龍と苺
以下はWikipediaより引用
要約
『龍と苺』(りゅうといちご)は柳本光晴による日本の漫画。『週刊少年サンデー』(小学館)にて、2020年25号から連載中。棋士の才能を秘めた女子中学生の主人公が、女性のプロ棋士が1人もいない将棋界に挑む将棋漫画。
あらすじ
生温い日常に鬱屈を感じていた女子中学生・藍田苺は、ある日クラスでいじめをしていた同級生を椅子で殴り飛ばしてしまう。生徒指導の宮村は、将棋を指しながら話を聞くことを提案、将棋を一切知らない苺に基本的なルールを教え指導対局気分で話をはじめるが、苺は「この勝負に互いの命を賭ける」と条件を付け、徐々に宮村を圧倒。結果は二歩の反則で苺の負けとなり苺は窓から飛び降りようとするが、その才能とハングリーさを目の当たりにした宮村は次の日曜日に市民センターで行われる将棋の大会に苺を出場させる。苺は才能だけで勝ち進み、大会運営で元奨励会員の須藤にも休憩時間中に覚えた定跡を使って勝利する。決勝戦では名人の娘である大鷹月子と対戦、序盤こそ月子に優勢を譲るも最終的には勝利、優勝してしまう。大会を見に来ていたプロ棋士・伊鶴航大は苺に興味を示し、月子が負けた局面から再開、劣勢を巻き返し苺は敗北を喫する。
伊鶴との再戦を望む苺は将棋会館に乗り込み伊鶴との対局を望むが、伊鶴には「10年後、名人の座で待つ」と宣言される。10年も待てない苺は学校のただ一人の将棋部員・滝沢圭太から竜王戦のアマチュア枠で出場すればプロと対局できると聞き、竜王戦出場を目指す。
登場人物
藍田 苺(あいだ いちご)
主人公。作品開始時は中学2年生(14歳)。普通の日常に鬱屈さを感じ、命懸けで何かを成し遂げたいと考えていた。宮村に将棋を教えてもらい、市内の大会に出場して以降、のめり込んでいく。アマチュア竜王戦に優勝し、プロ棋戦・竜王戦の予選出場権を獲得した。竜王戦の6組ランキング戦で優勝し、マスコミが大きく取り上げるなど将棋界に留まらず有名人となる。圭太と蒲公英が通う高校の将棋部で二人と共に切磋琢磨している。中学3年に進級後、中学の将棋部の部長となる(他に1年生の部員が3人いる)。
天才的な将棋の才能を持ち、対局した人々からは奨励会入りを勧められるが、当初は伊鶴との対戦のみを目指していていた。その後は、目の前の全員を倒したいと思うようになっている。また、奨励会の例会を見学してそこで将棋に自分の人生を賭けている奨励会員の姿を見たときに「私は将棋とともに人生を歩みたいのではなく、男女関係なく対等に競い合える将棋というゲームで勝負がしたいだけだ」と悟り、その才能を高く評価されても「プロ棋士になるつもりはない」と言い続けている。将棋界の構造や常識については全く無知であり、かつ、自分が実際に経験し納得したこと以外では上下の別を分けたり謙譲するということを知らないために、平素の言動や態度は周囲から見れば傍若無人にしか映らないため、宮村からは「メディアに対しては事前に決めておいたこと以外いっさいしゃべるな」と厳命されている。一方で、将棋そのものに対しては知識も経験も圧倒的に不足していることを強豪プロたちとの対局で自覚させられ、謙虚に技術の向上のための努力を重ねている。また、自らの強気な態度や言動を逆に利用し、不利を自覚している場合に指し手や言葉でハッタリをかます盤外戦術も駆使するが、「勝負だから」と意に介さない。
宮村(みやむら)
滝沢 圭太(たきざわ けいた)
伊鶴 航大(いづる こうだい)
塚原 大樹(つかはら だいき)
大鷹 月子(おおたか つきこ)
鴨島 凛々(かもじま りり)
山野辺 翔(やまのべ しょう)
棋士。竜王・棋王。大きな体躯にいかつい容姿、誰に対しても手を出すことを辞さない旺盛な闘争心と自分の将棋の実力についての高いプライドを併せ持ち、口を開けば歯に衣着せない毒舌混じりの舌鋒と、威圧感を絵に描いたような存在。アマチュア竜王戦の全国大会の開会式であいさつした際、将棋界の構造や序列には全く無知な苺の悪意のない野次に怒り、苺の胸ぐらを掴んだ。その後、控室に乗り込んできた苺の挑戦を受ける。守屋と口論しながら、ほとんど盤面を見ずに指したにもかかわらず圧勝した。その際は「今すぐ奨励会に入れば10年後は面白いが、そうしないなら問題外」と苺の実力を評したが、後に苺がこの段階で将棋を覚えて1ヶ月も経っていないと知ってその圧倒的な才能に気づいてからは、自ら苺の学校や自宅を訪問するなど強い興味を持つようになる。
大鷹 風雅(おおたか ふうが)
海江田 大河(かいえだ たいが)
斎藤 蓮(さいとう れん)
水沢 蒲公英(みずさわ たんぽぽ)
書誌情報
- 柳本光晴『龍と苺』小学館〈少年サンデーコミックス〉、既刊14巻(2023年12月18日現在)
- 2020年8月18日発売、ISBN 978-4-09-850169-4
- 2020年11月18日発売、ISBN 978-4-09-850280-6
- 2021年3月17日発売、ISBN 978-4-09-850391-9
- 2021年6月17日発売、ISBN 978-4-09-850536-4
- 2021年9月17日発売、ISBN 978-4-09-850651-4
- 2021年12月17日発売、ISBN 978-4-09-850739-9
- 2022年3月17日発売、ISBN 978-4-09-850877-8
- 2022年6月17日発売、ISBN 978-4-09-851149-5
- 2022年9月15日発売、ISBN 978-4-09-851261-4
- 2022年12月16日発売、ISBN 978-4-09-851477-9
- 2023年3月16日発売、ISBN 978-4-09-851769-5
- 2023年6月16日発売、ISBN 978-4-09-852124-1
- 2023年9月15日発売、ISBN 978-4-09-852842-4
- 2023年12月18日発売、ISBN 978-4-09-853049-6