黒鉄
漫画:黒鉄〈KUROGANE〉
作者:冬目景,
出版社:講談社,
掲載誌:モーニングオープン増刊,モーニング,
レーベル:オープンKC,モーニングオープンKC,
巻数:全5巻,
漫画:黒鉄・改 KUROGANE-KAI
作者:冬目景,
出版社:集英社,
掲載誌:グランドジャンプ,
レーベル:ヤングジャンプ・コミックス・グランド,
巻数:全5巻,
以下はWikipediaより引用
要約
『黒鉄〈KUROGANE〉』(くろがね)は、冬目景による日本の漫画作品。『モーニングオープン増刊』(講談社)1996年2月5日号から1997年3月4日号まで連載し、その後掲載誌を『モーニング』(講談社)に移して1997年27号から2003年36・37合併号まで連載された。
2004年に休載する旨が発表されたが、最終掲載から約13年を経て『グランドジャンプ』(集英社)2017年5号より「黒鉄・改 KUROGANE-KAI」(くろがね・かい)と改題した上で連載を再開し2020年22号まで連載された。
概要
1993年に冬目景二(とうめけいじ)名義で描かれた読み切り「KUROGANE―クロガネ―」(アフタヌーン四季賞秋のコンテスト四季賞受賞作・『月刊アフタヌーン』(講談社)1994年1月号掲載)を第1話として、『モーニングオープン増刊』(講談社)1996年2月5日号から「黒鉄〈KUROGANE〉」(くろがね)のタイトルで連載を開始。冬目は幼い頃から「快傑ライオン丸」「変身忍者 嵐」「魔界転生」などといった特撮系時代劇や「木枯し紋次郎」のような股旅物時代劇を好んでおり、特撮ヒーロー物の感じや世捨て人のような感じの時代劇を描きたいと思ったのが執筆のきっかけであるという。なお当初は冬目が漫画家デビューした雑誌『コミックバーガー』(スコラ)にて発表する考えがあったが、同誌では史実に基づいた時代漫画の掲載が多く編集長に断られたため『月刊アフタヌーン』に前述の読み切りを投稿した経緯がある。
話数の数え方は第〇幕で、一部の幕は3話-6話(作中では第〇景)の小編に分かれる形態を採っている。『モーニングオープン増刊』から『モーニング』(講談社)へ移籍した後は各幕ごとにシリーズ連載の形で不定期に掲載され、2003年36・37合併号の掲載を最後に2004年9月発売の文庫版第3巻あとがきにて休載宣言が出されていた。単行本は全5巻(文庫版:全3巻)だが、未収録話として第十五幕「HOWL(獣道)」(『モーニング』2002年41号,42号,43号掲載)と第十六幕「DOUBLE CROSS(綾糸)」(『モーニング』2003年34号,35号,36・37合併号掲載)の計6話が存在する。
休載宣言から約12年後の2016年、『グランドジャンプ』(集英社)2016年23号に読み切り「黒鉄 KUROGANE」が掲載。この読み切りを序章に据え、同誌2017年5号より「黒鉄・改 KUROGANE-KAI」(くろがね・かい)と改題した上で月一連載で再開し2020年22号まで連載された。再開までに長いブランクがあるため設定の一部は意図的な改変をしているものの、前作の続編として主要キャラクターを変えずに執筆されている。このように休載期間がありながらも、1993年の読み切り掲載から25年以上続いた長期シリーズである。
あらすじ
黒鉄〈KUROGANE〉
少年・迅鉄は、父親の敵討ちに端を発した様々な因果から、子供でありながらお尋ね者の渡世人となってしまい「人斬り迅鉄」とまで恐れられた。ある夜追っ手と相打ち死亡した……はずだったが、その死体は天才蘭学者源吉に拾われ、身体の半分をカラクリ仕掛けのサイボーグに改造され蘇生させられる。が、源吉の目的は迅鉄を利用してさる藩の重役に復讐をする事であった。結果、源吉は復讐を遂げるが死亡。以降、迅鉄は相棒の意思を持つ刀「銘刀・鋼丸」と共に各地を放浪することとなる。
黒鉄・改 KUROGANE-KAI
迅鉄と鋼丸の果て無き放浪は続く。謎の組織に狙われた迅鉄は誤って沢に落ちてしまい、記憶を失ってしまう。鋼丸は丹と行動を共にし迅鉄の行方を捜索するが、その道中でも組織の陰謀に関わることになる。第1話では迅鉄が過去を思い出す過程を用いて、前作の主要な出来事が断片的に描写される。
登場人物
主要人物
鋼の迅鉄(はがねのじんてつ)
主人公。子供ながら(単行本第2巻の時点で17歳くらい)凄腕で知られる渡世人。顔は鉄仮面で見えるのは左目のみ。右目は無く右目を隠すように布を額に巻いている。さらに腰に舶来品のガンベルトを巻き、そこに長脇差(鋼丸)を差して靴を履いている変わった出で立ち。普段はその上に合羽を着て三度笠をかぶり、相棒の鋼丸とともに各地を放浪している。手裏剣の代わりに歯車を投げる。
元々、絹里という町の職人の息子で、父親の敵討ちから役人を斬り更に追っ手を斬るうちに、いつの間にか子供ながら「人斬り迅鉄」の異名を持つお尋ね者の渡世人となってしまったという過去を持つ。そして賞金稼ぎ「犬追いの三太」の手にかかり死んだ所を蘭学者・源吉に拾われ、身体の半分を様々な武器仕込みのカラクリ仕掛けに改造され蘇生させられた(この設定は物語の進行とともに徐々に変わっており、第1話では迅鉄の身体で人として残っている物として左目と右腕のみであることが語られた上にハッキリと描写もされていたが、いつの間にか人の部分が増えていっている。当初は食事することも出来なかったが、「黒鉄・改 KUROGANE-KAI」では鉄仮面を外して食事を取るようになった)。声帯の作成を待たずして源吉が死亡したため話すことが出来ない。父親ゆずりなのか、木製品への彫刻が得意。
銘刀・鋼丸(めいとう・はがねまる)
紅雀の丹(べにすずめのまこと)
渡世人
その他
古河小宵(こが さよい)
書誌情報
- 冬目景 『黒鉄〈KUROGANE〉』 講談社〈オープンKC〉→〈モーニングオープンKC〉1996年 - 2001年、全5巻
- 1996年8月23日第一刷発行(8月21日発売)、ISBN 4-06-338007-6 - 読み切り「KUROGANE―クロガネ―」を第1話として収録
- 1996年12月17日第一刷発行(12月14日発売)、ISBN 4-06-338010-6
- 1998年2月23日第一刷発行(2月20日発売)、ISBN 4-06-338015-7
- 1999年2月22日第一刷発行(2月19日発売)、ISBN 4-06-338017-3
- 2001年10月23日第一刷発行(10月20日発売)、ISBN 4-06-338022-X
- (文庫版) 講談社〈講談社漫画文庫〉2004年、全3巻
- 2004年7月9日第1刷発行(同日発売)、ISBN 4-06-360761-5
- 2004年8月10日第1刷発行(同日発売)、ISBN 4-06-360768-2
- 2004年9月10日第1刷発行(同日発売)、ISBN 4-06-360783-6
- 冬目景 『黒鉄・改 KUROGANE-KAI』 集英社〈ヤングジャンプ・コミックス・グランド〉2018年 - 2020年、全5巻
- 2018年3月24日第1刷発行(3月19日発売)、ISBN 978-4-08-890768-0 - 読み切り「黒鉄 KUROGANE」を序章として収録
- 2019年4月24日第1刷発行(4月19日発売)、ISBN 978-4-08-891132-8
- 2019年10月23日第1刷発行(10月18日発売)、ISBN 978-4-08-891390-2
- 2020年7月22日第1刷発行(7月17日発売)、ISBN 978-4-08-891681-1
- 2020年12月23日第1刷発行(12月18日発売)、ISBN 978-4-08-891745-0
- (文庫版) 講談社〈講談社漫画文庫〉2004年、全3巻
- 2004年7月9日第1刷発行(同日発売)、ISBN 4-06-360761-5
- 2004年8月10日第1刷発行(同日発売)、ISBN 4-06-360768-2
- 2004年9月10日第1刷発行(同日発売)、ISBN 4-06-360783-6