ艦隊との交戦後、秘密基地に帰投しようとするヨツンハイムを捕捉し攻撃するも撃沈される。艦影はネルソン級戦艦に酷似。なお、イギリス艦隊のみ司令官以下の乗員が登場しなかった。
GO!GO!ビスマルク
ライン演習作戦をモチーフとした作品。初出は短編集『特攻大作戦』(徳間書店、1994年、ISBN 4-19-830032-1)収録の描き下ろし作品。
ストーリー
1941年5月。ノルウェー沖での作戦行動中、ドイツ海軍の最新鋭戦艦「ビスマルク」が消息を絶った。ビスマルクは同海域を航行していたイギリス海軍駆逐艦「ウェンズディ」に接触し、そこで、艦長のシュツットガルトがイギリスへの政治亡命を要請したのである。
報告を受けたチャーチルは主力艦隊を護衛のために出撃させ、一方のヒトラーは機密漏洩を防ぐためビスマルクの撃沈を指令した。
登場人物
クラウス・フォン・シュツットガルト
友人であるフェルディナント・ポルシェが設計したフォルクスワーゲンの優秀性に触れ工業を重視する考えに至り、戦争を優先するヒトラーに反発し亡命を決断する。自分の命よりも部下とドイツの将来を気遣う。
ジョン・A・ランサム
シュツットガルトに最初に接触したイギリス人。シュツットガルトの人間性に触れ、以降の軍人人生に多大な影響を受ける。なお、本作の物語は1962年5月、デューク・オブ・ヨークの最後の艦長を務めた彼が、航海日誌にしたためた回顧録として始まる。
リヒャルト
シュツットガルトとは士官学校の同期で、彼のことを「貴族の出だから優遇されている」と嫌っている。ヒトラーの指令を受け、ビスマルクの撃沈を図る。
登場艦船
ビスマルク
ティルピッツ
プリンツ・オイゲン
リシュリュー
ローマ
キング・ジョージ5世
ウェンズディ
燃ゆる大海嘯
たいらひろし原案作品。初出は『奇想艦隊』第9号(徳間書店、1995年)に読切掲載。
ストーリー
194X年。太平洋上に海底火山の噴火によって新しい島が生まれた。その島からは金・銀・プラチナ・アルミニウムなどの天然資源やムウ帝国の遺跡が発見され、列強はこぞって島の領有権を主張し、日・英・米・仏・独・伊・ソの7ヶ国は最新鋭戦艦を島に派遣した。
各国艦隊は睨み合いを続けていたが、嵐によって旗艦以外の全艦艇が行方不明になってしまい、高波の影響で艦は沈没の危機に直面していた。そんな中、嵐の影響で艦から落下した機雷がアメリカ艦隊のモンタナに触れて爆発してしまい、これをきっかけに各国艦隊は戦闘状態に突入してしまう。
登場人物
光圀
モデルは徳川光圀。
佐々木
モデルは佐々木助三郎。
渥美
モデルは渥美格之進。
ホームズ
モデルはシャーロック・ホームズ。
ワトソン
モデルはジョン・H・ワトスン。
リー
パナール
ドッペルゲンガー
ソ連艦長
ソ連政治士官
登場艦船
水戸
日本艦隊旗艦。大和型戦艦の拡大発展型。「最小の船体に最大の主砲」をコンセプトに建造されたため、異常に幅広い船体になってしまい、舵の効きが悪い。また、大口径砲のために次弾装填に時間が掛かる。
ライオン
イギリス艦隊旗艦。速力を重視し、攻撃力の不足を主砲の門数で補っている。また、上構は前後対称の形状となっている。
モンタナ
アメリカ艦隊旗艦。パナマ運河を通れるようにするために設計したため、異常に細長い船体になってしまい、バランスを崩しやすい。
ガスコーニュ
フランス艦隊旗艦。リシュリュー級戦艦の発展型。主砲は5連装砲となっており、故障が絶えない。
フリードリヒ・デア・グロッセ
ドイツ艦隊旗艦。重装甲の船体となっており、多少の砲撃では損傷を受けない。副舵を取り付け、電気推進を採用しているため、前進・後進を自在に行える。
ヴィットリオ・デ・シーカ
イタリア艦隊旗艦。地中海を出た時点で方角を見失ってしまい、島に辿り着くことが出来なくなってしまう。
単行本
- 北海の堕天使 1995年4月10日発売(ISBN 4-19-830056-9)
- 黄金の艦隊 2000年4月30日発売(ISBN 4-418-00508-0)
関連人物
- 上田信 - 上述の単行本2冊の表紙・背表紙のイラスト執筆を担当。